どうしよ。
風夜「あと数話で終わらせたらどうだい?」
そこまで濃く書けない
「・・・は?今、なんて?」
「あなたは、なんで思い出さないの?」
もう一度、ゆっくりと告げられた。
俺には何が何だかわからないが、頭痛がひどくなっている。
これはやばい。この場にいたら、きっともっとひどくなってしまうだろう。
俺は、逃れようと踵を返し、紫さんから距離をとろうとする。
ブゥン、音が鳴って俺の目の前に紫さんが。
「・・・きみのその能力、相変わらずすごいね」
「ええ、そうかしらね」
ふっと笑みを浮かべた彼女は、にっこりと笑って、俺の額をつついた。
くそ、こんなに女性に近づかれるんだったら、髭剃ればよかった。
そんなどうでもいいことで頭痛をどっか部屋ロウとして、彼女の目を確かに見やる。
・・・彼女は、なんだか俺に何か言いたげである。
「なんだい?」
「頭が痛むの?」
「そうだよ、きみのせいで」
「・・・私のせいかしら?」
ああ、きっと。
その言葉を飲み込んで、ただ無言でうなずく。
きみはきっと、自覚はないなんて言い訳するだろうけど。
俺は見逃さなかった。
―――きみの、その顔。
どこか達観したような。
幽々子の去って行った方を見て、俺を見て。
その後、つぶやいた。
「ユウコは、なんで迷ってからあなたに名前を告げたのでしょうね」
!
そうだ、確か初対面の時は・・・。
『・・・』
『名前、お聞かせ願えませんか?』
『・・・西条、ユウコ』
『ユウコさん、ですか』
『・・・ええ』
『いい名ですね』
『どうも・・・』
「・・・そう、なのか」
「わかったの?」
「ただ恥ずかしいだけかと思った!!!」
「あんたねぇ・・・」
「ありがとう、紫さん!」
「あんまり大きな声出さないでちょうだい。夜中よ」
「いや、もう向こうでは日がのぼってるよ」
「・・・」
紫さんはスキマを開いて、どこかを見ているらしい。
ふっと笑って「そうね」とつぶやいた。
なんだかその笑みは暖かく見えて、きっと博麗の巫女を見てるんだろうなと予想できた。
「・・・幸せそうか?きみの大切な女の子は」
「変な言い方はよしてちょうだい。霊夢は・・・」
「ははっ、いいさ。緋乃くん相手なら安心だろう」
「・・・まあそうね」
「私に揺らぐぐらいなら殺してやったのに」と物騒なことをつぶやく紫さんを、俺はただ笑って流した。
そんなこと、いただけないんだけどね。
「・・・それで、用件はほかにもあるんだろ?」
「ええ」
すっと表情が互いに引き締まり、俺らは視線を交わらす。
「…あなたの歌で、私をもっと長生きさせて頂戴」
もう、俺は歌うわけにはいかない。いかないのに。
なんでわかりきっている顔をするんだよ。
なんで、きみは、知ってるように笑むんだ…。
「俺の歌には効力はない。…残念だったな」
「へぇ?あら、そう。ならばあの時理桜に歌ったのはなんだったかしら?」
「…」
「あの殺人衝動しかないような暴れん坊をイタチに封じ込めるための歌でしょう?なかなかに古い記憶ではないと思うけど」
「…」
紫さんはなんでそれを知ってんだ。
俺は、小さく歌を口ずさんだ。
「…!」
「あんたはまだこの世界に必要だ。緋乃くんに任せるには、彼はまだ若い」
「…そうね」
紫さんがスキマを開いて、その中に身を投げる。
「……あなたは真実を求めなさい」
その言葉を残して。
真実、か。
ユウコの正体…知らなきゃいけない、のか。
「…風夜さん」
「ん?」
「うっさあい」
理桜がぐだりながら、そういってきた。
庭に面した廊下に座り、こっちを見ていたのだ。
「・・・あれ、そんな声出してた?」
「妖夢さん起きちゃうでしょぉ~」
「君ら、ちゃんと健全なおつきあしてるんだよね」
「もっちろんさぁ~。ちゃぁあああんと、健全な男子高校生としてぇ~」
「いけない!!いけないよ!」
しかも酒臭いしっ!
なんなんだ!こら、未成年!
「・・・酒飲んだだろ。しかも蔵の」
「ん~♪」
「未成年は飲んじゃだめなんだぞ・・・緋乃くんが怒る」
「風夜さんって、結構緋乃っち好きだよね」
「嫉妬?」
「気持ち悪い」
げっそりとして理桜は俺の言葉に即座に返してきた。
ねえ、それはひどくない?
理桜はしゃくり上げながら、紅潮した頬でにへらと笑った。
ん?何かいやな予感・・・。
「あ~、かわいかったぁ~。あの妖夢さん・・・も、さいっこう!」
「きみマジで清いつきあいしてるよね?」
「もっちr」
「こらっ!」
ぺちん、と俺は理桜に近づき、その額をたたく。
今頃、妖夢ちゃんは健やかに眠れてるだろうが、その眠っている前に何があったのか・・・。
伊達に俺の元で育ったから、どんなテクニックを会得しているか、知ったこっちゃ無い。
もう、あきらめよう。『うちの子』がどんな変態になっても・・・。
・・・さて、心配なのは詩季もだ。
さぁ、アリスちゃんとうまくやれてるのかなぁ・・・。
俺は、うるさい理桜を部屋へ戻し、自身はただ下界へと降りた。
まあ、妖夢ちゃんからまた怒られそうだけど、いいよね。
だって起きてないのが悪いんだもんねぇ。
「・・・さて、どんなおとがめを食らうかねぇ・・・」
のびをしてから、階段を飛ばし飛ばしに降りていく。
俺はだんだんそうやって降りていくことに飽き、ふよっと浮いて降りた。
―――魔法の森
ようやっとついたその場所。
俺はただその戸をたたいた。
すると、出てきたのは金髪の少女。
アリス・マーガトロイドさんだ。
俺はきわめて笑顔を繕い、「やあ」と声をかけた。
若干眠たげにするも、俺の存在を把握し、彼女は「あ、どうも」と挨拶を返してくれた。
やった、第一関門突破。
「・・・詩季はいますか?」
そして追加されるオリ設定。
あれおかしいな、幽々子様に関してはノータッチでいけるかと思ったのに。
風夜「大丈夫、最初からこうなるって思ってた」
きみはそうなるだろうけど・・・理桜くんたちは現代にいろいろあったし、妖夢さんもアリスさんも関われないからね・・・。
まあ、現代の学校の話は出るだろうけどさ。
風夜「そうだろうねぇ・・・」
うん。
てなわけで、では。