とある炎剣使い達は世界最強   作:湯タンポ

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こんちわ、湯たんぽです。
今回は長くなりそうだったので、分けました。
アンケートあるから答えといて下さいね〜

注意書き

作者の過度な妄想、願望で出来てる。
作者の好きな物ばかり入ってる。
オリ主二重人格になるかも。
天野河、檜山に対するオリ主の態度がすごいから気をつけて。
天野河、檜山に対するアンチ、ヘイトがスゴいよ。
天の河、檜山が好きな物好きな方は閲覧をお控え下さい。
そろそろ天ノ川がオリ主に殺されそう。
輪廻君が何言ってるか解らなくても気にしないで。
東方要素が出てきたぞ!。
呼吸が出てきたぞ!
何か輪廻君のヒロイン十二人ぐらいになりそう!
輪廻君むっちゃちーと。


第二章
第6話 残念ウサギ


魔法陣の光に満たされた視界、何も見えなくとも空気が変わったことは実感した。奈落の底の澱よどんだ空気とは明らかに異なる、どこか新鮮さを感じる空気にハジメの頬が緩む。

 

 

 

 やがて光が収まり目を開けたハジメの視界に写ったものは……

 

 

 

 洞窟だった。

 

 

 

「なんでやねん」

 

 

 

 魔法陣の向こうは地上だと無条件に信じていたハジメは、代わり映えしない光景に思わず半眼になってツッコミを入れてしまった。正直、めちゃくちゃガッカリだった。

 

 

「まァ、流石に魔法陣を出たら外って言うのは可笑しいだろ」

 

「それもそうですね。」

 

 

緑光石の輝きもなく、真っ暗な洞窟ではあるが、輪廻達は暗闇を問題としないので道なりに進むことにした。

 

 途中、幾つか封印が施された扉やトラップがあったが、オルクスの指輪が反応して尽く勝手に解除されていった。3人は、一応警戒していたのだが、拍子抜けするほど何事もなく洞窟内を進み、遂に光を見つけた。外の光だ。ハジメはこの数ヶ月、ユエに至っては三百年間、求めてやまなかった光。

 

 

ハジメとユエは、それを見つけた瞬間、思わず立ち止まりお互いに顔を見合わせた。それから互いにニッと笑みを浮かべ、同時に求めた光に向かって駆け出した。

 

 

 

 近づくにつれ徐々に大きくなる光。外から風も吹き込んでくる。奈落のような澱んだ空気ではない。ずっと清涼で新鮮な風だ。ハジメは、〝空気が旨い〟という感覚を、この時ほど実感したことはなかった。

 

 

 

 そして、ハジメとユエは同時に光に飛び込み……待望の地上へ出た。

 

 

 

 地上の人間にとって、そこは地獄にして処刑場だ。断崖の下はほとんど魔法が使えず、にもかかわらず多数の強力にして凶悪な魔物が生息する。深さの平均は一・二キロメートル、幅は九百メートルから最大八キロメートル、西の【グリューエン大砂漠】から東の【ハルツィナ樹海】まで大陸を南北に分断するその大地の傷跡を、人々はこう呼ぶ。

 

 

 

 【ライセン大峡谷】と。

 

 

 

 ハジメ達は、そのライセン大峡谷の谷底にある洞窟の入口にいた。地の底とはいえ頭上の太陽は燦々さんさんと暖かな光を降り注ぎ、大地の匂いが混じった風が鼻腔をくすぐる。

 

 

 

 たとえどんな場所だろうと、確かにそこは地上だった。呆然と頭上の太陽を仰ぎ見ていたハジメとユエの表情が次第に笑みを作る。無表情がデフォルトのユエでさえ誰が見てもわかるほど頬がほころんでいる。

 

 

 

「……戻って来たんだな……」

 

「……んっ」

 

 

 

 二人は、ようやく実感が湧いたのか、太陽から視線を逸らすとお互い見つめ合い、手を握った。

 

 

 

「よっしゃぁああーー!! 戻ってきたぞ、この野郎ぉおー!」

 

「んっーー!!」

 

 

「あんまり騒ぐなよォ。」

 

 ハジメはくるくると廻る。しばらくの間、人々が地獄と呼ぶ場所には似つかわしくない笑い声が響き渡っていた。途中、地面の出っ張りに躓つまずき転到するも、そんな失敗でさえ無性に可笑しく、二人してケラケラ、クスクスと笑い合う。

 

 ようやく二人の笑いが収まった頃には、すっかり……魔物が死んでいた。

 

「「え?」」

 

