深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。 作:名無しの兵六
詳細な情報を手に入れる通信手段を早く確保したかったのですぐにミョルニルアーマーを着込む。ヘルメットディスプレイをすぐに“おおすみ”のC.I.Cとリンクさせる。その間にミク達妖精さんはミョルニルアーマーの背部に水中型ガンダムと同型のバックパックを装備していく。
ヘルメットディスプレイ越しに橋島少尉達特機第3小隊が防水布を外された水中型ガンダム艤装を着込んでいくのを眺める。ゲームとかの設定ではアクア・ジムをチューンアップしたエース用の機体となっている。だから額にはV字アンテナがあるが、ツインアイではなく百式のようなゴーグルアイとなっている。ちなみに大淀達も同じタイミングで整備室へと入っていく。
さて、俺の方はバックパックを装着し終わったようだ。ヘルメットディスプレイに「接続完了」の文字が浮かぶ。水中型ガンダムと同じ偏向ビーム・ライフルを右手に。ハープーン・ガンを左の二の腕部分に。ビーム・サーベルを1本減らしにビーム・ピックを腰に装備する。水中でビーム・サーベルだと水蒸気爆発が起こるからな。
準備が出来たので最上甲板へ上がる舷側エレベーターで特機を待つ。その間にも情報がドンドン更新されていく。“こんごう”麾下の通常艦隊は対潜戦闘準備に入り、“そうりゅう”ら潜水艦3隻も攻撃のために前方へ展開を始めようとしていた。
こちらでは、橋島少尉達が水中型ガンダム艤装をまとってエレベーターへやってきた。大淀たちも近接戦闘パッケージに対潜戦闘装備を満載して後部ランプへ向かう。
エレベーターが上昇し始める。
「『出原中佐、大淀少佐達、艦娘第2艦隊は発艦させてよし。』」
『了解しました。カタパルトのほうは準備できています。』
「『了解。』『中須少将、迎え撃つんだな?』」
『はい、閣下。』
「『なら、私達、4人を誤射しないように。
『了解しました。・・・データ受信しました。』
「『申し訳ないが、一番槍は我々がもらう。』」
『船団に被害が出なければお好きなように。』
「『言うようになったな。それでいい。通信終了。』さて、諸君、私は中須少将に一番槍を宣言した。覚悟はいいな。」
丁度、エレベーターが最上甲板に着く。“おおすみ”艦首のカタパルトへ歩きながら橋島少尉達は「いけます。」「先の大戦と同じ装備の敵です。恐れはありません。」「こちらの潜航可能深度は500m以上です。やれます。」と頼もしいことを言ってくれる。
『提督、攻撃隊が敵艦隊群を発見。これより、空襲を行います。』
翔鶴から通信が入る。
「『おう、思う存分やってくれ。』」
返答しながらカタパルトに両足を固定し、射出態勢に入る。カタパルトオフィサーの合図と共に、ブースターの出力を上げ射出される。2秒ほどで300km/hまで加速する。俺に続くように橋島少尉達も射出され着水する。大淀達は既に先行している。
俺達はそのまま敵潜水艦群の至近距離まで移動し、潜航する。出力にモノをいわせ一気に200mまで潜る。太陽の光が薄明りとなっている。すぐにヘルメットディスプレイが補正をかけるから暗くは感じない。しかし、ミョルニルアーマーに身を包まれているとはいえ、200mの深度に身一つというのは、何というか凄いな。海の圧を感じる。一度、死んだときとは違い恐怖感を感じているんだろうか?わからんな。
水の抵抗で50ktしか出せないが十分だ。偏向ビーム・ライフルを構え直す。
『提督!!空襲に成功しました!!艦攻の妖精さんによると敵艦隊群は空襲を回避するためにいくつかの小集団に分かれたようです。』
「『なるほど。翔鶴、攻撃隊の収容をしながら少し待て。移動は許可する。ガルーダ3に確認後、武蔵に指令を出す。』『ガルーダ3、映像をこちらに回せるか?』」
『了解、シエラ01。映像を回します。』
