沖田さんと行く!人理修復の旅   作:青い灰

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オリジナルストーリーです。





第2話「夢幻」

 

意識がまだ成り立たず、

ぼんやりとした空間に俺は立っていた。

 

真っ暗なその空間の中心には、

一本の無骨な剣が突き刺さっている。

 

 

「…………?」

 

 

俺はそれに吸い寄せられるように近づき、

柄に手を触れる。

 

瞬間、凄まじい光が周囲を満たす。

暗い空は夕刻を思わせる夕焼け空に、

地面は、水の上に立つような形になる。

 

 

「これは、俺の………」

 

 

固有結界………?

だが、そんなものを使っては───

 

 

「!」

 

 

突然、背後に何かを感じ、振り向く。

そこには、一人の男が立っていた。

 

くすんだ金色の髪、深い蒼の眼。

その左目の上には巨大な傷があった。

歳は………40、くらいだろうか。

 

ボロボロのマントを着た男は、

俺をその双眸で値踏みするように見ている。

 

 

「あんたは───」

 

「名乗るのは貴様からであろう」

 

「───っ、悪かった」

 

 

威圧感に肌が震える。

たった一言で、ここまで人を威圧できるのか。

俺は剣から手を離し、男と向かい合う。

 

 

「橘 真機、だ」

 

「真機、ふむ…………」

 

「…………」

 

 

男は眼を閉じ、そしてボロボロのマントを取る。

その下には、鎖帷子のような鎧があった。

 

そして、眼を開けた男が口を開く。

 

 

 

「私の名はアルトリウス。

 ルキウス・アルトリウス・カストゥス」

 

 

 

……………聞いたことがない。

だが、ただの人間ではない。

英霊、それすらも凌駕するような存在か。

 

英霊の枠に収まるとして、

この男は冠位と呼ばれるクラスでも何ら問題は

ないような力を有している筈だ。

 

そう思わせるほどの、力を彼から感じた。

 

 

「アルトリウス………?

 あんた、一体何者───」

 

「こちらにも事情があってな。

 故に、対価として貴様に我が力の一端を貸す」

 

「は──?

 ちょっと待ってくれ、話が見えないぞ!」

 

「いずれ全てが分かる。

 これは貴様の為にもなろうよ」

 

 

全て、とは一体なんだ。

何もかも唐突すぎる。

 

俺はアルトリウスと名乗った男に困惑する。

英霊であることには違いないだろうが、

一体彼は何者だというのだ。

 

 

「言うべきことは言った。剣を抜くがいい。

 夢は覚め、お前を人理を救う旅へと帰すだろう」

 

「待て!お前の目的は何だ!

 力を貸すってどういうことだ!?」

 

 

アルトリウスが向きを変えたので

俺は慌てて呼び止めると、渋々と言ったように

彼は振り向く。

 

 

「二つ目の質問なら、そのままの意味よ。

 一つ目の質問の答えだが、

 私が英霊として昇華されることだ」

 

「お前、英霊じゃないのか!?」

 

「私は英霊ではあるが、不安定な存在だ。

 故に現界することは出来ぬ。この世界で

 特異な存在であるお前に夢を見せたのだよ」

 

「特異な存在──俺が!?」

 

「そうだ。じきに分かる」

 

 

そして、彼が再び向きを変えた。

 

 

「待て!まだ聞きたいことが──!」

 

「さらば、また会おう」 

 

 

それだけ言って、彼は光となって消えた。

どうやら完全に取り残されたようだ。

 

 

「…………」

 

 

待っていても仕方ない、

俺は言われた通り、剣を取る。

ゆっくりと重いそれを持ち上げ、

そして、引き抜いた。

 

 

 

 

意識が朦朧として、消えた。

 





ダークソウル?

ちゃいます。
アルトリウスは実在した人物で、
アルトリアの元ネタとも。

詳しいことはGoogle先生が教えてくれる。
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