深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
日向灘を抜け、1100過ぎには太平洋に出た。燃料も主機の耐久性も気にしなくていいので、豊後水道に入ってからは常に前進一杯の43ノットで駆け抜けてきた。ちなみに、先行していた2機のSH-60K (コールサイン:スカーフェイス01)は、呉に潜航状態で帰還中の潜水艦SS-593“まきしお”と警戒任務に就くために日向灘を抜けていたSS-600“もちしお”をいとも簡単に発見した。
いやあ、高性能すぎるね。しかも、300km/hを超える速度が出たと聞いた時は頭を抱えたよ。もし、空軍のC-1とかを魔改造したらどうなるんだろうか。C-130なんてガンシップに使われるぐらいだから、MACガンとかで武装されるんだろうな・・・。うん、考えるのはやめよう。しかし、外海に出たのに全然揺れないな。
「航海長、スタビライザーを使っているのか?」
「はい。いいえ、閣下。スタビライザーは使っておりません。ただ、妖精さんの作られたマニュアルによりますと、艦中央底部に姿勢制御装置の設置をしてあると書いてあります。」
「なるほど。ありがとう。外海に出ても揺れが少なかったものでね。」
「確かにそうですね。以前の本艦とはまるで別物です。」
「今回の改装は迷惑だったかね。」
「そんなことはありません。深海棲艦に対抗できる手段を手に入れることができたのです。喜ぶことはあっても悲しむことはありません。」
「そう言ってもらえると助かるよ。操艦指揮に戻りたまえ。」
「はっ、閣下。」
やっべえ、ミクさん達なんか色々とやっちゃっているよ。この分だと、他にもなんか俺の知らない兵装とかありそう。
『対空・対水上見張りを厳となせ。』
牧原大佐の命令がスピーカーから聞こえる。すでに、艦橋横のデッキには見張り員が厳重に見張りをしている。改めて下命するとは何かあったのか?俺もCICに行こう。航海長に、
「CICに行く。」
と告げ艦橋を出る。そのまま足早にCICに入室し、牧原大佐のもとへ向かう。小声で、
「何かあったのか?」
と問う。大佐は頷いて、
「帰投中のスカーフェイス01が対水上レーダーに微弱な反応を捉えました。深海棲艦の反応に似ているとの事でした。この地点です。現海域からですと、約110km。本艦のレーダーでも捉えました。この光点です。四国方面に向かい移動中です。そう遠くはない場所です。」
「大佐はどうしたい?」
「意見具申を致します。本艦と“くらま”の両艦で、迎撃行動に移るべきかと。四国からは200kmの距離になります。相手が空母機動艦隊ですと、空襲の恐れがあります。」
「よし、ならやるか。波動防壁を忘れるなよ。」
「了解。“くらま”に通信、“深海棲艦ト思シキ反応ヲ探知。コレヨリ確認ヘ向カウ。我ニ続ケ”だ。」
「大佐、後は任せた。艦橋に戻る。」
「了解しました。」
そして、艦橋に戻って、1時間弱、1230を過ぎたあたりで
「『武器使用自由。制限無く使え。』」
『了解しました。』
「通信士、“くらま”に打電。“武器使用自由”とな。」
「了解しました。」
「さて、どうなるかな。」
艦橋から双眼鏡を使い、深海棲艦の編成を確認する。戦艦タ級1、空母ヲ級1、軽空母ヌ級2、駆逐イ級2の空母機動艦隊だ。しかし、編成が軽い。深海棲艦が前回の戦闘から立ち直っていない証拠か?
双眼鏡から目を離すと、艦体前部に設けられた、2門の主砲が旋回し、照準を合わせている所だった。ピタッと止まると、砲口から青いビームが深海棲艦に向かって伸びる。後続の“くらま”からも発射されたようで、計4本のビームが深海棲艦空母機動艦隊に向かう。双眼鏡で敵を見る。命中した瞬間、戦艦タ級1、空母ヲ級1、軽空母ヌ級2が光の
『ハープーンを発射する。艦外の者は艦内に退避。』
その放送がかかった15秒後にはVLSから1発のミサイルが残った駆逐イ級に向かって飛翔していく。“くらま”からも同時に発射されたので、2本のミサイルの航跡が空に残る。程なくして、火球が2つ見えた。イ級も沈めることができたようだ。
両艦の戦闘能力は充分にわかった。はっきり言って、現代艦で両艦の攻撃を防ぐことはできないから、ある意味で最強の護衛艦だろう。ミクさんやべえよ。深海棲艦を一方的に殴れるとか、最高じゃないか。
さて、今度は艦娘達との連携だな。昼食後はそれをするように命令するかな。上手くいけばいいが。
見てくださりありがとうございました。
次回は近いうちに投稿します。