東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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人斬りみょん吉の挑戦!

零「待て待て待て!妹ってどう言うこった!」

 

いきなりの妹発言に俺は戸惑いを隠せなかった

 

華扇「貴方は私の親に私を託されました。そして貴方は私の我が儘にも付き合ってくれてまるで妹の様に接してくれました。だから私は貴方の妹です!」

 

うんまぁ何となく言い分は分かったよ

 

零「んじゃあとりあえず誰か来るまで何しよ・・・」

 

霊夢「とりあえずその穴埋めてくれない?」

 

てことで俺と華扇と妹紅と鈴仙で穴を埋めた

 

そうこうしている内に宴会の時間になった

 

零「んで、何で犯人のお前まで宴会に参加してんの?」

 

今俺の隣には幽々子がミスチーを齧っている

 

幽々子「お詫びの印にね」

 

零「ったく、そろそろミスチーを離してやれよ」

 

幽々子「はーい・・・」

 

幽々子がミスチーを離すとミスチーが泣きながら抱きついてくる

 

ミスチー「零さーん!」

 

零「おうおう、痛かったな。もう大丈夫だからチルノらと遊んで来な」

 

俺はミスチーの頭を撫でながら涙を拭う

 

ミスチー「うん!」

 

そのままミスチーが飛んでいき俺はまた酒を飲む

 

幽々子「子供の扱いに馴れてるのね・・・」

 

零「あ?んな訳あるか。雰囲気合わせてんだよ」

 

隣の刺身を食べながら答える

 

???「お兄さーん!」

 

零「?」

 

今度来たのはリリカだった

 

リリカ「お兄さん!私達の演奏聴いて!」

 

零「おう、今行くな」

 

リリカに引っ張られて俺は三人の前に座らされる

 

三人が演奏し始める

 

ルナサがヴァイオリン、メルランがラッパ、リリカがキーボードだ

 

三人の演奏は結果言うと素晴らしかった

 

俺だけで聞いていた筈がいつの間にかチルノやミスチー、紅魔館の面々や鈴仙、妹紅、慧音も聴いていた

 

リリカ「ありがとー!」

 

演奏が終わり全員が拍手をする

 

メルラン「お兄さんどうだった?」

 

零「おぉ、かっこ良かったし可愛かった!後お前ら演奏してる時が一番良い笑顔してんなーって、どうした?」

 

何故か三人が赤い顔をしている

俺はメルランとリリカの額に手を当ててルナサの額に額を当てた

 

零「・・・・すげぇ熱じゃねぇか!ほら、縁側行くぞ!」

 

てことで俺は三人を縁側に座らせた

 

幽々子「あら、もう帰ってきたの?」

 

零「いや、コイツらがすげぇ熱でな休ませに来た」

 

メルラン「そりゃあんな事言われたりされたらね・・・」

 

リリカ「初めて男の人に触られた・・・」

 

ルナサ「・・・・・・ズルイ・・・」

 

零「な、魘されてんだよ。何か酷い幻覚でもみてんじゃねぇかな?」

 

幽々子「・・・・・・・・・・」

 

幽々子が笑っている

 

幽々子「大丈夫よ。すぐ治るわ。とりあえずジュースでも持ってきて上げなさいな」

 

零「お、おう!そうだな!」

 

俺は走ってオレンジジュースを取りに行く

 

少しして後ろを見ると三人と幽々子が何か話している

 

まぁ元気そうで何よりだが・・・

 

零「んで、何でテメェは人の背中で酒飲んでやがる萃香!」

 

萃香「良いじゃないか~」

 

零「良くねぇよ!背中にびちゃびちゃ溢れてんだよ!ビョビョなんだよ!」

 

萃香「あはは~、ほら、私美女だから」

 

萃香が背中で暴れる

 

零「美女だけにビョビョってか?喧しいわ!それにテメェは美女じゃねぇ、呑んだくれの幼女だ」

 

萃香「あはは~手厳しいねぇ」

 

離そうとすると余計締め付けてくる

 

零「離しやがれ!」

 

萃香「い~や~だ~!」

 

華扇「こら萃香!」

 

そこに華扇が来てくれて萃香を引き離した

 

零「助かったぜ華扇」

 

華扇がこっちに微笑んだ後また萃香を睨む

 

萃香「なんだよ~邪魔するなよ~」

 

フラフラな萃香が暴れている

 

華扇「止めなさい!それにそこは私の席です!」

 

零「オイコラ、誰の席でもねぇよ。てか席でもねぇよ!」

 

華扇「だって兄さんは何時も私を背負ってくれたでしょ?」

 

零「覚えてねぇけどたぶんそれはお前がガキの時だ。今のお前背負ったら多分ある意味不審者だよ」

 

華扇が頬を膨らます

 

華扇「もう知りません!行くわよ萃香!今日は潰れるまで付き合って貰うわよ!」

 

