東方小説番外編集   作:Lan9393

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わがままいってこちらの世界での話を書かせてもらいました!
本当にお優しい。

前回より影の濃さは調整したつもりです。
けっこう長めだと思われますです。
どぞー。


コラボ~東方天魔録~2

緋乃Sido

 

  どうも、緋乃です。

今、とてつもなく面倒な感じがします。

結果的に霊夢さんにしばかれるような。そんな。はい。

俺は境内を掃除していた手を止めた。

いいや、歌っちゃえ。

ヘッドフォンをつけて音を鳴らして、歌を口ずさむ。

いやー掃除が進む進む。

すると、人影が見えた。

 

「!参拝者ですか?!」

 

箒を投げ捨て駆け寄った。刹那、電撃のようにそれは迸った。

見たような顔。

えーっと、そうそう!零侍!

向こうで・・・霊夢がいやーに暗い幻想郷で出会ったやつ。

何者とかもう気にしない。

 

「・・・・金いれてくか?」

「前提か」

「いや、まあうちの嫁が喜ぶから」

「・・・ここって博麗神社じゃないか?」

「ああ・・・あ」

 

やべぇ言っちまったよ。

と内心焦る。いやだって好き好んで言うわけないだろうに。

だがしかし!平静を装って零侍に向かう。

すると、零侍はニヤリとしていた。

 

「やはり前に霊夢に賽銭をわたしていたのは」

「いや、贔屓とかじゃねえよ。理由は前言ったとおりだ。ひもじい思いを人にさせるのなんてまっぴらごめんだよ。公平じゃない」

「あんたねぇ・・・だれよそいつ」

 

あれなんか後頭部が痛いなぁなんでだろうなんで棒が刺さってるんだろうなぁ(棒読み一息

後頭部から棒を抜いて霊夢に渡す。

顔を染めたまま怒っている霊夢の顔を見て聞かれてたと嘆息した。

霊夢は俺の隣に移動し、零侍をまじまじと見た。

 

「・・・僕は零侍。前に緋乃にうちの世界の霊夢を助けていただいた。ついさきほど神社の階段の一番下へ落とされた」

「ふぅん・・・?・・・あら、妖真じゃない。お賽銭置いてきなさい」

「はいはい、このあと妖怪の山に行くんですから手渡しますよー」

 

霊夢は階段下にいたらしい妖真に声をかけた。

気配察知かなすげーなー。

零侍がピクリと反応した。妖怪の山・・・かな?キーワードは。

苦笑している妖真がお金を霊夢に手渡す。

 

「・・・あ、妖真。こっから早苗のところ行くのか」

「え?あ、はい。来て欲しいと言われたので」

「いやこいつが、ついていきたそうにお前を見ている ▼ から」

「ゲーム字幕」

「キニスルナ」

 

妖真がそれを知っているとは。・・・幻想郷すげぇ。

あれさっきから俺すげぇいいすぎじゃないか?なんかすげぇ。

妖真はふぅと息を吐いて、悩む。

 

「まあ、いいんじゃないでしょうか。文さんたちのとこにいくんでしたら案内しますよ」

「え」

「早苗さんには手を出さないでくださいね?」

 

にっこりと暗黒スマイルを浮かべた妖真。

こいつらこれで付き合ってないんだぜ?すげぇよなぶったまげるぜ。

俺は一瞬それは無理だろあの性格に容姿だぜと言おうとしたがなぜか言えなかった。

考えてもみろ。

嫁と暗黒剣士に睨まれていえない。うん。

零侍は少しばかり冷や汗を浮かべて笑って言った。

 

「・・・心配ないぞ」

「そうですか。じゃあせめて紹介くらいはしますかね・・・ところであなたは?」

 

「「「今更?!」」」

 

霊夢もつっこむか。

そうか。

というか本当に今更すぎるだろう・・・。

零侍は先ほどのノリで自己紹介をすました。

妖真が納得したか、階段を降りていた。

 

「・・・さて、俺らも行くか」

「いくの?あんたも」

「え?ああ。零侍がそれでいいのなら・・・」

「僕はそれで構わない」

 

