セカイの扉を開く者   作:愛宕夏音

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帰りの会

俺達の戦いは"神話大戦"なんて大仰な名前を付けられて後世に残すことになったらしい。

 

越境鍵(えっきょうけん)──世界を渡る鍵型のアーティファクトのことだ。転移用の鍵型アーティファクトは幾つかあるので、それらと区別するために仕方なく名前をつけてやった──がある以上、今すぐにでも元の世界に帰りたかったのだが、そうは問屋が卸さない。

 

俺とユエが地上に戻ってから、それはそれは色々あったのだ。こっちはさっさと帰りたいっていうのに、あれやこれやと引き止められやること押し付けられ、てんやわんやだった。

 

まずは俺とティオが崩壊させた聖光教会に加え、使徒や魔物相手への先制攻撃でぶっ壊した神山だ。山は叩き潰す形で消してしまったのでもう戻せやしないのだが、いくらなんでもここまで宗教の根付いた世界で、総本山が壊れて総大将も死んだので無くなりましたは通じない。なので俺は何か詭弁を用意してやる必要が出てきたのだ。

 

で、思い付いたのが、元々この世界で崇められていたエヒトルジュエというのは本物の神であるリエヒトの名前と権能を奪い取った簒奪者であり、この世に敷かれた人間族、魔人族、亜人族の対立構造は彼が作り出した虚構である、という設定だ。そしてリエヒト──エヒトの名前をそのまま使うのは癪なのでメールの返信に使われてるRe:を頭に付けただけだが──がこの状況を打破するために呼び込んだのが豊穣の女神愛子様と勇者である天之河光輝を中心とした俺達である、という筋書き。

 

また、これまで反逆者と呼ばれていた者たちは、かの悪神エヒトルジュエの本性を知って立ち向かったのだけれども、奴の卑劣な策略により夢破れて各地に散り散りになった。だがそこに大迷宮を作り、彼らの力を受け継ぐに相応しい者たちが来るのを待ったのだ。ということにした。まぁこれは本当に本当のことなので、改めて知らしめた形になった。ミレディとの約束もあるしな。

 

そして真の神たるリエヒトに呼ばれた豊穣の女神とその家臣達の中で1番力を付けたのが俺こと"女神の剣"である。反逆者は解放者であり、彼らの諦めない意思こそが悪神エヒトルジュエを打倒したのだ。

 

そして、エヒトルジュエは最期の際にこの世界を道連れにしようとしたが、それを食い止めたのは最後に魂をゴーレムに移してでもこの世の行く末を見守っていた世界の守護者たる解放者のリーダー、ミレディ・ライセンであり、彼女の最期の力でこの世界を崩壊から救った。というストーリーだ。

 

嘘はあんまり言っていない。この戦争の大義自体も悪神エヒトルジュエの打倒だからな。ちょっと付け足しただけ。

 

それに、こうしとけばこの世界の奴らはまだ神を信じられるし真の神の復活によってそれなりにマシな方向へは進むだろうからな。

 

そんな風に色々あった中で特に大きい変化があったのは亜人族達だ。彼ら───特にハウリアは使徒や魔物との戦いでとんでもない功績を挙げたらしいのだが、それに加えてやはり命を預け合うというのは何よりも差別感情を無くす大きな要因になったようだ。ま、元々彼らを差別していたのも教義に悖るからってだけだし、それが実は嘘っぱちだと分かれば亜人族を悪く言う理由も無くなる。

 

いきなりこれまでのアレコレを水に流すことは出来なかろうが、それでももう彼らを半端者だのなんだのと誹る奴はいない。そして、その証として彼ら亜人族は獣人族と人間からの呼称を改めることになった。

 

そうして俺自身も否応無く祭り上げられながらも、そしてそれを渋々受け入れながらもこの戦争で配りまくったアーティファクトの回収に励んでいた。

 

とりあえず帝国の支配下に置いていた生体ゴーレム達は全員廃棄、というか回収した。ガハルドが玩具を取り上げられた子供みたいに恨めしそうな顔をしていたが当然無視だ。

 

その他人間族に配ったアーティファクトも各々に全部持ってこさせた。魂魄魔法で虚偽の申告をしていないか確認もしたので多分大丈夫だろう。

 

回収したアーティファクトの中にはガハルド達皇帝とその一族の首に掛けられたあれも含まれている。折角友好的にいこうじゃないかという雰囲気の中で生殺与奪の権利を握られているのは具合が悪いからだ。ガハルドなんかは「俺達がもう1度獣人族を奴隷にしないとは限らないだろ?」とか言い出したのだが、ハウリアには俺のアーティファクトを持たせてあるからと伝えた瞬間に黙りこくったのでこっちは平気だろう。持たせたのなんて精々が纏雷のスタンガンとか警棒、あとは纏雷のテーザー銃とかそんなものばかりだけど。それを知らないガハルドには効果抜群のようだった。て言うか気付いたら纏雷ばっかりだな。まぁあれ便利だしな。

