東方鬼神録   作:ヘタレ寝癖人間

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アンコ

俺が飛び立ちまず来たのはアンコみたいな闇の断片だった

 

俺はそれを木刀で斬りながら進む

 

零「で、何でついてきてんだ?」

 

俺は後ろの幽香に声をかける

 

幽香「あら、前回出番がほとんど無かったから忘れられてると思ってたわ」

 

零「んなの腐れ作者に言ってこい。忘れようにもお前なんて忘れられねぇだろ」

 

幽香「一度忘れたくせによく言うわね。・・・・・貴方、死ぬ気でしょ?」

 

俺は黙る

 

全く持ってその通りだからだ

 

零「・・・・・俺には霊夢とルーミアを護る義務がある。それが生き残った大人の俺のすべき事だろが」

 

幽香「下らないわね」

 

零「何!?」

 

俺は飛ぶのを止める

 

幽香「その義務を負っているのは昔の貴方、今の貴方にあるのは義務じゃなくて権利よ」

 

「居たぞ!お尋ね者だ!」

 

「我々百鬼夜行の力を見ろ!」

 

闇の方から二人の骸骨が近付いてくる

 

幽香「それを踏まえて答えなさい。逃げるか戦うか」

 

俺は少し笑う

 

「「死ねェ!」」

 

俺と幽香は木刀と傘を横に突く

 

それらは骸骨の頭を砕く

 

零「だとしてもだ」

 

幽香「・・・・そう」

 

幽香が溜め息を付くと後ろを向く

 

幽香「聞いてたでしょ?これが零の覚悟。なら今まで助けて貰った私達はどうするべきかしら?」

 

零「?」

 

俺が何処に向かって言ってんだ?頭狂ったか?と思った瞬間後ろから大きな闇が突っ込んできた

 

零「ヤベッ!?」

 

間に合わないと思ったそこ時

 

???「鬼符『ミッシングパワー』!」

 

???「疾風『風神少女』!」

 

いきなりデカイ萃香と何時もの服と違う文が現れて闇を消す

 

零「お前ら・・・何で・・・!?」

 

文「・・・・今まで私達は助けて貰ってばかりでした・・・」

 

萃香「なら、次は私達が助ける番だ。知ってるだろ?鬼は仁義を通す妖怪さ」

 

気付けば後ろにはお尋ね者になった殆んどの奴が居た

零「ったく・・・誰も来させんなっていう言ったんだけどな・・・」

 

俺は一番前に出て少し出てきた涙を拭う

 

レミリア「あら、こんな面白そうな事を独占するつもり?」

 

魔理沙「そうだぜ!この前の異変じゃあお前に騙されて何も出来なかったからな!せいぜい暴れさせて貰うぜ!」

 

幽香「これでも・・・私達を突き放すかしら?」

 

幽香の野郎、図りやがったな・・・・

 

零「まぁ、悪くねぇ」

 

俺はもう一度皆を見る

 

零「頼む!ルーミアを助けるために俺に力を貸してくれ!」

 

頭を下げる

 

『・・・・・・勿論!』

 

アリス「私達が闇と周りの奴を相手するわ」

 

妖夢「その間に零さんはルーミアちゃんを助けてきて下さい!」

 

零「・・・・・・分かった!」

 

俺はまたルーミアに向かって飛ぶ

 

小町「・・・・・全く、釜を振るなんて仕事だけにしたいもんだね」

 

妖夢「仕事してるとこなんて見たこと無いですよ私・・・」

 

妹紅「来るぞ!」

 

妹紅が叫ぶとしたに居た百鬼夜行の妖怪達が飛んでくる

鈴仙「月の兎の力、見せてあげる!」

 

咲夜「中国、寝てると刺すわよ?」

 

美鈴「さすがに寝ませんよ!?」

 

パチュリー「早く終わらせたいわ・・・」

 

全員がスペルカードを取り出す

 

『スペルカード!』

 

後ろで激しい爆発音が響く

 

前でも闇が迫ってくるがたどり着く前に爆発する

 

しかし抜けて来た闇がこちらに迫ってくる

 

霊夢「霊符『夢想封印』!」

 

零「霊夢!」

 

霊夢「異変解決は巫女の仕事よ。私が行くわ」

 

零「馬鹿やろう!いくらお前でもあのルーミアにゃ勝てねぇ!」

 

霊夢「何分かりきった事言ってんのよ」

 

零「は?」

 

霊夢「アイツを倒すのはあんたよ。私は・・・主犯を倒す!」

 

俺はまた前を飛ぶ

 

そろそろ到着する頃だ

 

零「じゃあ、健闘を祈るぜ」

 

霊夢「・・・そっちもね」

 

闇に入り辺りを見渡す

 

真っ暗だ

 

ルーミアは真ん中だろうか?

 

後ろから電車の音も聞こえる

 

紫も派手にやってるなぁ・・・

 

しかもさっきから痛い血が腕や足、頬から出ているのが分かる

 

障壁をようやく抜けて見たのは夜の森

 

しかし全てが死んでいる

 

???「あら・・・誰かと思ったら貴方だったのね」

 

声が聞こえて振り向く

 

そこに居たのはまぁボッキュッボンなルーミアだった

 

ルーミア「霊夢は・・・・元気かしら?」

 

零「・・・・・あぁ、お前が危惧した通りに金と飯に意地汚ねぇ奴になったよ」

 

ルーミアは少し笑った

 

ルーミア「・・・そう。・・・それはそうと・・・」

 

俺はルーミアの言動を疑問に思っているといきなり腹に激痛を感じた

 

零(何で・・・浮いてんだ?)

 

見ると俺は闇の腕に貫かれている

 

ルーミア「貴方、美味しそうね」

 

零「て、テメェ・・・」

 

俺は腕を抜こうとするが抜けない

 

ルーミア「アハハハハハハハハハハ!!!」

 

ルーミアがいきなり笑い出す

 

ルーミア「一度貴方を食べてみたいと思ってたのよ!」

 

ルーミアの笑いが空虚に響く

 

笑いが止まりルーミアが俺を見る

 

ルーミア「・・・・・何時までその猿芝居を続ける気?」

 

俺はニヤリと笑うと携えていた木刀で腕を斬る

 

すると闇が消えて腹から大量の血が吹き出る

 

構わず俺はルーミアに斬りかかるが闇で防がれる

 

今度は後ろに周り斬ろうとするがルーミアが剣で防ぐ

 

ルーミア「あらら・・・そう簡単にはいかないわね・・・」

 

俺は一旦後ろに下がる

 

零「外であんだけ襲ったくせに良く言うぜ・・・」

 

いきなりルーミアが空を見ながらぐらぐら動きだし地面を見ると周りから闇が湧き出した

 

零「!?」

 

ルーミア「私は何が何でもこの闇を解く気は無いわ・・・」

 

まだ何も言って無いんだけど・・・

 

ルーミア「貴方の考える事くらい分かるわ」

 

マジかよ・・・

 

そうすると解く方法は・・・

 

ルーミア「もう1つしか無いわね」

 

俺には・・・

 

ルーミア「貴方には・・・」

 

零ルーミア(「アイツ(私を)殺せる(かしらね)のか?」)

 


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