召喚された日から2日。召喚された翌日に俺達勇者に支度金と仲間を城に斡旋された。
…俺は0人、尚文は1人、他の勇者は4人前後だったが。
因みに俺としても仲間はちょっと必要無かったから都合がいいのだが。
王は俺と尚文がこの世界にあまり詳しくない、という噂が
城下で広まっていると言っていた。
若干きな臭い気がしなくも無いが、俺は黙っておくことにする。
で、俺達5人はそれぞれ別に別れ、その日はモンスターを狩って、宿に泊まって食事をした。
食事をしていると、尚文の仲間が来たが適当に追い払うと怒りながらどっか行ったみたいだ。
俺には関係ないのでそのまま寝た。
ーーーー「銃の勇者!城に同行して貰おう!!」
翌日、目が覚めた直後に俺は突然押しかけてきた城の騎士連中に連行される様に連れてかれた。
(俺は銃を持っているから銃の勇者なんだと。(この世界ではフォーブレイという国で主に銃が使われているから銃の事は知っているらしい))
俺が城の騎士達に突然押しかけて来てなんなんだ!とか言っても騎士達は「王の命令に従って貰おう」しか言わずイラッとしながら、罪人のように連れていかれた。
ーーーー玉座の間(自己紹介したとこ)に着くと尚文を除いた他の三勇者が来ていて、昨日適当に追い払った尚文の女が泣きながら元康にしがみついている。
「おい、王様。俺はなんかお前らにしたか?何が起きてるんだ。この状況を説明しろ!」
王様に言うと王様は「黙れ罪人。盾の勇者が来るまではそこでまっていろ!」
は?いきなりこんな状況になっているのに説明も無し。しかも罪人扱い。なにがどうなってやがる。
他の三勇者を見てもこっちを睨むばかりでなにも情報は得られないようだ。
くそっ!冗談じゃない。
そうこうしているうちに、尚文がインナー姿で俺と同じように騎士に抑えられている。しかも、寝込みに盾以外のもの全て持っていかれたらしい。
なるほど。尚文は俺と同じ立場の人間か。
「おい王様!全員揃ったんだ!さっさと話を始めろ!」
ーーーー要約すると、尚文の仲間が昨日尚文に酒に酔った勢いで襲われ、なんとか逃げ出し、その後俺に助けを求めたのに、全く相手にされず追い返された。
元康はその後に助けを求める尚文の仲間を保護し、今の状況に至ると。
…ちょっとまて。俺に話かけたとき、あいつは襲われた素振りなんか全く見せなかったぞ。しかも、助けを求めた?
あの時あいつは酒を飲もうとか言ってたはずだ。
尚文も「俺はやってない!」と必死に言うも、王も他の奴らも全く聞き入れない。
「おい!ふざけんじゃねぇ!俺はアイツに助けを求められてない!」
俺も叫ぶが全く話を聞き入れない。
王が「罪人は即刻処刑だ。」と言いやがる。
「ふざけんな!冤罪で処刑?冗談じゃない!」
尚文も「だから!誤解だって言ってるじゃないですか!俺はやってない!そこまで言うなら、証拠を!証拠を出せ!」と言う。
すると城の兵士が「盾の勇者の部屋を捜索した所…このような物が…ベットの上に…。」と言いながら、女物の下着を取り出した。
「…キャァ!」
「このケダモノめ!」
この国の上位陣がどよめいた。
「これが動かぬ証拠だ!」
「なんでだよ!俺が起きた時そんなもの無かったぞ!」
尚文が叫ぶも誰も聞き入れない。
「残念です。何かおかしい事になるんじゃないかと心配してたんですが。」
「勇者ならなにをしてもいいと勘違いしている。」
「俺は別に勇者だからって「お前はこの異世界の主人公なんかじゃない!身の程を弁えろ!」」
クソ。さっきから俺が話す機会さえない。眼中にないみたいだ。
