うちの精霊が病み属性だった件について   作:ダメダメのライトニング

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あまりにも遅すぎる初投稿……。俺じゃなくても見逃しちゃうね。
このままにしておくのも勿体ないので死蔵してた続き投稿します。


レベル2

 さて、俺がベエルゼの愛情表現(マイルドな言い方)を受ける前に少し話でもしようと思う。俺に取り憑いているカードの精霊についての話だ。

 

 アレは今からかなり前、俺が子供の頃に誘拐された時の話にまで遡る。

 

 

 あの時の俺は諸事情で家に居たくなかった。むしろ、家にいることで生存の可能性を著しく下げてしまう恐れがあったので積極的に逃亡を図るほどだ。なので適当に外をふらつく生活を毎日繰り返していたのだ。親の金を盗んで何か適当に遊ぶのが当時の俺の生活だった。その点、カードゲームは入手しやすかったとも言える。

 

 人の金を勝手に使うのは悪いことだけど、人の心を持ってない様な奴は人とカウントしないというのが当時の俺の持論だったので特に罪悪感も感じていなかった。どうせ、全部パチンコで消える筈の金なんだし問題ないでしょ(前向き思考)! 

 

 そしてある日の帰り道、何の脈絡もなく唐突に誘拐された。今思えば、遊びに行った先のカードショップで目をつけられていたのかもしれない。そんな訳ないだろうが、『おっ、数合わせになんか良さげな奴いるじゃん!』くらいの気持ちだった可能性も否定できない。

 ともかく、誘拐された時は特に抵抗もせずに無気力に運ばれていっただけだった。道中で『もうどうにでもなれ』とか、『好きにしてくれ』だとか色々なことを口走っていたことを今でも覚えている。

 

 

 何はどうあれ、俺は誘拐されていわゆるロスト事件被害者となってしまったのだった。笑えるよね。

 いくら前世含めてデュエルが好きでも、俺はデュエル馬鹿でも何でもないただの一般ピーポー。流石に毎日デュエルは飽きてくる。

 しかし、勝てば食事が出てくるならば話は別。どんだけ不味くても飯を貰えるなら頑張るしかない。これが生存競争的ななんかでイグニス作成に役立つのだろうけど、正直デュエルでAI作るとか意味分からなすぎてグローアップ・バルブ生えてくる。これがデュエル脳って奴か……! 

 

 当時の俺は勝ち続けた。ぶっちゃけ飯の為に。絶望がお前のゴールだっ! と叫びながら対戦相手を《闇より出し絶望》で何度も殴り倒して勝利を収めた。ホムホムには悪いことしたと思っている。

 

 だが、私は謝らない(キメ顔)

 

 負ける日もそれなりにあったが通算で見るならそこそこ良い戦績である気がする。知らん上に興味もないけど。

 

 そしてここからが本題だ。俺はこの実験の最中、何故かカードの精霊が見えるようになった。

 デュエルに敗北した子供たちにリアルダメージを与えて苦しむ姿を記録するという、明らかに倒錯した博士たちの性癖に付き合わされていたその時、ふと聞こえた声に反応して振り向くと、そこには現実世界じゃお目にかかれないような姿をした存在がぷかぷかと浮いていたのだ。

 

 その時俺は思ったね。あっ、これは間違いない。精神的ストレスからくる幻聴及び幻覚だと。精霊? そんなファンタジーな存在知りませんね(真顔)

 

 ぷかぷかと宙に浮かぶ彼女は苦しむ俺の姿を憐むように見つめていた。俺も呑気に浮いている彼女を睨み付けていた。なんとなく見られていることを察した彼女が左へ移動すると俺の目も左を向く。右へ移動すると俺の目も右を向く。

 

「貴様、見ているな!」

 

『それ、私のセリフなんだけど!』

 

 これがカードの精霊との初の邂逅だった。

 

