冬木での戦いは終わった。 カルデアへと帰還したがマスター疲労から未だ眠っている。マシュの方もデミサーヴァントとして初めての戦闘だったために部屋で休んでいる。そんな中俺は
「やあやあ、初めましてウルガル。私の名前はレオナルドダヴィンチ。気軽にダヴィンチちゃんと呼んでくれたまえ」
目の前にいる愉快な女性に絡まれている。昔から女性は苦手なんだけど。いい思い出ないし。イシュタルとか金星の女神とかわがままお嬢様とか。あれ?俺の女性関係碌な奴いなくね?
「レオナルドそこら辺にしときなよ、彼の目が死んで行ってるよ。通信越しでは話したけど改めて、ロマ二アーキマンだ」
「よろしく頼む。ダヴィンチちゃん、ロマン。あと目は気にするな、せいぜんをおもいだしたってだけだからな」
「うんうんいいね~、お互いに確認することがあるからね場所を変えてゆっくりじっくり話し合おうじゃないか。」
「冬木でのこととか聞きたいしな。あと気になってしょうがないんだが、レオナルドダヴィンチって男じゃなかったっけ?」
「私が書いたモナ・リザって美しいと思わないかい?」
「……え?まさか?」
「ふっふ~ん」
ドヤ顔がむかつくが何よりかわいいから余計にむかつくな 中身おっさんだが
おいロマン先に行くんじゃない、俺を置いていくな
カルデアの管制室にて冬木でマスターたちがやったこと、そしてオルガマリーのこと、カルデアの職員であったレフ教授なる人物が敵だったことを聞いた。現在は残ったスタッフを総動員して次なる特異点を探している最中らしい。
「現状は理解した。俺としては呼ばれたからには最後まで付き合うさ。それより俺が聞きたいのは俺のことがどのように後世に残っているのかってことだ」
剣の王とかいう名前で呼ばれるのは恥ずかしい。俺は王ではなく兵士であり鍛冶師なのだから。
「簡単に説明するとウルクの王ギルガメッシュに仕えた鍛冶師で数多くの獣を狩り数多くの剣を生み出したこと、そしてグガランナとの戦闘で都市防衛中に死亡、それくらいかな。君のことはあまり文献として残っていないんだ。」
「で、そこのところどうなんだい剣の王さん?」
「ウルガルでいい。それに王と呼ばれるのには違和感しかない。」
強い英雄であればあるほどその人物の物語は受け継がれるものだ。逆に言えば文献が少ないということはあまり強くないということに結び付けられ得る。だからこそオルガマリーは俺についてどう評価すればいいのかわからなかったのだろう。
強いのか弱いのかその判断材料があまりなかったためか。
武器もないうえにあれも使わないから強くないといわれても仕方ないか。
「話をするにしてもマスターが起きてからのほうがいいんじゃないか?」
「確かに。君を呼んだのは藤丸君だからね彼無しで話を進めるわけにもいかないか」
「じゃあその間に君が生前にどんなものを作っていたのか聞かせてくれないかい?ものを生み出すものとしては紀元前、それも神代の人物から聞ける機会なんてそうないからね」
よし行こう、と俺の腕を引っ張り自分の研究室へと向かうダヴィンチちゃん
力つよっ
その後はダヴィンチちゃんにいろいろ聞かれてマスターが目覚めたというロマ二からの通信で何とか解放された
ロマ二ありがとう 感謝、圧倒的感謝!!
