イレギュラー勇者の異世界召喚   作:伝説のダンボール

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波 第二波

 

 

波の時間が来た。

 

視界の端にある時間が00:00になった。

次の瞬間俺はいつも居る森から少し離れた小高い丘に転送されていた。

 

波は俺の住む森の近くで発生したようだ。

 

まあ、住んでた時に集めた物は全部バックパックの中だけどな。

 

バックパックよりサイズの大きなものがなんの抵抗もなく入っていくのは非常に違和感があったが。

 

そんな事を考えていると、あの三勇者が波が発生している亀裂の方へ走っていくのが見えた。

 

尚文達はどこだ?

 

少し見渡してみると、尚文達は波の近くにある村、確かリユート村だったか?に向かっていくのが見えた。

 

なるほど。確かにどこで起こるか分からん波に対応して、避難が出来てるわけないよな。

 

三勇者達と戦うのは不快感しかないし、尚文達の補助に行くか。

 

流石に尚文達だけじゃ手が足りないだろうし。久々に手榴弾とかも使っていこうかな。

 

そうと決まれば早速行動開始だ。

 

 

 

ーーーーー村には着いたが、だいぶ悲惨だな。

 

城の兵士も居ないし、逃げ惑ってる音が聞こえる。

 

ん?尚文がなんかスキル使って敵を引き付けてる様だ。

 

加勢に行くかな!

 

「おい、尚文!今どんな状況だ!」

 

「ハルキか!今、俺が敵を引きつけて、その間にラフタリアが村の連中をあっちの洞窟の方に避難させてる!」

 

「そういう事か!分かった。俺も手伝わせてもらおう!」

 

「じゃあ、反対側を頼む!」

 

「了解だ!」

 

さてと、波の魔物の強さのお手並み拝見と行こうか!

 

「ガァルル!!」

 

「おっと、早速お出ましか。」

 

最初に出てきたのは狼の様なやつだ。

 

俺に飛びかかってきたが、遅いな!

 

俺は横に避けると同時にナイフで首をかき切った。

 

そのまま、少し離れたところで親子が蜂型のやつに襲われかけてたので、そこはハンドガンで仕留める。

 

こいつも一撃か。

 

そのまま移動していくと、尚文が見張り台に登り、鐘を鳴らし、魔物の注意を引きつける。そこに魔物が登ってくると、何かを流し、松明の火を付けた。

 

すると、登ってたやつと一緒に見張り台にも火が燃え移る。

 

尚文が見張り台から飛び降りると同時に俺は、手榴弾を取り出し、魔物の群れに投げつける。

 

ドカーン!と爆発音が聞こえ、その場にいた魔物のほとんどが片付いた。

 

「尚文!大丈夫か!?」

 

「ああ、大丈夫だが、今のはなんだ!?」

 

「俺の武器の一つだ。爆弾だよ。 それよりも、今の音聴きつけて魔物が集まってきたぞ!」

 

「ああ!くそ!アイツらボス倒すの何時まで時間かけてやがる!」

 

尚文が愚痴っていると、横の方でこの村の村人達が魔物に挑んでいるのが見えた。

 

「おい!なぜ逃げない!」

 

俺が怒鳴ると村の連中が「皆、勇者様方をみて、思い直したんです。この村は、私たちの村です…!逃げる訳には行きません!私達も戦います!」と言った。

 

「なるほどな。確かにお前らの村だ。ここはお前らにも手伝ってもらおうかな。」

 

「分かった。避難が終わるまで戦線維持に協力してくれ。」

 

尚文がそう言うと村のやつも分かったようで頷いた。

 

魔物の勢いが増してきた様だ。

 

尚文が一際デカイ鎧を着たやつから村人を庇い、吹っ飛ばされる。

 

俺は直ぐに向かうと、そいつの口の中に手榴弾を投げ入れた。

 

「そいつから離れろ!」

 

周りの連中が離れると丁度爆発でそいつの頭が吹っ飛んだ。

 

俺がそいつを倒したのもつかの間さっきのと同じやつが

もう一体出てきやがった。

 