 俺の目の前でゆらゆらと揺れている彼女は、自身を《ガスタの巫女ウィンダ》と名乗った。その日から俺は彼女と暇つぶしに会話するようになったのだが、側からみれば虚空に向かって話しかける子供に見えてしまう。たぶん、きっと、メイビー、俺は精神崩壊してしまったと思われていたに違いない。少なくとも俺は誘拐した子供が何もない空間に話し始めたらそう思うだろうから。

 

 俺自身も、正直あまり精霊とやらを信じていなかった。アニメで居たから存在は知っていたものの、この状況では過度のストレスに晒され続けた結果生み出したイマジナリーフレンドかなんかの方が可能性が高い。だけど、まぁ、別にどっちでも良いかなって……。

 

 一人で個室に閉じ込められて、延々とデュエルを強要されることに参っていた俺は彼女との会話が収容中の唯一の楽しみとなっていた。彼女がいなければいち早く社会復帰できていたかも怪しいものだ。流石にウォッカの兄貴くんみたいな廃人にはならなかっただろうけど(唐突なるマウント取り)

 

 監禁中は他愛のない話をいっぱいした。ガスタデッキに幻獣機と創星神を入れている今の構築は見直した方がいいだとか、極神は抜けだとか、父親は優しいとか、ウィンダの妹は可愛いだとか、精霊界についての話とか、ここから出たら何をしたいだとか、互いの家庭環境とかの話だ。

 

 そうして話していると、どうやら彼女は誘拐された俺たちを解放する為に何度も街へ向かい精霊の見える人を探してくれていたようだ。本当に彼女には頭が上がらない。

 

 長い時間がかかったが、俺たちは被害者は無事……とは言えないが解放された。各々があるべき場所へと戻る中、俺はあの家とも呼べない場所へ戻らなければならないと思うと気が重かった。

 

 しかし、そんな憂鬱だった俺にあることが知らされた。俺の家族、それどころか三親等まで一斉に全員謎の不審死を遂げたという。まさに近年の超ド級ミステリー。当事者になってしまえば全く面白くもなんともない話だが。酷い扱いを受けていたとしても、仮にも家族であった者の死はそれなりに悲しかった。それなり、でしか無いけどね。

 

 こうして身寄りのなくなった俺は施設へと送られることになった。当然、ウィンダもついてきている。彼女は、長く苦しい監禁生活から解放された後、帰る場所も失った俺の身をひたすら案じてくれていた。身の回りで多発する謎の怪奇現象故に遠巻きにされていたことで、施設での生活に馴染めなかった俺を幾度となく助けてくれたのも彼女だ。

 

 今世においてまともな愛情を受けられなかった俺にとって、彼女の気遣いは弱った身体に流し込まれる甘い毒のようなもの。日増しにウィンダに対する依存心は膨れ上がっていくばかりだった。

 

 

 事件から数年が経った後、俺とウィンダは街に遊びに出ていた。もちろん俺は折角のデートなのでATMのアドバイスに従い、腕にもっとシルバーを巻いてデートに臨むことを忘れてはいなかった。控えめに言って完璧だったと思う(慢心)

 へぇー、デートかよ、と言われるかもしれないが実際デートだ。何か美味しいものを食べに行ったり、買い物をしたり、適当な場所で時間を潰したりして夜になるまで二人で遊び続けた。

 途中で偶々出会った学校の友人に実体化していたウィンダを見られて、

 

「へぇー、デートかよ」

 

 と揶揄われたりしたので、真っ正面から堂々と

 

「デートDAZE!」

 

 と答えてやった。「リア充爆散しろ!」と言い残して彼らは帰っていったにも関わらず、いつまでも顔を赤くしているウィンダを今でも思い出すことが出来る。

 

 そしてデートを終えて帰路についた時、事件は起こった。

 

 なんの前触れもなく暴走したトラックが、明らかに俺を狙って突っ込んできたのだ。科学の発展した今現在に暴走など有り得ない。そんな不敗神話を真っ向から打ち崩す形で襲来したそれは、AIに対する皆の盲目的なまでの信仰心と共に俺の身体を木っ端微塵に吹き飛ばす……はずだった。

