今までタイトルが幻想になってた事に気が付いて、直ぐに幻想郷に変えました。
第五話始まるよ。
自分の能力を確認した三人とアリスは、現在アリスの家に上がっていた。
「まさか三人とも
アリスは微笑みながらお茶の入ったカップを三人に渡していた。
「すみません。別の用意してもらって」
苦笑いしながらもういははお茶の入ったカップを手に取り、飲み始める。
アルスもういはと同じように飲み始め、黛だけ飲まないで話し始めた。
「人形師と言ってたけど、成程ね」
「人形師って名乗るからにはこれぐらいできないとね」
黛は周りを見渡す。
十センチメートルぐらいの金髪人形が、キッチンに天井に机にと、いろんな所にふよふよと浮かびながら動いていた。
一人の人形師が数十体もの人形を動かす、浮かせてる事自体おかしいが。
「この人形は全てアリスさんが?」
「私が全て作ったわ。まぁこの人形達は半自律型で自分で動く事もできるのよ」
生きてる筈のない人形が自分の意思を持って動いている。
その有り得ない事実に黛は感心した。
そもそも生き物ではないものが自分で動く事など、三人のいた現代世界では有り得ない。
だからこそ人形が動いている事に黛は興味を持つのだ。
「半自律型ということは自分でも人形を動かせるという事かな?」
「そうよ」
そんな二人が話してる間に、ういはは一つの人形を頭に乗せ鼻歌を歌い始めた。
急に鼻歌が聞こえてきた為、他の三人の目は自然とういはに向けられる。
「ういはちゃんの鼻歌聞くの久々な気がする」
「えっそうですか?」
きょとんとした顔で首を傾げるういは。
「久々とまではいかないけど、最近鼻歌する事がないからね」
アルスの言葉に補足するように黛は言う。
「それで、あなた達三人はこれからどうするの?」
アリスの質問にういはとアルスは悩み始める。
家に着いてゆっくりする事しか頭になかった二人は、その後どうするか全く考えてなかったのだ。
そんな二人を見てか、黛は仕方ないとため息を吐きながら口を開く。
「俺達は衣食住できる場所を探してる所かな」
「衣食住ねぇ……それなら人里はどうかしら?」
「人里ね。名前からして人間が住む集落かな?」
それにアリスは頷きそこに住む事を勧める。
「因みに人里には何がある?」
「まあ店とか
幻想郷では機械は発展していない。
アリスの言葉を聞いて黛はそう考えた。
「成程ね。そうなると……俺達は人里に行かない方がいいね」
「あらどうして?」
アリスは少々驚いた。
外の世界からやって来た人間は、この幻想郷では人里以外だと妖怪達に狙われて命を落とす事が多い。
だが人里は幻想郷のルールにより妖怪達から狙われないようになっている。たまに人里を狙う妖怪もいるが、寺子屋の教師やその友人がその時守ってくれるのだ。
だからこそ人里は比較的安全と言われているのだが、それを黛は行かない、つまりそこには住まないと言ったのだ。
だからこそアリスはその理由を黛に訊く。
「俺達のいた世界の文化とこの世界での文化は大いに違うからね」
「でも文化が違うだけでしょ?」
アリスの当たり前な疑問に黛は首を横に振る。
「文化はその人達の風習、まぁ簡単に言えば生活の特徴かな。その文化が人里と俺達じゃ恐らく違うんだよね」
「それは仕方ないわ──って、まさかそういう事なの?」
何かに気付いたアリスは目をういはから黛へと向ける。
アリスの水色の瞳が少し小さくなっていた。
「理解が早くて助かる──」
今から理由を説明しようとした黛が途中で喋るのを止め、それと同時に
何事かとアリスは目をぱちくりさせた。
それとは正反対にういはとアルスはそんなのも気にせず、人形と遊んでいるが。
「ごめん、ちょっと席外すね」
音の正体は黛の左手に持つ携帯もといスマホである。
鳴り始めたスマホを片手に黛はそう言うと、スタスタと家から出て行った。
スマホが鳴ってから家を出るまで十秒も経っておらず、さっさと出て行った黛にアリスは思わず口を開けてしまう。
