IS Another ZERO   作:XXI

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物凄くどうでもいい話です。
ぶっちゃけ、原作になぞって行ってしまっただけです。
本当は必要ない話だと思うけど、なんとなく話の流れ上、必要だったというだけの話です。
チョッパーは書いてて楽しかった(小並感)
最近Pの事を知ってしまって、少し青ざめました。あれって空想の中だけのものじゃなかったんですね……。


蒼い鳥、来日

自室で休養していた俺の下に一通の秘匿文章が送られてきた。

 

「イレイズドに灰色の侵攻があったのか」

 

目的は現地にて秘匿保管されている福音の奪取、か。

成程、こちらでのミッションをミスしたから向こうでのコアを接収しようと言うのか。

マヌケの発想だな。結局、アメリカ代表に追い返される始末。

訳がわかない。何がしたいんだ。只目立つ真似をするなんて、馬鹿げた話があって良い訳がない。

そもそも、奪取したければ隠密に侵入し、発見される事無く撤収するのが目的のはず。作戦途中で見つかった場合は即撤退。

とにかく見つからない事が目的のはずだ。

 

「何かあったのか?」

「何もない。この学園であっている事が、他の所でも起きた程度だ」

 

本当にそんな程度の話だ。この学園でいつも起きている事が、別の場所でも起きた。ただそれだけの話。面白くもなんともない。

 

「へー……あ! お前、そう言えばリムーバーについて知っていたよな!」

「ああ、あれか。現物を見るのは初めてだがな」

「どこで知っていたんだよ。あれって存在しない兵器なんだろ?」

「らしいな」

「なのにどうしてお前はそれを知っていたんだ?」

「知っていたから知っていた。ただそれだけだ。他に理由なんて必要ないだろう?」

 

答える気なんてない。あれは国連の重要機密の一つだからな。

どっかの阿呆は国家重要機密なんて言いそうだが。国家重要機密が、存在しない兵器、なんていう呼称をされる訳がないのだが。

まぁ、どうでもいい話か。

 

「確かにそうだけどさ。お前って、初めて会った時から分からない奴だったからさ。少し気になって」

「安直だな。人の過去を詮索するにしては」

 

別に分からないと言う程でもないと思うがね。自分の出身中学校を話したい人間ばかりではないだろう。と言うかそんなもの聞かれない限り、答えないのが普通だろうに。

 

「そんな事よりもお前は次のイベントの準備は出来たのか?」

「ああ、キャノンボールファストの事か? まぁ、そこそこかな? お前はどうなんだ」

「俺はいつでも同じだ。お前も知っての通り、俺の機体は特別な調整無しで超音速軌道が可能だ。尤も、俺はこのイベントを起こす事そのものに反対だがな」

「ん? 何でだよ」

 

本気で分かってない目だ。馬鹿だこいつは。

 

「お前の脳みそは鳥よりも小さいのか?」

「なっ! 俺が鳥頭だって言いたいのかよ」

「ここ数か月に一体何度外部から学園に対して襲撃を受けていると思っているんだ」

 

一学期だけで三件の事案が発生している。

内一件は、灰色ですらない未確認の敵機の襲撃だ。犯人は確定しているようなものだが。

その状況でも学園での行事を滞りなく行おうと言うのだから、その図太い神経には脱帽せざるを得ない。

全くどんな脳みそをしていたらこんな事になり得るのだろうか。

いい加減に中止にしてくれ。

 

「でもさ、だからこそやるんじゃないか?」

「……戦火の中での祭りのつもりか」

「うーん、お前の例え方って、結構抽象的なんだよな。よくわかんないけどさ、そんな物じゃないか?」

「意味もわかっていないなら、肯定なんてするな。お前達はそうやって間違える」

 

事実を、仮定と虚実によって塗り替えていく。それがお前達だから。

いつまでたっても学習しない。ただそれだけの人間達が、俺の前に立って、一体何をしようと言うのだろうかね。

 

「いや、そんなことより。キャノンボールファストだよ」

「ああ、そうだったな。それで、それがどうかしたのか?」

「いや、だから準備は大丈夫なのかって」

 

