しかし今回はいつもより多めに書きました。
いつもより誤字多いかもです。
「ついてくるのですよ!」と先導している黒ウサギについて行くと
そこには先ほど空から見た都市とはかけ離れた大きさのモノが見えてきた。
「あら?先ほどより大きく見えるのだけど。」
「Yes.この箱庭は見る角度により見え方が変わる特殊なギフトが付いているのです。」
それからも女子組での談笑が続いた。もう一方はというと
「なぁ少しついてこないか、世界の果てぐらいまで。」
物騒な相談事をしていた。
「悪りィなこんな姿じャあお前についてはいけねェだろ」
確かに杖をついている状態では一日がかりでも辿りつかない可能性がある。
「お前のギフトってやつを使えばいいじゃないか。」
そう彼のギフトを使えば1分足らずでつくことができるだろう。しかし
「俺のは、時間制限付きなんだよ。こんな世界で乱用はしたくない。」
まだ余裕はあるが無駄遣いはなるべく避けたい。
「そうかい無理に誘って悪かったな。」
言うや否やものすごい速度で走って行った。
そこからは整備されていない道を無言でついて行った。歩きにくくてストレスを溜めながら。
数分間その道を進むとようやく入り口と思われるものと、
ダボダボの布切れを被った少年が見えてきた。
「ジン坊ちゃん!召喚された方々をお連れしましたよ。」
「ありがとう黒ウサギ。そちらの御三方が?」
「はい!こちらの御四人様が・・・あれもう一人いませんでしたか!?俺問題児っていう雰囲気の方が。」
黒ウサギの視界には先ほどまでいたはずの坂廻がいなかった。
「十六夜君のことかしら?彼なら、世界の果てを見てくるぜっと言って、走って行ったわ。」
「なんで止めてくれなかったのですか!」
「...止めてくれるなよと言われたから。」
さすが問題児、他人のことなどこ吹く風だ。
「せめて黒ウサギに言ってください。」
「黒ウサギには言うなよと言われたわよ。」
「絶対嘘ですよね、面倒くさかっただけでしょ!」
「「うん」」
「この問題児共ぉぉぉ」
黒ウサギは何処からか取り出したハリセンで、平等に三人を叩いた。
だがこの仕打ちに
「心外だ。俺は誘われたが断った」
「理由をお聞きしても?」
「面倒くさいから」
「同罪だボケぇぇぇ!」
もう一度ハリセンの音が辺りに響いた。
そして現在、坂廻を除いた問題児達は冴えない顔のジンという少年とカフェに来ていた。
黒ウサギは絶賛問題児狩りと題して走り去ってしまった。
「僕はコミュニティのリーダーを務めているジン=ラッセルです。齢11になったばかりの若輩ですが、よろしくお願いします。」
若いのに態度もしっかりしていて好印象な少年である。若干の胡散臭さが残るものの。
とりあえず話しを聞くことにした。
「お前がリーダー?あのウサギじゃあねェのか?」
「えっと…前リーダーが人種だったため僕が務めさせてもらっています。」
そういう制度なのだろうか、しかしこの子がリーダーでは便りなさすぎるのではないか。これが
その後も外から見れば和気あいあいと話しているような光景が続いた。
ジンは冷や汗でびっしょりだったが。
しかしこの光景は長くは続かなかった。一匹の大型猫の乱入によって。
「おやおや。弱小コミュニティ『名無し』のリーダーのジン君ではないか」
そいつは断りもしないで堂々と相席してきた。
「あなたはどちら様かしら?」
語調は普通通りだが少々の嫌悪が出ていた。
「これは失礼しました。私はこの辺り一帯を納める「フォレス・ガロ」のリーダーをしているガルド=ガスパーです。」
先ほどの無礼と今の態度でギリギリ及第点といったところか。
「それで何か御用かしら?」
「率直に聞きます。あなた方はこの餓鬼のコミュニティに属するおつもりですか?」
そうよと久遠が答えると、ようやくジンが口を開いた。
