深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
江田島の地を踏む。そして“赤レンガ”こと“国防海軍幹部候補生学校”に来るのは、卒業してから5年ぶりか。ふむ、30前に中佐になって、9月には准将。各鎮守府の提督たちの中では史上最年少の将官だな。こうして客観的に自分を見ると妬みの良い対象だな。
そんなことを考えていると、背中を“バンッ”と叩かれ、
「ボサッとしてないでちゃっちゃっと行くわよ。」
霞少佐が荷物を持ってズンズン進んでいく。俺も彼女に続いて後をついて行く。ミョルニルアーマーと装備群?今頃、学校に運び込まれているはずだ。学校の門で憲兵から
しばらくすると、詰所のドアがノックされた。「どうぞ。」と声を掛けると、「失礼します。」と言って、白い制服に身を包み、霞少佐よりも銀色が強い髪を後ろに束ね、眼鏡をかけた女性が入ってきた。階級章が大佐だったので、2人揃ってすぐに起立して敬礼をする。大佐が答礼をし、手を下ろすのを確認して、自分たちの手を下ろす。
「提督課程の担当をしている香取型練習巡洋艦1番艦の“香取”大佐です。湊中佐、霞少佐よろしくね。」
香取大佐は笑顔で手を差し出す。俺たち2人はそれぞれ握手をした。その後、寮に案内されたが、同室だった。いや、同室って・・・。
「あの、他に部屋は?」
「ごめんなさいね。すべて埋まっているのよ。まぁ、初期艦娘との相互理解を深められると思えばいいんじゃないかしら。」
「いやいや、自分はいいとしても、霞少佐は艦娘。女性ですよ!?霞少佐も嫌でしょう?」
「別に、私は嫌ではないわよ。肌だって、この間の海戦で見られているし。下着も見たでしょう?」
そう言いながら、2つあるベッドの1つに荷物を置く霞少佐。そして、荷物の収納、整理を始める。こうなってしまっては俺に拒否権などない。俺も自分の荷物を広げ、収納、整理していくのだった。その間に、寮での決まり事を香取大佐が口頭で述べるが、既に知っていることだったので、以前と変わっている所だけ覚えるようにした。
数分後には荷物の整理が終わったので、香取大佐の後について行き、練兵場へと向かった。何でも、俺の実力を直に見たいらしい。対戦相手は香取型練習巡洋艦2番艦“鹿島”大佐。鹿島大佐は既に海上で待機していた。俺も急いでミョルニルアーマーを着込む。装備は、ペイント弾入りのMA5D アサルトライフルとガーディアン・シールドといった基本的なものだ。
香取大佐の合図で演習を始める。俺は最初からブースターを
演習の結果は、ガーディアン・シールドにも被弾を一切しなかった俺の完全勝利となった。青いペイント弾を全身に浴びた鹿島大佐は笑顔で、
「第2次首都圏防衛海戦の英雄と戦えて光栄でした。ちなみに私たちの演習は、各教室のモニターに配信されていましたから、今頃、英雄の到着に湧き立っているはずですよ。」
と言ってくれた。え、そんなん聞いてないんだけど。一気にここでの生活のハードルが上がったよ。演習の後は、香取大佐に提督課程のみんなに俺のことを紹介されたあと、第2次首都圏防衛海戦の最前線で艦娘たちと戦った者としての話しをした。ちなみに霞少佐は、初期艦娘課程の方にいっている。
提督課程では、とにかく“妖精さん”の機嫌を損ねないこと、艦娘を同じ人権の保障された人間として扱うことを耳に
そりゃあ、食料は少量でも燃料などの補給をしっかりすれば
まぁ、そんなこんなで久々の学生生活?はあっという間に過ぎていった。そして、同期達より一足早く提督課程を終えた俺は、大佐へと昇進し、呉鎮守府で一夜を過ごし、完成したばかりの柱島泊地へと向かった。
見てくださりありがとうございました。
次は2日後くらいだと思います。