詭弁ですよ!ヤオヨロちゃん! 作:名は体を表す
おっす、オラ詭弁!
なんか知んねぇけど、違う世界から来たオラそっくりな奴と戦う事になっちまったみてぇだ!
しかもオラそっくりなくせに滅茶苦茶に強ぇし、硬ぇし、その上分身するわ回復技使うわ空飛ぶわでオラぶったまげたぞぉ!
ぶっちゃけ無理ゲー臭くね……?
い、いや!戦うのは俺だけじゃねえ、俺以上に頼りになるクラスメイト20人が揃ってんだ!増えようが空飛ぼうがどうって事ねえ!全員でアイツに勝って、生き残るんだ!
授業の時間もまだある!無敵の『個性』が無いように、アイツを攻略できる糸口がある筈だ!
次回『詭弁 死す』デュエルスタンバイ!
「ははははは!!!どしたどーしたぁ!!!その程度の
「宙に浮くなんてモンじゃない……空を、
「口動かしてる暇があるなら手を動かしてください瀬呂さん!!『
「はあっ……はあっ……うおおおおおお!『シュガーラッシュ・キャノン』!!」
「ふぐっ……『ネビルビュッフェ☆レーザー』!!」
「おらおらおらぁ!!!お前等が10の弾幕を張る間に俺は100の弾幕を張れるぞ!!一方的なゲームじゃつまらねえなぁ!!」
絶対的優位な空を自由自在に飛び回り、数多もの光弾が地上を這う生徒達に向かっていく。光弾一つ一つは当たっても殴られる程度のダメージしか入らないが、その数は余りにも多すぎた。
人は早々に死にはしない。だが、人は殴られただけで打ち所が悪ければ死ぬ。一度殴られて死ななくても、殴られ続ければいずれ死ぬ。これはそういう問題であり、光弾が当たった痛みに怯んで蹲ってしまえば容赦のない追撃が襲い掛かるだろう。
無論、地に這う生徒達も黙ってやられ続ける訳ではない。『個性』を使い、空を自在に飛び回る男を拘束しようとする者。兵器を『創造』し、撃ち落とそうとする者。その怪力で地面に転がっている岩や、弾幕が当たって折れた木を投げて牽制する者。腹から異音を鳴らしながら光線を出して応戦する者。皆が未だ膝を折らず、宙を舞う『騒霊』に戦意を向けている。
だが人数差に比べて、その戦力差は余りにも大きすぎる。大量の光弾を放ちつつ、生徒達の攻撃を意識的に
「足りない……力も、速さも、何もかもが!!!」
「ごはぁッ!!?」
「切島君!?無事か!!?」
「だ……ぃじょおぶ……だぁ!!!ぐっ、くそ……なんなんだあの馬鹿力!?オレの『硬化』ごとブチ破ってきやがった!!」
「ケロッ、不用意に近づくのはとても危険ね……!」
「くっ、
『ウオオオオ!!!』
「『アシッドショット』!」
「うわああああ!『
「『穿天氷壁』!」
「『巨人乃腕』」
その手に持った巨大な金属の塊の様な剣を振り下ろす
その巨大な剣。銘は『巨人の短剣』と言い、長さは《陰》の身長と同程度にしてその重量は優に400㎏を超える。オールマイト二人を片手で持ちあげている様なモノだ。それをまるで木の棒のように気軽に振り回す事で、
反対の手に持った長大な方天画戟。銘は『気天魔戟』と言い、長さは250cm程度にしてその重量は200㎏近く。『巨人の短剣』よりも軽いとは言えども、その重さは重量挙げの世界記録クラス*1である。なんにせよ片手で持って振り回してよいモノではない。
勿論それらを振り回せるにはタネがある。その二つとも、彼が元居た世界で作られた『マジックアイテム』であり、
……だが、その事実が彼等生徒達に何の慰めになる?現に今、この世界で、彼等の目の前で、圧倒的で理不尽な暴力の体現である『亡霊』に立ち向かっている彼等に。
近寄る事が出来ない。たったそれだけで人数差による有利なんて消し飛んでいた。
「さあどうしたヒーロー共ォ!!弾幕レベルはHARDどころかNORMALモードだぞ!!」
「ッチィ!!?クソがッ!!」
「危なッ!?ちょ、嘘ォ!!?」
「タッチ!タッチッ!?ダメや!キリがない!!」
「くっ……『右』ィ!!『上』ェ!!『被害をそらす』ッ!!!」
「『ハートビートドラム』ッ!くっ、次から次へと……!」
「『SMASH』!『SMASH』!!くそぉ、際限がない……!」
「『小さきもの達よ!森を荒らす不届きものに制裁を下すのです』!」
