USSエンタープライズ号より宇宙戦艦ヤマトへ   作:コバヤシマル

1 / 3
宇宙戦艦ヤマト

ー時間断層ー

宇宙戦艦ヤマトがイスカンダルより持ち帰ったコスモリバースシステムによって、ガミラスの遊星爆弾によって悪化した地球環境は改善した。
しかし、その副作用として時間の流れが外界の10倍の速度で進む特異点が出現。地球連邦政府はこの特異点を利用して大量の波動砲搭載艦を建造した。


第1話 悪夢再び

新スタートレック27話より抜粋

ー「USSエンタープライズ号より宇宙戦艦ヤマトへ、応答願います」ー

 

 

 

デルタ宇宙域

 

「前方カラ艦隊ガ接近。…既存ノデータニ該当無シ。…我々ニ有益ト判断。同化作業ヲ開始スル」

 

それは彼等にしてみればいつもの作業だった。

 

「我々ハ、ボーグ。オ前達ヲ同化スル。抵抗ハ無意味ダ。我々ハ…」

 

ただいつもと違うのは、相手が彼等より強いということ。そして、

 

「ボーグ?我々を同化する?フフフ…ハハハハハ!おもしろい!だが間違っている!我々がお前達を同化する。お前たちの抵抗が無意味なのだ!」

 

彼等より凶悪ということだった。

 

 

 

アルファ宇宙域

 

惑星連邦領域にボーグ接近の通報を受け15隻の宇宙艦が集結していた。

 

ーUSSニューヨークー

 

「提督、全艦配置につきました」

 

「ウム、全艦に告ぐ!早期警戒システムがボーグの接近を探知した。連邦(惑星連邦)の領域を奴等の好きにさせてはならない!諸君の奮闘に期待する!」

 

提督は1度下を向き、息を吐いてから再び正面を見据えた。

 

「全艦、攻撃用意!」

 

「全艦、攻撃用意!」

 

「フェーザー、魚雷発射準備よし!」

 

「シールド出力異常なし!対ボーグ装甲展開!」

 

提督の命令で次々に号令がかかる。

 

「増援の到着まで30分!」

 

「提督!接近中のボーグはボーグキューブ3隻!出現まで20秒」

 

(くっ!3隻か…こちらは15隻。30分…もつだろうか?いや、やるしかない!)

 

「ボーグ出現まで5・4・3・2…ボーグ出現!」

 

「全艦攻撃か…なっ?!」

 

(これはどういうことだ!?キューブが…)

 

「ボーグキューブ3隻とも既に大破しています!」

 

「提督!内2隻から高エネルギー反応。爆発します!」

 

「後退だ!全艦後退しろ!」

 

後退命令から僅か数秒後にボーグキューブ2隻が爆発。跡形もなく消し飛んだ。残る1隻も中からボーグスフィアが出てくる様子はない。

 

「いったい何があったんだ?」

 

提督の呟きに誰も答えられなかった。

 

 

 

ー地球連邦防衛軍中央司令部ー

 

司令部の一室で怒号が響いた。

 

「ガトランティスの残党が存在している!?何の冗談だ!」

 

ガトランティスの太陽系への侵略によって波動砲艦隊は壊滅、地球占領寸前まで追い込まれた。地球が今こうして平和なのはまさに奇跡だ。それなのに…。

 

(彼奴等がまだ生きてる。そんな馬鹿な!)

 

その場にいる誰もが思った。

 

「あくまでも可能性です。ですが決して無視できるものではありません」

 

「しかしだね、真田君。ガトランティスは安全装置によって人造兵士も兵器も全て機能を停止した。ズォーダーももう存在しない」

 

「その通りです。確かにこの次元には存在していません」

 

「この次元には?どういうことかね?」

 

「第11番惑星から地球を攻撃しようとしたガトランティス艦隊の残骸を調査した結果、この艦隊の分艦隊1000隻程度が別次元への転移実験に使用されたという記録がありました。記録通りなら彼等は平行宇宙への転移に成功しています」

 

(それはつまり…)

 

「つまり、彼等は安全装置の影響を受けなかった可能性があります。さらに、この1000隻に及ぶ艦隊はまだ向こう側にいるため、現状ではこちらから対処できません」

 

「そ、その艦隊は平行宇宙にいるのだろう?ガトランティスの本拠地が消滅した以上放置してよいのでは?あくまでも艦隊が戻ってきた場合に対処すれば良い」

 

「そうですね。それなら今の防衛軍でも大丈夫では?」

 

時間断層を失い、壊滅した艦隊再建の目処がたっていないことから消極的な意見が会議の参加者から出てくる。

 

「お気持ちは分かります。ですが彼等の向かった平行宇宙に文明が存在している場合、その技術を収奪し、更なる脅威となって戻って来る危険があります」

 

「もしかしたら、その文明の方がガトランティスより強いかもしれませんよ」

 

「それはそれで問題です。その文明が次元転移の技術を解析し、こちら側に現れた場合に何をもたらすのか」

 

あくまでも探査か、それとも平和の使者か、あるいはガトランティス以上の暴虐か。

 

「つまるところ、我々も平行宇宙に艦隊を派遣し、ガトランティスの残党を速やかに排除するのが一番リスクを最小限に抑える方法だと?」

 

「ですが、次元転移技術の解析と運用、平行宇宙の調査、大規模な艦隊の派遣、どれも時間がかかります」

 

時間もかかるが予算もかかる。さらに連邦政府と国民の説得もしなければならない。その事実に大半の者が頭を抱えた。

 

「…ガミラス政府に協力を要請しよう。彼等も次元潜航艦を保有している。次元転移技術の解析と運用に役立つかもしれない」

 

「ですが長官。次元潜航艦はガミラス軍の核心技術です。彼等が技術提供してくれるでしょうか?」

 

「ガトランティスの脅威は彼等も身に滲みているはずだ。それにガミラスは今、政治的に軍を動員する余裕がない。頼んでみる価値はある」

 

ガトランティスとの戦いから僅か半年と少し、地球は未知の宇宙に踏みいることを決めた。

 

(ここで悪夢を終わらせる)

 

ただその為に。

 

 




スター・トレック

ーボーグー

半機械生命体。他の種族に対し、ナノプローブを注入 することで自身と同様の存在(ドローン)にできる。これによって、その種族の文明と人的資源を奪い成長する。
尚、ドローンに個人の意思は無く、1人1人が意識の集合体によって動く部品のような存在である。


天敵

生命体8472
キャスリン・ジェインウェイ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。