 

 側にいた彼女が咄嗟に俺を突き飛ばしてくれなければ、俺は粗挽き肉団子よりひどい状態になっていたに違いない。

 

 自分を助けてくれたウィンダに礼を言おうと、顔を上げた俺はそれを見てしまった。

 

 今まさにこの世界から消えようとしているウィンダの姿を。

 

 

 俺に取り憑いている精霊がおかしいのか、それとも基本能力なのか、彼女たちは実体化、および霊体化をスイッチのオンオフを切り替えるようにできる。

 だからこそ安心していた。彼女ならトラックが突っ込もうが精霊である以上問題はないと。

 だが、それは彼女だけの場合の話だ。もし、彼女と現世を繋ぎ止めている楔であるカード自体を失うと彼女は消滅してしまう。

 

 見てしまった。見たくはなかった。信じたくもなかった。突き飛ばされた衝撃でケースから飛び出してしまったカードの中に《ガスタの巫女ウィンダ》のカードがあったことに。

 そしてそれが、トラックの引き起こした火災によって真っ黒に燃えつきようとしていたことに。

 

 手遅れだと理解しつつも、その事を認められずに黒焦げのカード回収しようと伸ばした手を彼女は最後の力で振り払い、俺に向かってこう告げた。

 

『ありがとう。でもわたしは良いから早くここから逃げて。……ずっと言えなかったけどここで言うね。あなたのこと、初めて見た時からずっと大好きでした。だから…………』

 

 

『わたしの事、絶対に忘れないでね……!』

 

 なんだかんだ言いながら俺も彼女のことが好きだったのだろう。今でも彼女の最後の顔が脳裏に刻まれて離れない。

 あの時のことは一生俺の中から消えることはないだろう。

 

 

 

 

 ★★★★★★★★★★★★★★

 

 

 

 

『だからって、彼女に操を立ててあえてガスタのデッキを当時のまま放置して未完成状態で放置しているのはどうかと思うわ。デッキの規定枚数に足りて無いじゃ無い』

 

「ナチュラルに人の心を読まないでください」

 

 長すぎる回想を経て現実に帰還する。目の前のリアルから逃避したって何一つ変わらない。目の前には2代目ユベルのポテンシャルを秘めた決闘龍。もうこんなの死ぬしかないじゃない(絶望)

 

『私様は貴方のことを愛しているわ。勿論、その身体のパーツ、四肢のみならず内臓に至るまで一つ一つ大切に思うほどにね。でも、貴方の目だけは別よ。私様は貴方の目だけは好きじゃない。貴方の目は確かに綺麗よ。キラキラしててまるで宝石みたい。しかもキラキラで隠しているけど、貴方の本当の眼は生きながら死んでるような素晴らしく綺麗な眼をしている! 取り出して舐めたいって思ったことなんて数えきれないわ』

 

 けど……、と彼女はその巨体に僅かばかりの怒りを滲ませながら言葉を紡ぐ。

 

『貴方の目は私様達を見ているようで何も見ていない。その目はあの事故の日からずっとただ一人しか写していない。許せないし、許さないわ! 貴方をそんな状態にしてしまった奴を生まれてきたことすら後悔するほどの苦痛を与えてやりたいと思うほどに! ……間違いなくあの子達も同じことを思っているでしょうね』

 

 既にこの世にいない人物へと向けられた激しい怒り。それはベエルゼだけが感じているものではなく、どうやらレイちゃんやロゼちゃんも感じていることらしい。先程の凶行も溜まりに溜まった不満の爆発と捉えれば、非常に申し訳ない気分になる。だが、私は謝らない(2度目)

 

 これは俺がどうにかできる問題ではないので諦めてもらうしか他はない。

 

 ふと気がつくと、首に何かが巻きついていることに気がついた。意外、それは髪の毛! ベエルゼの頭部にくっついている女性の長い髪が俺の首に巻きついて、くっきりと首筋に跡が残る程に締め上げているのだ。しかも何か黒っぽい禍々しいオーラが締め跡に浮かび上がってきている。これ、もしかしなくても呪いとかそういう類の奴じゃない? 俺、怖い話で読んだことあるよ? 髪の毛が皮膚の中に入り込む呪いの話。不気味すぎるわ! 