 

リムルとオークロードを討伐した時や人間の国を叩き潰した時なんかより余程色々と手を回さなきゃいけないことが多くて非常に面倒臭い。……いや、あの時は俺は面倒なことはだいたい放り投げていたと言うか責任を負おうとはしなかったから、もしかしたらリルム達はこんな面倒を抱えていたのかもしれない。

 

しかしこれらは越境鍵があるのに俺が態々トータスにしばらく残っていた理由の一部でしかない。

 

別に義務感に駆られて、なんて訳がない。アーティファクトさえ回収してしまえばこの世界のことなんて放っておいてもよかったのだが、なんと香織までもがしばらく残るとか言い出したのだ。

 

どうやら、俺がユエとエヒトを切り離した時や神域に乗り込んだ時に概念魔法を使ったのだと知ると、途端に自分も概念魔法が欲しくなったらしい。曰く、南雲くんに悪い虫が付かないようにしないと、ということらしいがそもそも南雲くんはまだお前のもんじゃねぇだろ。

 

だがそんな俺のお気持ちが届くわけもなく、俺達がこっちに戻ってから直ぐに香織は1番近くにある大迷宮ことオルクス大迷宮にシアとティオを引っ掴んで行ってしまったのだ。慌てて雫や天之河達も追い掛けて行ったが大丈夫なのだろうか?まぁ、シアとティオもいるし天之河には直ぐにこっちに戻って来れるように転移用のアーティファクトを渡したからあまり心配はしていなかったのだが。

 

で、数日でオルクス大迷宮の最奥まで踏破してシアは無事(?)に概念魔法に手が届き、適性はどいつもこいつも大して無かったらしい──一応ティオには多少の適性があったらしいけど──が、取り敢えず生成魔法は取得。

 

今度はライセン大迷宮に挑もうとしていたのだが、これは俺がどうにかストップを掛けた。あそこだけは主のミレディがいなくなってしまって最後の試練が受けられないのでこのままでは恐らく大迷宮から攻略は認められないだろうからだ。

 

で、香織から早う代わりのゴーレムを作れと言われたので仕方なく似た感じのゴーレムを作成。大迷宮の最奥に置いてきたところまた香織はティオを引きずって突撃。これまた慌てて雫や天之河達も着いて行った。しかし、あそこは魔力の分解作用があるから魔法主体のティオや、香織の肉体である使徒の分解の力は使い辛いから相性が悪いと思っていたから、それでも5日で帰ってきた時は驚いた。実は便利そうだから欲しかったらしい重力魔法を手に入れて皆さんホクホク顔だった。どうやら全員多少なりとも適性があったらしいな。

 

 

 

───────────────

 

 

 

俺はそんな喧騒から逃れたいのもあって、ユエと一緒にハルツィナ樹海の大樹の元へと転移してきた。そこでユエに再生魔法を使ってもらい、大迷宮への入口を閉じてまた枯れ木になっていた大樹に青々とした枝葉を取り戻させる。そこで俺はその根元に腰を下ろし、脚の間にユエを座らせて後ろから抱くような体勢になった。

 

「ユエ、見せたいものがあるんだ」

 

「……ん?」

 

俺は宝物庫からとあるアーティファクトを取り出す。それは、オルクス大迷宮で香織と一緒に素材集めをしていた時、ユエが封印されていたあの部屋に残してきた魔力の通りの悪い石を集めていたところで見つけたのだ。

 

それは記録映像を記したアーティファクト。オスカーが大迷宮最深部の邸宅に残したものと原理的にはほぼ同じものと思われる。そして俺が注いだ魔力を燃料にそのアーティファクトが映し出したのは───

 

「……おじ、様?」

 

ユエの叔父、ディンリードその人だった。それを見たユエは自分の腹に回された俺の手を強く握り締めた。そして、映像の中のディンリードがその口を開く。

 

「……アレーティア、久しい……と言うのは違うかな。君は私を恨んでいるだろうか。いや、きっとそうだろうし、恨むという言葉では足りないかもしれない。私のしたことは……あぁいや、本当に言いたいことはこんなことではない。……いざ言葉を残すとなると中々上手くは話せないものだな」

 

まるで自嘲するような苦々しい笑みを浮かべながらもディンリードは仕切り直すような咳払いと共に言葉を続けた。

 

「そうだ……まずは礼を言おう。……アレーティア、今君の隣には君が信頼する者が居るはずだ。少なくとも、変成魔法を手に入れ、オルクス大迷宮に挑戦できる強者が。そして、君を見捨てることなく私の用意したガーディアンを退けることの出来る者だ」

