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マスターたちと別行動をとり始めて聖人探しを行っているのだが背中に背負って運んでいるジークフリートは「すまない」を繰り返している。やめろ、こんな至近距離でイケボでささやくな。
俺たちの少し前を行くジャンヌとマリーは会話に(百合の)花を咲かせていた。
「そこんところどう思いますか、ジークフリートさん」
「すまない。俺の意見はそこまで面白くないものだろう」
「そういわずにさ、なんかあるでしょ。」
「そうは言うが俺には妻がいたからな」
「それもそうか」
最愛の妻クリームヒルトのことか。
「そういう君はあまり女性関係でいいおもいをしてないのではなかったか?」
「まあな。あの時代の女神はろくな連中じゃなかったし、人間の女性からも嵌められたことが何度かあったし」
あらためて思うと俺の女性関係最悪だな。妻もいなかったし
「まあ、ただ単に呼ばれたこの姿が若い時のものだからな。死ぬまでの記憶はすべて持ってはいるが精神が肉体に引っ張られている、てやつだ」
キャスターとして、鍛冶師として呼ばれた影響だろう。俺の鍛冶師としての最盛期はこの頃の年、年を取ってからは戦士として最前線で戦ったり他者の育成に当たっていたからこの姿で呼ばれるのが妥当だろう。
それからは四人で話しながら進んだ。現状はよくないものだがこういった何気ない時間が楽しく、いつまでも続けばいいと思った。
聖人を発見した。それと同時に敵が新たに召喚したであろうサーヴァント、アサシンと大量のワイバーンと遭遇。しかもそのアサシンはマリーを処刑した本人であるという。
因縁があるということでマリーが戦闘をかってでる。ジャンヌは聖人、ゲオルギウスとともに安全なところでジークフリートの解呪を行ってもらう。そちらの護衛に付き合いたいところなのだが
「!!」
飛来してきたそれを打ち落とす。姿は見えないがワイバーンとともにこちらを仕留めようとするアーチャーがどこかに潜んでいるようだ。
ジャンヌたちと合流することはおろか、マリーとも分断されてしまった。
マリーではサンソン相手では分が悪いだろう。だが彼女は戦うことを選んだ
ジャンヌダルクのように祖国のために戦うと、王妃としてではなくマリーアントワネットととして。ジャンヌは彼女に何か言おうとしていたがそれを飲み込み為すべきことのためにゲオルギウスらとともに撤退していく。
撤退するのを確認してアーチャーに専念する。飛んでくる矢の一本一本が筋力B相当かそれ以上のものだ。
以前戦ったセイバーといいジャンヌといい、この特異点でのサーヴァントは筋力高いやつ多いな。どいつもこいつもゴリr
「!?」
先ほどよりも鋭い矢が何本も飛んでくる。どうやら虎の尾を踏んでしまったようだ。
それとは別に悪寒を感じる、二つほど。気のせいだろう。気のせいだよね?
気のせいであってほしい(懇願)
ワイバーンどもを身代わりにしながら距離を詰めるも途中からアーチャーの気配を全く感じなくなった。逃げたか、それとも役目を果たしたのだろうか。
嫌な予感がしたので急いでマリーのもとへと駆け付ける。
そこへたどり着くと目に映るのは傷つきながらも処刑人と戦うマリーの姿だった。
後ろから奇襲をかけるもワイバーンたちの反応からこちらに気づいたのだろう。サンソンはワイバーンに飛び移り撤退していく。
マリーのに目を向けるもどうやらもう限界のようだ。すでに体が消え始めている。
「鍛冶師さん、どうか、フランスを救ってもらえないかしら」
彼女の姿は見るに堪えないものだ。その白い肌はには切り傷が見受けられ、血が今も流れ出している。王妃であった彼女はこのような戦いをしたことがないはずだ。
それでも戦った、フランスを救うため。
その彼女のを思いを無駄にしてはならない。
フランスでの流儀をあまり詳しくは知らないが、建物の残骸を背に地面に座り込んでいる彼女の前で膝をつき、手を取りその甲に口づけをする
「必ず」
俺の返答に満足したのだろうか、
「ありがとう」
微笑みながらきえていく彼女。彼女が最期に見せたそれは今まで見てきた何よりも美しかった
彼女を見送り一人その場に立ち尽くしあたりを見渡す。ワイバーンにかみ殺されたモノ、建物の倒壊によって下敷きにされたモノ。俺は神が嫌いだ。イシュタルのことだけではない、奴らは理不尽そのものだからだ。死ぬはずではなかったものも命を落とす。
俺は未だ姿の見えない元凶に怒りを隠せないでいた。
カルデアからの通信を頼りにマスターたちと合流した。マスターはマスターで野良サーヴァントを味方にすることに成功したようなのだが、そのうちの一人、清姫とマシュがマスターのことでいがみ合っている。
どちらがマスターにご飯を食べさせるかで揉めているらしい。その二人に困惑するマスター。
いやぁ、あれだね。サーヴァントの身だから食事する必要はないのだが、飯が止まらないな(愉悦)
いいぞ、もっとやれ
マスターが助けを求めているが知らないふりしよっと
作戦は決まった。明日の朝、奴らが根城としているオルレアンに乗り込むことに。そのため体を休めるために眠るグループと、その護衛、周囲の警戒に当たることになった。敵にアーチャーがいると知らせると万が一のことを考えてスカサハがルーン魔術で結界を張ってくれる。
ルーン魔術って便利でいいな。今度教えてもらおうかな。
あ、だめだ。またあいつ(シミュレーションルーム)が犠牲になってしまう。
竜殺しが二人もいるんだ。ファブニールはたおせたも当然だな。
え?あれに勝てたのはよくわからないって?
