東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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神になるまでの黙示録(人妖大戦)

あれからまた十年

 

結局答えは出せていない

 

変わったと言えば依姫がうちの隊に来たくらい

 

永琳「それで、とうとう明日な訳だけれど答えは出たのかしら?」

 

そう、明日がとうとう月移住結構の日だ

 

一ヶ月前から公表され皆移住の準備を進めていた

 

零「・・・・・・・・・・」

 

永琳「良い?上層部は貴方を殺そうと考えているわ。月に来させない様に・・・・。今までの貴方の活躍とかを見ても私達の敵になることはあり得ないのに・・・」

 

零「・・・・・・・・・・・」

 

永琳「貴方はそれで良いの?ここで死んでも・・・。豊姫や依姫を悲しませても?」

 

零「・・・・・・いい訳ねぇだろ。俺は決めたん

だ・・・あいつらを護るってこんな所で死んでたまるかよ」

 

永琳「なら、行くのね?」

 

俺は頷く

 

永琳「分かったわ。準備しておきましょう」

 

その日はそのまま家に帰り床に付いた

 

 

 

ウ~~~!

 

深夜になって警報がなった

 

『妖怪の進行を確認!兵は直ちに門前に集合せよ!一般の者は直ちにワープホールに集合し指示に従い行動せよ!繰り返す!・・・・・』

 

とりあえず門に向かおうとした時電話が鳴った

 

永琳『零!今すぐ来なさい!』

 

電話に出ると永琳の声が聞こえてきた

 

永琳『上層部の一人が今朝から行方不明なの!おそらく計画を妖怪に教えていたのよ!理由は貴方の抹殺よ!今すぐ貴方を月に送るわ!』

 

零「・・・・・・・永琳・・・」

 

永琳『?』

 

零「俺のせいで皆死にそうに・・・なってんの、か?」

 

永琳『・・・・・・えぇ、そうね』

 

零「腐ってやがる・・・ッ!」

 

俺は電話を切って門に走り出した

 

門に着いた時には既に戦いが始まっていた

 

死者も居る

 

俺は壁の上に飛ぶ

 

そこに居たのは他の分隊長達だ

 

「このままでは危険だ!今すぐ避難しよう!」

 

「待て!兵はどうする?!」

 

「あんなの使い捨ての駒に過ぎん!今は我々が助からねば!」

 

分隊長全員が了承してテレポーターまで逃げていく

 

・・・・・・・・・本当に腐ってやがるッ!

 

今も下では兵が命懸けで戦っている

 

そこには豊姫や依姫の姿もある

 

俺は血が出るまで噛み締めた

 

俺はそこら辺に落ちていた通信機を拾う

 

そして全部隊に繋げて話し出す

 

零「・・・・・・・・・今下で戦っている兵の諸君。悪い知らせだ」

 

全兵士が戦いながらも耳を傾ける

 

零「貴殿らの隊長は既に逃走した」

 

全員が驚いている事が分かる

 

零「命を賭け戦う貴殿らよりも安全な場所より眺める己の命を選ぶ所業、敢えて言おう、カスであると!」

 

『だ、誰だ!?そこでふざけた演説をしているのは!?』

 

無線から兵士の声が聞こえる

 

零「俺が・・・誰だって?」

 

俺はニヤリと笑って無線を切る

 

零「この軍の総隊長、風切零なりィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!」

 

俺が叫ぶと全員がこちらを見る

 

「何だぁ?アイツ?」

 

「チビに寝癖・・・間違いねぇ!アイツがあの人間が言っていた人間だぁ!」

 

やはり永琳の言った通りだったみたいだ

 

零「じゃあ俺からお前らに最後の隊長命令だ」

 

俺は息を吸って吐く

 

零「・・・・・今すぐ撤退して月に行け」

 

一瞬静まり変える

 

『ふ、ふざけるな!まだ一般人の避難も完了していない!それなのに我々が逃げれば妖怪どもはどうなる!余所者が口を出すな!』

 

零「これは命令だ!余所者だろうが何だろうが俺はテメェらの上官だ!命令違反でしょっぴかれたくなかったらとっとと逃げろ。その変わりに俺が一人で殿を務めてやる。安心しろお前らの所には行かせねぇ」

