そして待ちに待った主人公とメインヒロインのイチャイチャタイムですよ!!(作者比
料理できない組にBBQの片づけをしてもらった後、俺達は川に遊びに来た。俺、犬束、和泉は一足先に川に来ていた。
そこで落ち着かない様子の俺に和泉が不思議そうに首を傾げる。
「塩見くん、どうかした? 落ち着かないみたいだけど」
「和泉!!」
「え!?」
困惑している和泉の肩を俺は力強く掴む。突然の俺の行動に困惑している和泉を無視して俺は絞り出すように言葉を続ける。
「女子組は水着なんだよ……!!」
「あ、そうらしいね」
「水着だけでそこまで興奮できるお前おかしいんじゃねぇの?」
俺の言葉にぽやぽや返してくる和泉と、青少年の熱いリビドーを理解できないと言った感じの犬束。
犬束に水着(主に狼谷さんの水着)について熱弁しようとしたところ、脇腹に交通事故のような衝撃!!
「ぐぼっふぁぁ!!」
「「塩見く~ん!!/塩見~!!」」
ぎゃあとかの悲鳴じゃないマジ悲鳴が俺の口から漏れ、川に向かってすっとぶ俺。水没したことによって物理的に頭が冷やされた俺は川から起き上がって思いっきり怒鳴る。
「なにしやがる式守ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」
「和泉さんに言い寄っている害虫の駆除よ」
悪びれる様子もなく、和泉を背中に守りながら言い放つ式守。
「というか今の飛び蹴りは冗談抜きでやばかったぞ!! 俺じゃなかったら救急車だ!!」
「塩見だから別にいいだろ」
おそらくは本音を溢した犬束を水中に引きずり込んで水中プロレスを始める俺と犬束。なお、俺と犬束が激闘を繰り広げている間に式守と和泉はいちゃいちゃ領域を展開していた。
とりあえずひと段落したので川からあがる俺と犬束。
「うお、川はまだ冷たいな」
「魚もいるし次は釣りで勝負でもすっか。勝ったほうはジュース一本奢りで」
「のった」
犬束の提案に速攻で乗る俺。そのまま二人で管理事務所に釣りセットを借りにいく。
そして戻ってくると女神がいた。
「おお……」
「塩見くん!?」
思わず五体投地をしてしまった俺に対して、慌てた様子で駆け寄ってくる狼谷さん。
ホルターネックの水着でその美しい肌をおしげもなく披露している狼谷さん……!!
そして俺が肩を叩いてきた相手をみると、どや顔サムズアップの八満がいた。
「私への感謝は?」
「お前最高だよ」
力強く握手する俺と八満。
え、八満と猫崎の水着? なんか布切れを着てたよ。
「塩見と犬は釣りすんの?」
「束をつけろ。俺と塩見は釣り勝負」
「みっちょんと和泉は?」
猫崎の言葉に犬束は黙って指さす。
そこには桃色空間を展開している式守と和泉がいた。
満場一致でみなかったことにして、猫崎は笑顔で口を開く。
「んじゃ私達は二人の勝負遊びながら見てよっか」
「じゃあ私と猫は犬のほうにいくか。狼谷は塩見のほうでいいか?」
八満の言葉に俺に電流走る。
八満の言葉を狼谷さんが受け入れる→釣りの間は狼谷さんとのいちゃちゃタイムが堪能できる
俺の視線に気づいたのか八満はニヤリと笑って口だけ動かす。
(昼飯一回奢りだ)
(三回奢ってやるよ)
そんな俺と八満の視線だけ会話に気づかず、狼谷さんが優しそうに微笑む。
「ああ、それでかまわない」
「いよぉぉぉし!!」
「げぶっふぅ!!」
喜びのあまり思わず犬束に蹴りをいれてしまったが、まぁ、よくある話である。
俺に向かって文句を言い始めた犬束を猫崎と八満が引きずっていったので、俺は狼谷さんと向き直る。
「じゃあ、行こうか狼谷さん」
「ああ」
そしてそのまま近くの岩場にいって、釣り竿を用意して川に釣り糸を垂らす。
隣には水着姿の狼谷さん。
「塩見くんはよく釣りをするのかい?」
「はい!! いくら払ったら延長してもらえますか!!」
「え?」
