東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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畜生な鬼と畜生ども

あれから数日ずっと無限地獄を延々と歩いている

 

零「・・・・・・・あ、どうやって出よう・・」

 

そう呟いていると目の前に光が満ちた

 

 

 

一方その頃映姫は・・・

 

映姫視点

それは私が何時もの様に小町の様子を見に行こうとしたある日久しぶりにその人に出会った

 

しかしその人は私の事を忘れていて私は少しイラッとしました

 

そして私は彼に二年間の無限地獄行きを言い渡しました

ヘカーティア「これで良いの?」

 

私が地獄の視察をしているとヘカーティア様が私に話し掛けてきた

 

映姫「はい、私情云々の前に彼は殺人や窃盗、暴行等を繰り返しました。その罪を地獄で最もキツイ地獄、無限地獄で二年間閉じ込めて精算させるだけです」

 

ヘカーティア「相変わらず彼には厳しいわねぇ」

 

映姫「それが私なりの彼への愛情表現です」

 

ヘカーティア様が笑った

 

ヘカーティア「それで、その愛情表現は彼に伝わっているのかしら?」

 

映姫「それは・・・・・」

 

私は無限地獄を見る

 

彼は延々と歩いているようだが私の愚痴を言いながらだ

 

映姫「やはり私は嫌われているのでしょうか・・・」

 

ヘカーティア「そんな事無いと思うわよ?少なくとも私はそう思うわよん」

 

そう言ってヘカーティア様は去っていった

 

数日後

 

今日も地獄の視察に来た

 

今日も彼は延々と歩いている

 

また私が歩き始めると私の目の前に男達が立ちはだかった

 

 

 

三人称視点

三途の川の渡しである小町はまた無縁塚で昼寝をしていた

 

???「小町!」

 

そこに牛の様な女性、牛崎潤美が走ってきた

 

小町「んあ?なんだい、潤美か」

 

潤美「何だじゃない!今地獄は大変な事になっているのよ!」

 

小町の呑気さに潤美が声を荒げた

 

小町「・・・・何があったんだい?」

 

潤美「私も地獄の関所に居る久侘歌からお前への言伝を預かっただけだが、どうやら地獄でまた罪人達が反乱を起こしたらしい」

 

それを聞くとまた小町が寝入る

 

潤美「な、行かないの!?」

 

小町「心配要らないさ。今地獄にはあいつが居る」

 

潤美「あいつって?」

 

潤美が聞き返す

 

小町「地獄の鬼より鬼畜な鬼さ」

 

小町はそう言うと本当に眠った

 

 

 

一方地獄では

罪人A「探せェ!閻魔も関所の奴らも近くに居る筈だ!」

 

罪人達が地獄で働く者達の住宅街にまで攻め行っていた

 

???「閻魔様、私達が奴等を食い止めます。その間にお逃げ下さい」

 

喋ったのは鶏の羽と尾、頭にヒヨコを乗せた女性庭渡久侘歌だ

 

周りには彼女に似た者が数人と鬼が二人が居る

 

映姫「いいえ、私が出ます。貴方達は今回の反乱に巻き込まれた者とこちら側の負傷者を連手当てしてください」

 

久侘歌「しかし!」

 

映姫が立ち上がる

 

映姫「良いですか。彼らが狙っているのは私です。私の所為で貴女達に傷ついて欲しくはありません」

 

久侘歌「・・・・・お気を付けて」

 

映姫は歩きだし罪人の前に出た

 

映姫「・・・・貴方達、今すぐ投降しなさい。そうすれば刑の延長を減らす事が出来ます」

 

罪人B「うるせぇ!いつもいつも偉そうに言いやがって俺達はここから出て自由になるんだ!」

 

罪人Bが映姫を殴ろうとすると罪人Aがそれを止めた

 

罪人A「まぁまぁ、今ここでコイツを殺すのも良いがそれじゃぁ面白くねぇ。どうだ皆、ここはいっちょこのガキにも地獄を見せてやろうぜ」

 

「うおーーー!!!」

 

「そうだ!そうだ!」

 

「目に物みせてやれ!」

 

罪人Aの言葉で何人も歓声を上げる

 

罪人C「餓鬼を捕まえろ! 無限地獄にぶちこんでやる」

 

罪人達が映姫を捕まえようと走る

 

映姫も逃げようとするが罪人達が人間離れな速さで映姫を捕まえる

 

そのまま映姫は無限地獄まで連れていかれた

 

 

 

映姫「・・・・・貴方達、罪人ではありませんね。い

え、正確に言えば地獄の隣、畜生界の動物霊ですね」

 

無限地獄の入り口で映姫がそう言った

 

罪人A「ほぅ・・・」

 