尚文がそいつの攻撃を防ぐと叫んだ。

 

「こいつは無理だ!お前たちは下がれ!」

 

「無理な相手からはちゃんと逃げろ!」

 

「ですが…。」

 

「家族が居るんだろ!こんなとこで無駄死になんかするんじゃない!」

 

「ナオフミ様!」

 

「ラフタリア!?任せたぞ!」

 

尚文がでかいやつの攻撃を弾き、盾で殴り視界を遮る。

 

その瞬間、ラフタリアさんが一気にトドメを刺した。

 

「よくやった。」

 

すると村人たちが「すごい。」「スゴすぎる。」と口々に言った。

 

「ここは任せて、早く避難を!」

 

「はい。勇者様たちもどうかご無事で。」

 

村人たちが避難すると俺たちは敵に向かい合った。

 

その直後、村の周りから光の様なものが飛んできた。

 

「くそ!まさか! おい!早く隠れろ!」

 

そう言うと俺は近くに落ちていた、木の板で頭を覆い、降ってきたものを防ぐ。

 

尚文達も尚文が盾でしっかり防いだようだ。

 

やっぱりか!

 

すると、城のやつらが「一気に焼き殺せたな。」とか言いながら歩いてきやがった。

 

「盾と銃の勇者か。頑丈な奴らだな。」

 

なるほど。俺達諸共か!やってくれるな。

 

次の瞬間、ラフタリアさんが尚文のとこから飛び出し、騎士団の一人に刃を向けた。

 

「ナオフミ様達がいると知ってて!返答次第では許しませんよ!」

 

「抜剣。」

 

騎士団の一人が言うと一気に剣を抜いた。

 

「盾の勇者の仲間か。」

 

「私はナオフミ様の剣!無礼は許しません!」

 

「亜人風情が王国騎士団に逆らうつもりか?」

 

「守るべき民を蔑ろにして!何が騎士ですか!」

 

「ラフタリア。もういい。」

 

「ですが!」

 

「やめろ!」

 

「そうそう、大人しくしていれば我々も間違えずに済む。」

 

はっ、最初から当てる気だっただろうが。

 

「そうだな。このままお前達が魔物のエサになるのも悪くないかもな!」

 

すると、騎士団の後ろにいたモンスター達が一斉に襲いかかってきた。

 

「ここで名誉の戦死を遂げるか? ラフタリア!」

 

「はい!」

 

ここでラフタリアさんが一気にモンスターを片付けた。

 

「いいか!俺たちが時間を稼ぐ!その間に陣形を整えろ!ラフタリア、ハルキ、行くぞ!」

 

「はい。」

 

「OK。じゃあ始めるか!」

 

俺たち3人で襲ってくる魔物を片っ端から倒していく。

 

すると、騎士団のクソ野郎が「ここは盾と銃に任せて、我々は歳入者のもとへ向かうぞ!」とか言いやがった。

 

どんだけ自分勝手なんだよ!クソ野郎共が!

 

すると、もう1人の隊長らしきやつが「盾の勇者と銃の勇者を援護する!密集陣形!」と言った。

 

「「「「密集陣形!」」」」

 

すると、騎士団の半分も陣形を作り、魔物を撃退していく。

 

しばらくすると、ようやく空が明るくなっていった。

 

「ナオフミ様、空が…!」

 

尚文も気付いたようで空を見上げる。

 

 

 

 

ーーー村の魔物を全て倒しきった頃。

 

「勇者様!ありがとうございました!盾の勇者様と銃の勇者様が来てくれなかったら、今頃みな助かってなかったと思います。」

 

「なるようになっただけだろ。」

 

「そうだな。」

 

「いえ、貴方方がいたから私達は生き残ることができたんです。」

 

「このご恩は決して忘れません。」

 

「勝手にしろ。」

 

尚文がそう言うと村人たちは俺らに頭を下げ、戻っていった。

 

尚文とラフタリアさんの方を見るが、そっちも今は話しかける雰囲気じゃなさそうだ。

 

「そろそろ俺は帰ろうかな。」

 

俺はそう呟くと、再び、森へ戻っていった。

 

 

 

 

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