東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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ヤクザじゃない!

目を覚まして起き上がる

 

椛「あ、起きました?」

 

椛が顔を覗かせる

 

零「ここは・・・?」

 

椛「私の家です」

 

俺は辺りを見渡す

 

零「る~ことは?」

 

椛「人里に買い物に」

 

零「!?」

 

俺は急いで人里に走り出した

 

今る~ことら俺の味方と百に知られている今人里に行ったらどうなるかは一目瞭然だ

 

零「まさかそれが目的じゃねぇよな・・・ッ!」

 

人里に入ってあちこち見渡す

 

鈴奈庵や寺子屋、甘味処などあちこち探したが居ない

 

とうとう残ったのが路地になった

 

俺は路地に入る

 

そこに居たのは両足と左腕を無くし頭に穴が開いたる~ことと喉にモップが刺さった百だった

 

る~こと「れ、い・・・さん。やっぱり、貴方は・・・」

 

百「あぁ?」

 

俺は百の後ろに回り込み金〇を握る

 

金〇を引きちぎって百の目と口に突っ込み木刀で壁に叩き付ける

 

零「ッたく!ばか野郎!テメェ何でこんな・・・。待ってろ!今すぐにとりの所へ!」

 

俺は急いでる~ことを背負いにとりの工房に急ぐ

 

途中何度も声をかけるが返事がない

 

 

 

その次の朝にとりの工房では

 

文「では、にとりさん、この男を見つけたら連絡を・・・」

 

にとり「分かったよ。さ、行った行った!」

 

にとりが俺を探す文を追い払う

 

どうやら百は本格的に俺を潰すようだ

 

にとり「・・・・・金槌とバルブを取ってくれるかい?」

 

俺は言われた二つをにとりに投げる

 

にとり「良いのかい?文を気絶させなくて」

 

零「安心しろ気絶させなくても百をぶっとばしゃ解決だ。にとりの方こそ俺を匿って大丈夫なのか?」

 

にとり「君がる~ことをやったと聞いていたけどそれにしてはあまりに真剣に修理を頼みに来たしね。それに、ロボットは人より信じ続ける。る~ことが信じた君を半分親の私が信じなくてどうする」

 

俺は溜め息を吐いて工房を出る

 

にとり「相手はかつての家族、仲間。君に勝ち目は果たしてあるのかね」

 

工房の入り口に持たれていた椛が俺に近付く

 

零「そんなの・・・」

 

椛「関係ありません!」

 

 

 

俺達は人里の家の屋根から皆を見る

 

零「さて、とうとう二人だが椛、一足す一は二だと思うか?」

 

椛「いいえ」

 

零「だよな・・・。さぁ!これより始めるは下剋上!カチコミ何ざちゃちなもんじゃ断じてねぇ!ヤクザもビックリな大舞台だ!」

 

俺が叫ぶと下に居た全員がこちらに気付いた

 

鈴仙「アンタよく顔を出せたわね!一度だけ聞くわ!ホントにる~ことをやったのは貴方!?」

 

鈴仙が前に出てくる

 

零「お前らの信じるおてんとさんが言うならそれでいいんじゃね?オラァその光を飲み込んで全部元に戻すだけさね」

 

人里の全員が家に入ってくる

 

零「いいか、椛。俺がどうなってもお前は走れ」

 

俺と椛は丸薬を噛み砕く

 

すると椛が大狗になり俺の分身を背負って走り出す

 

俺は皆が行ったのを確認すると立ち上がる

 

咲夜「やっぱり残ってたわね」

 

咲夜が後ろからナイフを突き付けてくる

 

零「おいおい、物騒だぜ?メイドなら笑顔で接待してほしいもんだ」

 

咲夜「安心しなさい。これが紅魔館のメイドの接待よッ!」

 

咲夜がナイフを俺の首元に刺そうとすると妖夢が止めに入った

 

咲夜「・・・・・何をしているのかしら?」

 

妖夢「この人は私の獲物です。邪魔しないで下さい」

 

妖夢がこちらを振り向き刀を向ける

 

妖夢「本当に、貴方がる~ことさんを・・・?」

 

零「だーから、お前が信じるおてんとさんがそう言ったんだろ?」

 

俺は向けられた刀を素手で握る

 

妖夢「ッ!?」

 

妖夢が少したじろぐ

 

咲夜「もう良いでしょ?さぁ!早く退きなさい!」

 