すると、霊夢は複雑そうに顔をしかめて俺の裾を握る。

おいていくなと言わんばかりに俺を見上げる・・・くそ、可愛いな。

 

「・・・霊夢ってこんな」

「なんか言ったか零侍」

「いや、何でもない」

「じゃあ遅れるから行こうぜ。霊夢、頼んだ」

 

俺は霊夢の手をつかむ。空中でバランスをとる方法は知っているけれども、未だに飛ぶ方法はわからない。

遠ければ誰かに捕まるし、近ければ走る。・・・という具合に移動するが、零侍は飛ばないのだろうか?全速力の霊夢についていけている脚力。

まああんだけ早いんだから、霊夢についていけるのは当たり前か。むしろそれ以上か・・・?と考えるも、バランスを崩し、霊夢にしがみついてしまう。

零侍と霊夢に同時にじとっと見られ、いたたまれなさからバランスを取る。

そんな目で俺を見ないで。

 

「零侍ー!飛ばないのかー?!」

「・・・」

「お、おう・・・悪い」

「あいつはただの妖怪よ、きっと」

「・・・そう、なのかな」

 

ああ、なぜかどこかで琴羽が飛んでる気がする(確信)

すると、妖真が見えてきた。

 

「遅かったですね」

「お前が早いんだろ」

「そうね、あんたは早苗のためって張り切りすぎ」

「約束の時間大幅オーバーなんですよ。では」

 

妖真はまた飛んで行った。

 

「しかたねぇ。じゃあ俺らが案内するよ。多分射命丸と犬走は早苗らの近くだと思う」

「ああ、観察ね。いつかくっついたら記事にするって言ってたわ」

「なかなかの行動力の・・・」

 

零侍が飽きれたようにため息をついて走り出す。

まあ流石に幻想郷の構造は一緒か。

 

「俺らも行くか・・」

「そうね。たかが妖怪に抜かされるなんて・・・」

 

霊夢はギリッと悔しそうに零侍を睨む。

 

☆   ☆   ☆ 

 

妖怪の山の山頂。・・・なのかな?これで中腹とか言われても困る。

守屋神社の手前に降り立つとすぐさましげみに引き寄せられた。

気がつけば射命丸におしたおされてた。口もふさがれてる。おいこら。その手をどけろ。

零侍くんの目が痛いよー。

射命丸の近くには犬走も居る。呆れてるようだ。

 

「しっ・・・今から面白そうなことがおきそうなんです」

「へぇ。あ、こいつは零侍」

「よろしく」

「そうですか!まあそれよりも」

 

射命丸は唇に人指し指を添えてもう片方の人差し指で早苗らを指差した。

零侍があたりをきょろきょろとする。

刹那、ガサリと音を立てて何処かへ行った。

早苗と妖真はすっかり二人の世界に入り込んでおり、音など気にしない。

それでもいいのかよ。

 

————早苗と妖真が解散して、妖真が冥界に向かったあと。

 

「さて、聞きたいことが!」

「ん?」

 

何時の間にか帰ってた零侍は射命丸に向き直り、首をかしげた。

射命丸は目を蘭々と輝かせて言った。

 

「ズバリ!あなたの好きな人とは?!」

「射命丸文」

 

スパッと返答する零侍。

聞いていた側の射命丸はじわじわと顔を染めて行き、持っていたメモ帳で口元を隠す。

零侍は再び首をかしげて射命丸の顔を下から見上げた。

射命丸は羽を羽ばたかせ何処かへ行った。

 

「・・・なにが聞きたかったんだ?」

「俺もわからん」

「わかりたくはないわね」

 

霊夢がため息をつきながら何処かへ行こうとした。

その腕を零侍が掴んだ。

振り返った霊夢は零侍を睨みながら「なによ」と小さく毒づく。

 

「いや・・・僕はこれからどうすればいいんだ?」

 

――――――――――――――――――

 

ヴェルディSido

 

  いつもなら清々しいはずの朝。

朝早くからフランの寝顔を見れる。そして朝のいい空気を吸える。

・・・しかし、今日は朝から胸糞悪い体験をする。

フランの腕の中にはよくわからん男が入っていた。

なんというか・・・ムカつく。

しかたないとばかりに俺は腕を動かした。

 

