深海棲艦に殺されたら、提督として戦うことになりました。(旧題)一度死んだら提督として戦うことになりました。   作:名無しの兵六

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第9話 歓迎会

 さて、時刻は1650だ。もうすぐで終業時刻を迎える。まぁ、提督業は常在戦場で終業時刻なんて関係ないんだけどなー。でも、今日は、明石たちの歓迎会をする予定で準備を憲兵隊にお願いして進めてある。

 

 とりあえず、執務室へ移動して改めて、自己紹介を受ける。それと同時に4人に少佐の階級章を渡す。その後の説明は霞に丸投げし、戦闘詳報の作成に取り掛かる。終業時刻の1715まであと10分しかないが、俺1人の出撃だったし、ちゃちゃっと済ませよう。

 

 はい、無理でした。戦闘詳報終わりませんでした。なにせ途中で統合幕僚長から直々に電話がかかってきて、お叱りを受けていた。曰く、「1人で出撃するな。自重しろ。」との内容だったが、守るつもりなどない。命令を(くだ)されたわけではないのだから、好きなようにさせてもらう。そのせいで統合幕僚監部の連中の胃に穴が()いても知らん。

 

 そして、時間は1800目前。会場となる食堂には俺1人だけで移動をする。歓迎される側の4人には霞についてもらう。食堂に着くと、坂本大尉が迎えてくれた。今回は、各人の好きな物がわからなかったのでビュッフェ形式にしてもらった。非番だった憲兵隊員諸君申し訳ない。

 

 最後に漏れがないか、俺と坂本大尉でチェックをしていく。うん、大丈夫そうだ。全部のチェックが終わり、俺は廊下で霞たちを待つ。1800きっかりに霞たちは来た。霞を先頭に大淀、明石、間宮、伊良湖の順だ。

 

 俺は扉を開け中に入る。マイクの所まで移動する。さあ、歓迎会の始まりだ。

 

「時間となったので、今回、柱島泊地に新たに着任した艦娘たちの歓迎会を始める。さあ、入ってきてくれ。まずは、朝潮型駆逐艦10番艦の“霞”少佐。次に、大淀型軽巡洋艦1番艦の“大淀”少佐。次に、明石型工作艦1番艦の“明石”少佐。次に、給糧艦の“間宮”少佐、最後に同じく給糧艦の“伊良湖”少佐だ。1人ずつ挨拶を貰おうと思う。まずは霞少佐から。」

 

 そう言って、霞にマイクを渡す。

 

「長ったらしい挨拶は苦手なので、すぐすませるわ。朝潮型駆逐艦10番艦の“霞”よ!ガンガン行くわよ、これからよろしく。」

 

「大淀型軽巡洋艦1番艦の“大淀”です。戦列に加わりました。艦隊指揮、運営はどうぞお任せください。これから、よろしくお願いします。」

 

「明石型工作艦1番艦の“明石”です。戦闘は苦手ですが、少々の損傷なら私がばっちり直してあげます。これからよろしくお願いします。」

 

「給糧艦の“間宮”です。食事や甘味はお任せください。明日の朝食から私と伊良湖ちゃんが担当しますのでよろしくお願いしますね。」

 

「同じく給糧艦の“伊良湖”です。間宮さんと一緒に皆さんの(しょく)を支えていきますので、よろしくお願いします。」

 

 各人の挨拶が終わるごとに拍手は鳴り、伊良湖への拍手が終わるタイミングで伊良湖からマイクを受け取り、

 

「みんな、挨拶ありがとう。それでは、これより乾杯をする。各員、飲み物の準備はよろしいか?・・・いいようだな。それでは、新たな仲間たちと柱島泊地の更なる発展を願って乾杯!!」

 

「「「「「乾杯!!」」」」」

 

「それでは、皆これからは好きなように食べて、飲んでほしい。」

 

 そう言って、マイクを置き席につく。食事を摂りに行くのは、全員がとり終わってからでいいだろう。非番の憲兵隊員たちは頑張ってくれたらしくかなりの量があるしな。すると、霞が、「はい、これ。」と食事を盛ったプレートをテーブルの上に置いてくれた。どうやら、自分の分を取るついでに、俺の分も取ってくれたらしい。

 

「ありがとな。」

 

「まぁ、これくらいはね。今日は秘書艦でもあるし。」

 

 そう言いながら、自分の席に戻る。明石たちも憲兵隊員たちと仲良くできているようだ。やはり、憲兵全員を女性で固めたのは結果的に良かったようだ。そんな様子を微笑ましく眺めていると、ポケットに入れている携帯電話が鳴った。これは、赤電話と同じ役割を持つ携帯で、赤電話が3回鳴っても出ないときに転送されるようになっている。俺と霞はそっと会場を抜け出す。

 

「こちら、柱島泊地司令長官の湊准将。」

 

『こちら佐世保鎮守府司令長官の野元中将だ。深海棲艦が東シナ海を大挙して北上している。至急増援を()う。』

 

「了解。しかし、本泊地は本日稼働したばかりですので、送れる人数が1人のみですが。」

 

『1人でも構わない。兎に角、戦力が欲しい。』

 

「了解。」

 

『頼んだ。』

 

 携帯電話をしまうと、霞に、

 

「そんじゃ、そういうことだから、行ってくる。」

 

「はいはい、私が行きたいところだけど、距離が距離だからね。輸送隊が欲しいわね。」

 

「今度、上申してみよう。あとのことは任せた。」

 

「いってらっしゃい。怪我でもしたらただじゃ済まさないわよ。」

 

「了解した。」

 

 走って工廠まで向かう。工廠に着くとすぐに「ミク!!」と呼びかける。すると、ミョルニルアーマーの方からふよふよとやって来た。

 

「どうしたんです。」

 

「深海棲艦の大群が東シナ海を北上中だ。佐世保鎮守府に応援に行く。ミョルニルアーマーは大丈夫だな。」

 

「もちろん、あと、駆動系と推進系をいじったので、動きやすさと速度が向上しましたよ。」

 

 説明を聞きながらミョルニルアーマーを装着する。武装は前回と同じだ。

 

「それは、素晴らしいな。今回はついてくるかい?」

 

「もちろんですとも!!」

 

「それでは、湊 海斗、出るぞ。」

 

 俺は佐世保鎮守府目指し暗闇の海に飛び出していった。

 




見てくださりありがとうございました。


次回は近いうちに投稿します。
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