東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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鈍感が愛染香を吸うとどうなるのか

零「え?何このタイトル?もしかして今回俺がが吸っちゃう系?To Loveるの主人公みたいになれちゃう系?」

 

俺はタイトルの書かれた紙を見ながら呟く

結局二人で地底を降りている

百々世が穴を掘ってくれているお陰で落石を気にせずゆっくり歩いて降りることが出来た

 

百々世「気を付けろよ?地上もそうだったが愛染香にやられた奴がほっつき歩いてんだ」

 

確かに地上にも文に椛、いっそうヤバくなった雛やにとりとにとりの色違い

確か守矢直通のロープウェイを作った山童の山城たかねだったような気がする

 

零「分かってるよ。お前だって気を付けろよ?」

百々世「わあってるっての!」

 

とうとう橋まで来たその時

 

百々世「下がれ!」

 

百々世の言葉に俺は後ろに飛ぶとさっきまで居た場所に釘が刺さっていた

 

百々世「一気に走るぞ!地霊殿まで!」

 

百々世が走り出したと思ったらいきなり動きを止める

そして何故かピエロが良くやるまるで壁があるかのような動きを始めた

 

零「どうしたんだよ?パントマイムなんて始めやがって。まるで壁があるみたいに・・・」

百々世「・・・・・あるんだよ。壁・・・」

零「はぁ!?」

 

俺が近付くと確かに透明な壁がある

次に戻ろうとするが・・・

 

零「・・・・げ、こっちも塞がってる・・・」

百々世「発泡塞がりか・・・・・」

 

俺達が溜め息を付いてどうするか考える

蹴ったり木刀やツルハシ、スコップで殴ってもびくともしない

 

零「アァちくしょう!」

 

俺が壁を蹴りまくって顔面を擦り付ける

 

???「いい加減諦めたら?」

 

声が聞こえて上を見るとそこにはにとりに似た赤髪の少女が座っていた

 

百々世「・・・・・お前は?」

???「・・・みとり。河城みとり。嫌われものの半妖だ」

 

百々世がみとりに近付いて耳元に近付く

 

百々世「すいません。背中に道路標識引っ付いてますよ?今なら俺しか気付いてないみたいだから・・・」

みとり「・・・・・・・・・・・・・」

零「ファッションンンンンンッ!それファッション!そう言う格好なの!」

百々世「え?じゃあ何?これわざとなの?何で?何で動きにくいのにそんなかっこうしてるの?」

みとり「べ、別に・・・これなんてどうでもいいし・・・///」

零「照れた!?」

 

俺が次の言葉を喋ろうとしたら声が出なかった

 

零(声が出ない!?何かしやがったのか?)

 

みとりが百々世に絡まれながらもこっちを見てニヤ付いてくる

 

みとり「私の能力は『あらゆるものを禁止する程度の能力』。お前達をここから先に行かせることは出来ない」

百々世「なるほど。この先に行けないのはお前のせいか」

みとり「えぇ。かと言って無闇に帰すわけにも行かない」

百々世「どう言う事だ?釘を投げてきたのもお前か?」

みとり「釘?」

 

みとりが釘を見て笑う

次の瞬間喉が軽くなる

 

零「え?あ、喋れた!」

みとり「釘は知らない。私は勇儀の姐さんにここの封鎖を頼まれただけ」

零「勇儀が・・・・?」

みとり「変なお香が地底に出回って姐さんはその香の回収に動いてる」

百々世「だから!俺達はそれを回収しに来たんだって!遣いの百足も送ったはずだ!」

みとり「百足?あぁ、それなら・・・」

 

みとりが溜め息を付いて旧都に指を指す

見るとそこにはヤマメに群がる百足の群れがあった

 

百々世「・・・・・あれは?」

みとり「どうやら土に煙が染み込んでたらしい。で、出てすぐにヤマメを見てあの状態さ」

零「て事は・・・・」

 

百々世が振り返って俺に飛び付いてくる

百々世が俺に引っ付いて手や腕、首や頬を甘噛みしてくる

 

零「痛い痛い!」

百々世「何だよ~、噛ませろよ~」

 

俺が百々世をひっぺがすと百々世がシュンと縮こまる

そして俺はある結論へと至ったのだ

 

零「まさか、まさか・・・鈍感って、百々世の事ォォォォォォ!!!!!?????」

 

二話連続の叫びオチである・・・


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