「フラン」

「んぅ・・・」

 

フランの肩を揺らし、起こすことを試みる。

腕の中に異物が入ってるからか、案外早く起こせれた。

 

「おはよぉ・・・」

「おはよう。それより抱き枕になってるらしい男の体があらぬ方向へ曲がってるぞ」

 

腰のところから横へ、ぐっと。

フランの力ならこのままへし折ることも可能だが。

俺の顔は先ほどより深刻なほどシワがよる。

なぜなら?フランは慌てて彼の体を直し、心配そうに彼の顔色をうかがっている。

そうだ。嫉妬だ。

 

「・・・お兄様、どうしたの?」

 

ふと俺の顔を見上げているのに気づく。

俺は小さく舌打ちをして起きたらしい客人を見やることもなくフランの部屋から出て行った。

 

☆   ☆   ☆

 

フランドールSido

 

  起き上がったその人の前で私は正座した。

頭を抑えていたその人。あ、もしかして私頭抱き抱えてた?

 

「初めまして、私はフランドール・スカーレット!」

「え?」

 

その人は驚いて私の頬に手を当てた。ぺちっといい音が聞こえ・・・あれ?叩かれた?

 

「フラン様?」

「ふぇ?なんで様?」

「・・・ふむ。ええと、僕はあかり。別の幻想郷の紅魔館にいます・・・ん?いました?」

「へぇーー・・・」

 

しまったとばかりにあかりは自分の口を塞ぐ。

私は面白くなってあかりにどんどん聞く。

しかしあいまいにはぐらかされるだけでまともに答えてくれなかった。

ぷくぅと頬を膨らませて見せれば、あかりはあせあせと慌てる。

 

「あ、あの・・・」

「むーーー・・・・ん?・・・ねーね、好きな人っている?」

「うぇええ?!す、好きな人、なんて・・・いません、よ!」

「ぶー!またはぐらかすー!」

 

あかりが真っ赤になって焦るのを見て面白くない反面、可愛いな、なんて思っちゃう。

お兄様とはまた違った感じの人だなぁ。

 

「あっ」

 

そこで私は思い出す。

そろそろおなかがすいてきたのです。

ヴェルデ・・・お兄様がいっちゃってからしばらくたった気がする。咲夜にお願いすれば作ってくれるかなぁ?

私はあかりの手を引いて、笑ってあげた。

ベッドから降り、ドアに手をかける。

 

「ごはん食べにいこっ!お姉さまもいると思うし、ねっ!」

 

ドアを開けて廊下を駆ける。

あかりはひっぱられながらキョロキョロと見渡した。

 

「あ!カムイーー!」

「・・・妹様?」

 

カムイを捕まえて。ふと目に入った腕力抑制装置。

・・・咲夜と一緒にいるための道具。

 

「おきゃくさま!それとお腹空いた!」

「咲夜さんが台所で片付けをされてると思います。・・・ところであなたは?」

「・・・あかりです」

 

私はさっさと咲夜のもとへ走った。

 

☆  ☆  ☆

 

琴羽Sido

 

  風を操って魔理沙さんのスピードについていく。

身を焦がすような思いはもういやです。

美鈴さんの隣を通り過ぎ、広間のような場所で一旦止まる。

 

「あ、魔理沙さん、僕は秋兎くんに顔出しに行くのでここで」

「おう!私は漁ったら帰るから、帰りは別々な」

「了解です」

 

魔理沙さんがまたスピードをあげて図書館へ飛んで行った。僕はそこで風を呼ぶのをやめ、地に足をつける。

 

「さて、どこにいるのかな・・・」

 

風を巡らせ、人の気配を探す。

食堂に揃ってるみたい。・・・うん。邪魔しちゃ悪いよね。

階段を上がろうとして、なにかにひっかかる。

盛大にコケる。ちょっと、階段にぶつかりそうだったじゃないか。風でなんとかあれだったけど。

 

ビーッと音がなる。

 

・・・あ、これフランちゃんのトラップだ。

 

☆   ☆  ☆

 

秋兎Sido

 

ビーッと。

何かの警報がなる。

 

「あー!誰か引っかかった!ごめんなさい、ちょっと見てくるね!」

 

妹様がたったかたと駆けていく。「こーとーはー」と叫びながら。・・・え?