 

「ちょ、ちょ、ベエルゼ……やめ…………アレ? 苦しくない? なんで?」

 

 首を閉められても何故か苦しくないことに疑問が浮かぶ。普段ならもっと苦しい筈なのに。

 

『いつ見ても貴方は綺麗ね。傷つけたい、傷つけて欲しいという感情が抑えきれないわ。まさにエモーショナルエンジンフルドライブよ。けど、ごめんなさい。ここではこの程度の傷しかつける事が出来ないの……。酷い世界よね、全く』

 

「んん? どういう事なの?」

 

 いつも意味の分からない言葉を言う彼女だが、今回は5割増しで意味がわからない。昨今の社会情勢について悩んでいるのだろうか? 今も昔も殺人は犯罪やぞ。勿論、傷害もアウトだ。ついでだけど、say show now go on! に謝ってくれ頼むから。

 

 ちなみにいつもなら『どう? 痛いでしょう? 苦しいでしょう? これが私様の貴方へ向ける愛の強さなの! でもこの程度じゃ私様の愛は収まりきらないわ! もっともっと受け取ってェ!』ぐらいのことを言ってさらに苛烈に攻撃してくるのだが。

 

 勘違いしないでほしいが、ベエルゼは別に俺を攻撃したいだけじゃ無い。俺に攻撃されることも是とする性質も兼ね備えているのだ。

 

『好きな人に殺されるなんてとてもロマンチックだと思わない?』と尋ねられた時、あ、そっすね、としか答えられなかった俺は悪くない。真正面から拒否できると思ってんの? 

 要するにベエルゼはドSとドMを兼ね備えていると言うことだな。自分一人で満足してれば良いのに。

 

『貴方も早く私様と同じ場所までいらっしゃい。ちゃんと来れたら私様と痛みを共有しましょう?それじゃ、あの子達に見つかると厄介だからここで退散させて貰うわ。ふふ、その傷がある限り貴方は私様のことを忘れたくても忘れられなくなるわ。その傷を大事になさい。……既に死んだ亡霊なんかには負けないわ』

 

(ユベリズム紛いのことに目覚める気は)ないです。

 

 そう言うと、彼女はスッとどこかへ消えてしまった。神出鬼没なのはいつものことだから気にしてはいないが、それより今は俺の首にくっきりとと残っている締め跡が問題だ。なんか黒っぽいオーラ湧き出てるし。これ、なんとかシャツの襟とかで隠せないかな……。

 

『ん……んん、私はどうなって……?』

 

『あれ? なんで寝てるんだろう……?』

 

 タイミングが悪いことに先程まで気絶していた二人が起き上がってしまった。急いでシャツの襟を上げて首元を覆い隠す。これで一先ずは大丈夫な筈だ。

 

「おはよう。体調は大丈夫かい?」

 

『あっ、おはようございます? マスター。私の体調は問題ありません』

 

『こっちも大丈夫だよ』

 

 目が覚めた二人は問題なく元気に見える。トロンとした寝惚け眼でこちらを見てくるが、異常は見当たらなさそうなのでこの調子なら心配しなくても大丈夫そうだ。

 

「まったく……、二人とも自重してね? 俺は非力だから簡単に負けちゃうし……。次もベエルゼが気絶で済ましてくれるかどうか分からないからさ」

 

『うーん、いくらマスターのお願いでもそれはちょっと約束しかねますね。チャンスがあれば押し倒しますし。……それよりも聞き間違えでなければあの魔王龍の名前が聞こえたような気がしたのですが……本当ですか?』

 