萃香「あーれー!」

 

零「・・・・・・何だったんだあれ?」

 

???「あの・・・」

 

今度は何だと俺は背後を振り返った

 

そこに居たのは妖夢だった

 

零「まぁ幽々子が居るなら居るとは思ったけど・・・」

 

妖夢「居たら悪いですか?」

 

少し不満気味な妖夢

 

零「いや、悪くねぇよ?んで、何の用だ?」

 

妖夢は深呼吸をする

 

妖夢「私と勝負してください!」

 

零「は!?」

 

いきなりな事に俺は酔いが覚めた

 

妖夢「零さんは剣を使いますよね?」

 

零「あ、あぁ・・・」

 

妖夢「貴方の強さは師匠と同等以上だと幽々子様に聞いております」

 

幽々子は何を話しているのだろうか・・・

 

妖夢「今の私の力を試して見たいんです!」

 

零「はぁ・・・」

 

ウ~ン・・・

 

どうしようか?正直怪我も治ったばっか出し闘いたくないって事もある

 

零「あ~・・・ま、いっか。うんやろう」

 

妖夢「有り難うゴザイマス!」

 

てことで皆に場所を開けて貰い木刀を構えた

 

魔理沙「いや~今回の宴会は楽しくなりそうだぜ」

 

霊夢「アイツら暴れて神社壊さないわよね・・・」

 

霊夢と魔理沙が呟く

 

零「ルールは単純単なる剣の打ち合い、寸止めで終わらせる」

 

妖夢「分かりました」

 

妖夢も2つの刀を構える

 

幽々子「頑張ってね~妖夢~」

 

俺は小石を上に上げ落ちるのを待つ

 

小石が落ちると妖夢が動いた

 

長い刀を振りかざし俺を斬ろうとする

 

零「ッ!」

 

それを俺は間一髪で浮けた

 

しかし妖夢は短い方の刀で俺を刺そうとする

 

それを俺は素手で掴んで止める

 

止めた矢先手から血が滲む

 

妖夢が後ろに飛ぶ

 

妖夢「何してるんですか!」

 

妖夢が怒鳴る

 

零「何って剣の打ち合いだぞ?」

 

妖夢「そうじゃなくて何で素手で刃を受けるんですか!」

 

その質問に俺は笑う

 

零「だって彼処で退いてたらお前は突進して斬りかかってくるだろ?そしたら俺は防ぎきれないしな」

 

妖夢「・・・・・・・・」

 

妖夢が黙りこくる

 

零「来ないならこっちからいかせて貰うぜ!」

 

俺は妖夢に走り刀を振るった

 

妖夢はそれを受ける

 

だが

 

零「貰った!」

 

俺は短い方の刀を持つ手を蹴り上げ妖夢は短い方の刀を落とした

 

遠くにある刀を妖夢は見る

 

零「これで二刀流で出来ねぇだろ?」

 

妖夢「なるほど、確かに良い一手でした。ですが!」

 

妖夢は俺を押し戻し俺は体勢が崩れた

 

すかさず妖夢が斬りかかってくる

 

俺は体勢を立て直して妖夢の剣を避ける

 

そして横に薙いで来たときに俺は刀を踏みつけた妖夢が前のめりになった所で左足を軸に右足で左回転で流し妖夢を倒した

 

そして俺は倒れた妖夢に木刀を・・・・・

 

零「はい、しゅーりょー。俺の勝ちな」

 

刺さずに俺は木刀を腰に納めた周りからも歓声が上がる

妖夢「・・・・・何が駄目だったんでしょうか・・・」

 

妖夢が言葉を溢す

 

零「ん?」

 

妖夢「私は師匠に剣を教わりました。師匠が居なくなった後も私は毎日修行をしました。しかし私は師匠みたいに強くなれない・・・何が足りないんでしょうか?」

 

俺は考える

 

そしてこう答えた

 

零「妖夢・・・確かにお前は修行を怠ってはなかった。だからお前の剣は真っ直ぐだった。でも真っ直ぐ過ぎたんだ。だから俺は避けられたし剣を封じる事も出来た」

 

妖夢が下を向く

 

零「でもそれだけじゃ駄目だ」

 

妖夢「え?」

 

妖夢がこちらを見る

 

零「強くなるには場数を踏む必要がある」

 

妖夢「場数・・・」

 

零「あぁ、それは辻斬りじゃあ決して得られねぇもんだ」

 

妖夢「・・・・・・・・・・」

 

妖夢が驚く

 

そして俺は妖夢の頭に手を置いた

 

妖夢「みょん!?」

 

零「自分を知って強くなれ妖夢!俺はそれまで好きなだけ特訓に付き合ってやる!」

 

妖夢「はい!有り難うございます!」

 

妖夢が笑った

 

その笑顔は今初めてみた妖夢の笑顔でおそらくこの笑顔はこの先でも一番の笑顔だと想う


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