映姫「何が目的ですか?」

 

罪人A「強いて言うならこの地獄の支配だ。そうすれば俺達も畜生界を牛耳るあいつらの仲間入りさ。開けろ」

 

罪人Aがそう言うと罪人達が扉を開けた

 

そして映姫を捕まえている三人が入った

 

罪人D「俺らも行こうぜ!」

 

罪人E「あぁ!ガキに大人の怖さを見せてやる!」

 

そう言って二人が無限地獄に入ろうとすると先程入った

 

罪人三人の内二人が飛んできた

 

罪人A「な!」

 

罪人が無限地獄の扉を見る

 

そこから出たのは一人の鬼だった

 

 

 

零視点

目の前に光が満ちるとその中から三人の男に捕まった映姫がいる

 

罪人F「あ?んだテメェ!」

 

罪人G「退けよ!じゃねぇとテメェもぶっ殺すぞ!」

 

罪人H「おい、どうした!ビビって動けねぇのか!?」

 

それを聞いて俺は笑った

 

零「んだよ。テメェ等から来てくれてんじゃねぇ

か・・・」

 

罪人G「あぁ?何ごちゃごちゃ言ってんだ!」

 

罪人Gが殴り掛かってきた

 

俺はそれを避けて頭を掴み地面に叩きつける

 

罪人H「テメェ!」

 

罪人F「死ねェ!」

 

残りの二人も鉄パイプを振りかざしてきた

 

俺はそれを防いで鉄パイプを叩き落とし二人に鼻フックをして外に放り投げた

 

映姫「・・・・・・・・」

 

映姫を見るとあちこちに傷がある

 

零「ちょっと待ってろ・・・」

 

映姫「え・・・・・・・」

 

俺は外に出て周りの男衆を見る

 

零「おい、輪廻転生不可能なテメェ等に良いこと教えといてやらぁ。人の地獄に入るときは先ずノック、地獄エチケットだ。特に無限地獄なんて地獄には気を付けな。おっかねぇ極悪人が住んでるかも知れねぇからよ」

 

ヘカーティア「あら、出ちゃったの」

 

扉の上から声が聞こえそちらを見るとそこに居たのはヘカーティアだった

 

零「まぁな、うるさかったから苦情言いに来た」

 

「テメェ!そいつ等に何されたのか忘れたのか!」

 

罪人の一人が叫ぶ

 

零「忘れるも何も俺は無罪だしこいつらに何もされちゃいねぇ。でも冤罪出田のは捕まってるしな、こっからは俺にやらせろ。テメェ等はもう十分ウサァ晴らしただろ?それでも暴れたりねぇなら俺が付き合ってやる。なぁ、ヘカーティア」

 

俺がヘカーティアを呼ぶとヘカーティアが俺を見る

 

ヘカーティア「何?」

 

零「依頼料の話だがよ、暴れたら釈放!」

 

ヘカーティアがそれを聞くと笑う

 

ヘカーティア「良いわよん。それで」

 

俺はそれを聞くとヘカーティアのように笑う

 

零「しゃあ!誰が一番ウサァ貯まってるか天下一ストレス舞踏会、始めようか!」

 

俺が叫ぶと全員が一斉に掛かってきた

 

零「ようこそ!俺の無限地獄へ!」

 

 

 

三人称視点

地獄の関所を護る久侘歌は映姫を救うために走っていた

 

久侘歌「閻魔様!ご無事ですか!」

 

久侘歌が映姫に走るとその隣を零が歩いていく

 

久侘歌「待ちなさい!」

 

久侘歌がライフルを零に向ける

 

ヘカーティア「止めなさい」

 

久侘歌「しかし女神様!」

 

映姫「良いですよ。だって・・・」

 

映姫が無限地獄を視る

 

久侘歌「な!?」

 

久侘歌もそれを追って無限地獄を見ると暴れた罪人達が無限地獄の入り口にギチギチに詰められていた

 

翌日所変わって畜生界では零の事が持ちきりだった

 

頸牙組の組長驪駒早鬼は

 

早鬼「そいつと一度戦ってみたい!」

 

と考え

 

鬼傑組組長吉弔八千慧は

 

八千慧「家に欲しいわね・・・」

 

と考えていた

 

そして後に彼は畜生界で名を轟かせ零ちゃん一派と呼ばれる事となるがそれはまだまだ先の話である

 

そして当の本人はと言うと

 

零「ブワックシュン!」

 

慧音「風邪か?」

 

零「あ~こりゃ誰かが俺の噂してんな」

 

呑気に慧音と阿求の家で呑気に居るのだった




鬼形獣ネタぶっこみました
そして皆気付いているか
今回と前回そして前々回、某ジャンプアニメのネタだぜ!

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