深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。   作:名無しの兵六

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第46話の誤字報告ありがとうございます。一応、”ひまつぶしにのんびりと話をすること。”という意味で”閑談”を使用しましたので、ご提案された”歓談”でもよかったのですが、このままにしておきます。ご了承ください。
また、かなり助かりますので、今後も誤字報告をお願いいたします。


第47話 デート?の約束

「そーいえば、提督って彼女いない歴=年齢の28歳って本当?」

 

 いきなりぶっこんでくるな鈴谷は。隣の熊野が少し呆れているぞ。

 

「ああ、本当だよ。中学校から男子校で、その後は、防大だったからな。まあ、それでも、彼女がいたやつはいたけどなあ。」

 

「ふーん、提督は彼女が欲しいと思わなかったの?」

 

「あんまり思わなかったかな。男友達とゲームしたりするのが楽しかったからなあ。」

 

「まあ、もしかして提督は同性愛「違うぞ、熊野。」・・・申し訳ありません。早とちりをしました。しかし、お仕事に就かれてからでも、女性と出会う機会は皆無では無かったのでしょう?」

 

「ああ、そうだが、陸に帰って来た時は、両親と会ったり、バイクでツーリングしたり、車でサーキット走ったり、天気が悪い日はゲームしたりしていたからなあ。」

 

「「ああ、なるほど。」」

 

 おい、鈴熊コンビ、声を揃えて憐れんだ目で見るのはやめろ。いいじゃないか。趣味なんだから。それに、ライダー仲間、ドライバー仲間はできたぞ。ほとんど年上のおっさんばかりだけどな。

 

「そんな、2人はどうなのさ。その身体になって、なんか恋愛じみたことをしてみたいと思わないのかい?」

 

「鈴谷は、してみたいと思うかなあ。憲兵さんに借りた女性誌っていうので、オススメのデートスポットとかあったから、そういうところに行ってみたいな。」

 

(わたくし)は、そうですわね。オシャレな街でウィンドウショッピングを楽しみたいですわね。それで、オシャレなカフェで一時(ひととき)でも過ごせればとは思いますわね。」

 

「ふむ、結構しっかりしているな。霞はどうなんだい?」

 

「私に話しを振るの?ま、私はその人の趣味に付き合ってあげたいわね。恋人となるなら、理解者でありたいから。」

 

「霞は真面目だな。」

 

 そう言って、頭を撫でると、霞は顔を赤くして俯いてしまった。あ、こんな大勢の人がいる中でするもんじゃなかったな。最後にポンポンと優しく頭を撫でて終えた。

 

「んで、提督はどういう女子()が好みなのさ。教えてよー。ここなら()り取り見取りでしょ?」

 

「言葉をもう少し選んでくれ。まあ、確かに女性が多い職場になったと思うけど、俺なんかと付き合いたいと思う女性(ひと)なんて、いないだろう?」

 

「さあ、どーだろうね。少なくとも私は提督から告白されたら、OKって答えるけどね。」

 

「嬉しいことを言ってくれるな。しかし、それは、俺としか接していないからかもしれんぞ。(さいわ)い、今日から“しらね”と“くらま”、ヘリコプター隊には独身男性隊員も多くいることになる。そういう者たちの中から選んでもいいんじゃないか?」

 

「えー、でも、提督は、顔が整っているし、体も適度に鍛えているし、私たちに優しいし、階級もその若さで大将だし、何より強いし。提督以上の男の人ってなかなかいないよ。」

 

「ふむ。そんなもんかね。」

 

「そんなもんだよー。ところで、提督のバイクって島に持ってきているの?後ろに乗せて欲しいなあ。」

 

「ああ、そろそろ持ってこようとは思っていたんだが、忙しくてな、実家のガレージに置いてある。」

 

「へえ、排気量は?」

 

「変なとこに興味を持つな。250ccだよ。ホンダのVTR250というV型2気筒のネイキッドバイクだ。」

 

「速いの?」

 

「いわゆる、最高速でいえば大排気量のバイクに負けるな。ただし、ジムカーナなどの競技になるとわからん。ライダーの腕次第だ。君たち艦娘と同じで適材適所というのがあるのさ、バイクにも。」

 

「ふーん。そんじゃあさ。提督のバイクが島に届いたら最初に私を乗せてよ。タンデムっていうんでしょう?」

 

「よく知っているな。」

 

「借りた雑誌に書いてあったよ。」

 

「わかった。島にバイクが届いたら鈴谷を最初に乗せよう。約束だ。ヘルメットもこちらで用意しておこう。」

 

「ラッキー。ありがとね。提督。」

 

 そう言って、笑顔でウインクをしてくる鈴谷。美少女のウインクは破壊力抜群だな。心拍数が一気に跳ね上がった気がする。霞はそんな俺をジト目で見て、

 

「よかったわね。デートの約束ができて。」

 

「デート?なんのことだ?ところで、霞もバイクに乗ってみるか?」

 

「えっ!?いや、その、私は・・・。」

 

「いいじゃん、いいじゃん。霞中佐も提督のバイクの後ろに乗ればさ。仲間意識が深まるかもよ。」

 

「す、鈴谷さんがそう言うなら、鈴谷さんの次に私をあなたのバイクに乗せてもらおうかしら。」

 

「ああ、わかった。霞のヘルメットも用意しておこう。ちなみに2人ともフルフェイスだからな、髪形が崩れたとか化粧が落ちるとかいうなよ。」

 

「はーい。」

 

「わかったわ。」

 

 それじゃあ、あとで、実家に電話して、送って貰う手筈(てはず)を整えるかな。父さんには週一でチョイ乗りしてもらっているから、状態は大丈夫だろう。ん、熊野が何か言いたそうな顔でこっちを見ているな。

 

「熊野、どうした?お前も乗りたいのか?」

 

「違いますわ。いえ、違わないのかもしれませんが、鈴谷と霞中佐だけが、提督と2人きりで出かけることができるのを羨ましいと思いまして。」

 

「なら、熊野は別の日に岩国の市街地にでも行くか?俺も市長に着任の挨拶をしただけで、街のほうには行ってないからな。」

 

「ええ、是非ともご一緒させてください。」

 

「そんじゃ、決まりな。詳しい日は追って決めよう。この職業は休みの日でも緊急出動があるからな。当日に急に行くぞってなっても大丈夫か?」

 

「はい、大丈夫ですわ。」

 

 満面の笑みで答えてくれる熊野。喪男(もおとこ)にはその笑顔は(まぶ)しすぎる。浄化されてしまう。そして、俺は、忘れていた。会うたびに己の気持ちをぶつけてくる彼女の存在を。




見てくださりありがとうございました。

次回は近いうちに投稿します。
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