深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
艦娘たちの初撃は全て外れた。俺の後方で盛大に水柱を立てている。逆に俺の撃った弾は白雪の顔面に命中した。真っ赤なペイント弾が白雪の顔を彩る。そのまま、白雪に向けて、弾倉1つ分撃ちきる。
顔面に腹部、脚部に主砲と魚雷発射管、機関部を真っ赤にした白雪は霞によって「白雪、大破。」と判定された。俺の戦闘を見たことのある金剛たちは、すぐに主砲の攻撃に加え、中口径砲、小口径砲、果ては機銃や高角砲まで使って攻撃をしてきた。なかなかよい対処法だ。
あの濃密な弾幕の中に飛び込むのは少し危険だ。だから、極力、数を減らす。次に深雪に狙いを定めると、銃口が向いたのがわかったのか、こちらに直進してきて、
「簡単にやられてたまるかあ!!喰らえっ、深雪スペシャル!!」
と、魚雷を投擲してきた。ふむ、柔軟な発想だ。魚雷を12.7cm主砲で撃ち抜き誘爆させる。だが、避けるのも容易い。そう思っていたら、爆炎の中から深雪が飛び出してきて、そのままタックルを喰らわせにきた。5万馬力のタックルをガーディアン・シールドで受け止める。シールドに機銃が撃ち込まれる音が響く。
俺は、リミッターの外れたミョルニルアーマーの性能一杯に左手を振り切った。深雪はそのまま空高く放り出されてしまった。「いかん」と思い、落下地点に先回りして、抱きとめる。深雪は目をまわしていた。取り敢えず、ハンドガンで白雪と同じ個所にペイント弾を撃ち込み、霞に回収を頼む。
「はあっ、なにやっているのよ。あなたは。深雪、戦闘不能。」
金剛、加賀、青葉、天龍、吹雪、満潮以外の艦娘たちに動揺が走るのがわかる。次の標的は、急いで艦載機を発艦させようとしている空母勢だ。対物ライフルを連射しながら、一番近い蒼龍に接近する、
それを、
「そんなあ、提督、速すぎるよ~。それにペイント弾なのに痛いじゃない。」
「油断大敵ってことだな、痛い思いをしたくなければ、戦訓にするんだ。」
そう言って、頭を撫でるとすごすごと隊列から抜けていった。此処までで90秒経っていない程度。そして、艦娘たち隊列の懐に入れた。武器をショットガンに切り替え、引き続き空母を狙う。行きがけの駄賃代わりに、摩耶にショットガンを撃ち込み、大破判定させる。「摩耶、大破。」
「ふっざけるなあ!!何もできなかったー!!」
叫んだところで時間は戻せないぞ。摩耶よ。さて次は、2航戦繋がりで飛龍を喰らうか。俺が狙いを定めたのがわかると、飛龍は、「ヒィッ!?」と悲鳴を上げ後退を始めた。直掩の愛宕が間に入る。
「提督~、ここは通さないわよ~。」
「甘いな。愛宕。」
海面に面したブースターを思いっきり吹かし、簡易的な霧の状態を作り出す。霧の向こうから、砲弾が飛んでくるが、スパルタンとミョルニルアーマーの反応速度で避ける。そして、俺は愛宕の背後にまわり、ショットガンを連射する。あっという間に愛宕は真っ赤になった。
「あらあら、やられちゃったわね。ちょっと、やりすぎじゃないかしら?」
「そういうなら、もっと訓練して強くなれ。霧が晴れるまでむやみ動くなよ。誤射されるぞ。」
「はあい。」
さて、飛龍は・・・。いた。あの人影は間違いなく飛龍だ。霧から飛び出し、飛龍を仕留めようとすると、そこには主砲をこちらに向けた扶桑と夕張、叢雲、曙がいた。良い連携だ。一斉に主砲が吹くが、全て躱す。愛宕に飛んでいきそうな奴だけを、ガーディアン・シールドで弾いた。
「そんな・・・、嘘・・・。」「今のを避けるなんて。」「あー、もう、なんで機銃すら当たらないのよ。」「クソ提督、クソ提督ぅ!!」
最後のはなんか違うが、格の差を、戦闘経験の差を見せつけることができたかな。飛龍は逃走に転じている。なら、先に、この4名から相手にしようか。ショットガンを構えたときに、霧が晴れ、「愛宕、大破。」と霞の声が響く。その瞬間、4人が一瞬だけ動揺した。
その一瞬のうちに、扶桑の懐に飛び込み、顔に一発、腹部に一発、6基の主砲に一発ずつ、機関部にも一発を撃ち込んだ。その次に、ハンドガンを抜き、夕張に対して、扶桑と同じようにペイント弾をお見舞いする。「扶桑、夕張、大破。」響く霞の声。
「私、主砲の多さが自慢だったのに・・・。こんな姿じゃ・・・。」
「いろいろ積みすぎちゃったのかしら。ハア・・・。」
「退避するときは、誤射の砲弾に気を付けるんだぞ。それと、そんなに落ち込むな。」
さて、これで、今の俺の目の前にいるのは叢雲と曙の2人だ。2人ともなんか涙目になっていないか?まあ、それでも、撃つんですけどね。ドンッ!!とブースターで加速し、一気に距離を詰める。
「沈みなさい!!」
「うざいのよ!!蹴散らしてやるわ!!」
沈みもしないし、蹴散らされもしないさ。2人仲良く、ペイント弾で真っ赤になりなさい。そして、数秒後には、ショットガンとハンドガンによって、全身を真っ赤に染めた2人がいた。主砲と機銃で弾幕張っていたけどねえ、あれじゃあ、まだまだかな。「叢雲、曙、大破。」ちょっと、トーンにあきれた感じが含まれ始めているぞ霞。
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次回は近いうちに投稿します。