詭弁ですよ!ヤオヨロちゃん!   作:名は体を表す

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思えば、最初は毎話1~2千くらいの駄文垂れ流しにしようと思ってたんだ……
と思って最初っから見直してみれば、もう一話から3千超えてるし草。俺は何がしたいの。


襲撃ですよ!ヤオヨロちゃん!

 

 んッてな訳で肝試し。当然のように俺はヤオヨロちゃんと同じチームで

 

「組み分けはクジよ!」

 

「んぃぃ……」

 

 はい。運ゲーきた。仮にもし、万が一、ありえないとは思うが、男子がヤオヨロちゃんと同じ組になった場合そいつを埋める。

 

「(詭弁からの圧が凄い)」

 

「(ヤオモモもなんかプリプリしだした……)」

 

 お願い神様!ここ一番で俺の徳ポイントを使って何とかして!!!

 

 えっ、徳ポイント皆無?うそぉぅ……

 

「はい、引いて詭弁!」

 

「んぅ…………2番」

 

「はい詭弁2番!次!」

 

 そうして俺のパートナーはつーちゃんになった。

 

「……」

 

「ケロっ、よろしくね詭弁ちゃん。……そんな顔しないの」

 

「いや、本当にゴメンちゅぅちゃん……つぅぅちゃんは悪くないのに……」

 

「いいのよ」

 

「あとしょーちゃんはブッ○す……」

 

「嫉妬」

 

 あ、やば。ヤオヨロちゃんの隣にイケメンが立ってるって想像しただけで吐きそう。

 

「……詭弁、替わるか?」

 

「かわりゅぅぅ」

 

「待て、クジの結果は絶対。故に決まったパートナーでゆけ!」

 

「腐れ筋肉が……」

 

「詭弁ちゃん、そういう事は言っちゃダメよ」

 

「止めないでくれちゅつちゃん。男にはやらねばならん時がある」

 

「少なくとも今じゃないわ」

 

「ぐぬぬ……おいしょーちゃん!モモちゃんに触れたら埋めるからな!」

 

「おう……」

 

「そして各グループはパートナーと常に手を繋いでいる事!互いに交流を深めていけ!」

 

「夜道には気を付けろよテメェ……」

 

「今が夜よ詭弁ちゃん」

 

「今ならダークパワーっぽいのが使えそうな気がする……」

 

「止めなさい」

 

 つーちゃんから舌ビンタを食らった。なんかもう色んな意味で泣きそう。

 

「……なんか、悪いな」

 

「いえ、まあ……詭弁さんですし」

 

「それもあるが、お前もアイツとの方が良かったんだろ」

 

「……まあ、そうですが……ですが、いつまでも離れられないのも問題ですわね……よし、轟さん!肝試し、頑張っていきますわよ!」

 

「お」

 

 

 そんなこんなで、俺とつーちゃんが進む番になった。

 

「よっしゃー!俺らの番だ!行くぞつーちゃん!」

 

「詭弁ちゃんのその切り替えの早さ好きよ。ちゃんとつゆちゃんと呼んで」

 

「……ちゅゆちゃん!」

 

「ケロッ」

 

 そうして暗い夜道を進んでいく。

 

「ねえ詭弁ちゃん。さっきの怪談だけど、あれは本当にあった事なの?」

 

「んぃ?まあね。俺の親父がハッチャけたのが一つの要因だが、まあ夜な夜な外に飛び出してた俺も悪いからな」

 

「ふぅん……夜は怖くなかったの?」

 

「んぅ~……まあ、怖くは無かったかな。自然の音が好きってのは本当だし、昼より夜の方が良く聞こえるんだ」

 

「肝が据わってたのね」

 

「んまぁね。まあ、アレが原因で夜出歩くのは止めたけど。……つぅゅちゃんはどうなん?」

 

「そうね。私は、夜は怖かったわ。昔はお化けとか信じてたもの。暗い夜になると、外をお化けがウロウロしてるって本当に思ってたわ」

 

「ん~……今は?」

 

「もうお化けなんて信じてないけど……でも、ちょっと夜は怖いわね」

 

「そっかぁ。んまぁ、今は俺も夜がちょっと苦手になってんだ。夜がというか、暗い闇がさ」

 

「……それは」

「ばぁぁ」

 

「……」

 

「……」

 

「……ん」

 

「だいちゃん、満足げに戻らないで?」

 

「ビックリしたわ」

 

「全然表情変わってない事にビックリしたわ」

 

「詭弁ちゃんは驚いてないのね?」

 

「……んぅ~、まあ……なんだ?なんというかこういう暗い所だとなんとなく第六感が冴えるって言うか……あ、なんか来るってのが直感でわか『ふぅ~』ゥひん!」

 

「……」

 

「あ、やっぱ詭弁って耳弱いんだ」

 

「せっちゃん、耳に息吹きかけるのは有りなん?」

 

「さあ?でも直接接触してないからオッケーでしょ?ぅひん!あははは!ぅひん!だって!」

 

