東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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魔界の令嬢と悪戯兎、半人前の剣士と月兎

永遠亭玄関にてアリスは因幡兎のてゐと対面していた

 

アリス「行きなさいシャンハイ!」

 

『シャンハーイ!』

 

二体のシャンハイがてゐに槍を向けて突撃する

 

てゐ「甘いウサ!」

 

てゐはシャンハイを交わしてシャンハイを蹴り飛ばす

 

するとシャンハイはネバネバの網に掛かり身動きが取れなくなった

 

アリス「なッ!」

 

てゐ「ウササ、この竹林は私の庭みたいなもんウサ。あちこちにトラップを仕掛けてるウサよ」

 

アリス「それは厄介ね・・・」

 

アリスは辺りを見渡す

 

一見何も無いように見える

 

しかしよく見ると細い糸があったり穴を隠した宛が見える

 

てゐ「お前は私に手出し出来ずに只やられるしか無いウサ!」

 

てゐがそう言うとアリスは笑う

 

アリス「ねぇ、トラップを使えるのは貴女だけだって誰が言ったの?」

 

てゐ「ウサ!?」

 

てゐが気付いた時には既にてゐは拘束されていた

 

アリス「シャンハイに特殊な糸を持たせていたのよ!」

てゐ「そ、そんな・・・不覚ウサ。まさか私よりトラップを使いこなす者が居ようとは・・・」

 

こうして永遠亭前の戦い、アリス対てゐ

 

勝者アリス

 

 

 

そして妖夢の方ではギリギリの戦いが続いていた

 

近接主体の妖夢に対して遠距離の鈴仙、ちなみに幽々子は後ろで見物をしている

 

妖夢「人鬼『未来永劫斬』!」

 

妖夢はスペルカードを使うが鈴仙のルナティックアイズに掛かっており鈴仙の場所を捕らえる事が出来ない

 

鈴仙を斬ろうとして空を斬りその代わりに鈴仙の段幕が被弾する

 

鈴仙「師匠と姫様の為に負けるわけにはいかない!」

 

幽々子「それは・・・どう言う事かしら?」

 

鈴仙の言葉に幽々子が反応する

 

鈴仙「貴女達に話す道理は無い!」

 

そう言って鈴仙はまた段幕を撃つ

 

妖夢「クッ!(鈴仙の場所がわからない・・・何か・・・何か!)」

 

そう妖夢が思っていると幽々子が言葉を発した

 

幽々子「妖夢、零の言葉を思い出しなさい」

 

妖夢「え?」

 

妖夢は零に言われた事を思い出す

 

零『視覚だけを頼るな。全感覚を使え』

 

妖夢は自然と目を閉じて神経を集中させた

 

妖夢(分かる・・・幽々子様と鈴仙の息づかい、衣の擦れる音、風の動き・・・零さんが言いたかったのはこう言う事だったんだ・・・)

 

妖夢は刀を鞘に納める

 

鈴仙「何を・・・」

 

鈴仙が言葉を発したとともに妖夢は鈴仙の位置を完全に把握して鈴仙の方をむく

 

鈴仙「!?」

 

鈴仙が気付き直ぐに攻撃しようとした時には遅かった

 

既に妖夢は居合いの構えで鈴仙を斬っていた

 

しかし鈴仙から血は出ない

 

 

 

一振で幽霊を大量に殺せる楼観剣は人を殺す事は出来ないのだ

 

切ってもその痛みがのこるだけ

 

しかしそれだけで十分だ

 

これは殺し合いでは無い

 

妖夢「妖怪が鍛えたこの楼観剣に斬れる物などあんまり無い!」

 

そのまま鈴仙が倒れる

 

幽々子「お見事」

 

永遠亭 客間の戦い、妖夢対鈴仙

 

勝者、妖夢


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