東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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煮えてなんぼのおでんに候!

修行から帰り俺は小傘を寝かす

 

今日も今日とで非日常の疲れる1日だった

 

俺が部屋を出ようとすると小傘に袖を掴まれる

 

もう一度小傘を見ると寝ている

 

零「・・・・・・・・・」

 

俺は椅子を引っ張ってきて座り小傘の寝るベッドの前に座る

 

小傘「お願い・・・・捨てないでぇ」

 

涙を流しながら寝言を言っている

 

傘だった頃にそんなひどい目に合ったのだろうか?

 

零「あぁ、捨てない。せいぜいこき使ってやるさ」

 

俺はそう言って椅子に座りながら寝るのだった

 

 

 

幽々子「一緒におでん食べましょう」

 

零蛮奇「「は?」」

 

その次の日、何時も通りの万事屋家業を何時もメンバーで幽々子の依頼を聞いていた

 

いや、依頼でも無いかな?

 

零「いきなりどうしたよ?」

 

幽々子「たまには皆でたべるのも良いでしょ?」

 

零「まぁそうだけど・・・何?まさかここで食うのか?」

 

幽々子「いいえ、今妖夢が家で作ってくれているわ。

さ、紫のスキマで行きましょ」

 

幽々子がそう言うと幽々子の後ろにスキマが出てくる

 

零「ヘイヘイ、小傘起こしてくっから先行き言ってろ」

 

俺はそう言って小傘を寝かせた自分の部屋に行く

 

疲れていたのか影を倒したからか小傘はまだ寝ていた

 

零「小傘、起きろ。出掛けるぞ」

 

小傘を揺すると小傘がゆっくりと目を開く

 

小傘「あ・・・・れ?零ちゃん?」

 

零「おう、零ちゃんだぞ」

 

俺がそう言うと小傘が抱きついてくる

 

零「お、おい?」

 

小傘「暗かった・・・怖かった・・・ずっと一人で・・・寂しかった!」

 

俺は小傘を撫でる

 

零「大丈夫だ。俺はずっとお前の側に居てやる。多分蛮奇も、皆もそうさ。だから行こうぜ。今夜は関東炊きだ」

 

小傘「・・・・うん・・・」

 

こうして俺は小傘と一緒にスキマを潜って白玉楼に行くのだった

 

そこに居たのは言わずもがな幽々子と妖夢、そして紫と藍と橙だった

 

関東炊きの鍋は俺達用と幽々子用に分けられていて幽々子用が俺達用の五倍はある

 

『いただきます!』

 

蛮奇「あ!それ私が狙ってた大根!」

 

零「早い者勝ちだもんねー!」

 

藍「橙、ちゃんと冷まして食べるんだぞ?」

 

橙「はい!藍しゃま!」

 

妖夢「そろそろ刀を研ぐべきですかね?」

 

小傘「う~ん・・・まだ大丈夫!」

 

妖夢「そうですか」

 

紫「幽々子、何故貴女はそこまで食べて太らないの?」

 

幽々子「さあ?分からないわぁ」

 

零「栄養が全部胸にいってんじゃねぇか?」

 

妖夢「・・・・・・・・・・」

 

藍「妖夢、そんなに一気に食べたら・・・」

 

妖夢「ムグッ!」

 

蛮奇「あぁ!妖夢が喉に餅巾着を詰まらせた!」

 

零「吐け!今すぐ餅を吐け!」

 

小傘「あ!出た!」

 

橙「水です!」

 

妖夢「プハァ!た、助かりました・・・」

 

幽々子「フフフ、はしゃいじゃって♪」

 

零「酒だぁ!酒持ってこい!」

 

妖夢「こっちに有りますよ」

 

藍「猪口を出せ。注いでやる」

 

妖夢「大丈夫です。私がします」

 

藍「いや、私が」

 

妖夢「いえいえ私が」

 

幽々子「あらあら、ここはやっぱり私がしようかしら」

 

紫「大丈夫よ。私がするわ」

 

小傘「零ちゃん!あちきもお酒呑みたい!」

 

零「もうちょっと大人になったらな。じゃあお酒入れてくれるか?」

 

小傘「うん!」

 

蛮奇「良い?これが漁夫の利だよ」

 

橙「はい、分かりました!」

 

この日、白玉楼では楽しそうな声が響き渡ったのだった


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