「覚えてろよ……」

 

「……第六感が、何だって?」

 

「違うのよちゅルゥちゃん……本当に耳は弱いだけなのよ……」

 

「ふぅーん」

 

「……なんだその意味深な視線はぁ……つぅちゃんの弱い所探っちゃうぞ」

 

「それはダメよ詭弁ちゃん。ケロケロ」

 

「いいや、探っちゃうね。弱みを知られたからにはタダじゃ…………」

 

「……どうしたの?」

 

「つーちゃん、なんか来る!!凄い嫌な、なんかが!!」

 

「えっ」

 

 パァン

 

 ()()()()()()()()()銃声が聞こえた。

 その直後、左腕が灼けるように熱くなる。

 

「……えっ、詭弁……ちゃん?」

 

「あ”ぁ”っ……クソッ!!痛いなあッ!!!」

 

「……ひゃひゃひゃ、撃たれたらデカい声で痛がる()()をするクセは変わってねぇよーで何よりだぁね」

 

「な、誰!!?」

 

「ひゃひゃ、誰だお前と聞かれたら、答えてあげるが世の情け」

 

 馬鹿々々しい名乗りを上げている間に、足元の石を銃に向かって蹴り飛ばす。

 

「痛っ!!てめぇこういう口上の時ぃに攻撃しないのがお約束だろぅが!」

 

「つーちゃん!逃げろ!!!」

 

「詭弁ちゃんは!?」

 

「俺は、()()()()()()……つーちゃん、急いで先生を呼んできてくれ!!」

 

「ひゃひゃひゃ!おぉれの個性を覚えててくれてるとぁーコーエーだぁね!なぁキベンくぅん!あん時の女の子、どぉこにいるのかぁな!?」

 

「つーちゃん、『行けッ!!!』

 

「ひゃひゃ!逃がすかぁよ!!」

 

「逃がすんだぁよ!『上ェェ!!!』

 

 パァン

 放たれた弾丸は、つーちゃんに当たることなく森の中に消えていった。

 

「ああっ!!?んでぇこの距離で外れるんだぁよ!?ちぃッ!……まぁいぃや。オレの目標はまぁ半分ってとこだぁな」

 

「テメェ……刑務所にぶち込まれたはずだろうが!」

 

「ひゃひゃひゃ!そぉだな!確かにオレは一度ムショにぶち込まれた!んだが、そんなオレを解放したモノズキがいたんだぁよ!なあキベンくぅん?あん時の女の子さえいれば、オレ達ゃ億万長者だ!もう一度聞くぞぉ?あん時の女の子、何処に居る?」

 

「テメェみてえな寄生虫に教える訳ねえだろ!」

 

 パァン

 銃弾が俺の脚を貫く。

 

「ひゃひゃ、聞き方が悪かったなぁ。いいかぁ……よぉーく考えろ。テメェがふざけた口利けるのは、オレがテメェのドタマに鉛弾ぶち込んでねえからだ。生きたけりゃぁ、その軽い口に乗っかったかるーい頭で考えなぁよ?金、宝石、美術品、何でも作り出せるあの女の子は何処だ。言え」

 

「……あの子はなぁ……」

 

 

 

「あの子は俺みてぇな奴の命より、遥かに重いンだよ。負け犬ヴィランが!」

 

「……ほー、そぅかー。んなに頭ぶち抜かれたいかぁ。おーし、んじゃぁあの子にテメェが糞便漏らしながら死んでる様見せてやりゃぁ、心もへし折れるだろぉよ」

 

「ハッ!!どうした社会の負け犬。出来もしねえ事ウダウダ言ってる暇あったらその銃の引き金さっさと引いてみろよ。まぁお前みたいなクソ不細工ゴミ人間には無理だろうがな。コバンザメみたいにデカイヤツにくっついて生きるしか能の無い寄生虫だもんなぁ!」

 

「……死ね」

 

 拳銃が俺の額に向けられ、その引き金が引かれた。

 

『左ィィィ!!!』

 

 本当にタイミングが分かり易くて助かる。

 引き金が引かれた瞬間、声を張って銃撃を妨害する。俺の耳がチリチリするが、吹き飛んでないようでまあ何より。

 

「っ!?また外しただと!?」

 

「ははは!どうしたヘタクソ!怒りで手が震えてまともに照準合ってねえぞ!てめぇの目ん玉は節穴かぁ?それとも酔っぱらってんのかぁ!?アルコール中毒者かぁ!!?」

 

「テメェッ!?何をしやがった!!」

 

 パァン

 パァン

 銃声が鳴るが、弾丸は俺の身体を掠めるだけに留まった。

 

「ははははは!何処狙ってんだぁ!?俺はつっ立ったままだぞ!急に局地的な地震でも来ちゃいましたかぁ!?さっきから肩ぷるっぷるしてるぞ!!」

 

