華仙「何で兄さんが!?」
華仙が零を包帯で縛り付けながら言う
萃香「分からない!でもこのまま野放しにしていたら必ず幻想郷の結界が崩壊するよ!」
勇儀「何かこのバカを止める方法は無いのかい!?」
マミゾウ「バカを言え!ワシ等七人でこれじゃと言うのに倒せると思うか!?」
萃香と勇儀が零の頭を殴りつけて地面に叩き付ける
直ぐ様マミゾウが地蔵になって零の上に乗る
神子「一旦零を人里から出す事だけを考えろ!ここじゃあ人間に危害が及ぶ!」
聖「それには賛成ですが一体どうやって・・・」
そうこうしていると零がマミゾウを蹴飛ばして包帯を千切りこころに向かって走り出した
神子聖「「こころ(こころちゃん)!」」
零がそのままこころを引き裂こうとしたその時、零の動きが止まった
零は何かに苦しみだしそのまま飛んで何処かに行ってしまった
神子「こころ!大丈夫か?」
神子と聖がこころに近づく
こころ「・・・・かった」
聖「え?」
こころ「感情が見えなかった・・・」
神子「それはどう言う意味だ?」
こころ「あれはさっきまでのアイツじゃない・・・。アイツは別人、生ける屍だ・・・」
『・・・・・・・・・』
こころの話しを聞いて全員が下を向く
その時全員の後ろから足音が聞こえた
蛮奇「アンタら!こんな所でへばってなにしてんのよ!」
蛮奇が萃香の胸ぐらを掴んで顔を近付ける
蛮奇「アンタ零の頭領何でしょ!?部下があんなになって何とも思わないの!?」
萃香「思わないわけ無いだろ!」
萃香が蛮奇の胸ぐらを掴み返す
勇儀「お、おい萃香!おちつけ!」
華仙「蛮奇さんも落ち着いて!」
蛮奇「だったら今すぐに零を助けに行きなさいよ!」
萃香「何も知らない癖にッ!」
マミゾウ「止めんか!」
萃香が蛮奇を押し倒してマミゾウが止めに入る
萃香は蛮奇を話して立ち上がる
萃香「・・・・・何も出来ない癖に、弱い癖に!」
萃香の顔から涙が零れ落ちる
萃香「私に・・・零を止めるだけの力がないことなんて知らない癖に・・・勝手な事をぬかすな!」
そう言って萃香が霧になって消えた
蛮奇「・・・・・・・」
蛮奇はその無い後ろ姿をずっと見ているのだった
幻想郷の霧の湖
そのほとりに建っている紅い館、紅魔館
その地下に悪魔の少女が一人、今狂気に飲まれていった
俺は目が覚めて立ち上がる
真っ暗な空間、完全な暗闇がここにあった
零「ここは・・・」
???「ここは君の心の中です」
振り向くとそこには頭の長い男が立っていた
零「お前は、誰だ?」
???「私は君の父親ですよ」
零「・・・・・・」
???「まだ名前を名乗っていませんでしたね。私は奈落濡羅吏、百鬼夜行の頭領です」
俺は一気に濡羅吏に詰め寄り木刀を振る
しかし濡羅吏は笑顔を崩さず指一本で木刀を止めた
濡羅吏「まぁまぁ、話を聞きなさい。今、十二怪異の一人、卑弥呼が君ともう一人、フランドール・スカーレットを暴走させて居る」
零「・・・・それを俺に言ってどうなる?」
濡羅吏はふと笑い笑みの消えた顔をこちらに見せる
濡羅吏「護りたいなら護ってみろ、クソガキ」
そう、一言そう言った
紅魔館の門番、美鈴がいつもどおりに
美鈴が起きて門をみる
美鈴「妹様?」
そこにいたのはフランだった
美鈴がフランに腕を伸ばすと美鈴の腕が吹き飛んだ
美鈴「ッ!?」
フランが美鈴を向きその狂気に染まった目を見せる
美鈴は血がドバドバと流れる腕を抑えながら構える
フランが美鈴に飛び付こうとしたその時、空から紅い槍が振ってきた
二人が空を見るとそこには空を飛ぶレミリアの姿があった
レミリア「・・・・・咲夜」
咲夜「ここに」
レミリア「美鈴の手当てをして上げなさい」
咲夜「かしこまりました」
そう言うと咲夜は一瞬で美鈴の元に行き美鈴を担ぐと美鈴と共に居なくなった
レミリア「さてフラン、申し開きはあるかしら?」
フランはレミリアの言葉を無視してレミリアに襲い掛かる
レミリア「まったく、今回は流石においたが過ぎるわね。いくら狂気に飲まれてるからと言っても、少しお仕置きするわよ!」
そう言ってレミリアはグングニルを手に取る
フランもレイヴァテインを手に取り互いに武器が交わった
マミゾウ「よし、集まったの」
その頃勇儀達は零を止める戦力を命蓮寺に集めていた
幽香「いきなり呼びつけて何の用かしら?」
幽香が殺気を孕めて言ってくる
勇儀「まぁ、待ちなって。お前は零と仲が良いだろ?零の事も良く知ってるし」
