大量の骸の山
彼女はそこにいた
彼女の名はルーミア、幻想郷では言わずと知れた人喰いの大妖怪である
紫「ごきげんよう」
ルーミア「スキマ妖怪・・・・。妖怪の賢者が何のよう?」
ルーミアが少し殺気を放つ
紫「少し忠言を。・・・貴女、少し食べ過ぎじゃないかしら?」
紫が周りの骸を見る
ルーミア「・・・・・満たされないのよ。食べても食べても食べても食べてもどんなに食べてもどうしてもお腹いっぱいにならないの。・・・ねぇ紫。妖怪が人間に恐れられて忌み嫌われるなら私達妖怪は何でここにいるの?」
紫「・・・・・・とにかく人を喰うのは控えなさい」
紫が踵を返して去っていく
紫「あ、そうそう。貴女のさっきの答えはこれから貴女が会う人が教えてくれるかもね♪」
ルーミア「?」
紫「それじゃあまたね♪」
紫が去るのを見送ると次に仮面を被った巫女が現れた
ルーミア「・・・・・へぇ。貴女が紫が言ってた人かしら?美味しそうね。食べていい?」
こうして二人が戦い始めた
次の日
俺は博麗神社の境内に座っていた
零「萃香に着いてきたら面白いもんが見られたぜ。昨日大捕物があるっつうから何かと思えばよもやよもやだ」
俺は隣で木に縛り付けられて座っているルーミアに話し掛ける
ルーミア「見てないで助けなさいよ」
零「やだよ。んなことしたら俺また縛られらぁ」
ルーミア「だったらせめて酒呑むの止めてくれない?見てるとお腹が減るのよ」
零「お前人間あんだけ喰ってきてまだ腹減ってんのかよ?」
ルーミア「貴方程じゃ無いわよ」
俺は黙りこくる
ルーミア「何千人と喰って殺してきた貴方にとって私なんてかわいい物よ。でも博麗の巫女に退治されてから貴方は変わった」
俺は立ち上がって萃香の元に戻る
零「まぁお前の飢えも直に治るさ」
ルーミア「・・・・何でそんなこと分かるのよ?」
俺は立ち止まりルーミアを向く
零「俺も同じだったから」
ルーミア「?」
零「いや、何でもねぇ」
俺はそのまま立ち去る
しばらく歩いていると目の前に小さな女の子が現れる
零「おぉ、どうした霊夢?」
霊夢「これあいつにやるの」
そう言って見せたのはおにぎりだった
零「おぉ・・・・手作りか?」
霊夢「そうだ!」
零「だろうな・・・・」
だって形が物凄い崩れてるもん
零「ま、その気持ちはあいつに伝わるだろうぜ?」
俺は霊夢を撫でて瓢箪に入れた酒を一口呑み縁側に座った
???「止めて欲しかったのだけどね?」
零「・・・・・霊華か・・・」
俺は後ろからする声に振り向かずに答える
零「別に止めても良かったがそれじゃあルーミアも変わんねぇだろ?」
霊華「そう・・・・。でも私は止めるわよ?」
零「・・・・・好きにしろ」
霊華が霊夢に向かって歩いていく
萃香「零~そろそろ帰るよ?」
零「お、萃香。俺しばらくここに住むわ」
萃香「分かったよ。霊華に迷惑かけるんじゃ無いよ?」
零「わあってるって」
俺が返事すると萃香は帰って行った
しばらくして俺はまたルーミアを見る
零「さて、お前は何処まで耐えられる?」
俺は少し笑いながら呟いた