 

俺は目を閉じる。ただその言葉にのみ意識を集中させる。

 

「……君、アレーティアに寄り添う君よ。君は男性かな?女性かな?アレーティアにとってはどんな存在だろうか。恋人か、親友か、家族か、もしくは何かの仲間だろうか。直接会って礼を言えないことは申し訳ないが、ここからでも言わせてほしい。……ありがとう、その子を救ってくれて。寄り添ってくれて。ありがとう……我が生涯で最大の感謝を捧げる」

 

ユエはその言葉にも微動だにしない。俺は目を閉じているから分からないが、きっと映し出された映像を食い入るように見ているのだろう。

 

「アレーティア、君はもう知っているのだろうか。それとも胸中を疑問で溢れさせているのだろうか。私が何故君をあの日、あの暗闇の中へ沈めたのか、何故傷付けたのか。君がどういう存在で真の敵は誰なのか……」

 

そこから語られたのはあの城でアルヴから語られたこととほぼ同じだった。ユエの完全な封印や、1度足りとも顔を見せなかったのは僅かであってもユエの気配をエヒトルジュエに悟らせない為だったということ。

 

真実を話さなかったことも、封印の部屋に長くいなかったことも同じような理由だった。そして、その中で自身を憎ませてでも、それをユエに生き長らえる活力にさせたのだと。いつか誰かが彼女を、自らの最愛を救い出すことを祈って。

 

「それでも……それでも君を傷付けたことには変わりない。赦してくれとは言わない。憎んでくれて構わない。ただ、これだけは知っていてほしい……」

 

「愛してる、アレーティア。君を心から愛している。ただの1度だって煩わしいなんて思ったことはないよ。───娘のように思っていたんだ」

 

それは、ディンリードの心からの言葉。ユエを想う父親としてのもの。

 

「……叔父……様……。ディン、叔父様……私はっ……私は……」

 

ユエの想いは言葉ではなく俺の指に落ちる雫となって、ユエが俺の手を握る握力となって、伝わってくる。熱い、熱い想いだ。

 

「守ってやれなくて済まなかった……誰かに託すことしかできなくて済まなかった……。情けない父親役で済まなかった……」

 

「……そんな、そんなことっ……」

 

「傍に居たかった。そして、いつか君が自分の幸せを掴むところを見たかった。君の隣に立つ男を1発殴ってやるのが密かな夢だったんだ。その後で酒でも酌み交わしながら、どうか娘をよろしくお願いします、と、そう言うのが夢だったんだ。アレーティアが選んだ相手だ。きっと真剣な顔で確約してくれるに違いない」

 

一瞬の間の後に、ディンリードは最後の言葉を綴る。

 

「そろそろ時間だ。もっと話したいことはあったのだけれど、私の生成魔法ではこれくらいのアーティファクトしか作れない」

 

「……嫌っ……嫌ですっ!……叔父様っ!!」

 

俺はユエを更に強く抱き締める。このままではユエが向こうに行ってしまいそうだったから。ここに繋ぎ止めるように強く、抱き締めた。

 

「私はもう君の傍にはいられないが、ずっと祈っている。いや、たとえこの命が尽き果てようとも祈り続ける。君に無限の幸福が降り注がんことを……陽の光よりも暖かく、月の光よりも優しい、そんな光で照らされた道を歩めることを……」

 

「お父様っ!」

 

俺は目を開く。そこに居たのは涙ながらに父を希う娘と、そんな娘を想う父親の姿だった。

 

「私の最愛に寄り添う君よ、お願いだ。どんな形でも良い……アレーティアを、世界で1番幸せな女の子にしてやってほしい」

 

「任せてください、お義父さん」

 

俺の言葉が届いたわけではない。言葉は過去には飛ばせない。だがそれでも彼はこの映像を見た誰かがどう答えるのか分かっているかのように微笑んだ。そして、まるでその魂が成仏でもするかのように、徐々に薄れゆく映像の中で彼は最期の言葉を遺した。

 

「……さようなら、アレーティア。君を取り巻く世界が全て、幸せでありますように」

 

映像は消え、泣き声が森の中に木霊する。だがそれは悲しみではない。喜びと、愛に満ち溢れた涙だった。ユエは身体を回して俺の方を向くと、そのまま俺の胸にその感情を吐き出した。俺はそれをただ黙って受け入れる。そしてどれ程経っただろうか。溜まった感情を吐き出したユエの頬を撫で、その涙の跡を拭う。そして顔を上げたユエの紅玉の瞳に誓いを立てる。

 

「ユエ、お前だけを、と言えないのは心苦しいけど、それでも俺はお前を幸せにすると誓うよ」

 

「……んっ、私も天人と、皆と一緒に幸せになる」

 

