深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
暗闇の空を跳ぶ。先々の航空管制には空域に入る前に連絡を入れている。まぁ、500mぐらいまでしか跳ばないから、空港の近くとかでない限りニアミスの危険性は少ない。さて、もう少しで佐世保鎮守府の正門が見えてくるが、あ、あれか。
“ズシン”と正門の前に着地をする。すぐに憲兵が
「す、すぐに中将の所へ。装備はそのままで結構です。すぐ出撃してもらうことになります。」
「それでは、案内を頼む。」
大淀は来た道をまた走り出した。俺もそのあとを駆け足でついて行く。スパルタンⅡ並みに強化された視力が出港していく護衛艦隊と艦娘艦隊をとらえる。執務棟に入るとその中も慌ただしく、事務官が駆けまわっていた。大淀と俺をみとめるとすぐに道を譲ってくれた。
執務室の中では野元中将が、隷下の提督たちに指示を出していたが、敬礼をしている俺の姿をみとめると、すぐに近寄り答礼し、
「よく来てくれた。随分と早かったな。」
「ええ、跳んできましたので。それで、戦況は?」
「ああ、夜間哨戒に出ていた艦娘艦隊が敵偵察艦隊と
「では、自分は南下中の哨戒艦隊と合流しましょう。」
「そうしてくれると助かる。」
「それでは、
敬礼をして、執務室を後にする。大淀に案内してもらい、ヘリポートまで向かう。そこならブースターを吹かして跳んでも大丈夫だろう。ヘリポートではヘリボーン艦娘艦隊が装備の確認をしていた。CH-47JA“チヌーク”が来るまで待機だそうだ。早く出撃したそうにしていた。大淀と
通信で送られてきている位置情報で進路を確認しながら跳んでいく。
『哨戒艦隊が敵先遣艦隊と
「『了解。ああ、戦闘光が見えた。あれか。これより哨戒艦隊と共に敵艦隊に攻撃を開始する。』」
『了解。哨戒艦隊の旗艦は川内型軽巡洋艦1番艦“川内”中佐です。以降の通信は彼女とお願いします。』
「『了解。』『・・・こちら、柱島泊地司令長官の湊准将。援護に来た。これより合流する。川内中佐、応答を』。」
『こちら川内中佐です。現在、戦闘中ですので、最低限の返答しかできませんが、ご容赦を。』
「『了解。それと、口調は普段通りでいいぞ。』」
『え、そう。なら、いつも通りにやらせてもらおうかな。さあ、みんな夜戦だよ!!気合い入れて、楽しむよ!!』
「『この通信には返答しなくてよろしい。現着まで30秒、・・・20秒。・・・10秒、9、8、7、6、5、4、3、2、1、着水!!攻撃を開始する。』」
川内たちの後方100m付近に着水する。それと同時に一番近く (それでも250mほどは離れていたが)にいた駆逐イ級にアサルトライフルの弾丸を浴びせる。10発ほどで爆沈する。その間に川内たちの近くまで進出する。
川内は、彼女はまるで
しかし、旗艦を重巡の鳥海ではなく、軽巡の川内に任せるとは野元中将も思い切ったことをする。しかし、はたから見ても川内の指揮に問題があるようには見えなかった。さて、暗闇に目が慣れている深海棲艦の皆さんにサプライズをプレゼントしようか。
「川内、これより、敵艦隊にむけて探照灯ではないがライトを照射する。目を潰されるなよ。」
「了解。みんな聞いたね。准将のタイミングに合わせるのよ。」
「5、4、3、2、1、今!!」
ミョルニルアーマーのヘルメットに装備されているライトを最大出力で点灯する。暗闇の中に、戦艦タ級をはじめとした戦艦群と護衛の重巡、軽巡、駆逐の姿が浮かび上がる。こちとら原子炉直結の出力のライトだ。深海棲艦たちの動きが一瞬だけ止まる。その一瞬で集中砲火を受けた戦艦たちが沈んでいく。
俺もアサルトライフルを撃ちながら敵の中心へと突撃していく。敵の攻撃はガーディアン・シールドで防ぎ、エネルギーシールドで
「海斗さん、敵が魚雷を発射しましたよ!!」
「ありがとう、ミク。『警報!!敵の魚雷を確認。各員、回避運動を。』ミク、ヘルメット・ディスプレイに魚雷を表示できないかな?」
「やれると思います。・・・どうですか?」
「おお、
ロング・レンジ・ビーム・ライフルを構え、銃口を魚雷の突き進む海面に向け、最大出力で薙ぎ払うように撃つ。海水が蒸発し、ビームが命中した魚雷が爆発していく。それでも、何本かは川内たちの方へ向かう。それを、1本ずつロング・レンジ・ビーム・ライフルで狙撃していく。後ろからは敵の攻撃が続いているが、全てエネルギーシールドが弾く。
最後の1本を撃ち抜くと、ビーム・ライフルのエネルギー容量がレッドゾーンに入っていた。腰に懸架し、チャージを開始する。川内たちからは援護を感謝する通信が入る。敵の数は多いが、なんとかなるかもな。
見てくださりありがとうございました。
次回は近いうちに投稿します。