幽香「それは私がアイツのご主人様だからよ」
勇儀と幽香の間に緊張が走る
さとり「あ、あの・・・」
その緊張を破るようにさとりが手を上げる
聖「どうしました?」
さとり「具体的にはどうやって零さんを元に戻すんですか?」
神子「こころの話しによれば零は狂気に心を飲まれてしまっている。だから君の力を使って誰かを零の心に送り込み狂気を祓うと言うのが作戦だ。八雲紫が動かないのが気掛りだが今はこれしかない」
神子が説明すると周りの全員がさとりを見る
さとり「・・・分かりました。彼にはお世話になりましたし」
さとりが溜め息を付きながらそう言う
聖「未だ目覚めない方も居るなか皆さん、集まって頂きありがとうございます。今一度お礼を言わせてください」
今ここに居るのは先ほど零と戦った萃香除く六人と幽香、さとり、小傘である
その時寺の扉が開いた
フランと戦っていたレミリアが膝を付く
パチュリー「レミィ!」
レミリア「来ちゃダメ!」
パチュリーがレミリアに近付こうとしたその時、フランがパチュリーに気付き襲い掛かる
小悪魔「パチュリー様!」
パチュリー「・・・・え?」
小悪魔がパチュリーを押し倒す
パチュリーは倒れる刹那振り返り小悪魔を見た
そこにいたのは
今まで見たことの無い顔をした
パチュリー「れ、零?」
パチュリーが零を呼ぶが零は振り向かずにフランに木刀を向ける
レミリア「ッ!パチェ!零から離れなさい!」
パチュリーが茫然としているとレミリアがそう叫んだ
しかしパチュリーの身体が動かずじっとしていると小悪魔がパチュリーを掴んで離れる
レミリア(フランの相手だけでも大変なのに一体何なのよ!)
レミリアがそう心で舌打ちを打ちながらグングニルを投げる
しかし零はそれを掴み捨てるとフランに向き直る
レミリア「こっちに興味を示さない・・・?」
萃香「おい吸血鬼!」
レミリアが怪しんでいると霧が集まって萃香が現れた
萃香「力を貸せ!」
レミリア「随分いきなりね。でも良いわ。こっちもフランをどうにかしたかったし、それに・・・・こんなに血が滾るのはいつぶりだろうな」
レミリアの顔つきが変わり空気が揺れる
そこに居たのは何時ものレミリアでは無くカリスマと言うに相応しい紅魔館の主、レミリア・スカーレットだった
零は先程よりも深く笑いフランに飛び込む
そして木刀でフランの腹を斬る
するとフランの背からフランの形をした黒い何かが出てくる
その黒い何かを零が食べるとフランが力無く落ちる
次の瞬間フランが消えてレミリアの隣にフランを抱えて立つ咲夜が居た
レミリア「咲夜!?」
咲夜「お嬢様、応援を連れてきました!」
レミリア「そうか・・・」
レミリアが目を瞑りクワッと開く
レミリア「咲夜!零を止める。手伝いなさい!」
咲夜「はい!」
萃香「ッ!・・・すまない」
レミリア「・・・なに、フランを助けてくれた礼さ」
萃香「本人はそんなつもり一ミリもないだろうけどね」
レミリアがまたグングニルを握る
レミリア「いや、それが無くともさ」
レミリアが動きて零も動き出そうとすると動きが止まった
萃香が驚いて零を見ると腕と足に包帯が巻き付けられていた
華仙「萃香!大丈夫!?」
萃香「華仙!?」
勇儀が飛んで零を地面に殴り付ける
勇儀「こら、大人しくしろ!」
レミリア「地底の鬼がどうして・・・」
幽香「零だからよ」
零が勇儀と華仙を振り払って幽香に襲い掛かる
眉一つ動かさずに零を踏みつけた
幽香「皆、コイツに救われて惚れた口なのよ」
レミリア「いや、行動が惚れた奴のそれじゃないんだが?」
さとり「そのまま抑えていてください!今道を作ります!」
零が暴れるが聖と神子、マミゾウに抑えられる
神子「少し大人しくして貰おう」
聖「安心してください。すぐにその狂気、取り除いてあげますから!」
マミゾウ「ちと手荒じゃが勘弁しとれよ!」
さとり「よし!小傘さん!手を!」
さとりがサードアイで零が見ながら叫び手を伸ばす
小傘はその手を取り眠りに付いた
勇儀「何してるんだい萃香!お前も早く!」
萃香「え?」
萃香が驚いて勇儀を見る
幽香「こっちよりも心の中の方が危険でしょ。あの子だけじゃ無理よ」
レミリア「安心しろ!こっちは我々が何とかする!」
萃香「・・・・頼んだよ!」
そう言って萃香は走り出し小傘が握っているさとりの手と逆の手を握って眠りに落ちた
濡羅吏「もうすぐだ。もうすぐで君の肉体は私のものに・・・」