「……ユエ、愛してる」

 

「……私も、天人を愛してる」

 

その口付けはどちらからだっただろうか。きっと100年後も俺達は思い出せないだろう。それだけ自然と求めあったのだ。

 

そうして何度目とも分からぬ口付けを交わし合い、ふと銀糸の橋を途切れさせてお互いの顔を見やる。

 

「……帰ろう、俺達の世界(居場所)へ」

 

「……んっ!」

 

ユエがその時に見せた微笑みは、今まで見たどんな貌よりも美しかった。

 

 

 

───────────────

 

 

 

「で、どうするかは決まったのか?」

 

ユエと共にハイリヒに戻ると俺は召喚組を集めた。最終的に、召喚組の中で死者は3人。清水、檜山、近藤だ。中村は結局、神域から谷口が生きて連れて帰ってきた。今も俺の氷焔之皇で魔法を封印された上で猿轡も噛まされて拘束されてはいるが、一応この会議にも参加している。この会議の議題はトータスに飛ばさてから何日後の時間に戻るのか、戻った時の言い訳、そして結局谷口達が連れて帰ってきた裏切り者(中村)の処遇だった。

 

「戻るのはこっちに飛ばされた時から2週間後の夜、学校の屋上がいいと思うの」

 

こういう時に頼りになる雫が今は議長を務めている。どうやらある程度話し合いは進んでいたようだ。

 

「2週間……まぁそれならいいか。で、言い訳なんだけど、正直俺も何も浮かばなかった。もうこの際全部正直に話してもいいんじゃねぇかと思うんだよな」

 

言い訳に関しては俺も考えておくと言っておいたのだが、結局何も思い付かなかった。と言うより、下手な言い訳なら無い方が良いんじゃないかと思ったのだ。

 

「……そうね、ただ───」

 

「誰がこんな話を信じてくれるのか、だよね」

 

雫の言葉を香織が引き取る。確かに、それは大きな問題として存在する。だがそれに関して俺には1つ考えがあった。

 

「いや、信じてもらう必要は無ぇと思ってる。ありのまま、お前らの世界の人間からしたらあまりに荒唐無稽な話だ。だからこそ全員が同じ話をすれば周りには1個だけ言い訳が立つんだ」

 

──集団催眠──

 

全員でそれに掛かった振りをすること。いや、振りという訳でもない。実際にあったことをただそのままに話すだけで周りは"彼らは自分達を誘拐した犯人にそう思わされている"と思わせることができる。本当のことしか言わないからこそ、どんな言い訳よりもボロの出ないやり方が恐らくこれだ。本当に本当のことしか言っていないから誰も罪悪感を覚える必要もないしな。

 

「ま、それでも信じてもらいたいなら、本当に信用出来る人間にだけはお前らの力を見せてやれ。あっちの人間は普通、タネも仕掛けもなしに火の玉を出したり光の玉を浮かび上がらせたりは出来ないんだからな。言葉の説得力は増すだろ」

 

「それは……」

 

「実際、真っ昼間の学校で、ほぼ1クラス分の人間を誰にも気付かれずに誘拐するなんて魔法か超能力でも使わねぇと不可能だ。しかも校舎を誰かが出ていくところを見た人間もいないだろう。何せ事実がこれだからな」

 

それに、南雲ハジメという生徒だけがその場に残されたことも、超常の現象によって引き起こされた何事かという説得力になるだろう。

 

「そうね……皆はどう?」

 

雫の振りに、だが実際のところ明確に答えを返せる奴はいなかった。確かにこれといった正解も思いつかないし、おそらく、何を言ったところで何かを追求されるのだ。それなら嘘を付かないで済むならそれで……というような消極的な反応だった。だが、そんな反応になるのも止む無しだろう。

 

「……そう言えば、天人くんはどうしてたの?異世界への転移は初めてじゃないんでしょ?」

 

と、香織からある意味今更な質問。そう言えばその辺のことは言ってなかったか。

 

「んー?俺は正直に話したな。そうでなくても俺の世界にはステルスって呼ばれてる超能力があって、それは一部の武偵の間じゃ常識だからな。武偵高にもそれを研究する学科はあるし。しかも、ただでさえ武偵なんて事件に巻き込まれやすいんだ。ちょっといなくなったくらいじゃ世間もそう騒がねぇよ」

 

なので俺の経験は参考にはならんのだ。こういう時、武偵って特殊だなぁと実感するよ。

 

「そ、そうなの……。えと、じゃあ次は……」

 

呆れ顔でこっちから目を逸らした雫の目線の先には拘束されている中村の姿があった。独占欲と嫉妬に濁っていた目は今は虚ろで何を映しているのかも判別が付かない。ただそこに在るだけの存在となっていた。

 