思わず口走った言葉をなかったようにするために自分の頬にパンチ。
とりあえず気を取り直すように会話を続ける。
「釣りはあんまりしたことないなぁ。父親の友人の北欧神話の神様連中に連れていかれて北欧の海で素潜りをやったことはあるけど」
「ちょっと待って欲しい」
俺の言葉に難しい顔をしてこめかみをおさえる狼谷さん。そんなお姿もお美しい。
「え~と、塩見くんのお父さんには神様の友人が?」
「何柱かいるよ」
我が父の交友関係は一般人から神様まで幅が広い。広すぎて俺は理解することをやめた。
狼谷さんもこれ以上掘ったらやばいと思ったのか会話を変えてきた。
「そういえば、進路調査あったけど、塩見くんは進路どうするんだい? 職員室に呼び出されたみたいだけど」
「お、よく知っているね」
「そりゃ塩見くんに関するげふんげふん。噂で聞いてね」
一瞬だけ狼谷さんが俺や式守みたいな雰囲気になったが気のせいだろう。
「一応就職ってことになるのかな?」
「一応?」
ぶっちゃけこのことを知っているのは身内を除くと同じ部活の明日香先輩だけなので、話そうか悩むが……
「塩見くん?」
まぁ! 答えは決まってるよね!!
「プロのサックス奏者になろうと思ってる」
俺の言葉に驚いた表情を浮かべる狼谷さん。そうそう、こういう反応が普通だよな。このことを家族に相談したら笑顔で「おう、やってみせろよマフティー!!」と返してきた父親はやっぱりおかしい。
「ご両親はなんて?」
「割と応援してくれてる」
応援……うん、少なくとも美優母さんと詩音母さんはちゃんと応援してくれてる。父親はちょっと意味がわからないが。
「塩見くんの本気の演奏か……私も聴いてみたいな」
「あ、それだったら明後日の夜は狼谷さん時間ある?」
「? ああ、大丈夫だけど」
「だったら父親のお店きてくれる?」
「何かあるのかい?」
狼谷さんの言葉に俺は笑顔になる。
「父親の店で二か月に一回のペースでライブやってるんだ。よかったら来ない?」
「絶対にいくよ」
俺の言葉に食い気味で言ってきた狼谷さん。これは明後日のライブは全力だと思ってlineを使ってチケットを管理している夢月に連絡する。
すでに完売しているという小言を無視して無理やり捻じ込むように伝えると、俺は再び狼谷さんのほうに向く。
すると驚いた様子で狼谷さんが立ち上がっていた。
「塩見くん!! あれ!!」
狼谷さんの差した指先をみると子供と一緒に溺れている和泉がいた。周囲も気づいたのか騒がしくなっている。
「塩見ぃいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
そして上着を脱いで水着になりながら俺のほうに走ってくる式守。その意図を察知して、中腰になって両手を組む。
そして式守は組んだ俺の両手に片足をかけると、俺は思いっきり式守を射出する。
「「合体カタパルト!!!」」
空中に投げ出された式守は狙い通りに和泉の近くに着水。そのまま子供と式守を救出すると岸まで上がってきた。
俺が安心して溜息をつくのと、狼谷さんが複雑な表情を浮かべているのを俺は気づかなかった。
塩見くん
将来の夢はプロのサックス奏者
狼谷さん
式守さんとのコンビネーションをみせられて複雑な気分
和泉くん
無事に式守さんに救助された
式守さん
なんだかんだで塩見くんとはツーカー
犬束くん、猫崎さん、八満
このあと合体カタパルトで遊んだ
お久しぶりに更新です
ついに原作は完結してしまいましたが、この作品は未だに川遊び編です。ですが今回で川遊び編は終了。オリジナル合宿回に入ろうと思ったのですが、さらにオリジナルエピソードを放り込みます。
そして塩見くんの進路はまさかのプロサックス奏者。これは作者がブルージャイアントの映画を見に行った影響です。
そんなわけで次回はライブ編です。ひょっとしたらぼっちなロックのあの娘がでてくるかも!?