ハイスクールD×C   作:銀星獣

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同級生、人間じゃなさそうです

一誠と別れた光は、夕焼けが照らす中1人家路に着いていた。

 

「まさか一誠に彼女がねぇ、ようやくアイツにも春が来たってとこかな。」

(ふむ…彼だけではなく、君も随分と嬉しそうだな。)

「そりゃ…ね、一誠はスケベだけど悪いやつじゃ無いし、そこを見てくれる人がいたっていうのはやっぱり嬉しいかな。」

(そうか….それは何よりだ。)

 

朗らかな笑顔を浮かべる光に対し、コスモスは1人小さな違和感を感じていた。

 

(先程の少女…何か地球人とは違う感覚がした気がするが…私の思い過ごしであればいいが…)

「コスモス?どうかしたの?」

(いや、何でもな…っ!光っ!)

 

突如として、コスモスの耳に遠くから響く悲鳴が聞こえた。

それは一体化している光にも届いていた。

 

「コスモス!方角はわかる⁉︎」

(森林公園の先の方だな…急ごう!)

「分かった!」

 

言うが早いか、光は森林公園へ向けて駆け出した。

 

 

------

 

 

まだ夕陽が差す時間帯にも関わらず、公園奥の林は異常な程暗い雰囲気に包まれている。

そんな林の中を学校帰りと思われる少女が、息を切らしながら走っていた。

 

「はぁ…はぁ…きゃあっ⁉︎」

 

飛び出ていた木の根に足を取られた少女は、その場に転んでしまった。

そんな少女の背後から、3人の男が迫ってきた。

 

いや、それは普通の人間ではなかった。

野犬と人間が合わさったような、狼男の如き怪物だった。

 

「い…いやぁ…来ないで…」

 

涙を流し懇願する少女に、グルルル…と不気味な唸り声を上げながら怪物が迫る。

 

「グルゥアァァァァッッッ‼︎」

「ひっ⁉︎」

 

一体の怪物が牙を剥き出しにし飛び掛かる!

少女は逃れられない絶望に耐えきれず意識を手放す。

 

「お…りゃあぁぁ!」

「グゥッ⁉︎」

 

飛び掛かった怪物の右側頭部に、蒼いオーラを纏った光の飛び蹴りが突き刺さった。

 

「間に合ったみたいかな。大丈夫ですか…って、気絶しちゃってるみたいだね。」

 

少女を木にもたれかけさせ、改めて怪物達へ目を向ける。

一部とはいえウルトラ戦士の力を纏った蹴りを喰らった怪物は完全に伸びているが、他の二体は未だ健在…どころか既に臨戦態勢に入っている。

 

(見たところ奴らに心は感じられ無い…恐らく生体兵器の類だ、油断は禁物だ。)

「わかった…行くよ、コスモス!」

 

先程とは違う紅のオーラを纏うと、光も怪物達も同時に距離を詰める。

 

「ウゥゥッ!」

「グアゥッ!」

 

一体は跳躍し、もう一体はそのまま爪を構えて突撃してくる。

 

「ふっ!るぅぅぁっ!」

 

光は身体を回転させ爪の一撃を躱し、その勢いのまま右の裏拳を後頭部に叩き込む。

ガツンッ!と音を立てた一撃が決まり、脳震盪を起こしたのか怪物は倒れ込む。

 

「もういっちょ!」

「グルゥ⁉︎」

 

そのまま跳び回し蹴りを放ち、上から襲ってくる怪物にも一撃喰らわせた。

が、怪物もギリギリでガードした為、着地をすると再び爪を構えた。

 

「はぁぁぁ…」

「グルゥゥゥゥ…ゥオォォォォォウッッッ‼︎」

 

遠吠えを上げた怪物は、先程以上のスピードで駆け出す。

 

「はぁっ!」

 

爪が突き刺さるギリギリの瞬間、光の渾身の両拳が怪物の腹部に深々と叩き込まれた。

グゥ…と小さく唸り、怪物は倒れ込んだ。

 

「ふぅ…終わったかな。」

 

纏っていたオーラを消し、襲われていた少女の方へ向かった時だった。

 

「………グゥアッ!」

 

倒れ込んでいた怪物が起き上がり、口から数本の牙を打ち出してきた!

 

「⁉︎しまっ…⁉︎」

(光っ‼︎)

 

完全に油断していた光に牙が迫る。

 

…が、目の前でキィンッ!と音を立てながら間に割って入った何かが牙を全て叩き落とした。

 

「大丈夫かい?」

「君は…木場君?」

 

そこに立っていたのは光と同じ駒王学園に通う男子生徒、木場 祐斗であった。

が、その手には一学生が持つには似つかわしくない黒い剣が握られていた。

 

「少し待っていてね…はぁっ!」

 

言うが早いか、とてつもないスピードで駆け出した木場は手にした剣で怪物を斬り伏せる。

既に限界近かった怪物は、木場に反応する暇もなく両断された。

 

「今の動き…君ほんとに人間?」

「ははっ、怪物相手に素手で挑んで、しかも二体も倒しちゃう君が言う?」

 

爽やかイケメンスマイルで木場が切り返す。

 

「ごもっともすぎて何も言い返せ無いね…」

「まあいいや、僕も聞きたいことがあるけど…この娘を送らなきゃいけないし、明日の放課後に改めて話をしようか。会ってもらいたい人もいるしね。」

「そうしてもらえるとありがたいかな、流石に疲れたし。」

「それじゃあまた明日、彼女の事は僕に任せておいて。」

「ありがとう、じゃ、俺はこれで。」

 

 

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