「ガルド=ガスパー!あなたの同席は認めていません!それに他人のコミュニティの話しに首を突っ込むな。マナー違反だ。」
「黙れ。それにマナーだ?おいおいお前は箱庭のルールすら破っているじゃないか。」
お世辞にも仲は良さそうでない。だがこの話しには聞き捨てならないワードがあった。
パンパンと久遠が手を叩き二人を落ち着かせ、
「確かにマナー違反だわ。でもジン君が破ったルールとは?」
ジンは青い顔に、ガルドは汚らしい笑みを浮かべていた。
これだけでジンが何か知っていること分かった。
「失礼ですがあなた方は、こいつらのコミュニティの現状を既にお聞きしましたか?」
「詳しくは聞いていないわね。」
この返答を聞くともの凄い形相でガルドがジンを睨んだ。
「ハッ。やっぱりか、この餓鬼はあなた方を騙してコミュニティに入れようとしています。」
この場にいる全員の視線がジンに集中した。しかし肝心の彼は口を閉ざしたままだった。
「よろしければ私の方からお話しましょうか?」
「なっ!ガルド=ガスッ「ジン君黙りなさい」グッ」
久遠の一言で、驚いた表情になり口を閉じたジン君
いや閉じさせられたと言った方がいいかもしれない。これが久遠のギフトなのだろうか。
「許可もおりたことで。まずコミュニティというのは人間でいうチーム、組織、国家のようなものです。大なり小なり様々ですが。」
「そこは知っているわ」
それは既に黒ウサギも話していたことだ。
「確認までに。そしてコミュニティで一番重要なのが『名』と『旗印』です。分かりやすく言えば国名と国旗ですね。このカフェにも、ほらあちらに。」
ガルドの指す方を見ると六本の傷をモチーフとした旗があった。
「旗は自分達の縄張りを主張するため、名は言わずとも噂をされるのだって名前ですし。」
「とりあえず二つの重要性は分かったわ。それでジン君のどこに問題が。」
勿体ぶって咳払いをして
「彼らにはその二つとも存在しません。」
久遠も流石に声も出ないようだ。
「昔は人類最強のコミュニティと呼ばれるぐらい素晴らしかったらしいですよ。まぁ今では過去の栄華ですがね。」
「なんでそんなことに・・・」
「それは簡単。ゲームに負けたからですよ。」
だがそれでは黒ウサギの話しと矛盾が生じる。
「そんなに高い掛け金、最初から断ればいいじゃない。」
そう、そんなに強いコミュニティなら無理な勝負する必要は無かったはずだ。
「いえ、断れません。断ることができません。」
多分三人は同じ顔をしていただろう。驚愕に染まった顔を。
「彼らは敵に回してはいけないものを敵に回した、箱庭の天災を。」
「て、んさい」
誰が発した声だろう、まるで強みのない声だ。
「比喩ではありません。主催者権限というものを悪用し強制的にゲームに参加させられる。」
これが
「その名は魔王。」
だが一方通行の考えは甘かったようだ彼が想定していた敵は精々能力を持った人間の暴走程度だった。
しかしこの世界の『魔王』は天災。一人の能力でそう言い表せるのはlevel5からだろう。
いや修羅神仏が集うとまで言えばエイワス程かもしれない。
冗談じゃねェこれが
「まあ、そんな連中とはそう簡単に出会いませんよ。」
さすがにガルドもプレッシャーをかけすぎたかとフォローした。
「ご忠告ありがとう。それであなたは親切にお話に来ただけなの?」
再度ガルドに問う
「これは提案なのですがうちのコミュニティ『フォレス・ガロ』に加入しませんか?」
やはり勧誘が目的のようだ。
「我々はこの地域じゃあある程度名をはせています。周りを見てください。」
多分周りの旗を見ろと言っているのだろう。
「ねぇ。周りはこの虎の刺繍が施された旗ばかりつまり我々の配下です。」
言いながら自分のタキシードのマークを指差した。確かにそこにも虎の刺繍があった。
