「……では、話とは何だね」
マチらは博士……の偽物、もとい助手であったやつのいる研究室に押し入った、チルの部下達はさがらせ、マチ チル シンデレラの3人、そして博士を慕う赤ずきんを呼んできた。
「ねぇ、あたしも呼んで何の話?、おとうさんに用があるみたいだけど」
「チル、お前が始めたことなんだからお前が切り出せ」
チルは、少し驚いた表情をするが、すぐに何時もの鋭い目つきの真顔になり、一歩、博士の偽物の前に出る。
「単刀直入に言います、貴方がスナークですね」
「え……え!?、ちょ、どういうことよマチ!、じょ、冗談にしては笑えないわよ!」
赤ずきんは明らかに狼狽してるが、当の本人、スナークはいたって冷静である、取り繕っている可能性もあるがな。
「ふむ……どうやらマチ、きみが鍵になったようだね」
「鍵?、別にマチはシンデレラをなだめたり、護衛をしていただけなんだが」
「そう、それだよ、きみのその行動が今回の物語でいうトゥルーエンドを導いたんだよ」
いったい何を言ってるんだ、まぁ確かにあのままシンデレラを放っておけば何をしでかすかわからなかったし、マチ無しでチルが調査していたらどこかでチルは死んでいたのかもしれない、けど結果論だ、今スナークが言ってるのは、まるで
「なんなんだお前は、何が言いたい」
「……ところでシンデレラ、もしかして自身に化けた者と戦わなかったかね」
「え?、あ、そうですわね、何体かわたくしに似たメルヒェンとあの鬼みたいなメルヒェン会う前に何度か」
「あぁ、そうだね……言ってしまうとあれはわたしが送り込んだものなんだ」
「えぇ!?」
シンデレラも驚きの声をあげるが、それ以上に、赤ずきんは本当にスナークなんだと、目がピンク色に輝きだして、更に酷くなってる。
「う、嘘よ、だって、だって、おとうさんは……」
「嘘ではないよ、わたしは
「……赤ずきん」
「うそうそうそうそうそ」
……マチは、赤ずきんを優しく抱きしめた。
「ま……マチ?」
「……お前はどうしたい、このままスナークをおとうさんとして追放した後もついていくか、このまま黎明に残るか、お前が決めろ、赤ずきん」
「ちょ!、マチ姉!?」
「マチ、それは赤ずきんを敵とするということになるが」
「別にマチは強制してまで赤ずきんと一緒に暮らすつもりはない、強制はマチ自身が嫌というのもあるがな」
「あたし……あたしは……」
「考えをまとめろ、現実を見ろ、それでもスナーク……十島博士を慕っているなら、二度言うがマチは止めない、他の奴らが止めようとも、マチは赤ずきんの医師を尊重する」
「―――」
赤ずきんは目を閉じ、考えをまとめようとしている、その様子をスナークは優しげな瞳で言葉を待っている。
「……おとうさん」
「なんだね、赤ずきん」
赤ずきんは、意を決して、スナークの前に立つ。
「……あたしには、育ててくれた恩がある、今までならあたしはあなたについていったのかもしれない……けど、あたしはこの黎明が、視子が、ハルが、フユが、マチが、シンデレラが、皆好きなの……だから、あたしは黎明で生きるわ」
……まだまだ子供ながら、その意志は堅いように思える、何時もの瞳で、赤ずきんはスナークを目を見てはっきりと言った。その様子に、博士は……笑ってみせた。
「ふ――ふはは、なるほど、マチの影響が大きいね、そこまでのことを言えるとは……さて、一つ聞きたい、きみらは
「ん?、でも倒せないって……あぁ」
「そう、あれはわたしが言った言葉だ、言ってしまえば、わたしは弱い、不意打ちや、言葉くらいがわたしの取り柄だよ」
「なら、ここで死んでいただきましょう」
チルは懐から拳銃を取り出して、スナークに向ける、お前そんなの持っていたのか。
「まぁそうくるだろうね……だが、ここで死ぬわけにはいかないのだよ」
チルは拳銃の撃鉄を鳴らし、銃弾を放つ、その弾はスナークの眉間に向かっていき……、突如現れた者の腕によって防がれる。
「お前は……確かケンだったか」
「また会いましたね、俺のこと覚えてくれていて助かるよ」
なるほど、そっち側……にしては、何故わざわざバレるような真似を……。
「さて、スナークのおっさん、帰るぞ」
「あぁ、そうしよう」
「まて、マチがそれを見過ごすと思うか?」
「……なに?、邪魔するの?、殺すよ?」
瞬間、ケンの姿をが一変する、髪は黒く、目がピンク色になり、赤ずきんのような獣耳、その両手は両足は本で見た白いオオカミのようになる。
「……やばいな、マチでも難しいぞこれ」
マチが今の力量さに戦慄してると、すぐにケンの姿は元に戻る。
「――嘘だよ、こんなところで戦うなとお達しだからな、じゃあ行こうか、スナーク」
「あぁ、だがその前にきみたちの疑問を一つ払拭しておこう」
「疑問?、それって何故すぐにバラしたことや、こんなこと続けた理由かな」
「あぁ、一つに、わたしが追い求めたのは、監獄塔の成長ではない、それは途中経過だ」
「ほー、ならその先を聞こうか」
「……言ってしまえば白い月、雌しべと、監獄塔、雄しべをくっつけることで生まれる、白い核、別名ウィッチクラフト、種子による――神の誕生だよ」
随分と大きな話だが、嘘を言ってるようには見えない、それができるのだろう、そのウィッチクラフトにはそれほどのことができたのだろう。
「だがそれも……
「なに?」
「わたしはマチ、そしてここにはいないフユ、きみ達のこの世界を変える力に興味があったんだよ、まぁ、もう十分見てきた……さて、話は終わりだ」
「まて、その神とやらは生まれたんだろ、それは何処にいる」
「それは、地上で話すとしよう、この後の世界で生きていたらの話だかね」
「……」
「では」
スナークは、ケンに担がれると、ケンと共に突風と共に消え去った、いや、これは。
「き、消えた!?」
「チル、消えてはいない、ただ高速で走り去っただけだ」
「はい、わたくしの12ダッシュ以上の速度でした、なんとか走ったということはわたくしでもわかりました」
「……いったいなんなんだ」
○
――その後、チルは教団の家に戻り、ミチルが元に戻ったらしい、マチは他の黎明の人達にも博士はスナークということを少しずつ流した。
……そして、それから一年が経過する。
(´・ω・`)最終回とは言ってもまだ続きます、うん、まぁほぼ終わってるんだけど