「無駄無駄無駄ァ!!!こちとら生まれた時から田舎っ子よぉ!羽虫が何匹集おうが気にも止まらねぇ!!いや、やっぱキモっ!」
指先に繋がっている糸を操り、糸の先に繋がれている岩や樹木を振り回す。空を飛ぶ『騒霊』や怪力で暴れる『亡霊』よりも
飛び回る障害を縫うように小石や木片を投擲するも、彼自身の
彼ら三人は、意識的か無意識にかは分からないが『三人』という利点を捨て、一切のチームプレーを見せずに各々で暴れまわっているだけだ。
ただそれだけで、ヒーロー科A組全員が壊滅的状況に陥っている。未だ誰一人とて
『騒霊』による弾幕の雨、『亡霊』による暴力の爆撃、『人間』による大自然の嵐、それら全てが広いはずのトレーニング施設を所狭しと破壊していく姿は間違いなくヴィランと呼ぶに相応しく、それらに折れず立ち向かっていく彼らはヒーローと呼ぶに相応しい。
「(ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!!!!)」
暴乱の嵐の中、なんとか思考を止めずに考え続ける少年が居た。一秒経る毎に誰かの身体に小さな傷が増えていき、反撃することすら出来なくなる程に体力を消耗してしまった者達もまた増えていく。元から有ったのか疑わしい逆転の目は、刻々と消え失せていくのを錯覚した。
視界の端から岩が飛んで来るのを認識した直後に跳んで避ける。
地面に映る影が揺らいだのを感知した直後に転がるように飛び込み、その後光弾が降り注ぐ。
大気が唸る音を耳にした直後に倒れるように伏せ、振るわれた鉄塊による暴風をやり過ごす。
「(考える……考える時間が無いッ!!!)」
あらゆる攻撃を直感、経験、山勘で避け続け、とにかく耐え凌ぐしか打つ手が無いことに気が付き、背中に氷のように冷たい絶望が這っているのを錯覚した。
どれもこれもが『誰かを狙った攻撃』でないが故に、未だに誰も死んでいない。それを理解できないような生徒は誰もいなかった。
「(なにか……なにか無いのか!?逆転の一手を……奇跡の一手を……あるいは、
奇跡は、願うだけの者には舞い降りない。縋るだけの者には訪れない。最後まで諦めない者、努力が結ばれるまで延々と続けてきた者、最後の最後に……
「うおおおおミッドナイト先生がこんなところで水浴びをしてるぅぅぅぅ!!!!」
「「「 (こんな時に何言ってんだこの馬鹿野郎は!!?) 」」」
それは、A組の中で最も
それは、A組の中で最も
それは、A組の中で最も
自らを知り尽くすが故に、
「おいおいおい!あのボインボインネーチャンが水浴びしてるって!!?何処!?何処よ!!?何処なのよ!!?」
「俺時折コイツが本体だっていうのが恥ずかしいと思うんだけど」
「……ノーコメントで」
その声にいの一番に反応した『人間』は操っていた糸を全て投げ捨てて覗きの為に
明らかに
「『スイッチ』!!!」
フルスロットルで回りだした生徒達の思考は
声を出さずとも互いの意志疎通を行うアイコンタクトにより、秒も掛からず『三人』に対する振り分けを終えた。
「『コッチを見ろ』ォォォォォ!!!!!!」
詭弁の『覇声』により、思わず声のした方向を
「『集光屈折ハイチーズ!!』」
一切の前触れなく行われた『目眩まし』に引っ掛かった三人は目を押さえ、無防備な姿を晒してしまう。
「とっておきの合わせ技や!『コメットターボ』!!!」
「ごォッ、ぐぅぅッ……!!?なっ……
僅かな隙を突くように、飯田の『エンジン』によって強化された
「うぐぉぉぉ……目が痛ぇ……と、とりま飛んで―――」
「逃がすかよッ!!峰田ァ!!」
「『
「う、ぐ、おおおおおお!!!?」
目が眩み、緊急避難の為に空へ飛び上がろうとしたその瞬間を瀬呂の『テープ』が捕まえ、振り投げられた先に峰田の『もぎもぎ』が大量にくっついた岩によって動きを封じられ、だめ押しとばかりに追加の『もぎもぎ』が投げられる。
「おのれ
「騙される方が悪いんじゃバーカバーカ腐り落ちろ!」
「いや……うん……今ので騙される方もそうだし、騙そうと思う方も思う方だと……」
「『アシッドベール』!