キャノンボールファスト。

ISを使用したスピードバトルレース。とにかく、相手よりも早い速度でコースを通り抜け、ゴールした者の勝利となる。

その際における他の参加機体への妨害行為……すなわち、攻撃は認められている。

まったくもって下らない。

そんな名目を立てて、生徒に気づかれまいとするよりも、堂々とお前達の高機動時の戦闘能力を競ってもらうと言えばいい物を。

 

「俺に、準備が必要だと思うか?」

「だよなぁ……お前の場合は特別に高機動戦闘を意識しなくていいもんなぁ」

「……俺の機体はそもそも、超音速高機動戦闘を主軸に据えた機体だ。お前達のようなノロマを振り切る事が出来る機体だからな」

 

そもそも、戦闘機と同程度の出す事が出来ると謳っている兵器群が戦闘機に最高速で劣っているんだ。

 

「お前の機体は高機動戦闘は可能だろう。出力系統を弄ってスラスタに出力を集中させてしまえば問題はないはずだ。スラスターの能力も十二分に上がっているだろう。最悪、カタパルトからの発進をイメージしてイグニッションブーストでスタートをすればいいだけじゃないか」

「でもそれだとエネルギーの消費がなぁ……」

「燃費が悪いのはお前の機体は仕方のない事だ。そもそも、お前の機体は未完成品。不完全な機体に完全を求めるのは間違っている」

「だよなぁ……どうしたものか」

「……お前は妨害される事を恐れているのか? それとも、妨害する事を考えているのか?」

「え? な、何だよ急に。そりゃ勿論両方だろ」

「なら、勝ちたいか?」

「当り前だろ。負けたい訳じゃないじゃないか」

「だったらいい事教えてやるよ。最低限の防御をして、逃げるように飛べばいい」

「また無茶な事を言うなぁ……」

 

そんな事を言うとそいつはまた悩み始めた。

必要なヒントは与えた。後は自分で考えろ屑。

どうせ、後はあの生徒会長様がどうにかしてくれるんだろう?

それに俺は後日、来日すると言う馬鹿に付き合わなければならないと言う大義があるのだ。暇つぶしの相手になるのは結構だが、どうして俺までライブに付き合わなければないのだろうか。

溜息を吐きながら、俺は休眠に入る。

 

―――――――

 

ああ、鬱陶しい――俺はそう思いながらもう暦は秋に変わった空を仰いだ。

なんだって日本の夏はこんなに暑苦しいんだ。それに四季があると聞いたのに、どうして夏はこんなにまで長いんだ。

暑いのは苦手だって言うのに。

溜息を吐く。

どうしてこんなくそ暑い日に限ってあいつはこんな所に来るって言うんだ。

ライブだか何だか知らないが、俺には関係のない話だ。

おまけにフライトもしたいなんてほざいてやがる。この国でそんな頃が出来るって言うんだったら、俺だって愛機を持ってきている。

 

「そんなに好きなら今の仕事辞めちまえよ……」

 

口からそんな言葉を吐き出す。

と言っても今の仕事も十分好きだからやめないのだろう。それに給金も有り余る程だ。それこそ、自分の機体に好きなアイドル歌手の写真とイメージカラーを塗装できる程度には。

 

「ねぇ、カーノジョ? 今暇?」

 

ああ、どこの国でも、今でもこんな連中はいるんだろうな。

そんな人間を眺めながら、もうそろ来るはずの人間を待つ。

わざわざ手を出す必要性もないだろう。

普段なら、そうだろうな。だがやはり今回も口を出さざるを得ない状況にあった。

 

「止めておけ」

 

俺はそう言いながら男たちに近づいた。

 

「あ? なんだ男連れか?」

「止めてくれ、身の毛がよだつ。そんな事よりも、こんな所で一体何をしているのだ。フランス代表候補生」

 

男たちが声をかけていた女はフランス代表候補生、シャルロットだったのだ。

これは下手をすれば男たちの身が危険だ。

 

「別に、貴方には関係ないでしょ」

「関係は、ない。が、比較的安全な方法で蠅は払え」

「そんなの、僕の勝手じゃないか」

「勝手だが、俺の目の前でやられると困るんだよ」

「夏休みのときは、君がやったじゃないか」

「あれとこいつらじゃあ、害のレベルが違う。蜂と蠅じゃあな」

「どっちも同じじゃない」

 

同じじゃあないよ。全く、身体への危険、及び機体への危険度はそれが原因だって言うのに。

 

「おいおい、俺達のこ――」

「よーうひっさしぶりー! 元気してたみたいだなー!」

 

面倒な時に……!

