あれから半月経ち
俺のところに来た三人も依姫一人になっていた
零「何でだろ?」
依姫「何でだろ?じゃないですよ!あんなスパルタ教育逃げて当たり前です!」
零「例えば何処?」
依姫「何処もかしこもです!大体普通訓練開始初日に真剣の打ち合いをさせた挙げ句一時間以内に一回当てなければ訓練所百周なんて!」
零「俺も一緒に走ってるだろ?」
依姫「そう言う問題じゃないでしょ・・・」
零「じゃあ何でお前は残ってんだよ?」
俺が聞くと何故か依姫は顔を赤くした
依姫「き、聞かないで下さいよ恥ずかしい////」
零「恥ずかしい?」
俺は頭に?を浮かべる
零「まぁ、とりあえず今日の訓練は終了だ。座学に行ってこい」
依姫「はい!ありがとうございました!」
依姫が走って座学舎に戻っていく
零「さてと、俺も戻りますかね」
俺も踵を返して持ち場に戻ろうとする
永琳「零」
その時永琳がこちらに歩いてきた
零「永琳・・・」
永琳「話があるわ」
俺は永琳に連れられて永琳の家に来た
零「で、話って何だよ?」
永琳「率直に言うわ。今上層部で月への移住案が出ているの」
零「それを・・・何で俺に言う?」
永琳「貴方をここに置き去りにするか、それが今の議題よ」
零「・・・・・・・・・」
永琳「正直状況は最悪よ。私とツクヨミ様以外貴方をここに置き去りにするに賛成しているわ」
そりゃそうだろう
俺は外から来た厄介者なんだから
永琳「その計画が結構されるのは十年後、いまからなら貴方を隠して月に連れていけるわ。話はそれだけよ。考えておいてね」
俺は黙って家を出てそのまま持ち場に戻る
そこに居たのは豊姫と上層部の人間の一人だった
豊姫「止めて下さい!」
「何故だ?我の嫁になれ!」
豊姫「嫌です!」
「くそ!」
男が豊姫に殴り掛かる
俺はその腕を掴む
零「ちょっとちょっと、俺の部下に手ぇ出すんじゃねぇよ」
「き、貴様は!?」
豊姫「零さん・・・」
「こ、この手を放せ!私は上層部の人間だぞ!」
俺は男の腕を放す
「そうだ。貴様の様な下っ端兵は私の言いなりになっておけば良いのだ!」
そうして男が俺に殴り掛かって来る
が、俺はそれを避けてそいつを殴る
「な、何をする!」
零「殴られる覚悟もねぇやつが上から拳振るってんじゃねぇぞ・・・」
「クッ!」
そのまま男は去ってしまった
零「・・・・・・・・・・」
豊姫「零さん・・・・・・」
零「悪かった」
豊姫「え?」
零「お前にヒデェ想いさせちまった」
豊姫「そ、そんな事・・・ッ!」
零「俺は余所者だ。こんな奴の下に居たら今の比じゃねぇ・・・。だから・・・ッ!」
俺は言葉を続けようとすると豊姫が俺の頬を叩いた
豊姫「何弱気な事を言ってるの!それは貴方だけの行けんよ!私は何があろうと貴方の隊から放れない!私は・・・私と依姫は貴方を慕っているから!」
零「豊姫・・・・・・・」
俺の目から涙が溢れる
その涙を吹いて俺は今精一杯の笑顔を見せる
零「分かった!でもそう言うなら死ぬことは許さねぇ!
何せおまえは俺の唯一の部下だから!」
こうしてまた一日は過ぎていく
月移住とか課題は山積みだがまぁ何とかなるだろう
とにかく今は豊姫に依姫、永琳に街の一般市民、兵達を護れる様に強くならなきゃいけないと思う今日この頃だった