深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
「うーわー、ホントにできてらあ。」
「呑気に言っているんじゃないの!!司令官なんだから、あなたは。」
霞たちと共に現場に向かった俺だったが、なんというか、景色が一変していた。1万t以上の艦が接舷できる岸壁。天高くそびえるクレーン群。400m以上はあるドライドックが隻分。コンクリートと金属製の桟橋も設置されている。さらには、大型ヘリポートが3基。格納庫もすでにできつつある。せいぜい3k㎡の島にそれは立派な軍港ができつつある。
霞たちと共に、妖精さんの作業の様子を眺めていると、フヨフヨとミクがやって来た。ミクが工廠にいなかったのは
「どうですかー、海斗さん。我々として、結構、頑張ったと思うんですがー。」
「あ、ああ。流石だ。俺の予想を大きく超えたモノだ。参加した妖精さん達はミクを含め、食堂で甘味を大いに楽しむといい。」
「ありがとうございますー。課業終了までにはすべて終わると思いますー。」
「そうかい。それはよかった。」
「それとですねー。石油の貯蔵施設と、真水の生成装置を設置したいのですが、大丈夫でしょうかー。」
「うん?真水?なんでまた。」
「やはり、軍事施設ですから、真水くらいは自前で供給できるようにしたほうがいいと思いましてー。幸い、周りは海ですし、塩も取れますよー。」
「うん、まあ、任せるよ。それと、護衛艦乗りやヘリの要員用の住居が欲しいね。家族持ち用と独身用の2つ。」
「わかりましたー。それと、ありがとうございますー。明日はそちらを着工しますー。」
「ああ、よろしく。じゃあ、執務室に戻ろうか、みんな。」
執務室に戻るまでの道中はみんな無言だった。霞だけは俺をジッとジト目で
執務室に入ると、
「あなた、あれ、どうするの?幕僚監部に報告しないといけないわよ。」
「そうだよなあ、妖精さん達が本気を出したら、あんな風になりましたじゃ納得しないかね?」
「どうかしら、ミクさんが本気を出した前例が目の前にいるから何とも言えないわね。」
「うーむ。そうだ。青葉、上に提出する資料用に、さっきの作業現場を詳細に、カメラで撮影してきてくれ。」
「了解しました。司令官。青葉、取材じゃないけど行きまーす。」
青葉が元気に出て行く。残ったのは、未だにジト目の霞と金剛、赤城に加賀だ。
「さて、ミクを筆頭とする妖精さん達の本気のおかげで、泊地から本格的な軍港になりつつある柱島泊地だが、まあ、名称はこのままだろう。しかし、厄介事が来るかもしれん。」
「それは一体?」加賀が聞いてくる。
「他の提督が着任するかもしれん。もちろん、俺の隷下としてだが。幕僚監部は、妖精さんの指示で他にも基地や泊地を造ろうとして、提督課程に多くの提督適正のある軍人を陸・海・空問わずに放り込んでいるからな。司令長官が
「それなら、断ればいいのでは?」赤城が提案してくれる。
「それが、難しい。DDHが2隻配備されるということは、霞には以前言ったことだが、遠洋任務が増える。その時、指揮できる人間が複数人いないといかん。お前たちもその方がやりやすいだろう?」
「確かにそうデース。でも、私のハートはテートクのものダヨー。」金剛がウィンクしながら言う。
「ありがとう。金剛。艦娘の最上位者の霞に指揮権を一部委譲してもよいが、それだと艦娘としての力が
「随分と物騒なことを言うのね。でも、嫌いじゃないわ。私も変なやつが、提督として着任してくるのは迷惑だし。」
「ハハハ、霞はストレートに言うなあ。よし、そんじゃあ、とりあえずは青葉が撮影してくる写真をもとに、報告書を作ろうかな。みんなも付き合わせて悪かった。夕飯までまだ時間があるから、午後の課業をしてくれ。」
「「「了解 (デース)。」」」
そうして、金剛たちが出て行く。残ったのは秘書艦の霞と俺のみ。
「で、幕僚監部には本当にしかけるの?」
「ああ、もちろんだとも。ミョルニルアーマーで乗り込んでやろう。折角、大将になったんだ。階級でおせるとこはおそうかね。」
「ダメだったら?」
「ふむ、希望者全員で軍を
「そうはならないことを祈るわ。私は日本のために働きたいもの。」
「ああ、俺もさ。取り敢えずは“背広組”には口を挟ません。」
さて、上の連中はどうでてくるかな。
見てくださりありがとうございました。
次回は近いうちに投稿します。