水中でもノイズ無しの鮮明な映像が受信できる。流石はミク謹製だ。確かに、敵水上艦隊群は黒煙を引きながら、小集団に分かれていっている。しかし、その分かれ方も艦隊を組むというよりも近くの艦と共に集団を形成していく、というようなモノだ。旗艦がいないのか?ああ、もしかすると、
「『ガルーダ3、敵旗艦を攻撃したか?』」
『マイクロミサイルポッドを投下した際に目標としたのは通信量の多い艦でしたので沈めた可能性は高いと思います。』
フライトオフィサの鈴木少尉が答える。
「『ならば、敵水上艦隊群は烏合の衆だな。引き続き監視と情報収集を頼む。』」
『アイコピー』
「『武蔵、敵旗艦はおそらく沈んだ。今後の戦闘行動はそれを頭に入れて行うんだ。ガルーダ3と連絡を密にして船団に近い敵集団から攻撃しろ。航空攻撃は別の目標に割り振るのも一つの手だぞ。』」
『了解した。愛宕に相談してみよう。』
「『良い考えだ。』『橋島少尉、準備は?』」
『完了しております。』
「『よし、魚雷ポッドの目標選定に移るぞ。・・・これでどうだ?』」
『受信しました。・・・良いかと。』
「『では、諸君、攻撃開始だ。魚雷の着弾後の攻撃は自由。しかし、船団方向へのビーム・ライフルの射撃は禁止だ。』」
『『『了解。』』』
敵潜水艦群の真下をとった俺達は魚雷ポッドから複数の小型魚雷を発射する。十数秒後、爆音が聞こえ、閃光が見えた。命中したようだ。そこからは、偏向ビーム・ライフルを撃ちながら深度を上げていく。すると、
『提督、大淀です。爆雷の投下を開始します。調定深度は90です。』
「『了解した。調定深度は60~80にしておくんだ。俺達の攻撃で敵潜の深度が上がった。』」
『了解しました。そのように。』
その通信の後、すぐに海面を叩く音が聴こえる。爆雷の着水音だろう。しばらくして、そこらで爆雷が爆発し、敵潜を痛めつける。中には水圧と爆圧で押し潰されたモノもいるようだ。
『シエラ01、船団方向より魚雷です。』
「『敵と距離をとるぞ。』」
『了解。』
“そうりゅう”ら3隻が発射した89式魚雷18本が敵潜を的確に捕らえて爆沈させていく。
「『いい腕だ。』」
『全くです。ところでシエラ01、敵さん逃走に移ります。追撃は?』
「『船団の護衛艦隊には元の配置に戻ってもらおう。』『中須少将、“そうりゅう”らの雷撃で敵潜は戦意を喪失したらしい。逃走を始めた。追撃戦は我々が行う。貴艦隊は船団の護衛配置に戻ってくれ。』」
『了解しました。ご武運を。』中須少将。
「『ありがとう。』『それでは、諸君、追撃だ。接近戦も許可する。』『大淀、爆雷を投下し終えたら第2艦隊の仕事は終わりだ。“おおすみ”で待機してくれ。』」
『了解しました。提督。』
『腕が鳴ります。』
3体の水中型ガンダムは増速し、ビーム・ピックで敵潜を沈め始める。刺した瞬間に最大出力になるから敵の死に際が結構エグイな。俺は適度に距離をとりながら偏向ビーム・ライフルを主軸に攻める。なにしろ、さっきから武蔵からの報告が凄いんだ。まるで第1艦隊のみで敵水上艦隊群を殲滅しようとしているように思ってしまう。特機第1小隊もいるからそちらとも上手く連携してほしいんだがな。
愛宕が進言しているのもよく聞こえてくる。
『武蔵さん!!みな、あなたのように重装甲でもないし、長大な射程と威力を誇る砲を持っていないの!!さっきから、あなただけが砲撃をして、翔鶴さんと瑞鶴ちゃんに残敵掃討をさせているじゃない。特機第1小隊とも連携を・・・!!』
『戦果は挙げている!!それに愛宕少佐らの砲の射程内ということは敵の射程内ということだ。この方が被害が出なくていい。』
『そういうことじゃ・・・。』
あー、武蔵がハイになっているな。あとで、叱らんとな。金剛もこの通信は聞いているだろうから彼女にも手伝ってもらおう。ま、取り敢えずは目の前の逃走中である敵潜水艦群だ1体たりとも
読んでくださりありがとうございます。
・・・Gセイバーご存知の方は読んでくださっている方々の中にいますかね?