 

「てゆーかなに? なんだ? お前さん女作ったの? いやーおじさん嬉しいなー! お前さんあの時から女の影がなかったもんなー。しかも美人じゃねーか! かーッ、羨ましいねぇ! でも悔しくないもんねー! おじさんには、おじさんにはちーちゃんが! ちひゃーが! 千早ちゃんが、歌姫がいるもんねー!」

 

なんてまくしたてる。

こいつが俺の待ち合わせの相手だ。全身に765プロ所属のアイドル如月千早の意匠を施したものだ。

しかしその外見は白人の男性、身長もそれなりにある。どう見ても日本を勘違いした外国人、と言った所だ。

それにしても相変わらず流暢な日本語だ。俺の日本語はこいつから学んだようなものだからな。

 

「……この暑苦しいのにやかましいぞ」

「いーや、黙らないね。お前にガールフレンドが出来るとか隊の皆に――」

 

妙な事を口走る前に、俺はそいつの腹に蹴りを叩きこむ。

 

「ごぶふぅッ!」

 

なんて叫びながら地面を転がった。

 

「少し黙れって言っただろ、まったく。で? お前達二人はこの女にこんな風にされたいのか?」

「は、はは……失礼しました」

 

容赦なく蹴り飛ばした俺の事を見て、若干引き気味になりながら、退散していく男たち。

 

「で? シャルロット、ひとつ質問がまだだったな。あの二人がもし体に触れてきた場合どうするつもりだった?」

「抵抗はするよ。あんな人たちに触られたくないからね」

「本当に頭が悪いな。不用意に暴力事件を起こして問題にするつもりか?」

 

本当にここの連中は脳味噌まで筋肉で出来ているのか?

ナンパに対してまともに訓練した人間が抵抗したら、とんでもない事になると言うのに。

正当防衛って言う言葉が通用するほどこの国は暴力行為に対して優しくできていない。

……そう言えば俺も人の事は言えないが。

ふと、夏休み前の一件を思い出してしまう。

まぁ、あれはISを展開しての脅迫に対しての脅迫、だ。

……だ、大丈夫だ。問題にはなっていない。IS保持者に対してのものだからな。まぁ、なんとか。

 

「まぁ、気にしないさ。俺に、関係はないか――」

「ってーな! 何すんだよいきなり!」

 

吹き飛ばした男が俺の前に飛び出て来た。

相変わらず、撃たれ強い奴だ。織斑一夏もそうだが馬鹿と言うものは基本的に耐久力が高いものなのだろうか。

 

「お前が不用意に機密を口にしようとするからだ」

「別にかまわねーだろーよ」

「ああ、一般人なら意味が分からないかもしれんが、ここにいるのは代表候補だ」

「あ? え、マジで? 報告に上がっていた産業スパイ? あの糞ったれたおっさんの?」

「ああ、薄汚い妾の娘だ」

「結婚してください」

 

もう一度蹴り飛ばす。

が、避けられた。おしい。

 

「何すんだよ!」

「こいつの立場を考えろと言ったんだ。こいつは腐っても代表候補生だぞ」

「それがどうした、美少女である事にかわりねーだろ」

「お前なんぞせいぜい持っている機密を洗いざらい吐かされてそのまま捨てられるわ!」

「違いますーあの時はたまたま酒に酔ってたからだもんねー」

「俺が隣にいなかったらどうするつもりだったんだよ、この馬鹿」

「おーやっかコラ」

「上等だ、お前のその腐りきった脳みそでシェイクを作ってやるよ」

「てめーの頭でもみじおろしでも作ってやるよ」

 

そう言うと、俺達は拳を握り締めて相対する。

この少し頭のゆであがった馬鹿には少し灸を据えなければ。

 