「ったく、外に出れたからって安心すんじゃねェ、こうやって、魔物もいるんだからよォ。」

そこには、自作した大型リボルバー、アルベルトとシュタインを持った輪廻が立っていた。

 

「ごめん……」

「すいません。」

 

「まア良いがなァ、さてこの絶壁、登ろうと思えば登れるだろうが……どうする? ライセン大峡谷と言えば、七大迷宮があると考えられている場所だ。せっかくだし、樹海側に向けて探索でもしながら進むかァ?」

 

「……なぜ、樹海側?」

 

「いや、峡谷抜けて、いきなり砂漠横断とか嫌だろ? 樹海側なら、町にも近そうだしなァ。」

 

「……確かに」

 

 

 

 輪廻の提案に、ユエとハジメも頷いた。魔物の弱さから考えても、この峡谷自体が迷宮というわけではなさそうだ。ならば、別に迷宮への入口が存在する可能性はある。ハジメの〝空力〟やユエの風系魔法を使えば、絶壁を超えることは可能だろうが、どちらにしろライセン大峡谷は探索の必要があったので、特に反対する理由もない。

 

 

 

 ハジメは、右手の中指にはまっている〝宝物庫〟に魔力を注ぎ、魔力駆動二輪を取り出す。

 

 

 

 地球のガソリンタイプと違って燃焼を利用しているわけではなく、魔力の直接操作によって直接車輪関係の機構を動かしているので、駆動音は電気自動車のように静かである。ハジメとしてはエンジン音がある方がロマンがあると思ったのだが、エンジン構造などごく単純な仕組みしか知らないので再現できなかった。ちなみに速度調整は魔力量次第である。まぁ、ただでさえ、ライセン大峡谷では魔力効率が最悪に悪いので、あまり長時間は使えないだろうが。(輪廻を除く)

 

 

 

 ライセン大峡谷は基本的に東西に真っ直ぐ伸びた断崖だ。そのため脇道などはほとんどなく道なりに進めば迷うことなく樹海に到着する。ハジメもユエも、迷う心配が無いので、迷宮への入口らしき場所がないか注意しつつ、軽快に魔力駆動二輪を走らせていく。車体底部の錬成機構が谷底の悪路を整地しながら進むので実に快適だ。

 

 

 

 もっとも、その間もハジメの手だけは忙しなく動き続け、一発も外すことなく襲い来る魔物の群れを蹴散らせているのだが。(輪廻はユエと相乗りで、キックで魔物を瞬殺してた。)

 

 

 

 しばらく魔力駆動二輪を走らせていると、それほど遠くない場所で魔物の咆哮が聞こえてきた。中々の威圧である。少なくとも今まで相対した谷底の魔物とは一線を画すようだ。もう三十秒もしない内に会敵するだろう。

 

 

 

 魔力駆動二輪を走らせ突き出した崖を回り込むと、その向こう側に大型の魔物が現れた。かつて見たティラノモドキに似ているが頭が二つある。双頭のティラノサウルスモドキだ。

 

 だが、真に注目すべきは双頭ティラノではなく、その足元をぴょんぴょんと跳ね回りながら半泣きで逃げ惑うウサミミを生やした少女だろう。

 

 ハジメは魔力駆動二輪を止めて胡乱な眼差しで今にも喰われそうなウサミミ少女を見やる。

 

 

 

「……何だあれ?」

 

「……兎人族?」

 

「なんでこんなとこに? 兎人族って谷底が住処なのか?」

 

「……聞いたことない」

 

「じゃあ、あれか? 犯罪者として落とされたとか? 処刑の方法としてあったよな?」

 

「……悪ウサギ?」

 

 

 

 ハジメとユエは首を傾げながら、逃げ惑うウサミミ少女を尻目に呑気にお喋りに興じる。助けるという発想はないらしい。別に、ライセン大峡谷が処刑方法の一つとして使用されていることからウサミミ少女が犯罪者であることを考慮したわけではない。赤の他人である以上、単純に面倒だし興味がなかっただけである。

 

 

 

 相変わらずの変心ぶり、鬼畜ぶりだった。ユエの時とは訳が違え。ウサミミ少女にシンパシーなど感じていないし、メリットが見当たらない以上ハジメの心には届かない。助けを求める声に毎度反応などしていたらキリがないのである。ハジメは既に、この世界自体見捨てているのだから今更だ。

 

 

 

 しかし、そんな呑気なハジメとユエ(輪廻)をウサミミ少女の方が発見したらしい。双頭ティラノに吹き飛ばされ岩陰に落ちたあと、四つん這いになりながらほうほうのていで逃げ出し、その格好のままハジメ達を凝視している。

