東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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苦し紛れの春ですよー

???「春ですよー、春ですよー」

 

その声に俺は目を覚ました

隣を見ると針妙丸が寝ていた

 

マミゾウ「む?目が覚めたか・・・」

零「・・・・何か目を覚ますとマミゾウが良く居るような・・・」

マミゾウ「気のせいじゃ。それより零。お主に提案があるんじゃが・・・」

零「提案?」

 

俺は頭を傾げてマミゾウを観る

いつも通りにキセルを吸うマミゾウからポンッと煙が出て次に見えたときにはスーツ姿のマミゾウが居た

 

マミゾウ「何、ちと今回の異変の犯人に幻想郷流の歓迎でお灸を据えてやろうと思っての」

零「ほぉ・・・」

 

俺は布団からでてその布団を針妙丸にかける

 

マミゾウ「簡単に言えば順番に奴を脅かせれば良い。お主には簡単な話じゃろ?」

零「確かに化かす位ならイタズラの伝道師零さんにとってはお茶の子さいさいよ?でもなぁ・・・」

マミゾウ「何じゃ?」

 

俺は少し頭を上げてマミゾウを見る

 

零「確かにプランは出来上がってんだけど人手が足りねぇ」

 

俺がそう言うと驚いた顔でずれたメガネを直す

 

マミゾウ「そんなことか・・・。お主には頼れる友がおるじゃろ?何なら儂からも人手を貸すが?」

零「佐渡の大親分から何か借りたら後が怖いから止めとくよ。人手は自分で何とかする」

マミゾウ「懸命じゃな・・・」

 

リリーホワイトが空を飛び告げる春

俺達は空を眺めた

 

 

 

そして夕暮れ

俺は化かす手伝いをしてくれるメンツを集めて博麗神社の境内に居た

まずメンツを紹介しよう

腹を満たすために来てくれた俺の愛傘、小傘

俺と化かしたいと無邪気な理由で来てくれた、ぬえ

霊夢が構ってくれないからと駄々を捏ねて参加した、萃香

 

零「よーし、とりあえず準備するぞー」

小傘ぬえ萃香「「「オーッ!」」」

 

 

 

そして夜・・・・

 

俺が華仙と一緒に境内で座っていた

 

零「本当に来るのかねぇ」

 

欠伸をしながら呟く

 

華仙「そうじゃないと困ります」

零「まぁ、来ないに越したことはない。俺達が暇なだけここは平和ってことさ」

 

俺は眠気に襲われ華仙の肩に頭を寄せる

すると華仙が俺の頭を華仙の膝に乗せて撫で始める

 

華仙「全く兄さんは子供ですね。それなのに霊夢には実の親のように甘やかして・・・」

零「別に・・・甘やかしてる訳じゃないよ・・・?霊夢には霊華の分まで親の愛情を知って貰いたいんだ・・・」

 

頭を撫でていた華仙の手が止まり俺は華仙を見ようとする

しかし・・・

 

華仙「・・・・・来たみたいですね」

 

俺は眠気を押さえ立ち上がる

華仙が先に行き俺は小傘お手製の駅長の帽子を深く被って顔を隠し着いていく

何やら華仙と話している菫子が居た

 

華仙「・・・・行きたいなら行きなさい。ただしこれに乗ってね」

 

華仙の後ろに電車が現れる

 

菫子「で、電車?何で幻想郷に・・・」

華仙「そして、その旅先案内人もつけて上げる」

 

華仙が包帯で俺を捕まえて引っ張り出す

 

零「ウワップ!」

菫子「あ!昨日の男の子!」

華仙「私の兄さんよ」

菫子「兄!?え、でも見た目的に・・・。あ、もしかして・・・ショタコンとか?」

華仙「しょた、こん?」

 

菫子の言葉に華仙が首を傾げる

 

零「うちの妹にへんな言葉教えないでくんない?」

菫子「そう言えば何でアンタは私の言ってることが分かるの?」

零「そりゃ俺、外から来たから」

菫子「え!?」

零「んじゃ始めますか・・・」

 

俺はゲスな笑みを浮かべて菫子を電車に乗せる

 

菫子「イタタ・・・ちょっと!何すんのよ!?」

零「本線はまもなく発車いたします。次の行き先は人里~人里~」

 

列車が菫子を乗せて走る

俺も列車に乗りこの恐怖の旅先案内が始まった


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