お嬢様が額に手を当て、「神居行きなさい」と言った。

ただ頷いて妹様について行った。

すると、後ろからあかりさんもついてきていた。

 

そこで見たもの。

親友が階段の一番下の段で風でバランスをとっているようで、宙に浮いていた。その近くで、妹様が笑って見ていた。

 

「フランちゃん・・・毎回こういうの作るよね。前は水の入ったタライだし」

「だってひっかかるの琴羽だけだもん!たまぁにわざと理桜がかかってくれるけど!」

「まったく。ちょっと今回は危なかったんだからね?」

「はーい!作る場所考えるね」

「毎回場所違うのはそのせいか・・・あ!あかりさん!」

 

琴羽があかりさんに向けて声をかけた。

あかりさんは苦笑しながら妹様の頭を撫でながら琴羽の元へ向かった。

琴羽は自身がひっかかったひもを風で切った。

 

「どうも、琴羽くん。あれからしばらくぶりだね」

「あ、うん。そうだね。秋兎くん、あかりさんはどこにいたんですか?」

「あ!私のベッドの中!私の抱き枕になってたのー!」

 

毎度毎度、琴羽は知らないうちに交友関係を広げていくな・・・。少々羨ましいぞ。

琴羽は妹様の言い放った言葉にあかりさんを見上げた。

 

「秋兎くん、今から暇かな?」

「ふむ・・・いや。悪いが。妹様を連行しなければならない。・・・・まあ妹様は逃げたと言えば済むのだが」

 

笑って言ってやれば、「いい性格だねぇ」と琴羽が苦笑する。

妹様が羽を羽ばたかせて「いいの?!」と喜んでいた。

 

「まあ琴羽がいるし。どっちにしろ・・・」

 

「おーい!琴羽ーー!!」

 

「・・・魔理沙がつれていくかなと」

 

いいタイミングで小悪魔さんを連れた魔理沙が来る。

手当り次第に掴んでそのまま外へ行ってしまった。

喜ぶ妹様の声と、叫ぶあかりさんと琴羽の声。

響いて消えた。咲夜さんが背後に立っていた。

 

「怒られるわよ」

「なんのことでしょう?」

 

☆  ☆  ☆

 

琴羽Sido

 

  僕はあかりさん分も風を動かして魔理沙さんの家へ降り立った。

 

「・・・ところでおまe」

「あ、もういいです」

「なんでだぜ?!今言ったばっかなのぜ!?」

「いやぁ、もうすでに妖真くんが言った気がして」

「すごいな!?」

 

魔理沙さんの言葉を遮って僕は言った。

あかりさんが笑ってる気がするが気にしない。あ、フランちゃん。そんなあかりさんにくっついてるとヴェルディくんに怒られるよ。

 

「麻島あかりです」

「そうか!・・・と、他の幻想郷のやつか?なら霊夢のとこいけよ!」

「「誘拐したのは誰ですか!?」」

「お、おうすまん」

 

魔理沙さんはもうしわけなさげに頭を掻く。

フランちゃんは魔理沙さんに抱きつく。

あかりさんが思い出したように訪ねてきた。

 

「魔理沙さんと琴羽くん、付き合ってるんですか?」

「「ぶふぅ?!」」

 

僕らは同時に吹き出した。それを見たフランちゃんは面白そうに快活な声で言い放ってくれましたよええ。

 

「うん!らっぶらぶーのアツアツカップルだよー!」

「何か違う気がするけどまあいいや!?」

「いやなのか?らっぶらぶーのアツアツカップル・・・」

「そ、・・・れはいやじゃないけど・・・」

 

フランちゃんの口を塞ごうとしてやめ、否定しかけたけど、まあいいかってことで放棄する。

すると、魔理沙さんが不安そうに上目遣いで見てくる。つい言葉に詰まったじゃないですかもう。

 

「あはは!やっぱり!琴羽くん、自信なさげだったから」

「わわわっ!なんで覚えてるんですか?!」

 

あかりさんが右手の人差し指を立てて言ったことに僕は手を精一杯振って邪魔しようとする。

 

「なにがだ?」

「わーーー!!」

「いやだって、『恋、人・・・かな』って言ったじゃん。そして、『そう思ってるのかわかんないから』って・・・」

「何で具体的に覚えてるかな?!」

 

事細かにその時のセリフを言ってくれましたよ。あはは!

