深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
俺の攻撃をくらった深海棲艦群は空母艦載機を繰り出してきた。それをアサルトライフルで撃ち落としながら接近をする。また、深海棲艦は対空射撃もしてくる。しかし、艦載機の放つ豆鉄砲と対空射撃はすべてエネルギーシールドが弾いてくれる。ガーディアン・シールドを構えるまでもない。
アサルトライフルの弾倉はミクがせっせと替えてくれた。おかげで、絶え間なく撃つことができた。しかし、自分の身体よりも大きい弾倉を軽々と交換できるのは、やはり“妖精さん”の力だよなぁ。と思わずにはいられなかった。
深海棲艦群の防空網を突破し、進路を塞ぐように着水する。着水と同時に砲弾が飛んできたが、ガーディアン・シールドで防ぐ。衝撃は来るが、貫通もしないし、ヒビすら入らない。そらそうだ。宇宙世紀の装甲技術で作られたモノなんだから。砲撃が一段落すると俺の番だ。
前衛の駆逐艦と軽巡を中心とした水雷戦隊群をアサルトライフルで沈めていく。時折、重巡がいたが、それはガーディアン・シールドで押し潰した。ビーム・サーベルを抜くまでもない。敵の艦載機は、俺と味方の距離が近いせいで攻撃を躊躇っている。時たま、急降下爆撃で投弾してくるのがいるが、その時は、手近な駆逐艦をむんずと掴み、盾代わりにしている。一石二鳥だ。
『全軍へ、こちら第601飛行隊第2飛行班コールサイン“アスター02”これより、航空管制を行う。』
「『柱島泊地司令長官の湊少将だ。現在、戦闘海域にて展開しているのは俺だけだ。好きなだけASM-2とハープーンを撃ってくれ。』」
『了解しました。それと閣下、コールサインを。』
「コールサインか考えて無かったな。マスターチーフと同じシエラ117じゃいかんな。素直にシエラ01にしとくか。どうかなミク?」
「いいんじゃないですかー。それと、アサルトライフルの弾倉残り15です。」
ミクが弾倉を替えながら答えてくれる。残弾480発かあ。
「ありがとう。『アスター02、湊少将だ。コールサインは“シエラ01”だ。』」
『了解。シエラ01。ヘリボーン艦隊の到着まで45分です。』
『それだけあれば、十分に殲滅できるな。他の空軍機、海軍機の動きは報告しなくてよろしい。誤射をしてもいいから、とにかく敵の射程外から撃つように専念させろ。敵の航空隊も健在だ。』
『了解。ゴッドスピード(幸運を祈る)。』
さてと、敵の前衛として展開していた水雷戦隊群はあらかた潰し終わった。生き残りは、後方に下がり空母群の護衛につくようだ。沈む順番が遅れるようになっただけだ。さてさて、お次は戦艦と重巡を中心とした打撃艦隊群だな。
舌なめずりしながら、襲い掛かる。ガーディアン・シールドは肘のラックに固定し、自由になった左手にはハンドガンを握っている。まずは戦艦タ級を1体喰らう。顔面にアサルトライフルを弾倉1つ分叩き込む。顔面を吹き飛ばされたタ級は膝から崩れ落ち沈み始めた。俺は
「調子いいですねー。でも、その表情は怖いですよ?」
「おう、ミクにはヘルメット越しにも視えているのか?」
話している間に1個艦隊を殲滅し終えた。次だ。ここから先には行かせん。
「はいー。ヘルメットの中に超小型カメラを仕込みましたのでそちらで。あとでみんなで見ようと思いまして。」
「気づかなかったな。しかし、こんな表情を見られると戦闘狂だと思われないかね。」
「まあ、いいんじゃないですか。海斗さんの1面ということで。」
「そんなもんかね。」
「そんなもんです。」
ま、泊地に戻ればわかるだろう。おっ、センサーに飛翔体がASM-2かな。そう思った次の瞬間には着弾し、空母ヲ級が次々と吹き飛んでいた。負けてられないな。さらに殲滅速度を上げる。3次元の動きをする俺に深海棲艦どもは着いてこれないようだ。
『こちらアスター02。シエラ01応答を。』
「『シエラ01。』」
『シエラ01。現在戦闘中の敵艦隊群の後方からさらに敵の増援を確認。一度後退を。』
「『ネガティブ。このまま継戦する。』」
『閣下。貴方の戦果はこちらでも確認しています。敵の進撃速度は落ちています。どうか一度後退を。』
「『無理だな。どうやら、俺はこの戦闘を楽しんでいるようだ。ヘリボーン艦隊が到着するまでは後退せんよ。』」
また、艦隊を複数沈める。アサルトライフルの残弾が0になったのでショットガンと持ち替える。
「『獲物はまだいる。喰らい尽くしてやるさ。』」
『了解。シエラ01。ヘリボーン艦隊到着まで38分です。しかし、容赦ない攻撃ですな。全てを焼き尽くすおつもりで?』
「『航空管制が暇になったかアスター02。』」
『ええ、先程攻撃をした飛行隊を再出撃のため帰還させましたから、しかし、1人で戦況をひっくり返すとは、バケモノですか?それとも、悪魔?』
『そんな生易しいものじゃないだろう。ああいうのはな“鬼神”というのだよ。』
ハハ、流石だ真護叔父さんは良く分かっている。アスター02のその言葉には、そのセリフで返さないとな。
『アスター02。シエラ01と幕僚監部は直接やりとりをさせてもらう。』
『了解しました。幕僚長閣下。』
『シエラ01。命令だ。ヘリボーン艦隊が到着するまで、何があっても敵を北上させるな。喰らい尽くせ。以上だ。』
「『了解しました。幕僚長閣下。』」
俺はヘルメットの中で笑みを深める。獲物はまだ大量にいる。さらに増援も北上中。守り抜いても英雄。戦死しても英雄。最高じゃあないか。
見てくださりありがとうございました。
次回は近いうちに投稿します。