「ふざけるな。お前らが俺らをこの世界に呼んだ。それが何だ!冤何をしてもいいと勘違い?身の程を弁えろ?お前らこそ、自分がこの世界の主人公かなんかだと勘違いしてんじゃねぇか!」
それでもなお、俺たちへの罵倒は続いた。
そして、尚文の仲間、いや元仲間が俺たち2人に向かって舌をだし、笑った。
っ!やっぱりか!あいつは俺たち2人を嵌める気だったんだ!最初は俺を利用しようとしたみたいだが、俺の対応が使えないと分かり、元康に近づいた。尚文も気づいたみたいだ。
「騙したな!最初っから俺を嵌めるつもりだったんだろ!」
「このクソッタレ!俺が使えないって判断してすぐ、元康に近づいたって訳か!」
するとあのビッチは「怖いっ!元康様!」と元康にしがみついた。
「犯罪者が何言ってやがる!」
「ふざけんじゃねぇ!どうせ俺の金と装備が目当てだったんだ!お前ら2人で示し合わせたんだろ!」
考えてみればそうだ。そもそもこの国に来た時からそうだった。扱いも雑。無視もする。
「往生際が悪い。こんなデタラメな事しか言えずに。」
「ですね。僕も同情の余地は無いと思います。」
は?何上から目線で言ってやがる!クソ野郎共が!
周りの奴らも「四人一度に召喚したのが不味かったんだ。
そもそも勇者かさえ怪しい奴まで出てきてるじゃないか。」
「全くだ。四人一度に召喚なんてしなければ。」
「しかし、盾とイレギュラーがそこまで卑劣だとは。」
まただ。盾、イレギュラー、そればっかりだ。
お前らが呼んだくせして、好き放題言いやがって。
盾は戦闘では使えない。イレギュラーは存在が気持ち悪い。
汚い。自分達に必要ではないからと。最低な奴らだ。憎い。
この国の連中は物事を自分のいいようにしか、解釈しない。
なんでこんな奴らの為に!こんな奴らの世界を守る為に!俺が命をかけなきゃならないんだ!
尚文も同じ事を思ったのだろう。
「いいぜ。もうどうでもいい。さっさと俺たちを元の世界に帰せばいい。そんで新しい盾の勇者でもなんでも召喚しろ!異世界?はあ!?なんで異世界来てまでこんな気持ちにならなきゃ行けないんだよ!」
「都合が悪くなったら逃げるのか。」
「自分の責務を果たそうともしないなんて。」
「ああ。帰れ帰れ、強姦野郎なんざ勇者仲間にし「黙れ!さあ!さっさと元の世界に戻せ!」」
「うむ。望み通り即刻送還したい所だが、新しく勇者を召喚するのは全ての四聖勇者が死亡したときのみと、伝承がある。」
「え?」
「なんだって!?」
「嘘だろ?」
「このままじゃ、帰れないだと?」
「ふざけるなよ、クソが。」
「あるいは、迫り来る波を全て退けられれば元の世界への帰還も叶おう。」
「じゃあ、こんなやつらと一緒に戦わなきゃならねえのかよ…。」
「俺だってそんなん願い下げだよ。この野郎。」
「ふざけるな!だったら俺は俺のやり方で波をどうにかしてやる!」
「どうするんだよ。波が終わるまで俺らを牢屋にでも閉じ込めておくのか?」
そしたら俺は絶対抜け出すけどな。
「投獄はせん。次の波まで猶予がない。腐ってもお前らは並に唯一対抗出来る勇者だからな。だが既に貴様らのやった事は国民に知れ渡っている。今後我が国でまともに生きていけると思わん事だな。」
「分かってるよ!」
尚文はそう言うとどこからか金を取り出し、奴らに投げつけた。
「おい!」
元康が手を掴むも尚文は「俺は弱いんでね。時間が惜しい。」そう言って手を振り払い、城を出ていった。
「俺もだ。あんたら相手に時間を割くのはバカバカしい。俺ももう行かせてもらおう。」
俺は国を敵に回し、城を出ていった。
こうして俺は、この地獄の異世界を救わなければいけなくなってしまった。