魔理沙さんの肩が震えてますよどうしてでしょうねぇ!?

 

「フランちゃんはあかりさんを連れて博麗神社に!」

「はーい!」

「え、え、」

「ことはぁ?ちょぉっとお話しような☆」

「ひぃっ・・・っ」

 

彼らが去って行くのを見て、僕は魔理沙さんにぶつかる思いでキスをしてあげる。

 

――――――――――――――――――

 

理桜Sido

 

  西行妖を眺める。隣には正座してる妖夢さん。

食事も終わり一段落ついた状態である。

きっと風夜さんと幽々っちはいちゃついてるだろうな。

そろそろ八雲っちの家に強制招待される時間だな。

すると、真っ逆さまに落ちてきたなにかが庭に穴をあけた。

 

「うぎゃぁあああああ・・・・・」

 

聞き覚えのある声。隣では妖夢さんがめっさ落ち込んでますがな。

よろよろと何かが浮き上がってくる。

んー?あれは・・・氷空くん?

 

「あー、氷空くんじゃないかー!」

 

確証を得てから手を振りながら近寄る。

氷空くんの方も気づいたのかな?手を振りかえしてくれた。

 

「やほー理桜くん~」

 

のんきだなぁ。今君がなにしたか知ってるかい?

大事な大事なお庭に穴ですよ?

妖夢さんが黙ってるわけないじゃないですかやだー。

 

「どなたかは存じ上げませんが、私の整備した庭に穴をあけるなんて、なかなかいい度胸ですね。理桜さんもしなかったイタズラですよ?」

 

ゆらりと立ち上がった妖夢さんは刀を構えており、目が据わっている。

ああ、こりゃ盛大な残虐ショーだなぁ・・・。

氷空くんは「げっ」と声をあげて後ずさる。まあ浮いてるから何もないけど。

妖夢さんの一閃が氷空くんの鼻先をかすめた。

 

「いっ?!・・・かんっっぜんに油断してた・・・」

「ほぅ。油断していた・・・とは」

 

目が血走ってるよーやばいですよ。

あ、こういう時は・・・・!

 

「よーむちゃーん!俺のよーめ!」

「・・・」

 

妖夢さんの行動が止まる。

よし、もう一いき!

 

「俺の嫁は穴に一個や二個、簡単に埋められますよねー」

「ええそうですとも!白玉楼の庭師・理桜さんの恋人っていう肩書きに恥じぬようにしますとも!」

「じゃあ穴をあけた相手くらい許せますよね?」

「う、ぎゅ、・・・はい」

 

すっと妖夢さんが地に足を付け、刀を一閃してから鞘に収めた。

次の瞬間、ため息をはいて、トトトと庭の端っこに向かった。

土を取りに行ったんだろうな。

 

「災難だったねぇ」

「あんなに妖夢が怖いと思ったことはないなぁ」

「はは、俺も」

 

氷空くんは頬を掻きながら近寄ってくる。

その顔には冷や汗が浮かんでおり、のんびりした今の態度とはちがって、少々慌てていたのかもしれない。

妖夢さんは土をてに穴へ向かっていた。

 

「君見たらなんかきみんとこで犯したことを思い出したよ」

「あの後妖夢結構怒ってたよ。『ひどい!』的な感じで」

「そっかー」

 

苦笑する。

まあ会わないからいいんだけどね。

刹那、背後から馴染みのある気配がする。

八雲っち。ですねはい。

 

「今会わないからって思ったわね」

「・・・八雲っち心臓に悪いよー」

「あら失礼。じゃあうちんちへいらっしゃい」

 

スキマが大きめに開かれる。

俺と氷空くんはそれに吸い込まれる形で落ちて行った。

 

「あれ?お二方?」

 

☆  ☆  ☆

 