地団駄を踏みながら手に持っていた『スペルカード*2』を投げ捨て、血涙を流す男。
形勢は一気に逆転した。
空を自在に飛ぶ『騒霊』は飛ぶ術を奪われた。怪力でもって大暴れしていた『亡霊』は宙に浮いて怪力を十全に発揮出来なくなった。自然を絡繰る『人間』は自らその糸を捨て、尚且つ辺りに武器になるだけの物は残っていなかった。
各々が巻き起こしていた大災害を
「
「『岩に張り付けただけ』で拘束できると思うなよ!」
「怪異を祓い続けてきた人間の進歩は、この程度で立ち止まりはしない!」
ふわ……と、風に舞う木の葉のような動きでもってその手に持った『巨人の短剣』を大気に叩きつける《陰》。
全身から
A組が待ち望み、願い、紡いだ奇跡でおきた逆転劇は再び容易くひっくり返ってしまった。
その光景を見て、揺らいでしまった。挫けそうになってしまった。屈しそうになってしまった。届かない遥か先を見て、砕けそうになってしまった。
だが、それも無理はない。
彼らは……否、幻想くんは魑魅魍魎が跋扈する世界で常に難易度Lunatic。息をするように地雷原でタップダンスをし続け、死線を超えた先で踊り遊ぶような人生を送ってきた。
この
彼等A組21人。全員の
もはやこれは勝負の体を成していない。勝ちと負けが既に決まっているのだから。
敗者は、どれだけ勝者から何かを引き出せるか。法則さえ異なる別世界からの来訪者から、如何に多くのモノを吸収できるか。
成程、コレは授業である。
泥臭くても良い。無様でも良い。だが、地に這いつくばるのは駄目だ。倒れ、立ち上がれなくなるのは駄目だ。笑顔を忘れては駄目だ。
守るべき者には素敵に笑え。
救うべき者には手を差し伸べろ。
声を張り上げろ。
拳を振り上げろ。
さあ、立ち止まる暇は無い。
その
その
「『俺らは―――
目の前の
さあ、『
詭弁のその声に触発されたことにより、諦めかけた者、挫けかけた者、折れかけた者、屈しかけた者、投げだしかけた者、倒れかけた者、その全ての者の魂が燃え上がる。
心に灯った炎が、尽きかけの炎が、再び全盛期の輝きを取り戻す。
ヒーローに
異世界からの来訪者による
彼等A組21人。全員の
だが、A組21人全員の
「ははははは!お前らが
「笑いごとかよ。あーあ俺も折角ならヒーロー側が良かったなー」
「そもそも、ヒーローってガラでも無いだろうに」
「これで
「さあ、愉快なお遊びはここいらで
圧倒的な暴虐が再び繰り広げられる。光弾の雨が、破壊の風が、黄金色の闘気の
だが相対する皆が怯む事は無い。それらは既に経験した。対処した。なら、
勝負の終わりは、刻一刻と迫ってきている。
森の方角< オレラハ、ヒーローダ!!
オールマイト「青春してるみたいだね!ヨシッ!」
作者が想定してた以上にもうちょっとだけつづくっ!!!
特に深い意味は無いのですが、直感で選んでください。深い意味は無いです、本当に。
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ヤオヨロちゃん
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A組女子
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B組女子も
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サポート科、教師、プロ、ヴィラン、全員!
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……男子も(TSするかは知らん)