深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。   作:名無しの兵六

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とりあえず、続きができましたので投稿します。


第2話 逆襲

 右手に持ったMA5Dアサルトライフルを背中に懸架し、腰からに懸架してあるロング・レンジ・ビームライフルを手に取る。そして、水平線の彼方(かなた)に見える敵に狙いを合わせる。

 

「空母を狙っているの?この距離じゃ当たらないわよ。接近しないと。」

 

「大丈夫です。当ててみせます。」

 

 言うと同時に引き(がね)を絞る。瞬間、銃口から光の(すじ)が発射される。光速に近い速度のビームは空母ヲ級を容易(たやす)く貫いた。その周囲に展開している軽空母ヌ級も撃ち抜いていく。ヲ級を2体、ヌ級を6体仕留めたところで、ロング・レンジ・ビームライフルのエネルギー残量がレッドゾーンに入った。また、腰に懸架しチャージを始める。手にはまた、MA5Dアサルトライフルを装備する。

 

 そして、近くに展開していた駆逐艦イ級、ロ級。軽巡洋艦ホ級を接近しながら、撃ち抜き、ガーディアン・シールドで押し潰し、ビーム・サーベルで切り裂いていく。程なくして、半径2kmの周辺海域から深海棲艦は沈み姿を消した。ちなみに俺はミョルニルアーマーのシールドのおかげで、損傷1つない。そんな俺の姿を見て、霞少佐と同僚たちはあんぐりと口を大きく開けている。

 

「えーっと、自分なにかやらかしましたか?」

 

「“やらかしましたか?”じゃないわよ!!何なの貴方。光線が出る銃で空母群を沈めたと思ったら、敵の侵攻部隊の先鋒を単独で撃破。ふざけてるの!?ホントに人間なの!?」

 

「ふざけて無いですよ。大真面目です。そして、1回死にましたが人間です。」

 

「はぁ、もういいわ。兎に角、直近の脅威は排除されたってわけね。それじゃ、救助活動に移りましょうか。“あぶくま”はもう駄目ね。傾斜角が40度近いもの。確か、近くに同型艦のDE-234“とね”がいたわ。そちらに救命艇を曳航しましょう。」

 

「了解です。自分と少佐だけですか?」

 

「いえ、朝潮少佐と満潮少佐が近くに展開しているから2人を呼びましょう。私が通信を入れておくから、貴方は2人を迎えに行って。こことここのポイントね。まだ戦闘中だろうから、貴方ならすぐ終わらせることができるでしょう?」

 

「買い被り過ぎです。では、行きます。」

 

 霞少佐に海図で示された海域まで全速力で移動する。ホバー移動なので水の抵抗を受けずにグングン加速する。大きな波はジャンプして飛び越える。曳航している武器コンテナが暴れる。置いてくればよかったかなとも思ったが、すぐにその考えは無くなる。艦娘艦隊とDDG-172“しまかぜ”を囲む深海棲艦艦隊が見えたからだ。

 

 ロング・レンジ・ビームライフルでは、貫通した際の誤射が怖い。素早く武器コンテナから実体弾のSRS99-5 対物ライフルを取り出し、撃った。命中した瞬間、重巡洋艦リ級が爆沈する。さらに、続けて3発、1マガジン撃ちきる。3発とも軽巡ホ級と駆逐イ級に命中し、撃沈した。

深海棲艦の敵意がこちらにも向けられる。敵が砲撃を開始する前にM45D タクティカルショットガンを取り出し、ガーディアン・シールドを構え一気に接近する。敵の砲撃は俺の背後に着弾し、盛大に水飛沫(みずしぶき)を上げる。敵が再度、照準を合わせる前に懐に入りショットガンをお見舞いする。こいつは確か、戦艦ル級だったか。穴だらけになりながらも一発耐えたのでもう一発、今度は頭部にお見舞いする。頭部を吹き飛ばされた戦艦ル級は、ゆっくりと沈んでいく。残った深海棲艦は駆逐艦のみで逃げ出そうとしていたが、そんなことは許さん。今までの鬱憤と共に全艦を沈めた。

 

 1人の艦娘が近づいて来た。敬礼をして迎える。相手も答礼をしてくる。

 

「助かりました。本艦娘艦隊の旗艦を務めている重巡洋艦“古鷹”です。貴方は、えーっと艦娘ですか?」

 

「いえ、自分はDE-229“あぶくま”砲雷科員の湊大尉であります。わけあって、このような姿となっております。」

 

「そうなんですね。まぁ、戦争には不思議なことが付き(まと)うものですから。ところで、大尉はなぜこの海域に?」

 

「ハッ!!実は“あぶくま”は現在戦闘不能となりまして、総員退艦しました。そのため、戦闘海域に救命艇が・・・。」

 

「皆まで言わなくて結構ですよ。乗員救助のために手が足りないのですね。誰を派遣しましょう?」

 

「霞少佐からは、朝潮少佐と満潮少佐の両名の助力を得られればということでした。」

 

「あら、霞ちゃんが1人で頑張っているんですか。わかりました。朝潮ちゃんと満潮ちゃんを向かわせます。」

 

「ありがとうございます。それでは、自分は霞少佐の指揮下に戻ります。」

 

 そう言って俺は全速力で“あぶくま”のもとに戻った。もちろん、道中会敵する深海棲艦には死をまき散らしながら。それが、後々、どうなるかも知らずに。

 

 “あぶくま”に到着したころには、深海棲艦が引き始めたという情報が入ってきた。なんとか、今回も本土上陸は防げたようだ。よかったよかった。そう思っていると、救命艇に乗っている“あぶくま”艦長の山下中佐からお呼びが掛かった。霞少佐もらしく、2人で中佐のもとに向かった。

霞少佐曰く「さっき、追撃戦に入るようにとの指令があったからそのことじゃないか」ということだ。というか、無線の周波数合わせるの忘れてた。さっと気づかれないように無線の周波数を合わせると、確かに「損傷が小さく、残弾、燃料に余裕のある艦隊は、通常艦隊、艦娘艦隊問わず深海棲艦を追撃せよ。」と繰り返している。

 

 山下中佐からの指令も同じで、損傷している霞少佐が此処に残り、救助を続け、俺が深海棲艦の追撃を行うことになった。俺は、了解の意を込め敬礼しその場を離れた。さて、この体の限界を試してみようか。




続きは火曜日くらいかと。
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