「ちょっ、ちょっと二人とも! こんな所で暴れないでよッ! ってか君はさっき僕に言った事を忘れてる!」

 

……っと、そうだったな。ついつい本国の気分でやってしまった。

ここは日本だったな。

 

「命拾いしたな」

「こっちの台詞だ。てめーとの決着は今度付けてやる」

「空で敵わないからと言って、下でやり合うことしかできないお前にはお似合いだな」

「はん、格闘戦が苦手なお前らしい台詞だな」

「まぁいい。で? 時間まで何をするつもりだ」

 

俺はそう言って時間を確認する。目的の時間、こいつの好きなアイドルのライブまでの時間だ。

日本にはHENTAI、もといおたく文化と言うものがある。俺にはよくわからんが。非生産性な娯楽に特化した文化なんてあまりいいものだとは思えないが。知識とは、役に立ててこそ初めて役に立つと言うのに。

しかし、こんな事に大枚をはたくなんて、俺には理解の出来ない事だ。

……どうでもいい事か。

 

「そうだなー正直IS学園と言うものに興味はあるが、あっこはいれねーんだろ?」

「ああ、部外者立ち入り禁止だ。警備は厳重なつもりらしいが」

「まーあれだ、女の、しかもズブの素人が警備やってんじゃねーの? じゃなかったらああまでやられねーだろーよ」

「お前でもそう思うって事は救いようがねーな」

「ってーか普通ならよー女子高な上に、機密の集まる場所だろー?」

「女子高生は関係はないと思うが」

「じゅーぶんかんけーしてるっての!」

 

女子高に関しての熱い講義が始まってしまった。こいつがこうなってしまったら中々終わらない。

 

「おーい」声がかかってくる。結構な騒ぎになっていると言うのに、何とも呑気なものだ。「待たせたな、シャル……って」

 

何と都合よく現れたものだろうか。これでしばらくしていれば白馬の王子様の完成と言う訳だ。

これで偶然だと言うのだから、何か嫌がらせじみた何かを感じざるを得ないな。わざわざ待ち合わせしている女に、他の男がいいよって来るのだろうか。しかも女尊男卑の時代に。

一つ間違えれば、自分たちが豚箱に行くと言う事に、気が付いていないのだろうか。

 

「どうした、鳩が豆鉄砲を食らったような面をして」

「いや、お前がこんな所にいるなんて珍しいな、と思って」

「結構なお言葉だな。以前にも、俺はデパートにいた事を忘れたのか?」

 

こいつは一体俺の事をなんだと思っているんだ。

 

「そう言えば、あのお店にも来ていたよね……」

「ああ、結局デザートを食いそびれた店か。お前はもうやらないのか?」

「僕はもういいかな? なんだかんだで気に入っているのは、ラウラだし」

「そう言えばあれはあいつの案だったな」

 

ふと学園祭の事を思い出した。

あの時のクラス展示は、あいつの企画だったからな。

その所為で俺は着たくもないし執事服を着てしまうはめになってしまったのだから。

全くあの時の事は思い出したくもないものだ。俺は執事なんて柄じゃあないんだがな。

 

「っておい、俺を無視すんなぁ!」

 

あー自分の世界から戻ってきやがった。

 

「はいはい。で、どこに行きたいんだ?」

 

俺はそう我儘な友人に尋ねる。

 

「メイド喫茶」

 

即答だった。おいおい、お前はいい大人になってそんな所に行くのかよ。

 

「……俺は嫌だぞ?」

「だーいじょうぶだって、下調べしてきてあるから。お前でも好きそうな店だって」

「因みに店の名前は?」

「@クルーズ」

「却下だ」

「えー何でだよ!」

「よりにも何でそこなんだよ」

「もしかして前に行った事があんの?」

「ああ、そこの金髪が糞ビッチがバイトしていた店だ」

「マジで! じゃーレベルたけージャン!」

「女の良し悪しはよくわからんが、少なくとも飯はそれなりだったな」

 

実際、俺はあそこに飯を食いに行っただけだったからな。

それに行きたくない理由としては、あそこに行けばまた要らんトラブルに巻き込まれるかも知れない、と言う恐怖心からだ。

 

「報告をあげただろうに。その店でちょっとしたトラブルがあったのを忘れたのか」

「うん知ってた」

「てんめ……」

 

嫌がらせか……嫌がらせのつもりなのかこの馬鹿は……!