「何もない『名無し』と我々どちらがいいか考えるまでもありません。どうですかレディー御二方?」
「・・・ちなみにこの白い彼はいらないのかしら。」
ガルドが求めたのは久遠と春日部だけで
「はい。コミュにお荷物は入りませんから。」
人のいい笑みで答えた。
((これは死亡フラグですね~))
久遠も春日部も同じ考えのようだ。
「さてどうしますか?」
「そうね春日部さんはどうするの。」
「私は友達さえ作れればどこでもいい。」
「あら、なら私が友達第一号に立候補してもいいかしら?」
先ほどの重苦しい空気は消え和やかな雰囲気が漂っていた。
「なぜそのような話に?よければお話しよろしいですか。」
それでは納得ができない輩もいたようだ。
「話しも何も春日部さんのジン君ところで問題ないそうよ。そして私もあなたのところに行く気はないわ。まだ話が必要かしら?」
「なぜだ・・」
犬歯をむき出しで紳士の姿は消え失せてしまった。
「ふん。私久遠飛鳥はこちらに来る前から財閥のお嬢様。そんな暮らしが嫌だからこの箱庭にきたのよ。それなのにまた裕福な生活に戻れと言うの悪いけどそんなのはごめんだわ。」
見間違うことのない拒絶。だがそれでは困る
「考え直してくだ「黙りなさい」うっ」
またも久遠はギフトと呼ばれるものを行使した。精神干渉系なのだろうか?
「というかなんであなたのような三下臭する人がこのあたり一帯を支配するようになったのか教えてくださる?」
これは単なる気分転換の質問だった。どうせワイロかそのあたりだと分かっての質問。しかしこの後この場を静めるほどの返答が返ってくる。
「各コミュニティから人質を取ってゲームさせた。」
ガルドは驚きの表情を隠せず、しかし声だけはハッキリと出ていた。
「このゲスが・・」
声が聞こえてきた。自分がまずいことを言っているのも理解できた。しかし止めることができない。
「それからは配下のコミュニティから女子供を人質にとり無理やり言うことを聞かせた。」
「その人達はどうしたの」
まだ余裕のある声色で、聞きたくない核心について問う。
「もう殺した。最初に連れてきたやつらの泣き声がうるさくてすぐに殺した。それからは自重しようとしたが頭にきてまた殺した。最近はさらってすぐに腹心の部下に喰わせ「黙れ」グッ。」
「似非紳士どころかとんだゲスやろうね。」
久遠は自分の心の怒りを抑えようとしていた。
しかし怒りを持ったのは久遠だけではない。
目の前のクソ猫は彼の逆鱗にを逆なでするに充分なことを自白したのだから。
無自覚に電極のスイッチを押していた。そして彼の手はガルドの首にのんびりと近づいていた。
誰もが想像した。この華奢の手はいとも簡単に罪人の首をはねるだろうと。
「待ちなさい」
しかしそんな彼を止める存在がいた。久遠飛鳥彼女の言うことは絶対なのだから。
一瞬彼の体も硬直した。だが怒りに身を任せる彼を支配するには及ばなかった。
「そんなに睨まないでほしいわ。私から提案があるだけよ。ここは箱庭らしく決めましょう」
何が言いたいかは理解できた。
『ギフトゲーム』で決着をつけるのだと。
「はっロリコン!」
先ほどまで自分から話す気が0だった春日部が
そう彼女は召喚されたときに弄らなかった。弄ろうか迷っていた。
それからずっと弄るタイミングを見計らっていたのだ。
最悪なタイミングだが・・・
「ふざけんなぁぁぁ」
能力を行使した状態で暴れればどうなるか、それは誰にでもわかることだろう
六本傷 被害記録 テーブル 3つ 椅子 個数不明 窓ガラス 十数枚
「これは酷いとミサかは他人事のようにつぶやきこの場を去ります。」
あまりの小さな声で誰にも聞きとられることはなかった。
ようやくミサカネットワークについて触れられた!
次回は白夜叉と会うことになると思います。
そこで初めてのオリジナルゲームを入れる予定です。