「あ、お前らもきたか」

「緋乃と・・・なんでフランちゃんまで?」

「琴羽の遺志を継いだ!」

 

俺が八雲っちの家につくとそこに身知った気がする人が二人。たしか零侍くんとあかりさんだったかな?まあいいや。

緋乃があぐらをかいて、その膝の上にフランちゃんが座っていた。

相変わらず誰にでもなつくねフランちゃん。・・・いや、それでもない。詩季とあまり仲よくなったかな。

それと琴羽の遺志ってなに。死んじゃったのかなー。

 

「いや、あのですね、僕が変なこと言ったから魔理沙さんが怒って」

「あ、今マスパつきのお説教中だこりゃ」

 

苦笑しながら八雲っちを見やる。

何かを話したい感じだ。

 

「で、八雲っち、なにかな」

「向こうの幻想郷の八雲紫と仕事しながらおはなししたのだけどね」

「「え、八雲(っち)仕事あったの?!」」

「一応幻想郷の管理者なんだけれど?」

 

八雲っちが青筋を立てる。やべやべ、言いすぎた。

俺と緋乃は八雲っちに先を促す。

 

「それでね、ポストと電話を設置することにしたの」

「は?なんでポスト?電話?」

「お手紙書いて、その場所のポスト・・・たとえば博麗神社ポストだったら、あちらの博麗神社ポストにぴょこんと看板が立って手紙がきてることを知らせるの。そうやって文通するわけ。物を渡す時もそれを使うといいわ。それで、電話ね。これはポストとほぼ同じ。かけたらすぐ、もう一つの同じ場所の電話がなるわ」

「また変なものを・・・里の子供が面白がってかけたらどうするんだよ」

「博麗神社にはくるかもしれないけど、ね。まあないんじゃないかしら。里の人間には見えないようになってるから」

「それ怖いなおい」

 

八雲っち暇だなぁと思う。緋乃はフランちゃんの頭を撫でながら、「どう思う」と零侍くんらに聞いた。

 

「僕はいい案だと思うが」

「それに同意しますよ」

「つまりはこっちの妖夢を堪能できる+理桜くんと語り合えるってことでしょ?」

「・・・まあそうなるだろうけどねぇ。でもこっちの妖夢さんは俺のだよ?」

「わかってるって」

 

氷空くんにジト目をプレゼント。

笑われましたが何か。

 

「まあそんな感じでよろしく!じゃあ帰すわよ~」

「おう」

「わかりました」

「りょーかーい」

 

三人が笑って八雲っちの後についていく。その先には安定のスキマが開かれている。

気のせいかもだけど俺、スキマ酔いするんだよなぁ・・・。

 

「ばーいばいー!あかりー!!」

「じゃあまた来いよー!」

「まーたねー」

 

三人を見送る。

また会えて嬉しかったな。妖夢さんには気の毒な事件だったけど。

すると、フランちゃんが飛び跳ねた。

 

「ひの!ひの!あそぼ!」

「えー・・・まあいいか。理桜も遊ぶか?」

「じゃあそうする~」

 

八雲っちにスキマを開けてもらいフランちゃんの部屋まで飛ぶ。

会えるのはいつかな?

会えなくてもまあ声は聞けるようになるからいいよねー!




あ、10000行かなかった。

緋乃「あれ?琴羽は・・・」

あの状況になってしまったんだしかたないですはい。
BGMは基本U.Nオーエンのアレンジと灰桜でした。
零侍くんのやつはかけていたのにあかりさんが進まなくて・・・。
氷空くんごめんなさいみんなと合流させるためのパートになってしまいました。
というかまあ理桜がなぜ『俺』なのに『妖夢さん』呼びかは気にしないでください。
彼は気分やですので(殴
そして謎の緋乃・フランのフラグ。

フラン「緋乃はいつも遊んでくれるのー!音いっぱいだし!」
緋乃「それにしても最初は全員射命丸にごって好きな人吐かされる予定だったのになんでああなった?」

いやはや射命丸さんが行くっていう前提で書けなくてですね。

緋乃「そ、そうか」

それにしてもどうにも始末のつけようもない話になってしまったと思っています。
ではでは、影輝様ありがとうございました!
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