こうして零は最奥に着いた
さっきとは何か違う
零「禍々しさが感じられない。それに何か・・・・」
???「ああ、法の世界に光が満ちる」
零が辺りを見ると目の前に法衣を着た女性が降りてくる
零「お前が、聖・・・」
聖「零、貴方がこの世界を解放してくれたの?」
零「・・・・違う。解放したのは星達だ」
聖「久しぶりに力が沸いてきました。ありがとうございます」
零「別に礼を言われるようなことはしてない」
聖「いいえ、何れ外でお礼をさせていただきます」
零は聖を見る
零「一様聞いとくけど聖は外で何をするんだ?」
聖「人間と妖怪の平等を願います」
零「平等?」
聖「虐げられた妖怪達を救うのです!それが魔法使いの私に与えられた使命」
零「使命ねぇ・・・」
聖「どうかしました?」
零「ケケケケケ、それは無理な話だ。聖白蓮!」
聖「・・・零?」
零「今のこの時代は妖怪が人間を虐げる大妖怪時代なのだよ!そもそも人間でないお前が平等を説いたところで無駄だと思うがね」
聖「それでも必ず平等を願う者は居るはずです!」
零が下卑た笑みを浮かべる
零「それは俺が殺したあの妖怪どもの様にか?」
聖「あの妖怪どもってまさか!?・・・・私が寺に居た頃と零は人間の風潮に当てられて変わってしまったようですね。つまりは人間は変わっていない。誠に愚かで、自分勝手であるッ!いざ、南無三!」
聖がレーザーを撃つが零は木刀でそれを防ぐ
零「ケケ、そんな攻撃俺には効かん!」
聖「寺に居たときの貴方は妖怪でありながら人にも優しく接する人でした。それなのに何故!?」
零「そんなの只の気紛れだ!人間と言う弱者への憐れみ、優越、そんな言葉が相応しいか・・・」
零は聖の背後に周り込む
零「死ねぇ!」
零が聖の心臓に木刀を刺そうと星が槍で受け止めた
星「何をしているんだ零!」
零「ケケケ、邪魔が入ったか・・・」
零が下を見るとそこには早苗、ナズーリン、一輪、雲山、村紗がいた
村紗「あのやろう!やっぱり聖を殺すつもりでッ!」
一輪「姐さん!今助けにッ!」
二人が飛ぼうとするとナズーリンが止めた
村紗「なんで止めるナズーリン!」
一輪「アンタ、アイツの肩を持つの!?」
ナズーリン「あぁ、そうさ。零なら・・・本物の零なら、絶対に聖を殺そうとしない!」
村紗「何故分かる!?お前も見ただろ!零は聖を殺そうとした!」
ナズーリン「零は私が認めた男だ!それに二人とも零に封印された事を根に持ってるみたいだがあの時一番皆のことを考えていたのは零だ!」
一輪「どういう事?」
ナズーリン「あの時聖の封印に抵抗していたら私達は殺されていた。かといって聖の封印が始まれば二人とも助けに向かって殺される」
村紗「私達が人間に負けるって思ってんのか!?」
ナズーリン「違う!確実に二人とも聖の封印を推薦した人間を殺すだろ?その時点で今までの君たちは死ぬんだよ」
村紗が錨を落とす
村紗「じゃあ何だ?私達は今の今まで私達を思ってくれていた相手を怨んでたのか?」
ナズーリン「・・・・あぁ」
一輪「そんな・・・」
二人が膝を崩す
早苗「何が何だか分かりませんけど恐らく先輩は操られているんです」
村紗「何!?」
一輪「それは本当!?」
早苗「はい。この感じ前に感じたことがあるんです。あれは確か諏訪子様が暴走された時と同じです」
ナズーリン「と、言うことは誰かが零を操っているんだね?」
早苗「はい」
早苗の返事にナズーリンは目を閉じる
ナズーリン「(ここには隠れられる場所なんてない。なら奴は何処から零を操って・・・。操る・・・?待て待て何も意識を乗っとる必要は無い。・・・・・そうか!)村紗!一輪!零の影を狙え!」
村紗一輪「「おう(分かった)!」」
二人が零の影に攻撃する
零「ギャァァァァァァァァ!!!」
すると零が苦しみ始めた
そして零が気を失うと影から黒い人影が現れた
???「ネズミ風情が良くこの俺、十二怪異の影法師様の存在に気付いたな」
ナズーリン「ネズミを嘗めていると死ぬよ?零を操れるとしたら影の中しか考えられないしね」
早苗「諏訪子をあんな風にしたのも貴方だったんですね!」
影法師「ケケケ、あれは良い被験体だった」
影法師が笑うと後ろから星の槍が飛んでくる
星「貴様だけは許さん!」
影法師「お~、コワイコワイ。ここは撤退する方が吉かね」
そう言って影法師は消えた