……マジ?
次の日オルレアンに到着。すでに都市の周りをワイバーンが飛び交っていた。向こうの方も迎え撃つ準備はできているということだろう
黒いジャンヌのもとへはマスター、マシュ、ジャンヌに清姫。そして護衛としてスカサハが向かってくれるためジークフリート、ゲオルギウスの二人でファブニールを。
残りはサーヴァントの各個撃破。それぞれ因縁があるようだ。
「久しぶりって喋れるか?」
目の前にいるのはかつて対峙したセイバー。以前と違うのは彼女がより強い狂化をかけられているため応対はできない。まさにバーサーカーそのものだ。
そのさらに後方には弓を持ったものがいる、アーチャーもまたセイバーと同じように強い狂化がかかっているようだ。
ワイバーンの突進に合わせて二人が攻撃を始める。ワイバーンが鬱陶しいもののかつての彼女たちとは全く違う。狂化によるステータス向上による恩恵で一撃一撃が重いものとなっているが正常な判断ができないため攻撃は単調で読みやすい。
両手に剣を持ちそれぞれに対応する。セイバーが本来持っていた流麗とも呼べる剣術はそこにはなく、荒々しい獣のようだ。獣相手は慣れているのでセイバーも撃破に成功。
できることなら狂化の影響がない状態で戦ってみたかった。
残るはアーチャーのみ。飛んでくる矢を剣ではじきながら距離を詰める。狂化のない状況、彼女本来の、森の狩人としての本領を発揮されていたなら苦戦を強いられていた。
目前に立ち剣で切りつける。その一撃は霊核を砕き敵が消え始める
「助かる」
そう残して消えていったアーチャー。セイバーとアーチャーは黒いジャンヌに無理やり従わされていたのだろう。
自分の後方で大いなる黒竜が地に落ちた。ジークフリートたちの方も片が付いたようだ。
残るは黒いジャンヌにのみ。俺たちは城へと足を向けた。
場内の一室にたどり着くと既に黒いジャンヌは膝をついていた。戦闘は終わったようだ。
やはり黒いジャンヌはジャンヌダルクその人ではない、偽物だったようだ。
何者かが聖杯に願ってできたもの、それが彼女の正体。その事実は彼女にとってよほどショックなのだろう。自分の目的である復讐、それすらも他人から与えられたものだったのだから。
「お主気づいておったのだろう」
「最初見たときは違和感しか感じなかったが、ジャンヌとマリーの話を聞いてたらな。お前もそうだろう」
魔術で作られたものだからな
「何よそれ、じゃああんたたちは私を見て笑ってたっていうの。さぞ滑稽に見えたでしょうね」
俺たちの会話が聞こえたのだろう。そうこぼす彼女。作られたという事実に動転しどうしたらいいかわからないのだろう
「それでも、お前はお前だろう」
その言葉に顔を上げる。
「俺の知りあいに神に作られ作ったやつらの目的のために行動していた奴がいた。だがそいつは人に出会い意思を持ち、友を作り、友と語らい、友と笑っていた。たとえ作られた存在であったとしてもそこに意思があればそいつは何物でもない、そいつだ」
俺の言葉に黙り込む。考えるところもあるのだろう。その間に聖杯に願った下手人を探す。間違いなくあの人物だろう。部屋を見渡していると
「アッツ!!」
突然右手が燃え上がる。なにこれ、俺の右手が真っ赤に燃える!じゃねえ
「アハハ、最期に面白い顔が見れたわ」
してやった、といわんばかりに笑って消えていく彼女。最後の最後でしてやられたな。奥からこちらを見ている人物の目がやばい、目ぇこわっ
狂気にとらわれたようにこちらに突撃してくる彼に無慈悲にもスカサハの宝具が突き刺さった。
何ともあっけない終わりだったが何はともあれ聖杯も無事に回収することができた。
その後戦いを共にしたサーヴァントたちと別れを告げフランスから立ち去る
第一特異点攻略である。
どこかでフラグがたったようだ()
細かいところは目をつむって、温かい目で