詭弁ですよ!ヤオヨロちゃん!   作:名は体を表す

4 / 46
何か評価が赤色だったので書きやすい所から書くだけマン


テーマパークに来たみたいだぜー! テンション上がるなー!

 

 救助訓練に向かうバスの中。ヤオヨロちゃんはバスの一番後ろ、五人掛けの席の窓側に座っているので俺は当然のごとくヤオヨロちゃんの横に座り、ヤオヨロちゃんの頭をなでりこなでりこ。

 

「……詭弁さん?今度はどういうおつもりですか?」

 

「やー、俺個人で救助活動するのってかなり厳しいじゃん?だからせめて知識面だけでもしっかりしないと不味いでしょ?」

 

「……まあ、確かに詭弁さんが直接救助活動を行うよりも、他に適した方に任せた方が合理的ではありますね」

 

「んでっしょー?だからヤオヨロちゃんの頭の良さにあやかろうと思ってね。まあ庶民風のおまじないよおまじない!」

 

「そ、そうですか……まあそう言うことなら……」

 

「いや、そいつヤオモモにセクハラしたいだけだからね?」

 

「いいなぁ……あんな風に女子と直接触れ合えて……」

 

「やはり男は顔か……!」

 

 中々にカオスな状況の中でバスは進む。流石に先生の目の前で露骨なセクハラはしませんよーだ!!

 

「ねーねー!詭弁とヤオモモって付き合ってるのー!?」

 

 俺の隣には透明人間が座り、一見するとホラーチックだが中々にコミカルな女の子。名前は……なんだっけ!

 

「葉隠透!自己紹介三回目だよ!」

 

「ゴメンとーちゃん!」

 

「とーちゃんはやめろー!」

 

 と、まあ愉快な女の子である。基本的に気に入った相手の名前の頭文字を取って○○ちゃんと呼ぶのが俺のじゃすてす。時々名字からも取ったりしなくもない。まあ好きに呼んでるだけだわな!!

 ちなみに、下手な呼び方をすると拳が飛んでくるので……気を付けようね!

 

「それで?付き合ってるの?」

 

「そりゃもうこうして言葉を交わし軽いボディタッチを交わし、休日にデートに行ったり親公認だったり家の中ではとても口には出来ないようなアーンな事やソーンな事をしている……仲になりたーい!」

 

「いや、まだやってないんかーい!」

 

「紛らわしいわ」

 

 俺とヤオヨロちゃんの恋バナが気になるのか近くの女子ーズがジロジロこっち見る。俺はイケメンスマイル(当社比5倍)で迎え撃つ。いわゆるニコポと言うやつだが、下手に使うと野郎にソッチのケが出てくるので控えよう!

 

「っ……」

 

 ほらー!今黒いカラスの男が顔を思いっきり背けたー!夜道と尻には気を付けろってね!つらい。

 

「で!どこまでが本当なの!?」

 

「親公認って所までかな!まあちょくちょく家にお邪魔してるけど、何故か二人きりにしてくれないんだよねーヤオヨロちゃん!」

 

「当然だと思いますわ。……私だけだと詭弁さんを拒みきれませんし……」

 

「それってつまり二人きりなら色々イケるってこと!?」

 

「ヤオモモ大胆!もう付き合っちゃえよ!」

 

「なっ、違……!そういう意味ではありませんわ!!」

 

「ねえ、休日にデートって何処に行ってるの?」

 

「ん?まあ映画見に行ったり紅茶飲みに行ったり色々買いに行ったり、あ、後近くのホ「き、詭弁さん!」ん、あ、あー……まあ色々」

 

「えっ、近くのホ?」

 

「ちょっとそこ詳しく」

 

 どうしたものかとヤオヨロちゃんの顔を見ると、必死に首を横に振っている。まあ、確かにバレたらヤバい事してたからなぁ……。

 女子ーズの方を見ると皆ニヤニヤしながらこっちを見ている。二人程表情変わんないけど。ここで何でもないでーすは通用せんなこれ。

 

「えーと、ねぇ……」

 

「何々?ナニを何処でしたの??」

 

 めっちゃ圧がすごいとーちゃん。顔を反らそうにも両手で俺の頬を挟むもんだから逃げられない。多分これ透明人間だからアレだけど、仮に普通の人だったらこれガチ恋距離よ?

 

「ちょっと詳しく言えないんだけどぉ……」

 

「うんうん!」

 

 

 

 

「結論から言うと避妊はしてる!!」「ちょぅえ!?き、き、詭弁さん!!?」

 

 

 

 

 バスの中の時間が俺とヤオヨロちゃん以外止まった。

 無常にもブロロロロとバスのエンジン音が響く。

 

「詭弁。後で話がある」

 

「あっ、はい」

 

 先生の一声でバスの中の時間が動き出す。頬を抑えてたとーちゃんは、頬を放してゆっくりと席につく。みーちゃんつーちゃんちゃこちゃん三人はスッとバスの外を見て、ジロちゃんはすごい眼で俺とヤオヨロちゃんを交互に見ている。

 ヤオヨロちゃんは両手で顔を隠し、ぅー、だのぁー、だの言っている。

 その他男共はざわついたり前屈みになったりと忙しそうだった。

 

 い、いやー……まあ狙い通りかな?

 

 

 その後、例のUSJ事件が起きた後の最初のHRの後に先生に一人呼び出されたのはまた違う話……うそ、同じ話でした。

 




非童貞非処女とクラス内で囁かれるのだった。
デートの後、二人で近くのホテル街の路地裏によく出没するヴィランを説得ないし退治をしていた、という話をしようとした詭弁くん。それを直前に察し、ヴィジランテ行為は違法であり、学友とはいえ誰かに話して良いことではない、と咄嗟に止めたヤオヨロちゃん。
止めたタイミングがあまりにもあんまりだったので下手な事を言うと追及がしゅごいのが目に見えたので、爆豪並みの爆弾発言をぶっぱなす詭弁くん。
結果はお察し。

じゃあ後は任せたぜ!感想よろしくな!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。