「クソッ!クソッ!クソがァ!!!何で当たらねえ!!?当たりさえ!当たりさえすればテメェみてえなクソガキ一発で」

 

「一発で、なんだぁ?」

 

「は、なっ!?」

 

 ()()()()()()()()()()()()()()()俺の遥か上を狙って拳銃を何度も撃つヴィラン。そんなデケェ高校生いる訳ねえだろ、バーカ。

 

「俺はよぉ、口先だけしか取柄がねえから……必死で、必死で鍛えたぜ……口先を!」

 

 今、全力で出せる握り拳をヴィランの鼻にお見舞いする。拳が鼻を潰す気持ち悪い感覚が残る。あーくそ。最悪だ。

 コイツの個性は『加重』。個性を込めた物に当たった物の重量を上げるという個性だ。木刀とかに個性を込めりゃぁ殴った相手は重くなるし、こうして銃弾に個性を込めりゃぁ撃たれた相手は重くなる。

 昔、俺とヤオヨロちゃんがヴィランに攫われた時に、逃げられないようにさんざっぱら撃ちこまれた個性だ。

 

「……あぁー……クソ。腕が千切れそうだ……」

 

 重い脚を引きずって、千切れそうな程重い腕を抱えて、何とか辛うじてこのクソ野郎をブッ倒した。万が一起き上がられると困るので拳銃は分解してそこらへんに投げ捨てた。学んでよかった分解術。

 

 ……刑務所にぶち込まれた筈のヴィランを解放したモノズキ。……ああ、嫌な予感が止まらねえ。一刻も早く戻らないと。

 

 ぞぷっ……

 

「……あぁ?」

 

「こんばんは詭弁くん!会いに来ちゃいました♥」

 

 気が付いたら、腹にナイフが突き立てられていた。

 

「ぁ……会いに来ちゃいました……じゃねえだろ……」

 

「血の匂いがしました!思わずそこに向かったら貴方が居ました!血だらけでカァイイねぇ!」

 

「カァイイって言われるのはなぁ……」

 

「……あ、そう言えば詭弁くんは殺しちゃダメなんでした!どうしよ!」

 

「勝手に殺さないでくれないかね。『俺はこの程度じゃ死なない』」

 

 ナイフを握っていたトガヒミコを突き飛ばす。傷口から赤黒い血が流れ出るが、気合と筋肉で塞き止める。

 

「……わぁ!凄い!傷口が塞がっちゃいました!!」

 

 こんな事が普通の人間に出来るかどうか、なんて知らない。出来なきゃ、死ぬような地獄を見たから。

 

「……そう、俺は、この程度じゃ『死なない』『倒れない』『負けない』」

 

 プチ、プチ、と身体の内側が切れていく感覚がする。全身に力が漲る。辺りの景色に色が抜け落ちていく。

 

「っ♥凄い!凄い!どんどん血の匂いが濃くなってきました!詭弁くん!カッコいいです!!もっと!もっと血に染まりましょう!!」

 

「いぃやぁ……染まるんなら血のような赤よりも蒼が良い。青天の空の色は嫌な事を忘れられる……あぁ、下着の色なら赤も良いなぁ……」

 

「良いですよね赤!私も好きな色です!!」

 

「えっ、それは今穿いてる下着を告白してんの?」

 

「違います!!詭弁くんはエッチです!!」

 

「男は皆ココロにエッチを掲げてエロくなるのさ。H、ero、合わせてヒーロー。つまり男は誰しもヒーローに憧れるのは自明の理……」

 

「その理論なら弔くんもステ様も皆エッチでヒーローに憧れてるじゃないですか!」

 

「弔くんとステ様とやらも、男なら自分のエッチを掲げてんのさ。誰にも内緒でな」

 

「そうだったんですか!意外です!!」

 

「いやいや、納得しないでよ。オジサン困惑しちゃう」

 

 第三者の声が耳に届いたその瞬間。俺の意識は闇に呑まれた。

 

 んもぉーなんかこんなの多くねぇ~?

 

 

 




オリキャラが好き勝手やるのは二次創作の特権。


気が付いたらUA10万超えてたぜやったね!記念になんか書くか……(いや待てよ?何で俺が頑張ったのに更に頑張んなきゃいけないんだ?つかそもそも思いついたの片っ端から書き上げてるから記念話とか何の意味があるんだ?むしろ俺が祝われる側なんだから何かされる側では?)
よし、欲しいものリスト公開しよう(しない)

と言う訳でこれからも応援よろしこ。感想くれ。R指定の方も返信しないけど読んでるから。いや返信しろよ。(自己完結)

あ、ヒロアカ単行本全巻欲しいです。最終話まで揃ってるの。誰かタイムマシン使って買ってきてくれぇい。


ウチのモモちゃんは能力的にかなり覚醒してっからヴィラン連合に襲われても血の一滴も流さなさそう。(特に何も考えて無い)
というかヴィラン連合の最優先捕獲対象になってそう(本当に何も考えて無い)

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