 さっきまでの和やかムードは何処へやら、一瞬にして目つきが鋭くなるレイちゃん。しまった。またやらかしてしまった。彼女の前で別の女性の名前を出せばこうなる事ぐらいは分かっていたのに……。

 

 こうなったら最後、無事を祈りながら正直に白状するしか無い。

 

「ああ、さっきまでここにベエルゼが来てたよ」

 

『あのハエが……この場所に?』

 

 そう呟くとレイちゃんは黙り込んでしまった。そして、そんな彼女を心配そうに見つめるロゼちゃん。なんだろう。予想していた反応と違いすぎる。

 もっと、こう、『私というものがありながら、あんな奴の話題を出さないでください! じっとしてて下さいね、今からその身体についたあの女の臭いを上書きしますから』ぐらいは来ると思っていたのだが。

 

『マスター、あの女は何か言っていませんでしたか? それと、あの女に何もされていませんか?』

 

 レイちゃんは、何時になく真剣な表情で俺とベエルゼとの会話を聞き出そうとする。当然、隠す必要がないので全て答えたが、首を絞められたことは伏せておいた。わざわざ、レイちゃんのベエルゼ絶許カウンターにカウンターを乗せにいく必要もない。たぶん、レイちゃんはベクターほど心が広く無い。一億ポイントどころか、0ポイントでも殺しに行ってしまうだろう。なんだ! ベクターって良いやつじゃん! 

 

 それにしても、彼女がこんな真剣な顔をしているのを見るのは久しぶりだ。普段は気が抜けてとろけきった顔をしているのに、今はまるで初対面の時の防人時代の様な表情だ。それほどまでに俺とベエルゼが出会うのが嫌なのだろうか。

 

『そうですか、ありがとうございます。ロゼちゃんはそこでマスターを守っててください。ちょっと害虫駆除に行ってきます』

 

『うん、分かった。気をつけてね』

 

 そう言うと、レイちゃんは姿を閃滅モードである《閃刀姫ーカガリ》へと切り替えて外へ飛び出していった。

 

 害虫駆除(ハエの王退治)かぁ……。個人的にはあまり精霊同士で争って欲しくはないが俺の力では止められないので、出来ることはただ二人の無事を祈るだけだ。ただ、十中八九まともに激突すればレイちゃんに勝ち目は無い。それは精霊の格という観点から見て確かな事。それもレイちゃんは分かっている筈であるのに戦いを挑みに行ったという事は何か策でもあるのだろうか。けど、どうだって良いさ、そんな事。取り敢えず、二人とも無事でいてくれればそれで良い。

 

「んー、取り敢えず……紅茶でも飲む?」

 

『そうだね。レイは暫く帰ってこないだろうし、そうしようかな』

 

 レイちゃんが飛び去っていった後、俺とロゼちゃんの二人で紅茶を飲むことにした。生憎とウチにはコーヒーが常備されていない。幸いなことに彼女たちはコーヒー派ではない。もし、我慢しているのであればそれは非常に申し訳ない。後でコーヒーでも買っておこう。

 まぁ、俺からしたらコーヒーも紅茶も抹茶もみんな似たような物だと思うんだけど……。

 

「じゃあ、俺が紅茶を淹れてくるしロゼちゃんはそこで待っといてね」

 

『っ! ダメ! 待って! 紅茶は私が淹れるからマスターはそこで休んでて!』

 

 何故か紅茶を淹れに台所に向かったらロゼちゃんに全力で止められた件について。それどころか人を駄目にするソファーまで押し戻されてしまった。ここから導き出される答えは一つ。つまり……

 

 俺が無自覚なだけで紅茶淹れるのが下手ということだ! (名推理)多分今まで我慢して飲んでいてくれたのだろう。マジかよ超高校級に絶望しました、魔法少女 魔女化☆間近です。

 

 えぇ……、ちょっとショック。それなりに出来る気はしてたんだけどなぁ……。仕方ないし、お茶が沸くまで適当なお茶菓子でも用意しておこう。ここは王道を行くクッキー☆あたりがいいんじゃ無いだろうか。

 

「んー、ロゼちゃん。お茶請けにはどんなお菓子が良いかな?」

 

『それも私が用意するからマスターはそこで待ってて』

 

 返ってきた言葉はまさかの拒絶。あんまりな返答に思わずビックリしてしまう。

 

「えっ……行動全否定⁉︎そこまで俺駄目な男なの⁉︎」

 

 マダオかな? 