馬鹿の発言に頭を悩ませていると、馬鹿は隣の男に気がついた。

 

「ん? そこにいる小便クセー餓鬼は、もしや」

 

今更気がついたのか。

 

「オキモノイカガか?」

「おりむらいちかです!」

「あーそうだっけ、ぶっちゃけ女子高でハーレム決め込んでいる野郎は死ねばいいと思ってるから。どうでもいいし。しかも中途半端に顔がいいと来たら、よけいくたばれ! あ? しかも何か? もしかしてシャルロットちゃんと待ち合わせしていたのか? あーくっそリア充はくたばっちまえばいいのに! 畜生なんだって俺はこんな真昼間に油と硝煙の臭いが染み付いた野郎と待ち合わせしなけりゃならん―んだよくっそ! どーせならちーちゃんがいてくれたらなーなんてぜーたくはいわねーけどよ」

 

まーた始まったか……。

 

「少しは女の事を忘れろ。そんなのだから寄り付かないんだ」

「いーや関係ないね、どうせただしイケメンに限るとかそんなんだろうよ」

「話を脱線させる癖を無くせいい加減……」

「で、自己紹介がまだだったな俺はマー……」

「口が軽いのも、どうにかしないとな」

「っと、そうだったな。俺はチョッパー、チョッパー・ダヴェンポートだ。よろしくなシャルロットちゃん」

 

完全に一夏の方は無視だ。

 

「シャルロット・デュノアです」

 

此方もこちらで完全に営業スマイルか。ま、あのあとだからこんな類の男には目もくれないだろう。

それに、自分の事を知っている初対面の人間と言うものは、警戒の対象以外の何物でもない。

 

「ほんっとあの糞じじぃから生まれたとは思えないほどに可愛いなー」

「父の事を存じているのですか?」

「あーもう。そりゃーな。面倒くさいやつだよ、あのおっさんは。だからこそ、ISの企画からはじかれかけているんだしな」

「そこまでにしておけ」

 

恐らくは此方が何者か、探っている。そんなものにわざわざ乗ってやる必要性はないだろう。

 

「べっつにいーじゃあねーか。半分は察しがついているだろうしな」

「そいつは構わん。が、必要以上に情報を開示してやる必要性を感じないだけだ」

「チィッ、面倒くさい」

 

全く、本当にこいつは口が軽い。

 

「……君たちは全く正反対のように見えて、結構似ているんだね」

 

妾の娘がそんな事を言う。なかなか鋭いな。

 

「お前達のように、信じるものが違う上に足並みなんてそろうがない連中と俺たちを同じにして貰っては……」

「えーそう? こんな無愛想な奴と似てほしくないなー」

 

こいつはいつもそうやって、物事を茶化しやがって……。

 

「まぁ、そこのうだつの上がらねーヤローよりかは俺達の方が魅力的だと思うけどなー」

「な、失礼な!」

「だってー俺にIS適正があったら、そこのぼくちゃんは瞬殺出来るぜ?」

 

一瞬だけ本気の目になる。

 

「体つきは見た所鍛えているみたいだがー、そんな程度の鍛え方で一体何をするつもりなんだろうかねー」

「…………」

「お前さんは誰の影響かは知らねーけんど、妙な勘違いを起こしてしまっている。現代っ子は恐ろしいってはよく言うねー」

「あんたに俺の何が分かるってんだ!」

「わかりゃしねーさ。わっかんねーから、こうしててめーに助言してやってんだ。どーせ分かったふりしてんだろー? まーぁ? メアリー的な立場の人間は? こっこにいるんだけどなー?」

 

俺を見るな。

 

「ま、そこまで深く気になさんな。IS使えるだけで十分なアドバンテージさ。今のうちはな。尤もそれもこいつのせいで十二分なアドバンテージになってはいないだろうけどね」

 

けらけら、愉快そうに笑う。本当にこいつには恐れ入るよ。

易々と相手の精神にまで入り込んで行くその図々しさには。

 