実際、帰るタイミングや言い訳はともかく、1番意見が分かれたのが中村の処遇だった。谷口と天之河、坂上は一緒に帰る派、その他は殺す、もしくはここに置いていく派が多かった。殺すと言っても、実際はこっちの世界の法律に則って裁判を行う、ということだ。まぁ、リリアーナに聞いたら確実に死刑になるとは言っていたけど。そして、ここに置いていくということはつまりそうなるということで……。

 

ちなみに香織と雫はまだ答えを保留していた。実際、何にせよ距離を置きたい奴らの意見は皆同じだった。つまり──いつまた天之河を独占する為にこちらに悪意を向けるか分からない奴と一緒にはいられない──それだけ。自分らを裏切って殺そうとした恨み辛みもあろうが、何よりもまずこれから先の自分の安心が先立っていたのだった。

 

まぁ、神域突入組からしたら一緒に帰る為に連れ帰ったのだから生きて一緒に帰るのは当たり前のことだ。だがその他の奴らは違う。事実、中村の計画でクラスの全員が重傷を負わされ、挙句殺されかけた……いや、実際に香織以外にも1人、近藤が殺されているのだ。

 

あの騒動の中で1度は殺された香織が中立にいること、手酷い裏切りを受けた谷口が救出側にいることで均衡は保たれているけれど、それがいつまで続くのかは怪しい。実際、今までクラスの中心だった天之河が生かす側にいるからどうにかまだ結論が先延ばしになっている程なのだ。中村としては死刑宣告を待っている気分だろう。

 

それに、ここまで連れ帰るのに反対派が多い理由の1つは俺だ。誰だって人を、クラスメイトを殺したくはない。けれど俺ならそんなしがらみも無くやってくれるだろうという期待。また、氷焔之皇で中村の力を封印すれば?という意見も出たのだ。だが世界を越えてこの力がどれだけの効力を発揮し続けられるのか、それは俺にも分からないのだ。そしてそんなあやふやなものに命は預けられない。

 

何せ向こうではこっちと違ってド派手にアーティファクトや魔法なんてものを振り回すのは難しいのだから。その点、他者を洗脳して好きに操れる中村の能力であれば目立たずに魔法を行使できるし、現代社会で自分の手を汚さずに誰かの命を狙うのは比較的容易い。それが中村がここまで拒否されている理由でもある。実は、異世界召喚組には教えていないが、俺の氷焔之皇で中村の能力を全て燃焼させて、金輪際使えなくする方法もあるにはあるのだ。

 

だが、俺としてはコイツらにはもっと色々と考えてほしかった。俺はもう手を汚し過ぎたがコイツらは違う。まだ誰も殺しちゃいないから、こっから先に踏み込む必要はないのだ。

 

だから、氷焔之皇の権能では固有魔法や技能は封印しか出来ないと伝えてあった。そして──これは事実ではあるが──それがどれだけの間効力を発揮するのかも分からない、ということも。それが、国外追放、人間の住む町への居住を許さないという島流しを許さない理由。こっちの世界(トータス)であっても中村の魔法が何らかの理由で解き放たれた場合にはそれに対抗する労力が必要になるからだ。

 

「……天之河は中村の想いに応える気は無いんだよな」

 

「……あぁ、少なくとも今は、ね。でも俺はもうこれ以上誰にも死んでほしくないし、恵里ともまた友達に戻れたらと思ってるんだ」

 

だが天之河のその気持ちは神域でも中村に拒否されたと聞いている。あくまでも中村は自分だけの天之河が欲しいのだと。そうして天之河を手に入れようと襲いかかった。だが中村と、彼女に用意された魔物の軍団では天之河達に歯が立たず返り討ちにされ、封印石の手錠で拘束されてこっちに引き摺ってこられたのだ。

 

「……それに、これ以上神代に悪役をやらせる気は無い」

 

天之河の目線の先は俺の脇だ。そこにはホルスターに収められている銃が出番を待っていたのだ。ここで俺が中村を撃ってしまえば何もかも簡単に終わる。俺はきっと天之河達から恨まれるだろうが、もう関わることのない世界の人間なのだから気にする必要も無い、のだが……。

 

「……なら決めろよ。分かってるだろうけど、こっちの世界の出来事は向こうの法律じゃあ裁きようがない。こっちの法律じゃあ確実に死罪になるだろうが……」

 

そして俺はふと中村を見る。この会話の中でも彼女に特に反応は無い聞いているのかいないのか、きっと心から耳を塞いでいるのだろう。

 

「殺すにしろこの世界に置いていくにしろ、面倒なことは俺がやってやるから気にするな」

 

「神代、だから俺はお前に悪役は───」

 

「天之河、お前は例えば……包丁で人が刺し殺されたからって包丁が悪りぃんだと叫ぶのか?」

 

