東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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悪戯兎、餅をつかずに嘘をつく

幽香に青薔薇の蜜を譲ってもらい俺は永遠亭に飛んで帰っていた

 

零「たく、何で俺がこんな目に会うんだよ・・・」

 

ザビエルハゲから始まり幽香との死闘と精神も体力も既に限界だ

 

俺は永遠亭の門の前で降りて門を潜る

 

てゐ「おや、どうしたウサ?」

 

そこに居たのはてゐだった

 

零「あぁ、永琳に治して欲しい事があってな、でもその薬の材料が足りなかったらしくてちょっと取りに行ってた。んで今はその帰りさ」

 

てゐ「それはご苦労様ウサ。で、どんな症状ウサ?」

 

俺はてゐに聞かれてバンダナを外す

 

てゐ「あぁ、こりゃ大変ウサね・・・。まぁ、私からしたら面白いの一言しか無いウサ」

 

零「・・・やっぱお前性格悪いわ」

 

てゐ「褒め言葉として受け取っておくウサ」

 

俺はてゐの隣を通り抜ける

 

零「あ、そういやさ・・・」

 

てゐ「ん?」

 

零「そこ、落とし穴あるぜ?」

 

てゐ「え?ウサァ!」

 

俺は自分の掘った穴にてゐを嵌めて永遠亭に入るのだった

 

鈴仙「あ!零さんおかえりなさい!」

 

玄関で迎えてくれたのは鈴仙だった

 

零「ただいま。貰ってきたぜ」

 

俺は鈴仙に青薔薇の蜜を見せる

 

鈴仙「そうですか。それにしても心配しましたよ?一日も帰って来ないんですもん」

 

零「・・・・・・今何と?」

 

鈴仙「え?一日も帰って来ないんですもん」

 

零「・・・・・・・・・・・」

 

俺は絶句する

 

まさかそんなに眠っていたとは・・・

 

幽香やっぱりスゲェな・・・

 

じゃねぇ!てことは幽香は寝ずに俺の看病してくれていたと言うことか?

 

いや、机に突っ伏して寝てたのか?

 

どっちにせよ悪いことしちまった

 

零「あ、それじゃあ小傘達はどうしたんだ?」

 

鈴仙「小傘ちゃんと蛮奇さんは一度お家に帰ってもらいました。場所が場所だけに・・・」

 

皆に苦労をかけたらしい

 

そうこうしている間に永琳の部屋に着いた

 

俺は襖を開ける

 

永琳「姫様、流石にそれはやりすぎです」

 

輝夜「わ、悪かったわよ・・・」

 

そこには永琳が輝夜を説教している姿があった

 

 

 

白髪お姉さん説明中

 

 

 

零「なるほど・・・つまりは俺がザビエルハゲになったのは輝夜とてゐが俺の呑んだ神便鬼毒酒に永琳のゴキブリと意志疎通出きる薬を入れたらこうなったと?」

 

輝夜「・・・・・・・」

 

俺が輝夜に質問すると輝夜が目を反らす

 

零「おい、こっち見ろ」

 

輝夜「あぁ!もう!悪かったわよ!」

 

零「まぁ、なおんなら怒っても仕方ねぇか・・・」

 

俺はそのまま青薔薇の蜜を机に置く

 

零「んじゃ、俺はそこら辺の回ってくるわ」

 

こうして俺は永遠亭を出る

 

一応てゐを穴から出さしてそこら辺にくくりつける

 

そして俺が来たのは妹紅の家に来る

 

扉をノックすると妹紅が出てくる

 

妹紅「零か、どうした?」

 

零「話に来た」

 

俺がそう言うと妹紅が家に入れてくれた

 

妹紅「で、話って?てか何でバンダナ?」

 

俺は妹紅の質問を無視して話を始める

 

零「俺は・・・万事屋だ」

 

妹紅「知ってるよ」

 

零「依頼であれば犬の散歩から戦争を終焉に導く所までやる」

 

妹紅「あぁ」

 

零「これから何万何億年の時間、俺とお前、輝夜と永琳は生きるだろう。例え地球が滅びて俺達以外の生物が生き絶えたとしても・・・」

 

妹紅「そうだな」

 

零「そんな時俺は正気を保ってられないと思う」

 

妹紅の眉が上がる

 

妹紅「そりゃあ今のお前の精神は人間だ。当たり前だな」

 

零「だからこそ俺は、人間を止めようと思う」

 

妹紅「はぁ!?」

 

零「もっと簡単に言えば俺は人間を止めるぞ〇O〇Oォォォォ!だな」

 

妹紅「どこぞの吸血鬼風に言わないでも分かるわ!ってそうじゃなくてお前それは意味が分かっていってんのか!?」

 

零「分かってる。でもこうしないと俺は皆を守れねぇ!」

 

背後にドンッ!と聞こえた気がした

 

妹紅は下を見る

 

妹紅「何で・・・」

 

零「?」

 

妹紅の顔から水が垂れる

 

涙だ

 

妹紅「何でそれを私に言うんだよぉ・・・」

 

零「ここに来て一番世話になってるからな」

 

妹紅「何時も何時も、お前は私を心配させて、本当はお前に戦って欲しくないんだ!」

 

妹紅が叫ぶ

 

零「・・・・・・妹紅」

 

俺は妹紅の頭に手を置く

 

零「俺は何も心まで人間を止める訳じゃない。だから安心してくれ。俺は何処にも行きやしねぇ」

 

妹紅が泣き崩れてしまった

 

俺は妹紅が泣き止むまでずっと背中を擦り続けた




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