 

『そんな事ない! ……別にマスターは悪くないよ。ただ、もっと私を頼って。もっと私を必要として。そうじゃないと私はマスターの側に居る資格が無くなっちゃうから……』

 

 そう呟く彼女の顔は俯いていて良く見えない。ただ、聞き捨てならない言葉が聞こえた。その言葉は否定しなければならない、絶対に。

 

「前々から言おうと思ってたけどそんな事は無いよ。ロゼちゃんは何もしてなくても俺の側に居て良いから。むしろ、居て欲しいとこちらから頼みたい程だよ」

 

『……ごめんなさい、マスター。貴方が私達を置いて何処かに行っちゃうんじゃないかって思えて……。ねぇ、マスター? 貴方は私達を置いていったりなんてしないよね?』

 

「ああ、勿論しないよ。何時もは無理かもしれないけど出来る限りは一緒にいるつもりさ」

 

『……そう。じゃあ此処は絶対に守りきらないとね。……マスターを死なせることなんてさせないから。……絶対に』

 

 先程までの危うげな雰囲気から一転、何やら覚悟を決めた様な気迫をだすロゼちゃん。今の会話のどこにそんな要素があったんだ(困惑)

 

『さあ、紅茶が沸いたよ。お茶菓子も用意したし、たまには二人きりでティータイムっていうのも良いんじゃないかな?』

 

 紅茶の完成と共にヤバめな空気を霧散させたロゼちゃんは、朗らかに笑ってテーブルに茶と菓子を並べる。ふと思ったが、日本の茶室の様に紅茶を飲む時にも何か作法があるのだろうか。まぁ、あったとしても特に気にしないが。結局、飲食できれば良い訳だし。

 

 紅茶と菓子を二人分テーブルに並べた彼女は腰を下ろした。

 

 

 俺の膝の上に。…………なんで? 

 

『レイが帰ってくるまで時間がかかりそうだし、二人きりでのんびり過ごそうよ』

 

 その意見に賛成だ! けれど、この状態で続行するの? …………マジで? 

 

 ロゼちゃんは完全に寛いだ様子で俺の身体に、彼女の身体を擦り寄せてくる。ネコみたいだな、この子。喉元撫でてやったらゴロゴロ鳴くんじゃ無いだろうか。頼んだら猫耳つけてくれそう(小並感)

 

 

 ……これでどうやって平常心を保てば良いんだ! 

 

 知らん、そんな事俺の管轄外だ! (自問自答)

 

 

 

 

 俺の一日はまだ終わらない。




主人公くん
遊戯王ワールドで父親が糞なのは当然としても、お前の人生って醜くないか?
マダオ判定されてショックを受ける。

ウィンダちゃん(享年?歳)
作中唯一の聖人枠。他の精霊にも彼女の献身を見習って欲しいですね!

ベエルゼ
YOUは何しにこの部屋に(隠せない驚愕)⁉︎本当に何しに来たんだお前!

レイちゃん
レイちゃんは0ポイントでもベエルゼを殺しに行く。
ベクターは一億ポイント貯まるまでナッシュを見逃していた。
ベクター聖人説来たなコレ。

ロゼちゃん
かわいいネコ科の動物。

デュエルで使用したカード説明について

  • 作中で全部書け
  • カード名、攻撃力、守備力、のみで良い
  • あえて何も書かなくて良い
  • 原作リスペクト(勝手に生える効果説明)
  • 我が書き換えたのだ
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