「まぁま、がんばりたまへ若人よ! 少年よー大志を抱けー、乙女よー大志を抱けーってね」

 

どうせ、君じゃあ主題的な成長なんてしないだろうけれどななんて気障ったらしい間抜けたセリフを吐いて何処かへ勝手に行き始める。

 

「待て! ったく」

 

溜息を吐きながら俺は、チョッパーの後を追いかける。

面倒なことをしてくれやがって全く。

 

「ちょっと待って!」

 

なんだよ。もう面倒なのはうんざりなんだよ。

 

「お前達は、何が目的なんだ……」

「目的? そんなものは最初からわかっているだろ」

「何がしたいんだ俺達に接触して」

「元来、俺とお前は関係なかったんだがな。もういいだろ、俺は今日オフなんだ。お前と会話もしたくない」

 

話をすぐに切り上げてさっさと馬鹿の後を追いかける。

 

「で? お前は何を買いに行くんだ」

「予約していたサイリウムなー」

 

……幾つ買うんだったか、こいつは。

いつぞやのときに付き合って言ってみたが、すさまじい熱気だった。と言うかチケットが二つ偶然とれたらしいからな。何故だ。

 

「そう言えば、お前はどうやってこっちに来たんだ?」

「近くの基地まで俺のちーちゃんスペシャル号で」

「目立たないか、あれ」

「たりめーだろ。目立たせるために使っているんだろーが」

 

ドヤ顔でそんな事を言いやがる。

 

「今回、展示は?」

「うーん、向こうに打診したけど、場所が場所だし、色々問題あるから今回はいいってさ。それに単独ライブって訳じゃないらしいし」

「お前も少しは空気を読むのだな」

「本音言えば、色々とあるんだけどなー金がねーのがつらい……」

「この間話していた展示飛行用のカラーリングか……」

 

ラプターにあんなド派手なカラーリングは無意味な気がするんだが。トムキャットにならともかく……。

ラプター一機にどれだけの金額がかかっていると思っているんだ。

 

「ああ、そう言えば一応今度のキャノンボールファストまではいるんだろうな?」

「ああ、まぁ、一応な」

「ほらチケットだ。もういい加減教員程度にはばれておいてもいいだろう。あそこの無能っぷりはいい加減にしてほしんだが」

「あれを乗りつけておけ。いい加減馬鹿の目を覚まさせてやらんと悪い」

「えー、あれをあんな所に置かなきゃならんのかー?」

 

今更あんなカラーリングでそんな事を言うのかこの馬鹿は。

 

「そもそも飛ばすのにも物要りだってのに。無駄金ねーっての」

「本国から出資してくれるだろうよ、今回の分くらいは。というより、自家用機みたいに使っているお前に言われたくない台詞だな」

「それよりも、出身は秘匿事項じゃなかったのか? 今まで随分と隠して来るのに、苦労していたみたいだけど」

「他国の、よりにもよって渡り鳥なんかが学内で嗅ぎまわっているなんて知られる訳にいかんだろ」

「まぁ、いい気はしねーな。でも、それとこれとは話が別なんじゃないのか?」

「本国には了承済みだ。幾らなんでも学園側の警備に不備が多すぎる。報告を上げて、提案をしたら許可が下りた」

「何を考えているのやらねー上の方も」

「今回はいいプレゼンになるだろうさ。我々の、な」

 

そう言うと俺達は拳を付け合わせる。

青い鳥が俺たちを呼んでいるからな。家への旅路を、初めよう。

 




今のところあるのはちーちゃんカラーだけです。
別に大きく意味があるわけじゃあないのですが765つながりで一応。
おいちゃんはサイドワインダーの1しかやったことなかったんだけどな。
因みにPでもありませんので。むしろ痛戦闘機からアイマス知った方なんで。どちらかといえばインベルさんの方が好みなので。ハイ。
アイマスの曲って聞かれたら昔は「残酷よ希望なれ」をあげていた人間です。
因みに友人はラブライバーです。
次回は多分長くなります。ぶっちゃけいらんところ削ったら良いじゃんってレベルです。
そろそろ、主人公の所属出さないと(使命感)
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