もう一度管制室に集まり俺のことについて話し合うことになったのだが
「冬木の時から気になってたんだけど、ギルガメッシュってだれ?」
マスターの言葉に場が鎮まる
「確かに立香君のいた日本じゃギルガメッシュの知名度はあまりないからね」
「先輩、ギルガメッシュ王とはメソポタミア文明ウルクの王でこの世の財をすべてその手にしたといわれる古代の王です」
「付け加えて言うと傲岸不遜で俺様至上主義、もし会うことがあるなら下手な発言は控えたほうがいい。殺されかねんからな」
俺の言葉にマスターがドン引きしている
「冗談、ウルクジョークだ」
だよねー、というマスター
「(多分な)」
「え」
「はいはい、その話はそこまで。本題に入ろうじゃないか」
「からかいすぎたな。俺は魔術と呪術が使えてな、それらを使って魔道具や装飾品を作っていたんだ」
そこからは俺のことを話した。生前にやったこと、魔術、呪術、そして死んだあの日のこと
当たり障りのないことだけを
「なるほど、大体はわかったよ。それでこれで全部かい?」
天才がそう尋ねてくる 頭のいい奴はこういうところ鋭いから厄介だ
「ああ」
とはいえ言いたくないこともあるから今は言わない 今は
「よし、それじゃあこの話はこれでおしまいだ。藤丸君にはこれからやってもらうこともあることだしね」
「俺に、ですか?」
「サーヴァントの召喚さ」
召喚室へと移動した俺たちは早速召喚を行うことにした行える回数としては一回
そこでマスターが冬木でクーフーリンからもらったというルーンが刻まれた石を触媒として召喚を行うことにした
クーフーリンならキャスター、ランサーどちらでも戦力としては十二分だ
召喚室の中を光が包み込む目も明けられなくなるほどのそれが消えたその視線の先にいたのは
「影の国よりまかり越した。スカサハだ。マスター、と呼べばいいのかな。お主を?」
その人物がだれなのか認識すると同時に皆がマスターに目を向ける これはどうゆうことだと
「影の国の女王を呼び出すなんて、藤丸君君はいったいどういった人生を送ってきたんだい」
それもそうだ、クーフーリンの師匠で彼と同等かそれ以上の力を有する彼女を一発で引き当てるとかどんな強運だ
スカサハはこちらをじっと見ている まるでこちらを見定めるような視線で
「お主、自分の体に魔術を施しているのか」
これだからチートクラスのサーヴァントとは会いたくないんだよ
王サマにだって一目でばれたしな
「魔術で体を強化しているだけさ」
「ふむ、まあそれでいいだろう」
絶対気づいてんなこいつ 口に出してくれないのであればこちらとしては助かるが
「マスター、この槍ぞんぶんに使って見せるがいい」
彼女の表情を見て弟子は師匠に似るっていうことがわかった
スカサハ襲来から数日その間彼女はマスターとコミュニケーションを図っていたらしい
勿論ケルト式
短い期間ではあるが数多くの戦士を鍛えあげたスカサハに鍛えられたマスターは先日とは目に見えて違うのがわかる その話題を出すたびに目から光がなくなっていくが
マシュも同様にサーヴァントとして鍛え上げられた
俺に関してはレイシフトした現地で何が起こるかわからないため魔術礼装をいくつか作っていた
そして昨日、第一の特異点の場所が判明した
中世フランス 百年戦争真っただ中に特異点の発生を確認できた
出発は明日となったため今日は明日に備えることにした
「マスター、今大丈夫か?」
彼の様子が少しおかしかったので声をかけることにした
「ウルガル、大丈夫っていえばうそになるかな。俺がいた現代の日本じゃ戦争なんて無縁だったから」
現代では一部を除けば戦争なんてものはないらしい
そんな世界で生きていたマスターにいきなり戦場に行け、というのはとても酷なことだろう
「でもひとりじゃない、俺もスカサハも、ロマンやダヴィンチちゃん、カルデアのスタッフたちが支援してくれるんだ。それにマシュがいる」
冬木では傍でマスターを守り、だれよりも信頼しあえるマスターの一番のサーヴァントが
「これでもまだ不安か?」
「いや、とても心強いよ」
「じゃあ後はマシュに任せるか」
部屋の外にマシュがいたことに気づいたので彼女についてきたフォウを抱き上げて部屋を出る
「あとは若いお二人さんでごゆっくり」
後ろで何か声が聞こえるが知らないな
抱えているフォウを触ってみるが思っていたよりモフモフして気持ちいい
しかし
「なーんで災厄の獣がこんな所にいるんだろうな」
答えは誰も知らない
一日開けてレイシフト当日
準備はした あとは現地にて聖杯を回収するだけだ
「これより第一特異点 オルレアンへのレイシフトを開始する!!」
人理を取り戻しに行こうか