 

俺がそう言うとまた静まり返り全員踵を返すと門の中に入っていく

 

妖怪も入ろうとするが俺はその前に壁の上から飛び降りる

 

零「テメェらは行かせねぇよ・・・」

 

俺が剣を向ける

 

妖怪達が爪や牙を立てて襲ってくる

 

俺が霊力を込めた剣を一振すると何百匹の妖怪が消え抉れた地面が残る

 

零「テメェらにも並々ならぬ理由があるのかもしんねぇが俺も色々背負ってんでね、ここは誰も通さねぇよ」

 

こうして俺の長い戦いが始まった

 

 

 

三人称視点

零に庇って貰い撤退していた兵士は住民の避難の支援をしていた

 

しばらくして次が兵士の番となった

 

依姫と豊姫は零を呼びに走った

 

依姫「零さん!そろそろ・・・ッ!」

 

豊姫「ッ!」

 

二人が見たのは零の左手が無く血が出ている所だった

 

零「豊姫・・・依姫・・・」

 

豊姫「ど、どうしたの貴方その腕!?」

 

豊姫は零の腕の血を止めようと布で強く括る

 

零「や、やベェのが居る。お前ら早く逃げろ!」

 

依姫「出来ません!一緒に月に行きましょう!」

 

依姫が俺の肩を担いで走り出す

 

零も連れて足が動く

 

妖怪達も追ってくるが豊姫が扇子を降ると皆粉々になって消える

 

そんな事を続けてとうとうワープホールまで来た

 

依姫「さぁ、早く行きましょ、う・・・」

 

豊姫「どうしたの依ひ、め・・・ぇ?」

 

次の瞬間二人はワープホールに押し入れられていた

 

二人が最後に見たのは血塗れながらに笑顔の零と体を貫いて心臓を持っている誰かの手だった

 

 

零視点

零「たく、このまま、帰してくれてもいいんじゃねぇの?なぁ、総大将さんよぉッ!」

 

そこに居たのは俺の動く心臓を持っている

 

頭の長い妖怪、ぬらりひょんだった

 

ぬらり「いえいえ、このまま人間に居なくなられては私達妖怪の存亡の危機なのですよ」

 

零「他にも人間は居るだろうが・・・」

 

ぬらり「そこら辺の猿どもに我々を恐れる為の知性があると?」

 

俺は傷口を手で防ぎながらぬらりひょんをみる

 

ぬらり「しかし見事だ。もう心臓を奪われているのだから命は無い筈なのですがね・・・」

 

零「へ、俺の能力は〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇程度の能力何でね・・・。心臓を取られようがそれを操って居きれてんのさ」

 

ぬらり「ほぉ、実に興味深い話だ。だが・・・」

 

ぬらりひょんが上を向く

 

何かロケットの様な物が落ちてくる

 

そう、あれは・・・・・

 

零「核か・・・・。上はどうしても俺を消したいらしいな・・・」

 

俺がまたぬらりひょんを見ようとするとそこにはもう居なかった

 

零「逃げたか・・・」

 

俺はそのまま地面に倒れる

 

零「はぁはぁ、悪ぃな・・・そっち行けそうにねぇや・・・」

 

もう体も動かない・・・

 

核も迫ってくる

 

とうとう落ちて光に包まれる

 

熱すぎて熱さも感じない

 

サヨウナラ依姫、豊姫、永琳・・・・・・・

 

 

 

時は過ぎ今の永遠亭

 

輝夜「へぇ・・・そんな事があったのね」

 

永琳「そのあとで上層部は解体されて零はツクヨミ様と一緒に信仰される様になったわ。軍神としてね」

 

永琳が昔の零の事を輝夜に話していた

 

てゐ「だからアイツから神力を感じるウサね」

 

鈴仙「豊姫様と依姫様とそんな所で繋がってたんですね・・・・」

 

てゐと鈴仙も途中から聞いていた

 

永琳「これは私達とあの二人の秘密にして頂戴。彼に知られない様にね・・・」

 

永琳はそれだけ言うと部屋から出ていった




番外編終了!
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こうしたら良いよ~等の意見はお待ちしています!

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