鈴仙「それは貴方もよ」

 

咲夜の頭に指を向けて鈴仙がそう言った

 

零「おいおい、仲間割れか?」

 

鈴仙「いえ、私は提案しに来ただけよ。アンタを樽に入れてあらゆる角度から刺して死んだらソイツが殺ったことにしようってね」

 

零「お前そりゃ只の集団リンチだろ!」

 

俺は屋根から飛び降りて走り出す

 

咲夜「クッ!」

 

俺の背後にナイフが現れる

 

もう一度目の前を見るとそこには美鈴が居た

 

咲夜「美鈴!貴方何してるの!」

 

美鈴「え?え?」

 

鈴仙「いえ、そんなことより・・・」

 

鈴仙と妖夢が俺を見る

 

妖夢「美鈴さんを・・・庇った?」

 

俺は背中に刺さったナイフを手の届く範囲でぬく

 

零「美鈴、怪我は無いか?」

 

美鈴「え?あ、はい・・・」

 

俺は全員が呆然としている内に逃げる

 

零「はぁ、はぁ、百の奴、何処に・・・」

 

走りながらキョロキョロしているとある違和感に気付いた

 

零「人が・・・居ない?」

 

人気が無い

 

俺を探しているのなら居ないのは可笑しいのだが・・・

 

つか、ヤバい

 

血ィ流しすぎた・・・

 

妹紅「止まれ!」

 

何時のにか大勢に囲まれていた

 

零「あらら、どうやら誘い込まれたみたいだな・・・」

 

背後には妖夢、咲夜、鈴仙

 

前には妹紅・・・どうやら逃げ場は無いらしい

 

咲夜「貴方・・・何してるのよ・・・」

 

妖夢「その腰の刀もろくに握らずに・・・」

 

鈴仙「それに私達と戦っていると言うよりまるで・・・」

 

零「どうやら、俺はお前らを甘く見てたらしいわ・・・。る~こと一人のためにここまでいろんな奴が動くんだ。紫も藍も・・・良く作ったもんだ」

 

俺はその場に座る

 

妹紅「何を・・・・」

 

零「さ、煮るなり焼くなり好きにしな!」

 

木刀を投げ捨てて目を瞑る

 

妖夢「ど、退いて下さい。この人は私の獲物と言ったでしょう」

 

咲夜「貴女こそ、聞き分けが無いんじゃない?わたしがやる」

 

鈴仙「なんで、皆引かないのよ。お願いだから退いて・・・」

 

三人の声と手が震えているのが分かる

 

俺は後ろを向く

 

零「・・・・・流石に、そんな泣きっ面の奴に殺られるのは嫌だぜ?」

 

涙を浮かべる三人に言ってから妹紅の後ろに居る百を見る

 

百「おいおい、女泣かせるたぁ、罪な男だね。だが、心配いらねぇよ。尻は俺が持つさ」

 

百が木刀を抜く

 

百「さぁ、皆!幻想郷の敵、俺達の敵の最後を見守ってやんな。こいつで終めぇだよ、零」

 

俺は少し笑う

 

零「あぁ、終めぇだ」

 

次の瞬間全員が百に武器を向ける

 

百「・・・・・どう言う事だ?」

 

零「何故俺が一人で走り回ってたと思う?」

 

俺はポケットからにとりから貰ったスティックを取り出す

 

百「・・・・・」

 

零「これはにとりから貰ったお前の洗脳を解く機器何だけどよ、使うにゃ範囲を作る必要がある」

 

百「まさか!?」

 

零「あぁ、椛に走って貰ったのは陽動でもなんでもねぇ。この人里全域に洗脳を解く結界を張るためさ!」

 

妹紅「それにしては大胆だったな」

 

零「シッシッシ、の方がカモフラージュ出来るのさ」

 

妹紅「確かに」

 

俺は投げ捨てた木刀を拾い百を見る

 

零「形成逆転だな」

 

百「ハハハ、やられたよ。だが、俺、いや、太歳星君様はこのままでは終わらない」

 

そう言うと百が霧になる

 

百『いづれ、この幻想郷は滅びるぞ』

 

 

 

そう聞こえたと思ったら俺は目を覚めした

 

零「あれ?俺寝てたのか・・・?・・・・どんな夢だったっけ?」




夢オチ何てサイテーと思ったかたすいません
これにて東方機真録完結で次から元通りの東方鬼神録に題名が変わります
では!byタモリー・スイート

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