「いや、それは……」

 

「だろ?悪いのは全部それを使う奴だ。だから俺んことも気にするな。俺ぁただの道具になってやる。中村を殺すにせよ捨て置くにせよ、責任はお前らのもんだ」

 

天之河は強い言葉で喋っていたが、実際に人を、それも知り合いを手に掛けるのはきっとまだコイツらには酷なことだろう。ならそれくらいは俺がやってやる。平和な日本で生きていたコイツらが態々自分の手を血で汚す必要はない。それは、俺のような奴の役割だと思うからな。

 

「……皆聞いて」

 

と、静かに、けれど強い意志を感じさせる声色で香織が声を上げた。注目がそちらに集まる。

 

「前に私達がオルクス大迷宮で魔人族に殺されそうになって、天人くん達に助けられた時、メルドさんが言ってたの。本当は魔人族との戦争に備えて私達にも人殺しを経験させるつもりだったって。魔人族だって私達人間と変わらないんだから必要な覚悟だったって」

 

メルド団長……彼がそんなことを考えていたと知ったあの時、オルクス大迷宮に潜っていなかった召喚組がザワつく。だがそれも直ぐに香織の続けた言葉で静まることになった。

 

「でも、その時に天人くんは言ったよね?そんな覚悟、持たない方が幸せだって」

 

言った、確かに言った。まぁ確かにあれは俺の本心だ。人が誰かを殺す覚悟なんて持たないで済む世界の方がきっと良い世界な筈だから。

 

「それに、私が天人くん達に着いて行ってから、天人くんは私に誰も殺させなかった。天人くんは私に人を殺す経験なんてしてほしくなかったんだよね?」

 

俺は香織の言葉に頷くことはない。それは意識してやったことではないからだ。俺だって今言われて気付いたくらいだ。香織はそんな俺の無言をどう受取ったのか、再び言葉を紡ぐ。

 

「それに、実際に1度殺された私が"皆が恵里ちゃんとは仲良く出来なかったとしても、人殺しは良くないことだから"って言ったらきっと皆は何も考えずにその通りにするのかなって思っちゃったんだ」

 

それを否定する言葉は出てこない。当然だ、クラスの殆どの人間が香織の言葉を待っていたのだから。誰も人殺しの責任なんて負いたくはない。けれどあれ程のことをされて、しかも反省の色も見えない以上は許す気にもなれないし、またいつ爆発するともしれない危険人物と同じ教室になんていられない。だからこそ"白崎香織がそう言ったから"という免罪符が欲しかったのだ。突入組と、極一部を除いて。

 

「けどね、これってそんな簡単に決めていいものなのかなぁって。きっと、もっと全員がちゃんと考えなきゃいけない問題なんだよ。」

 

だが香織はそんなクラスの雰囲気を全て察していた。これまでクラスの中心だった天之河の意見でさえも少数派として追いやられてしまう程に傾き掛けた天秤。それを今の言葉で真ん中に戻した。

 

「だからね、もし皆が絶対に恵里ちゃんを許せないと言うなら、最後は私がやる。天人くんにも、これだけは譲れない」

 

「香織……」

 

香織は強くなった、確かにそう思う。けれど、その強さは本来要らなかったものだ。例えこの、命が酷く軽いトータスであっても、平和な世界に生きてきた香織が身に付けてはいけない強さだと思う。

 

「……ちょっといいか?」

 

その中で手を挙げたのは遠藤浩介。突入組と中立以外で唯一中村と共に帰ろうという意見の側の奴だった。

 

「俺は、さ、最後の戦いの時に兎人族の人達とも一緒に戦ったんだよ。それで、戦いが終わって、亜じ……今は獣人族か……。とにかく、その人達はこの前まで色んな理由で差別されてたけど、一緒に戦って今はお互い対等な立場なわけじゃん?それでさ、思ったんだよ。怖いからとか、知らないからとかで誰かを除け者にしてたら、そのうち周りから誰もいなくなっちまうんじゃないかって」

 

遠藤の言葉を遮る奴はいない。遠藤はそのまま言葉を続ける。

 

「中村のこともさ、きっとここで置いてったり、殺しちゃうのは簡単だよ。でもそれをやったらきっと俺達は戻れなくなる。今だけじゃない、地球に戻った後も俺達は誰かを除け者にし続ける。だから俺は中村も一緒に地球に戻りたいと思う」

 

シンとその場が静まり返る。遠藤の言葉に反対する者は出てこなかった。本当にそれで納得したのか、それとも何かあっても遠藤や香織があぁ言っていたからとするつもりなのか、それは俺にも分からない。ただ少なくとも、ここで中村をクラスから排除しようとする声は上がらなかった。それだけが唯一の事実だった。

 

