深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
「閣下、これは、あの、言いにくいのですが、“宇宙戦艦ヤマト”の武装ですよね?」
「そうですよ。佐野大佐。お2人ともヤマト世代でしたか?」
「ええ、まあ、我々ぐらいの年代だとヤマト・ガンダム世代でしょうね。ね、牧原さん。」
「閣下。佐野君の言うとおり我々世代には親しい武装です。しかし、実際にこれを使う日が来るとは・・・。」
あら、改造については特に問題ない感じかな。よかったよかった。そのタイミングで扉がノックされる。「どうぞ。」というと、霞がお茶とお茶請けを持ってきてくれた。「ありがとう。」と礼を言うと、霞は「気にしないで。」とそのまま、秘書机で書類仕事の続きをする。
「さて、お2人には、まあ、この改良された艦で、艦娘たちと連携して深海棲艦を叩いてもらうことになります。上の思惑は船団護衛のようですが、強力な両艦を遊ばせておくつもりはありませんので、ご覚悟を。」
「それは、もちろんです。しかし、この改良は他の護衛艦にもするべきでは?“はたかぜ”型も主砲が2基ありますので、ショックカノンに改良できれば戦えます。」
「そこは、妖精さん次第ですよ。牧原大佐。私は彼女たちの要望に
そこに、窓からミクがフヨフヨと飛んできた。俺は2人に「失礼。妖精さんが来ました。」と断って、会話を始める。
「どうした、ミク。何か問題が?」
「いいえー、改造箇所を追加したいと思いましてー。まず船体の延長ですねー。艦首部と艦後部をそれぞれ、10mずつ延長したいんですー。そして、対空パルスレーザーも2基追加配置したいですねー。それと、飛行甲板を耐熱仕様にして、海斗さんがブースターを吹かしても大丈夫にしたいですねー。あと、補強もして、改造したチヌークが着艦できるようにしたいですー。あと、電子装備の
「ふむ、両艦長に尋ねてからかな。少し待ってくれ。」
そのまま俺は、2人に対して、乗艦の新たな改造点を伝えた。2人とも二つ返事で了承してくれた。ミクにそれを伝えると、
「ありがとうございますー。あ、SH-60Kについては改造点を書類にまとめて出しますねー。」
「ああ、お願いするよ。」
そう言うと、フヨフヨと飛んで出て行った。去り際に、
「あ、燃料プラントをはじめとした各資材のプラント作っておきましたからー。」
と、とんでもない爆弾発言をして。俺は思わず頭を抱えてしまう。そんな俺を心配した2人から「大丈夫ですか。」と声をかけられる。手を振り、「何でもない」と言って、
「兎に角、改めてこれからよろしく頼みます。宿舎の方はご案内が必要ですか?」
「いえ、大丈夫です。それでは、我々はこれで。」
お互いに敬礼し、2人は退室した。そした、ぐったりとソファにもたれかかり、
「年上の佐官級の部下なんて、扱いに困るよ。」
と
「まあ、いい人たちそうじゃない。それに何かあっても憲兵隊もいるしね。」
「そうなんだがね。さてさて、どうなることやら。」
「兎に角、今のあなたは書類仕事をすること。いいわね。」
「わかっているさ。しかし、霞も丸くなってきたよな。」
「セクハラよ。」
「違うよ!!性格がだよ。最初は“あんた”呼ばわりだったじゃないか。それが、いつの間にか“あなた”呼びだからね。そう思っても仕方ないだろう?」
「まあ、最初はキツイ言い方だったとは思うわ。呼び方が変わったのは、何となく?」
「なんで、疑問形なのさ。」
「自分でもよくわからないからよ。さ、仕事よ仕事。」
「はいはい。」
その後は、1200まで黙々と書類仕事をこなした。今日の昼食は食堂に行かずに、持ってきていたカップ麺ですませようとしたら、
「ちゃんと、3食、栄養のあるものを食べなさい。」
と霞に言われ、結局は食堂で昼食を摂ることになった。霞に「お前は俺の母親か!?」と言いたかったが、拳が飛んできそうなのでやめた。
食堂に着くと、それなりに混雑していた。“しらね”と“くらま”の乗員やヘリコプター隊の隊員といった要員が増えたからか。大きめに作っておいてよかった。ミク達には感謝だな。
定食を受け取り、霞と共に席を探していると、
「提督ー!!こっち、こっち。2人分空いてるよ!!」
と鈴谷が手招いていた。妹の熊野が「はしたないですわよ。」と注意していたが、その表情は、言葉と裏腹にキツイものでは無かった。
「お言葉に甘えて、座らせてもらおう。」
そう言って、霞と共に席に着く。
「提督ー。もっと、フランクな感じで行こうよー。折角のお昼なんだし。」
「鈴谷、いくら提督が心の広い方でも、そのようなことは・・・。」
「いや、熊野、鈴谷の言う通りだな。少し肩の力を抜かせてもらおう。」
そう言って、襟を少し緩める。霞は視線を向けてきたが特に何を言うこともなく、食事をすすめる。俺も鈴谷と熊野と閑談しながら、食事をすすめていくのだった。
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次回は近いうちに投稿します。