「まゆくんはいつもそんな感じだよ」
アルスはいつも通りだよといった感じに言いながら、人形を右手で持ってじっくり見詰める。
「黛さんっていろんな人から相談が来るんですよ」
ういはもアルスと同じで特に気にせず、人形を頭に数体乗せながらゆらゆらと体を左右に揺らしていた。
「えっ……これって私がおかしいの」
アリスの呟きは
家の外に出た黛は左手の親指でスマホの画面をタッチし、その後耳の近くにスマホを運ぶ。
「どーも」
いつもの挨拶を口にする。
『どーもじゃないが!?』
スマホから返ってきたのは女性にしては少々低めで、耳に残りやすい透き通った声だ。
今は焦ってるのか甲高く息を荒らげている。
「そんなに
『当たり前だろ!?』
「成程ね」
『何が!?』
黛とスマホ越しに話す女性は何故かボケとツッコミになり始める。
直ぐに女性は『そんな事はどうでもいい』と話を一旦区切り、もう一度話しだす。
『黛!お前今何処にいる!』
その質問に黛は少々悩む。
自分達が今いる場所が現代世界ではなくゲームの世界だ。
そんな場所にいると言っても信じるだろうか。またそれを言ってしまうと幻想郷の管理者に迷惑掛けないだろうか。
そんな疑問が黛の頭に過ぎる。
『黛!?聞こえてるか黛!?』
黛が回答に悩んでいると女性はまた焦りながら声を上げる。
「……もしも、今いる場所が別世界と言ったら?」
『別世界!?』
「そう別世界」
『こういう時に
どうやら女性は信じてくれないようだ。
「巫山戯てるも何も事実だよ」
『はぁ!?』
ダンっという音と立てながら女性は何を言ってるんだという意味を込めた大声を出す。
あまりにも
「まぁ信じないだろうね」
『逆に何故信じると思ったんだ!?』
「まぁいいか。取り敢えず俺の電話をよく知ってたね」
『いや
その返答に黛はだろうねと返し、左手を動かして自分の目の前にスマホを持ってくる。
「ちょっとだけ喋らなくなるけどいいかな?」
その言葉に思わず女性は『黛!?』と言うが、黛はそんな返答など気にせず能力を発動させた。完全に女性が
いろんな情報が黛の頭の中を
「五分前に外部からの干渉……ね」
黛の能力は情報操作だが、操作できるという事はその情報を見る事もできるのだ。
情報を得た黛は直ぐさまアリスの家へと戻る。
「あ、おかえり〜」
扉の開く音を聞くなり、アルスが声を掛けた。
「ういは、ちょっといいかな?」
「いいよ?」
そう言うと黛はまた外へと足を運ぶ。
黛の言葉に少々疑問を感じながらも、ういはは黛の後を追うように駆け足で外へ飛び出す。
残されたアルスとアリスは出ていく二人を見て思わず「また?」と声を出してしまった。
「急に呼び出して、どうしましたか?」
「いや、俺が見た情報でリリさんと霞を
その言葉にういはは目を見開くが、少し
黛の意図を理解したのだろうか。
「今ういはに情報見せてるけど分かるかな?」
黛は直接ういはの脳内に情報を送る。
するとういははその情報を見て頭がパンクしたのか目を回し始め、直ぐに全く分かりませんと黛に訴えた。
「だろうね。取り敢えずその情報を見ながら、二人を能力で呼び出してくれないかな」
それを聞いてういはは「よく分かりませんけどやってみます」と元気よく返し、黛のスマホに向かって両手を
するとスマホが青い光を
あまりにも強過ぎる光にういはと黛は目を
「ま、眩しいです!」
「これは予想外だね」
会話を交えながらも二人は能力を
すると何か起きたのか急に光が弱くなり、先程まで眩しかったのが嘘のように一瞬で消えた。
眩しくなくなったのかを二人は確認し、目を開ける。
するとそこには……
「えっ!?ここ何処!?」
「あれ!?さっきまで各機器の情報を見てた筈なんだけど!?」
桃色髪の少女と黒っぽい青髪の少女が、二人の目の前に立っていた。
あらすじに書いてた通り、他のにじさんじメンバーが出てきます。