 

 そして、再び双頭ティラノが爪を振い隠れた岩ごと吹き飛ばされ、ゴロゴロと地面を転がると、その勢いを殺さず猛然と逃げ出した。……ハジメ達の方へ。

 

 

 

 それなりの距離があるのだが、ウサミミ少女の必死の叫びが峡谷に木霊しハジメ達に届く。

 

 

 

「だずげでぐだざ~い! ひっーー、死んじゃう! 死んじゃうよぉ! だずけてぇ~、おねがいじますぅ~!」

 

 

 

 滂沱の涙を流し顔をぐしゃぐしゃにして必死に駆けてくる。そのすぐ後ろには双頭ティラノが迫っていて今にもウサミミ少女に食らいつこうとしていた。このままでは、ハジメ達の下にたどり着く前にウサミミ少女は喰われてしまうだろう。

 

 

 

 流石に、ここまで直接助けを求められたらハジメや輪廻も……

 

 

 

「うわ、モンスタートレインだよ。勘弁しろよな」

 

「……迷惑」

 

「おめぇら容赦ねぇなァ。」

 

 やはり助ける気はないらしい。必死の叫びにもまるで動じていなかった。むしろ、物凄く迷惑そうだった。ハジメ達を必死の形相で見つめてくるウサミミ少女から視線を逸らすと、ハジメに助ける気がないことを悟ったのか、少女の目から、ぶわっと更に涙が溢れ出した。一体どこから出ているのかと目を見張るほどの泣きっぷりだ。

 

 

 

「まっでぇ~、みすでないでぐだざ~い! おねがいですぅ~!!」

 

 

 

 ウサミミ少女が更に声を張り上げる。

 

 

 

 それでも、ハジメは、全く助ける気がないので、このまま行けばウサミミ少女は間違いなく喰われていたはずだった。そう、双頭ティラノがウサミミ少女の向こう側に見えた輪廻 達に殺意を向けさえしなければ。

 

 

 

 双頭ティラノが逃げるウサミミ少女の向かう先にハジメ達を見つけ、殺意と共に咆哮を上げた。

 

 

 

「「グゥルァアアアア!!」」

 

 

 

 それに敏感に反応するハジメ。

 

 

 

「アァ?」

 

「ハジメ、殺れ」

 

「承知」

 双頭ティラノが、ウサミミ少女に追いつき、片方の頭がガパッと顎門を開く。ウサミミ少女はその気配にチラリと後ろを見て目前に鋭い無数の牙が迫っているのを認識し、「ああ、ここで終わりなのかな……」とその瞳に絶望を写した。

 

 

 

 が、次の瞬間、

 

 

 

ドパンッ!!

 

 

 

 聞いたことのない乾いた破裂音が峡谷に響き渡り、恐怖にピンと立った二本のウサミミの間を一条の閃光が通り抜けた。そして、目前に迫っていた双頭ティラノの口内を突き破り後頭部を粉砕しながら貫通した。

 

 

 

 力を失った片方の頭が地面に激突、慣性の法則に従い地を滑る。双頭ティラノはバランスを崩して地響きを立てながらその場にひっくり返った。

 

 

 

 その衝撃で、ウサミミ少女は再び吹き飛ぶ。狙いすましたようにハジメの下へ。

 

 

 

「きゃぁああああー! た、助けてくださ~い!」

 

 

 

 眼下のハジメに向かって手を伸ばすウサミミ少女。その格好はボロボロで女の子としては見えてはいけない場所が盛大に見えてしまっている。たとえ酷い泣き顔でも男なら迷いなく受け止める場面だ。

 

 

 

「アホか、図々しい」

 

 

 

 しかし、そこはハジメクオリティー。一瞬で魔力駆動二輪を後退させると華麗にウサミミ少女を避けた。

 

「えぇぇぇぇー!?」

 

ウサミミ少女は驚愕の悲鳴を上げながらハジメの眼前の地面に、落ちる寸前。

 

「っと!危ねぇなァ、おいウサギ大丈夫か?」

トスンッ

何か誰かが墜ちたような音がした気がするが、私の気のせいだろう。

「おいウサギ、てめえの名前は?」

輪廻が名前を聞くも、このうさぎは…………

 

 

「はっ、助けて頂きありがとうございました! 私は兎人族ハウリアの一人、シアといいますです! 取り敢えず私の仲間も助けてください!」

 

 

…………ものすごく図太かった

 

 

 

 

 





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