零「結局また来ちまった・・・」
俺は今また永遠亭のベッドで寝転がっている
横ではチルノ達が何故か俺への差し入れの果物を食っている
ミスチー「零さん、あーん」
零「あーん」
その中でミスチーだけは俺に果物を運んでくれる
何と言うか・・・天使だ
話は変わるが結局あのあとアイツラは妹紅達にボコられて壊滅した
俺の傷も不老不死と妖怪と言うのが合間って全治一ヶ月だそうだ
目とか耳とかそんな早くなおんねぇと思うんだけど・・・
その間は眼帯を付けておくように言われた
ルーミア「あー!ミスチーが零にあーんってしてる!私もやるのだー」
チルノ「あたいも!」
すると俺の口に二人が果物を詰め込んでくる
零「ん~~~!!!!」
俺は起き上がって部屋を飛び出る
いや、良い子にだよ?あの子達
そりゃあもう、あの娘達が妹なら良いのに位の感じには
零「ハァハァ・・・・」
鈴仙「零さん・・・」
疲れてへばっていると鈴仙がスゴい怖い目をしてこちらを見つめていた
鈴仙「私、言いましたよね?次怪我したら監禁って・・・・」
零「ま、待て鈴仙!今回は俺は悪くない!」
鈴仙「へぇ・・・言い訳するんですかぁ?」
これ・・・ヤバイかも知れない
明らかにこいつヤル気だ
ゆらゆらと近付いてくる
もうだめだと思った瞬間鈴仙が抱き付いてくる
零「え?」
鈴仙「無事で良かったですよぉ・・・」
いきなり鈴仙が泣き始めた
零「え?え?」
鈴仙「知ってましたよ。今回は零さんは只の被害者って事は」
零「そ、そうか・・・」
鈴仙「はい、貴方が連れてこられた時に妖夢に全部聞いたんです。零さんは私達と仲良くしてるからあんな目にあったんですよね・・・・」
鈴仙の耳が萎れる
俺はそれを見ると鈴仙を撫でた
零「あれは俺が気付かなかったのが悪いんだ。お前等のせいじゃ断じてねぇよ」
俺はそれだけ言うと踵を返さして自分の部屋に戻る
零「まぁ、人生山あり谷あり、俺はちょびっとそれが多いだけさね」
欠伸をしながら後ろ向きに手をふり鈴仙に聞こえるように呟いた
部屋に戻るとチルノとルーミアとリグルとミスチーと大ちゃんが俺の布団で寝ていた
零「たく・・・・・」
俺は五人に布団を被せて壁に背を寄せて寝る
零「で、何時まで見てんだ紫?」
俺がそう言うと目の前にスキマが現れる
紫「貴方、日に日に人間を止めてるわね」
零「それは自負してる。・・・てかさ、後ろで何か禍々しい気を感じるんだけど・・・・?」
紫「藍がちょっと機嫌が悪いのよ・・・」
零「何かあったのか?」
紫「・・・・・・」
紫が苦笑いを浮かべて笑っている
紫「ところで貴方、何故あの時あの人間どもを殺さなかったの?」
零「あん?」
紫「確かに貴方は半人半妖、霊力と妖力を盛っている。でも貴方はその反面現人神でもある。つまりは神力が残っていた筈よ。貴方の神力なら人なんて簡単に殺せる筈。一体何故黙ってそんな怪我まで負ったの?」
確かにあの時力は少し余っているのを感じていた
あいつ等を殺すのも容易だった
零「まぁ、出来るなら殺したくないってのが一番の理由だよ。結局あいつ等が殺っちまったが・・・」
そう、今もあそこには伐り殺された死体や首が無い死体、焼死体や原型が残っていない死体などが留まって居るだろう
紫「つまり貴方は死ぬつもりはないけど殺すつもりも無いって訳ね?」
零「まぁそう言う事だな」
紫「分かったわ。でも肝に命じておきなさい。殺す覚悟がないとなにも護れないわ」
そう言うと紫はまた消えた
俺もまた寝るのだった