深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。   作:名無しの兵六

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すみません。また嘘をつきました。今日も1話投稿します。


第6話 初めての建造

 霞少佐からの“クズ司令官”判定を1回くらい、肩を落としながら坂本大尉の後をついて行く。長い髪を上手く後頭部に纏めてうなじが見える。こういう時身長が高いと役得だなぁ。霞少佐に“クズ司令官”判定をくらわないように、表情は引き締めたままだけど。

 

 執務棟では執務室、司令長官室、指揮室、各会議室などを説明を受けながら見てまわった。因みに、荷物はとりあえず“司令長官室”に投げ入れておいた。その後は、食堂に娯楽室、講堂兼体育館、グラウンド、憲兵隊舎、艦娘寮、入渠室、備蓄倉庫などを見てまわり、最後に、工廠へと案内された。

 

「陸軍さんが運んでくれた、閣下の艤装と武装もこの中にあります。ご確認をお願いします。」

 

 そう言って、坂本大尉が明かりをつける。そこには4つの人が1人は入れるぐらいのカプセルがあり、その横にミョルニルアーマーがあった。ミョルニルアーマーに近づくと、“妖精さん”が出てきた。

 

「やぁ、数時間ぶり“妖精さん”。」

 

「どうも、数時間ぶりです。湊准将。」

 

 両の手の平を広げると“ピョンッ”と飛び乗ってきた。そのまま彼女は定位置の右肩に収まった。ふむ、ずっと“妖精さん”ではあんまりだな。名前を知りたい。(たず)ねてみると、

 

「ありませんよ。名前は。湊准将がつけてくださいよ~。」

 

「フムン。“ピクシー”では安直すぎるな。ミョルニルアーマーから“コルタナ”とかか?う~む。そうだ“ミク”はどうだろう?アステカの女神で“ミクテカシワトル”というのがいて、生と死を司るんだ。また、生の再生のために地上にも現れるらしい。今回、俺という存在を死の淵から(よみがえ)らせた君にはぴったりだと思うが。それに漢字で書けば“未来”ともなる。」

 

「ん~。“ミク”ですか・・・。いいですよ。その名前。気に入りました。」

 

「それじゃあ、改めてよろしく“ミク”。」

 

「こちらこそよろしくです。」

 

 そうして俺は左手の人差し指をミクは全身を使いながら握手をした。

 

「“妖精さん”、いえ名前を付けたから“ミク”さんとの話しは終わったかしら?」

 

「あぁ、待たせて申し訳ない。霞少佐。坂本大尉。さて、工廠に来たのだから、建造をしたいな。しかし、さっきからほかの“妖精さん”が見当たらないな。」

 

「呼びましょうか?」

 

「いいかい?ミク。」

 

「お安い御用です。お~い、みんな仕事の時間だよ~。みんなが呼んでいた湊司令官が来たよ~。」

 

 ミクが肩の上から声を上げると、どこからともなく“妖精さん”達が現れた。その数は、“妖精さん”の視える霞少佐も驚くほどだった。集まった、“妖精さん”達は綺麗に整列して俺を見ている。

 

「ねえ、ミク。もしかして泊地中の“妖精さん”が集まってる?」

 

「ええ、たぶん。」

 

「フムン。ならば、自己紹介だな。“妖精さん”達。自分が今回、柱島泊地司令長官に任じられた湊 海斗准将だ。これから、みんなには泊地の円滑な運営に協力してもらいたい。よろしくお願いする。」

 

 帽子を取り、頭を下げる。すると、「ウォー!!」「ヤッタルデー」「“英雄”ガキター!!」など騒ぎ出した。なんとか、受け入れてもらえたのかな。

 

「じゃあ、みんな持ち場に戻って。」

 

 そう言うと、「ハーイ」と言って、工廠要員以外は飛んで行ってしまった。さてと、工廠に来た一番大事な要件を済ませましょうかね。

 

「みんな、これより召喚建造を行う。召喚したいのは、工作艦の“明石”給糧艦の“間宮”“伊良湖”軽巡洋艦の“大淀”だ。この4名は鎮守府あるいは泊地、基地の運営に欠かせない存在だと、教育を受けた。どうか、よろしく頼む。」

 

「任せてください。私と工廠長が全力でやらせてもらいます。そうですね・・・。1500に来てください。それまでには終わっていると思います。」

 

「わかったよ。ミク。霞少佐、1500には召喚建造が終わるそうだ。艤装を置いて執務室へ行こう。書類仕事が待っている。坂本大尉は通常業務に戻ってよろしい。案内ご苦労様でした。」

 

「いえ、それでは、中隊指揮に戻ります。失礼します。」

 

 坂本大尉の敬礼に答礼をすると工廠を出て行った。霞少佐は、“妖精さん”達に手伝ってもらいながら艤装を外している。

 

「見ていて楽しい?」

 

「ああ、これでも男だからな。整備されているところ見ると、何というか、ガンダムとかボトムズ的なカッコよさを感じるよ。」

 

「そのガンダムとかボトムズってのはよくわからないけど、てっきり下着が見えたりするのを期待しているのかと思ったわ。」

 

「フムン。期待していた方が女性としては嬉しいのかな?」

 

「さあ?人によるんじゃない。・・・っと、これで終わりね。ありがとう“妖精さん”。」

 

「それでは、執務室に行こうか。ミクはどうする?」

 

「私は、ここでしっかりと指定の魂と心が召喚できるように待機しています。ただし、望んだ艦を召喚建造できるのは今回だけですよ。次回からの召喚建造はランダムになりますからね。」

 

「ああ、わかっているとも、提督課程では口酸っぱく言われたよ。召喚建造をし過ぎて資源を無駄にするなとね。それでは、後はよろしく。1500には来るよ。それと、昼食はちゃんと()ることいいね?」

 

「了解です。」

 

 そう言いながら、俺は金平糖を何粒かハンカチの上に置いておく。あとは、勝手に食べてくれるだろう。霞少佐に「待たせた。」と言い、一緒に執務室へ向かう。新しい仲間たちが楽しみだ。




見てくださりありがとうございました。

次回は近いうちに投稿します。
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