東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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初めての帰宅(Ⅲ)

目を開けると知らない天井

 

部屋の外からは包丁で何かを斬っている音が聞こえる

 

部屋を出ると廊下が有り左に玄関右が置くに続いている

 

俺は奥に向かって歩いた捕まえ

 

突き当たりの部屋に入るとそこはリビングとキッチンが融合した部屋だった

 

そこで見たのは一人の女性だった

 

零「な、何してんすか。藍さん・・・」

 

藍「いや、朝食をだな・・・」

 

零「いや、そんなん俺が作るから・・・っかここどこよ?」

 

藍「?ここはお前の家だぞ?」

 

その時俺の中に衝撃走る!

 

今まで藍が家を経ててくれてから色々会った

 

一日目にミスチーとリグルの影と戦い倒れて

 

二日目に目を覚まし永遠亭で目を覚まし一日目入院

 

三日目に異変解決に赴きまた永遠亭で入院

 

十日目に退院して宴会

 

そして今日、とうとう家に入ったのだ

 

こんな事ってある?

 

俺は涙を流す

 

零「ようやく来れた・・・」

 

とりあえず俺は藍の作ってくれたご飯を食べて皿を洗う

 

藍「そう言えばお前に仕事の依頼が来ていたぞ?」

 

零「それは速く言えよ!」

 

俺は藍から依頼人の居場所を聞いて家を出た

 

依頼人は慧音で依頼内容は寺子屋の一日教師らしい

 

そんなわけで寺子屋に来た

 

生徒はまだ来ていないようだ

 

零「間に合った・・・」

 

慧音「ギリギリだけどな」

 

寺子屋の庭から慧音が来た

 

零「久しぶり」

 

慧音「あぁ・・・。それで今日私は阿求の所で資料の整理があってな。今日はお前に任せたいんだ」

 

零「分かった」

 

こうして慧音はそのまま行ってしまった

 

とりあえず俺は教室に入る

 

前の机まで行き上を見る

 

そこには今日の授業内容が書いてある

 

時間になりどんどん生徒が集まってくる

 

そこには人間も居ればチルノや大ちゃんの様な妖精、ルーミアやミスチー、リグルの様な妖怪

 

零「はい、今日慧音先生の代わりに先生を置くにする風切零だ。一限目は俺への質問とするって書いてるから何か質問ある人」

 

そう言うと皆手を上げる

 

零「よし、じゃあ大妖精」

 

大妖精「零さんは何処に住んでるんですか?」

 

零「人里だよ。位置的には人里の中心の大通り前だな。はい、次」

 

そう言うとまた手が上がる

 

零「はい、んじゃミスチー」

 

ミスチー「零さんは趣味とかあるの?」

 

零「趣味?・・・・強いて言うと寝る事だな」

 

『・・・・・・・・・』

 

教室全体が重い空気になる

 

零「は、はい、次ぃ!」

 

俺は何とか話題を変えようと次の質問が有るかを聞く

誰も手を上げない中上げる強者・・・いや、空気読めないバカ二人

 

零「んじゃルーミア」

 

ルーミア「零は好きな人とか居るのか~?」

 

ルーミアの質問に何人か顔を赤くしてその他の女子はキャー!!、男子はヒューヒュー、と言う歓声が上がっている

 

零「ん~・・・居ないな。まぁ俺みたいな奴好きになる方が物好き何ざ居ねぇだろうしな」

 

全員が溜め息を吐く

 

零「ん?どうした?」

 

チルノが手を上げる

 

零「えっと・・・チルノ」

 

チルノ「零って唐変木なのか?」

 

さすがチルノ!

 

有る意味空気すら凍らしてしまう!

 

そこに痺れも憧れもせんが・・・

 

零「アホか。俺はあれだ。事件目の前にしたバーローメガネ波に鋭いわ!」

 

また溜め息が響く

 

零「ってもうこんな時間か・・・よし、五分休憩の後に算数だ。用意しとけよ」

 

てことで俺は一旦部屋を出た

 

元気一杯な奴が大勢居て大変結構なのだが一人笑っていない奴が居た

 

いや、笑っては居るのだが心が笑っていない

 

まるで心が空っぽの様に・・・

 

零「・・・・はぁ、先が思いやられらぁ・・・」

 

俺はまた教室に入る

 

零「はいはい、んじゃあ教科書20ページを開けぇ」

 

そう言うと全員が教科書を開く

 

零「えっと・・・12と24の最大公約数と最小公倍数を答えろか・・・んじゃまず最大公約数をリグル」

 

リグル「え、えっと・・・12?」

 

零「正解。んじゃあ最小公倍数は・・・そこの帽子の子」

 

全員がキョロキョロする

 

零「ほらお前、一番後ろの端に座ってる・・・」

 

男子「先生何言ってんの?」

 

零「え?」

 

女子「そこに人は居ないよ?」

 

零「いや、居るだろ・・・帽子被って目が三つある・・・」

 

もう一度少女が居るだろう場所を見ると居ない

 

零「居ない・・・。あ、悪い。じゃあお前」

 

男子「24!」

 

零「正解だ」

 

そんなこんなで二限目三限目も終わり四限目となった

 

零「四限目はお前に任せるって・・・適当過ぎんだろ・・・」

 

皆がこっちを見る

 

零「えっと・・・庭で鬼ごっこでもするか」

 

そう言うと皆が立ち上がって庭に走り出した

俺が鬼で皆が逃げる

 

最終的にチルノが逃げきり俺の負けとなった

 

零「はい、今日はここまで。皆気を付けて帰れよ」

 

『はーい!』

 

こうして皆が帰った後に俺は慧音に頼まれていた皆の様子をノートに書き留めていた

 

その時・・・・

 

零「・・・・雨か・・・」

 

雨が降ってきた

 

俺は傘を持っていないためどうしようか考えた

 

零「・・・・・濡れて帰るか・・・」

 

俺は濡れて帰る覚悟を決めて寺子屋を出た

 

零「あ?」

 

出てすぐに横を見るとダサい傘があった

 

その傘は紫色で目と舌がある

 

只今はそれでも無いよりましだ

 

俺はその傘をさし家に帰った

 

帰った頃には既に辺りは暗くなっており居酒屋等が騒がしい

 

零「俺も飯食って寝るか・・・」

 

俺はカレーを作って食べる

 

食べ終わり皿を洗って布団に入る

 

零「あ、そういや今日も宴会だった・・・」

 


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