「……理由はどうあれ、決めたならそれでいい。けど、1番最初に決めたルールは覚えてるよな?」

 

この話し合いにおいて、1人でも別の意見があれば話し合いを続ける。多数決にはしない。

 

それがこの話し合いの最重要の決め事だった。

そして今、中村と帰るという意見に反対の意見は出てきていない。つまり中村の帰還は決定、ということだ。

 

「……今なら反対意見も出せるわ。……いいのね?」

 

雫が周りを見渡すが何か声を上げる者はいない。思惑はどうあれ、全員が連れて帰ることに合意したということだ。

 

「なら俺から畑山先生に報告してくる」

 

畑山先生はこの話し合いを俺達に全面的に任せると言って部屋を出ていった。その結果に対して絶対に何も言わないこと、例えそれで中村が死ぬことになっても彼らを悪く思うことだけは絶対にしないと誓っていた。しかも、その証に俺にアーティファクトまで作らせたのだった。なので一応決定だけは伝えておこうというわけだ。

 

部屋を出て少し歩けば畑山先生が壁に寄りかかっているのを見つける。

 

「……先生」

 

「……神代くん。決まりましたか?」

 

「えぇ。転移の日から2週間後の夜、学校の屋上です。……そこには、中村も一緒にいます」

 

「そう、ですか……。良かったです」

 

畑山先生は俺の報告を聞いてまた生徒が死ぬことも、ここに置いていかれることもないと知ってホッとする表情を見せた。

 

「畑山先生、アンタも参加しなくてよかったんですか?子供達だけで、あんなこと決めさせて」

 

「……少し、酷だったかなとは思います。けど、きっと考えなくてはいけないことなんだと思いましたから。それに、神代くんがいれば大丈夫でしょう?」

 

中村が死なないのならアーティファクトも要らないだろうと俺は畑山先生の首に掛けられていたそれを宝物庫に仕舞った。

 

「……どうしてそんな」

 

「清水くんのことも檜山くんのことも許した訳ではありません。それでも、神代くんは命を軽々に考えている人ではないことは知っています。それに、白崎さんから聞きましたから」

 

それは、どうだろうか……。俺は明確に命に優先順位を付けているのだから。あの子達の願いは、時にその他大勢の人命すら上回ってしまう俺に、その言葉を貰う資格はあるのだろうか。

 

「何を……」

 

「人を殺す覚悟、そんなものしないで済む方がきっと幸せだ、私もそう思います」

 

「それは……」

 

「だから神代くんに任せたんです。私がいたらきっと、皆さんが考えることは命の責任ではなく、私の顔色を伺うことになってしまうでしょうし。神代くんならきっと上手く誘導してくれるでしょう?」

 

「買い被りすぎですよ。結局、アイツらの殆どは責任を負いたくはないだけみたいでしたし」

 

「それでも、人の命というものの重さを知るには良い機会だったと思います。それが具体的にどれ程重いのか分からなくても、少なくとも自分の手に負える重さではないと知ることは無意味ではないはずですから」

 

それは、学校の教師としての言葉。生命倫理なんて本当に正解があるのかどうかすら俺には分からない。自分や大切な人の命とその他大勢の命、どっちを優先すべきかなんてきっと畑山先生にも分からないだろう。けれど、それでも考えることを止めない、その機会を逃さないというのはきっと良い先生なのだろうと思う。

 

「……アンタはきっと良い先生だよ」

 

「……そうありたいものです」

 

この人はきっとどこまでいっても先生であるのだろう。俺が今まで見てきた教師達とは全く別の存在のように感じる。けどきっと、こんな先生だからこそ、異世界転移なんていう摩訶不思議な体験を積んでしまった彼らの導き手としてこれ以上ないくらいに相応しいのだろうと思う。

 

俺はふっ、何か肩が軽くなったように感じるが、それを表に出すことなく、ユエ達の元へと歩き出した。それは、彼女達との明確な決別を示唆するようだった。

 

 

 

やがて夜がくる。その時がこの世界とのお別れの時間だ───

 

 

 

───────────────

 

 

 

その扉の向こうに拡がっていたのはどこかで見たことのあるような夜景。だがしかし、似ているだけでここが俺の知らない日本なのは確かだ。

 

「……ここか」

 

魔力のある香織と雫、天之河の3人が羅針盤で座標を指定。それに従い、俺が越境鍵を使ってこの世界への扉を開いたのだ。別に、その気になれば俺が座標の指定も全部できるのだが、どうやら最後は自分達の手で、ってことらしい。

 

「帰って、きたのね……」

 

雫が小さく呟く。だがこの場の殆どの人間がまだ現実を受け止めきれておらず、キョロキョロと周囲を見渡している。ユエ達も初めて見る光景に目を瞬かせているようだ。

 

