東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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爆誕!怪力乱神、力の勇儀!

ヤマメにパルスィを預けて雪が降っているなか俺達は旧都に向かった

 

そこには色々な賭け事や酒を呑んでいる鬼がたくさんいた

 

「お、何だ?新人か?」

 

一人の鬼が近づいてくる

 

「まぁ仲良くやろうや」

 

「大変だ!向こうで喧嘩だ!」

 

「何だまたか?あんた等も気を付けな」

 

そのまま鬼達が言ってしまった

 

にとり『な、私が行きたく無い理由もわかるだろ?』

 

先ほどまで音沙汰がなかったにとりが話し掛ける

 

零「あぁ、こりゃ来たくないな」

 

にとり『私達河童は平和に発明とか川泳ぎをして過ごしたいだけだからね』

 

零「にしては危険な発明が多そうだけどな・・・・」

 

俺がにとりと話していると小傘が頬を膨らませていた

 

小傘「零ちゃん見て!」

 

小傘は傘の上で片手倒立をしている

 

俺が拍手していると鬼が近づいてくる

 

小傘に肩が当たった鬼がたおれる

 

「うわぁっ!」

 

「兄貴!?どないしたんですかっ!?」

 

「う、腕の骨折ったッ!」

 

「何やて!?」

 

子分らしき鬼が小傘に近づいてくる

 

「おい、おまん!おまんのせいで兄貴が肩折ってん!どないしてくれんねん!」

 

小傘「ご、ごめんなさい!」

 

「アァ?ごめんなさいで済んだら閻魔は要らんのじゃ!謝罪の気持ちがあるなら慰謝料払えや!」

 

小傘「その・・・今お金が無くて・・・」

 

「無いんやったらしゃあないなぁ。身体で稼いでもらおか」

 

子分鬼が小傘の腕を掴むが小傘が抵抗する

 

「この!ええ加減に!」

 

子分鬼が小傘に殴りかかる

 

俺は腕を掴む

 

「何やねんお前!」

 

零「小傘の連れだが?」

 

「そうか。ちょうどええわ。こいつ兄貴の腕を折ったんや!慰謝料払ってもらおか」

 

零「あぁ、それなんだけどよ・・・」

 

俺は木刀で子分鬼を兄貴鬼に向けてぶっ飛ばす

 

「ウオッ!」

 

兄貴鬼が子分鬼を両手で押し退ける

 

零「あれれ?ちゃんと両手動いてるじゃん」

 

「このガキィッ!」

 

兄貴鬼が俺に殴りかかろうとしたその時

 

???「なんだい喧嘩かい?」

 

そこに一本角でブルマの体操服を着た女性が現れた

 

「あ、姐御・・・」

 

「勇儀の姐さん!ちょうどええ所に。兄貴が恥かかされたんです!」

 

勇儀?何処かで聞いたことが・・・

 

勇儀「にしてもだよ。あんたらじゃアイツには敵わないよ」

 

「何でだ姐御!?」

 

女性が俺を見つめてくる

 

勇儀「だって・・・そいつは下手したら私より強いよ?」

 

勇儀の言葉に鬼達が息を飲む

 

零「え、えっと・・・」

 

「「ヒィィィィィィ」」

 

俺が近づくと二人が逃げてしまった

 

小傘「零ちゃァァァァん!」

 

零「おぉ、よしよし。怖かったな」

 

俺は抱きついてくる小傘の頭を撫でる

 

勇儀「家の者がすまなかったね」

 

零「いやいや、こっちもあっちを逆撫でしたしな。・・・・・ところでお前、勇儀だっけ?俺を知っているっぽいけど・・・」

 

勇儀「・・・・・・萃香から聞いては居たが本当に記憶が・・・」

 

零「?」

 

勇儀「まぁ、お前の姉貴分と思ってくれれば良いさ。ところでお前達はどうしてこの地底に?」

 

零「いや、地上の温泉から怨霊が沸くらしくて。勇儀は何か心当たりはあるか?」

 

勇儀「う~ん、分からないねぇ。だが、怨霊なら地霊殿に居る猫ならなにか知ってるかもねぇ」

 

小傘「地霊殿?」

 

小傘の質問に勇儀が奥を指差す

 

勇儀「向こうにある人一倍大きな屋敷が見えるだろ?あれが地霊殿さ」

 

零「そうかい。情報提供ありがとな」

 

俺は手を振って地霊殿に向かう

 

小傘「待って~」

 

小傘も走って着いてくる

 

勇儀「・・・・・まったく、お前は何も変わってないねぇ・・・。これから先、幾つもの苦難が襲いかかるだろう。挫けたっていい挫折したっていい。只諦めるな、零」


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