深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
すでにアサルトライフルの弾は切れた。今はショットガンで、近接戦闘を行なっている。駆逐艦程度ならば距離が多少あっても撃破できるが、軽巡以上だと難しい。俺は、ライトを照らし囮となりながら、深海棲艦を沈めていく。哨戒艦隊も確実に深海棲艦を撃沈できている。
「狩れ、狩り尽くせ!!」
声を荒げながら、深海棲艦艦隊群に突っ込んでいく。駆逐艦はガーディアン・シールドで圧殺し、軽巡の頭をガーディアン・シールドの突きで吹き飛ばす。重巡がショットガンで穴だらけになりながら沈んでいき、戦艦はショットガンの至近距離での連射を喰らい、大穴をいくつも開け爆沈していく。
「きゃあっ!!」
突如響いた悲鳴に後方に視線を送る。哨戒艦隊の“電”が被弾したようだ。すかさず、ガーディアン・シールドを
「『アスター01。呉鎮守府のヘリボーン艦隊は?』」
『土佐湾上空です。110ノットで飛行中。戦闘海域へは113分後に展開できます。』
遅いな。チヌークの最大速度に近いが、那智たちは113分も敵の艦隊群とは戦闘は出来ない。ハンドガンで深海棲艦に対しヘッドショットを決めながら、
「那智中佐、各員の残弾を確認後報告。」
「了解、各員、残弾報告。・・・。閣下。魚雷はゼロです。砲弾が残り3割です。」
「退け。退却だ。」
「しかし、まだ、敵は!!深海棲艦はいます!!」
「命令だ。聞け。お前たちの命を
『田之上だ。』
「『哨戒艦隊は駆逐艦娘が1人中破相当、他5名は旗艦を含め小破相当。残弾は3割です。退却させます。その後は、自分と霞少佐が防衛戦闘を行います。』」
『大丈夫なのか?2人で戦線を支えきれるのか?』
「『支えてみせますよ。“鬼神”ですよ?自分は。』」
『わかった。すまん。那智たちを退却させてくれ。』
「『了解。』と、いうことで君たちの司令長官も退却を決定した。命令に従いたまえ、軍人ならね。」
那智中佐は
「貴方はひどい人だ。我々が断れない状況にするとは。そして、貴方と貴方の艦娘のみで、増援艦隊が到着するまで戦線を支えようなど、欲張りだ。」
俺は、顔だけ振り返り、
「すまんな。俺は、そういう人間なんでな。さあ、退却したまえ。那智中佐。」
「了解しました。生きてください。」
「今週の予定に俺の通夜と葬式は無いよ。早く艦隊をまとめろ。」
俺はそう言いながら、弾切れになったハンドガンを懸架し、ロング・レンジ・ビーム・ライフルを構える。ビーム・ライフルの前では、戦艦だろうが重巡だろうが装甲の厚さは関係ない。ただ、暴力的な光の筋に貫かれるか、呑み込まれるだけだ。
那智中佐が艦隊をまとめ終わり、「退却します。」との言葉とともに退いて行った。さて、ひとまず目の前の深海棲艦艦隊群を殲滅しますか。ミクに霞の現在地をセンサーに表示させる。うわあ、敵に囲まれている。でも、通信が何も無いということは、中破まではいってないということだ。それでも、今の状態はキツイはずだ。早く、援護に向かおう。
ロング・レンジ・ビーム・ライフルを最大出力で薙ぎ払うように撃つ。ビーム明かりが周囲を照らし、光の筋が通り過ぎた場所では、爆発が起こり、溶解した深海棲艦たちが次々と沈んでいく。ビームの明かりが消え去ると、綺麗さっぱり海面上には何もなくなっていた。この戦域はもう大丈夫だ。霞の方へ向かわなければ。そして、跳ぶ。
着水した戦域は、それはもう酷いモノだった。高速で動く霞にまともに照準を定められないものだから、深海棲艦の同士討ちが発生していた。しかも、霞は探照灯を点けていないのが、さらに拍車をかけている。
そこへ、俺が降ってきた。ライトをつけて。深海棲艦たちは、やっと獲物を見つけたと思ったらしいが、残念。既に跳躍中にめぼしい奴らは沈めた。残るは、霞を至近で包囲していたお前らだけだ。霞に当てないためにビーム・サーベルに切り替える。そして、斬りまくる。数分で片がついた。残りの深海棲艦艦隊群は、まだ、後方だ。
「霞、状況報告。」
「損傷は小破以下、撃ち終わった魚雷発射管への被弾のみ。残弾は主砲が4割、機銃が6割ね。あなたみたいに格闘兵装が有ればよかったのだけど。」
「今度、明石に言って作ってもらうか?」
「そうね。小刀程度はあれば便利かもね。」
「さて、敵の後続とは何分後に接触かな。『アスター01。こちらシエラ01。深海棲艦艦隊群の前段部を殲滅した。後段は何分後に接敵かね。』」
『シエラ01。深海棲艦艦隊群の後段部は航空攻撃により進撃速度が鈍りました。先頭がシエラ01のいる海域に到達するまで132分です。』
「『ヘリボーン艦隊のほうが20分早いな。現状の位置で小休止をする。』」
『了解。深海棲艦艦隊群に何らかの動きがあった場合は報告します。』
「『頼む。』さて、ミクさんや。海面が光っているな。」
「そうですねー。ドロップ艦ですねー。魂が還ってくるのがわかります。」
「また、ドロップ艦?運がいいのね。あなた。」
「まあね。さて、誰が来るのかなっと。」
光が収まると、7人の艦娘たちが立っていた。7人!?前も思ったけど多すぎませんかねぇ・・・。
見てくださりありがとうございました。
次回は近いうちに投稿します。