だが街に広がる生活の明かりが、自分たちの暮らしていた日常の文明だということが胸中に広がれば、彼らはお互いの手を合わせ、肩を組み、抱き合いながら帰還と生存を喜びあった。

 

「ありがとう、天人くん。私達を、ここまで連れて来てくれて」

 

香織が──使徒の身体から元の自分の身体に戻っている。ただし、ユエがエヒトに乗っ取られた影響でエヒトの使える秘術のようなものは大概使える。その為使徒を作り出す魔法を用いて今の香織でも使徒の力を扱うことができる──俺に頭を下げる。そして他の奴らも口々に礼を言葉にしていく。

 

「別に、これくらい寄り道にもならないからな」

 

世界を越える手段は俺にも必要なものだ。ちょっと別の世界に寄る程度なら構いやしない。

 

「……天人」

 

「んー?」

 

雫だ。その顔は真剣で、だからこそ次に何を言おうとしているのか手に取るように分かる。雫は俺の手を取り屋上に置いてある貯水槽の裏手まで回った。人気のない所、ということだろう。

 

「もう1度言わせてちょうだい。私は貴方が好き。だから私も貴方の世界へ連れて行って」

 

「……それでも俺の答えは変わらない。悪いが雫、お前は連れて行けない。ただ、お前とは良い友達でいたいと思う」

 

「───っ!……そう、ありがとう。キチンと向き合ってくれて。それだけでも充分よ」

 

「雫……」

 

「なんで振った側の貴方がそんな顔をするのよ。そんな顔されたら、諦め切れないじゃない……」

 

「あぁ、そうだったな。……じゃあな、雫、これでお別れだ」

 

俺は一足先に皆の元に戻る。後ろ髪を引かれるようなことはない。俺はこの結論に後悔も未練もないのだから。戻れば、香織が俺に何か言いたげな顔をしていた。けれど、言うべき言葉は結局見つからなかったのだろう。何を言うでもなく、ふうと溜息を1つ付くだけに留まった。

 

「取り敢えず、俺は南雲くんの顔だけ拝んだら帰る。一応、遠藤に天之河、雫と香織には世界を越えて通信の出来るアーティファクトは渡してある。ま、本当にどうしようもなくなったら有償で助けてやるよ」

 

有償かよ、という顔を召喚組全員がしていたがそこはそれ。こっちも武偵なんだし慈善事業じゃやってられないのだ。

 

───じゃあ解散!!

 

俺のその言葉に召喚組は各々屋上から降りようとして……そして階段へと続く扉の前で立ち止まった。

 

「……どうした?」

 

「確か、夜はセキュリティが働いてるからこの時間に降りたら警報なるかも……」

 

「……校庭に降りるか」

 

本当に、最後まで締まらない帰還になってしまった……。

 

 

 

───────────────

 

 

 

トータスでの最後は色々あった。ハウリア族のラナに惚れた遠藤が彼女に告白し、付き合う条件に1人で大迷宮を攻略すること、そして俺に一撃でも入れることを出されて単身ライセン大迷宮に挑んだり俺とタイマンしたり……。かぐや姫バリの無理難題を、しかし気合と根性と愛で乗り越えて無事交際に辿り着いたり、神域から放り出された強力な魔物共を天之河が倒しに行きたいと言い出すので仕方なくトータスと俺達を繋ぐ通信機器のアーティファクトを作ったり、それはそれは慌ただしい日々だった。当然、戦いの中で破壊されたハイリヒの結界の修復も俺の仕事だったのだ。正直エヒトとの戦いの方がまだ楽だったかもしれない。

 

そんな思い出に浸りながら、俺は最後のお別れをしようとしていた。

 

「じゃあな。これで俺達の戦姉妹契約も解消だ」

 

「うん、ありがとう、天人くん。私に戦い方を、教えてくれて。戦う力をくれて。守れなかった命もあったけど、それでも確かに守りたいものをたくさん守れた」

 

「あぁ。お前はもう俺が守ってやる必要のある人間じゃない。香織、お前はもう大丈夫だ」

 

今は香織の家の近く。ここに来る前に俺達は香織に先導されて南雲くんの家を訪れていたのだ。訪れていたと言っても、実際に顔を見せたのは香織だけだが。俺はこっそりと南雲くんの顔を拝み、香織の家の近くまで移動してきた。

 

「それじゃあね、天人くん、ユエ、シア、ティオ」

 

「あぁ。じゃあな、香織」

 

「……さようなら、香織」

 

「さよならです、香織さん」

 

「うむ、さよならじゃ、香織」

 

ただいま!!家のチャイムを鳴らした香織のその言葉を背中で聞きながら、俺達は世界を越える扉を開いた。そうしてこの世界とも別れを告げる。さぁ帰ろう。俺達の家に。

 

 

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